Moving Average Multiple(複合移動平均)は、6本の移動平均線を同時に表示できる便利なインジケーターです。ひとつのインジケーターを追加するだけで、複数の移動平均線を活用した多角的な分析が可能となります。
デフォルトで表示されているのは、以下の期間が設定されたSMA(Simple Moving Average:単純移動平均)です。
これらの異なる期間の移動平均線を同時に表示することで、短期から長期まで幅広い時間軸で相場の状況を分析することができます。トレンドフォロー戦略や全体的な相場観の把握を行う上で、有効なインジケーターです。
Moving Average Multipleは、6本の移動平均線が示す傾きや位置関係、収束/拡散などを観察することで、トレンドの強さや転換点を判断することが可能です。ここでは、一般的な移動平均線の見方を紹介します。
観点 | 内容 |
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傾き | 移動平均線の傾きが右肩上がりであれば上昇トレンド、右肩下がりであれば下降トレンドと判断します。移動平均線の期間に応じて、短期~長期のトレンドを確認することが可能です。 |
位置関係 | 短期移動平均線が長期移動平均線よりも上なら上昇トレンド、下なら下降トレンドと判断します。 |
交差 | 短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜けると上昇トレンドの発生(ゴールデンクロス)、上から下に抜けると下降トレンドの発生(デッドクロス)が示唆されます。 |
収束/拡散 | 短期/長期の移動平均線の幅が広がり(拡散)からはトレンドの強まりを、幅の狭まり(収束)からはトレンドの弱まりを読み取れます。 |
パーフェクトオーダー | 3本以上の全ての移動平均線が、期間の順に整然と並び、その傾きが一致している状態を「パーフェクトオーダー」と呼び、強いトレンドが発生していることが示唆されます。 |
▼豆知識
セントラル短資FXのTradingViewチャートには、「Moving Average Multiple」のほかにも複数の移動平均線を同時に分析できるインジケーターがあります。例えば、「グッピー複合型移動平均(GMMA)/MA Cross(移動平均の交差)/EMA Cross(指数移動平均の交差)」などです。
Moving Average Multipleをチャートに表示する基本的な流れは以下の通りです。
表示したインジケーターは、主に以下の方法で削除することができます。
▼豆知識
チャート上で以下のようにキーボードを入力すると、マウスなしで素早くMoving Average Multipleをチャートに表示することができます。
/ ⇒ mam⇒ ↓ ⇒ Enter
※インジケーターのウインドウは「Esc」を2回押下で閉じます
Moving Average Multipleの設定ウインドウの「パラメーター」タブについて、①〜②の項目で調整できる内容を紹介していきます。
チャートに表示されているSMAの計算対象とする期間を設定します。デフォルトは上から順に、以下の通りです。
移動平均線の計算方法を、以下の3つから指定できます。デフォルトは「単純」です。
各移動平均線の計算方法の詳細は、関連記事をご覧ください。