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RSI(相対力指数)|
インジケーターの紹介⑤

RSI(相対力指数) とは?

TradingView操作ガイド b24 RSI(相対力指数) とは?

RSI(相対力指数)は、一定期間内の価格変動をもとに、相場の過熱感(買われすぎ/売られすぎ)を数値化するインジケーターです。英語では「Relative Strength Index」と呼ばれます。値は0~100の範囲で表示され、以下が一般的な目安とされています。

  1. 70以上:買われすぎ
  2. 30以下:売られすぎ

セントラル短資FXのTradingViewチャートのRSIでは、デフォルトで70/50/30の水準にラインが引かれており、相場状況を一目で把握できるようになっています。

RSIは特にレンジ相場で効果を発揮しやすく、逆張り戦略に活用されることが多いですが、トレンド相場では誤ったシグナル(ダマシ)が発生しやすい点に注意が必要です。

▼豆知識

RSIは、数多くのインジケーターを開発したJ・W・ワイルダー氏によって考案されました。本ツールでは、RSIのほかにも、ワイルダー氏が開発した「ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)/ADX(平均方向性指数)/Parabolic SAR(パラボリック・ストップ&リバース)/DMI(方向性指数)」などを利用することができます。

計算方法

RSIの計算式は以下のとおりです。

上昇幅平均 ÷ ( 上昇幅平均 + 下降幅平均 ) × 100

※平均:N期間移動平均

RSIは、設定期間(N)における価格の変動幅の移動平均(計算方法は後述)のうち、上昇した値幅の割合です。これによって、相場の上昇の勢いを数値化しています。上昇幅が大きければRSIは高い値を、上昇幅が小さければ低い値を取ります。

例えば、以下のように価格が推移した場合、RSIの値は次のように計算されます。なお、設定期間(N)は4とします。

期間 1 2 3 4 5 6
価格 100 102 104 101 105 102
上昇幅 - 2 2 0 4 0
下降幅 - 0 0 3 0 3

【5期間目】
上昇幅の4期間移動平均:( 2 + 2 + 0 + 4 ) ÷ 4 = 2
下降幅の4期間移動平均:( 0 + 0 + 3 + 0 ) ÷ 4 = 0.75
RSI:2 ÷ ( 2 + 0.75 ) × 100 = 72.72…

【6期間目】
上昇幅の4期間移動平均:¼ × 0 + ¾ × 2 = 1.5(後述)
下降幅の4期間移動平均:¼ × 3 + ¾ × 0.75 = 1.31…(後述)
RSI:1.5 ÷ ( 1.5 + 1.31… ) = 53.33…

(補足)RSIにおける移動平均について

本ツールのRSIでは、移動平均の計算にRMA(Running Moving Average:修正移動平均)が使用されています。RMAの計算式は、以下の通りです。

初期値 = 直近N期間の価格合計 ÷ N
2つ目以降 = 1/N × 現在足の終値 + (N-1)/N × 前足のEMA

※ N:対象期間

初期値はSMA(Simple Moving Average:単純移動平均)と同じで、単純に合計して期間数で割るというシンプルな計算式です。

2つ目以降は、現在足に1/N、前足以前に(N-1)/Nの重みをかけて合計します。EMA(指数移動平均)の計算式と似ていますが、α(平滑化係数)の値が「2/(N+1)」ではなく、「1/N」となっている点が異なります。平滑化係数を「1/N」で計算するEMAともいえます。

上の計算例では、設定期間(N)が4でした。そのため、6期間目における上昇幅平均/下降幅平均の計算で、現在値に¼、前足以前の値に¾の重みをかけて合計しています。

▼豆知識

本ツールのように、RMAを使用して計算するRSIを「ワイルダー式」といいます。これに対して、SMAを使用して計算する「カトラー式」と呼ばれるRSIもあります。

RSIをチャートに表示/削除する方法

TradingView操作ガイド b24 RSIをチャートに表示/削除する方法

RSIをチャートに表示する基本的な流れは以下の通りです。

  1. 上部メニューの「インジケーター」をクリック
  2. 検索ボックスに「rsi」などと入力
  3. リストの「RSI(相対力指数)」をクリック
  4. 右上の「×」をクリック

表示したインジケーターは、主に以下の方法で削除できます。

  1. ステータスラインのインジケーター名にカーソルを合わせて表示される「×」をクリック
  2. 表示されているインジケーター上で「右クリック>削除」
  3. RSIが表示されているペインの右上の「×」をクリック

▼豆知識

チャート上で以下のようにキーボードを入力すると、マウスなしで素早くRSIをチャートに表示できます。

/ ⇒ rs⇒ ↓ ⇒ Enter
※インジケーターのウインドウは「Esc」を2回押下で閉じます

RSIのパラメーター

TradingView操作ガイド b24 RSIのパラメーター

RSIの設定ウインドウの「パラメーター」タブについて、①〜③の項目で調整できる内容を紹介していきます。

① 期間

RSIの計算対象とする期間(計算式のN)を設定します。デフォルトは「14」です。

設定する期間を短くすると直近の値動きの影響が強くなるため、RSIの動きが激しくなります。一方で期間が長くなるほど、計算対象とする価格が増えるためRSIの動きが緩やかになります。

TradingView操作ガイド b24 RSIのパラメーター

② 平滑化ライン

平滑化ラインとは、RSIの移動平均を計算して描く、よりなめらかなラインのことです。

このパラメーター項目では、平滑化ラインにおける移動平均の計算方法を以下から選択できます。デフォルトは「SMA」です。

  1. SMA
  2. EMA
  3. WMA

なお、平滑化ラインはデフォルトでは表示されない設定になっています。平滑化ラインを表示する場合は、「スタイル」タブの「Smoothed MA」にチェックを入れてください。

TradingView操作ガイド b24 RSIのパラメーター

③ MAの期間

平滑化ラインの計算対象となる期間を設定します。デフォルトは「14」です。

この値を変更すると平滑化ラインが変化しますが、RSIそのものへの影響はありません。

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