Moving Average(移動平均線)は、過去の一定期間における価格の平均値をラインで結んだインジケーターです。価格変動のノイズを取り除き、相場の大きな流れを把握しやすくなります。移動平均線にはいくつか種類がありますが、セントラル短資FXのTradingViewチャートにおけるMoving Averageは、SMA(Simple Moving Average:単純移動平均線)です。
SMAは、その名の通りシンプルに平均値を計算する方法を採用しているため、初心者にも分かりやすいインジケーターです。シンプルながら価格トレンドを的確に捉えられることから、長年にわたり多くの投資家に支持され、初心者から上級者まで幅広く活用されています。
▼豆知識
本ツールでは、ひとつのインジケーターで複数のSMAを使った分析が行える、便利なインジケーターが用意されています。興味のある方は、以下の関連記事もおすすめです。
SMAの計算式は、以下の通りです。
直近N期間の価格合計 ÷ N
※ N:対象期間
このようにSMAは、設定した期間(N)における価格を単純に合計して期間で割って算出します。最も基本的な平均値の計算方法です。
例えば、以下のように価格が推移した場合、SMAの値は次のように計算されます。なお、設定期間(N)は5とします。
期間 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 |
5期間目におけるSMA:( 100 + 101 + 102 + 103 + 104 ) ÷ 5 = 102
6期間目におけるSMA:( 101 + 102 + 103 + 104 + 105 ) ÷ 5 = 103
▼豆知識
移動平均には各期間に重みをかけるなど、様々な計算方法があります。本ツールでは、種類の異なる複数の移動平均が利用できるので、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。
Moving Averageをチャートに表示する基本的な手順は以下の通りです。
表示したインジケーターは、例えば以下の操作で削除することができます。
▼豆知識
チャート上で以下のようにキーボードを入力すると、マウスなしで素早くMoving Averageをチャートに表示することができます。
/ ⇒ ma ⇒ ↓ ⇒ Enter
※インジケーターのウインドウは「Esc」を2回押下すると閉じます。
Moving Averageの設定ウインドウの「パラメーター」タブについて、①~⑥の項目で調整できる内容を紹介していきます。
Moving Averageの値の計算に使用する対象を選択することができます。デフォルトは「メインチャートのシンボル」です。
メインシンボル以外のMoving Averageを表示したい場合は、「別のシンボル>鉛筆アイコン」とクリックして、希望のシンボルを選択してください。
Moving Averageの計算対象とする期間(計算式のN)を設定します。デフォルトは「9」です。
Moving Averageの計算に使用する価格を選択します。デフォルトは「終値」で、選択できる値は以下の通りです。
Moving Averageを表示する位置を左右に移動させる期間を入力します。
デフォルトは「0」で、左右に移動させない状態です。プラスの値を入力すると右に、マイナスの値を入力すると左に移動します。
平滑化ラインとは、Moving Averageのさらに移動平均を計算して描く、よりなめらかなラインのことです。
このパラメーター項目では、平滑化ラインにおける移動平均の計算方法を以下から選択することができます。デフォルトは「SMA」です。
なお、平滑化ラインはデフォルトでは表示されない設定になっています。平滑化ラインを表示する場合は、「スタイル」タブの「Smoothed MA」にチェックを入れてください。
平滑化ラインの計算対象となる期間を設定します。デフォルトは「9」です。
この値を変更すると平滑化ラインが変化しますが、Moving Averageそのものへの影響はありません。