TradingViewチャートには、メインで表示するシンボル以外に、比較したいシンボルを追加する「比較ツール」という機能があります。上の画像の四角で囲んだ「+」から、簡単にシンボルを追加できます。
複数の通貨ペアを同じ画面に表示することで、動きの違いや相関性を視覚的に把握できるようになります。
▼豆知識
比較シンボルは複数追加することができ、追加数に上限はありません。ただし、追加しすぎるとチャートが見づらくなる可能性があるため、適度に追加することをおすすめします。
比較シンボルをチャートに追加する基本的な手順は以下の通りです。
追加した比較シンボルは、例えば以下の操作で削除することができます。
▼豆知識
比較シンボルを検索するウインドウにおいて、検索窓が空白の状態では、「追加されているシンボル/最近のシンボル」のリストが表示されます。
「追加されているシンボル」のリストからは比較シンボルを削除でき、「最近のシンボル」のリストからは比較シンボルを追加できます。よく使用する比較シンボルは、検索窓の入力を省略して、「最近のシンボル」から追加するとスムーズです。
リストからシンボルを選択する際、シンボルにカーソルを合わせると、以下の3つの追加パターンを指定するボタンが表示されます。
追加パターン | 概要 |
---|---|
同じ%スケール | メインシンボルと同じペイン内に、比較シンボルを追加します。価格スケールはメインシンボルと共通で、変化率(%)で表示されます。 |
新しい価格スケール | メインシンボルと同じペイン内に、比較シンボルを追加します。価格スケールはメインシンボルとは分けられ、通常のレートで表示されます。 |
新規ペイン | 新しいペインを設けて、比較シンボルを追加します。価格スケールは通常のレートで表示されます。 |
なお、3つのボタンをクリックせずにリストを選択すると、「同じ%スケール」のパターンで比較シンボルが追加されます。
次の画像は、ひとつのチャートに「同じ%スケール/新しい価格スケール/新規ペイン」の3パターンで、同じシンボル(EURUSD)を追加しているところです。
チャートに表示した比較シンボルは、自由にペインを移動することができます。
操作方法は、ステータスラインの比較シンボル名にカーソルを合わせると表示される「・・・>移動する」から、以下のいずれかを選択するという手順です。
例えば、メインシンボルと同じペインに表示している比較シンボルを、メインシンボルとは異なる下側のペインに表示したい場合は、「下の新規ペインへ」を選択します。
逆にメインシンボルの下側のペインに分けて表示されている比較シンボルを、メインシンボルと同じペインに表示したい場合は、「上の既存ペインへ」を選択します。
▼豆知識
複数のペインがある場合、カーソルのあるペインの右上に「↑/↓」が表示されます(デフォルトのチャート設定時)。このボタンを押すと、ペインそのものを上下に移動させることが可能です。
比較シンボルを表示する価格スケールは、以下の形に後から調整することができます。
操作方法は、ステータスラインの比較シンボル名にカーソルを合わると表示される「・・・>スケールに固定」から、以下のいずれかを選択するという手順です。
例えば、「新たな右スケールに固定する/新たな左スケールに固定する」を選択すると、チャート右側もしくは左側に、そのシンボル専用の価格スケールが新たに設けられます。
「スケールA~Zに固定する」を選択すると、既存の価格スケールで表示されます。なお、既存の右側の価格スケールにはA/B/C…が、左側の価格スケールにはZ/Y/X…が自動で割り振られており、どの既存の価格スケールで表示するかを指定することが可能です。
「スケールなし(フルスクリーン)」を選択すると、価格スケールが使われず、チャートが全体に収まるように自動調整された形で表示されます。
なお、価格スケールの目盛りを通常のレート/変化率に切り替えるなど、価格スケールそのものの詳細な調整方法については、以下の関連記事をご覧ください。
▼豆知識
チャートに複数の価格スケールを設けた場合、それぞれの価格スケールの下に割り振られた「A~Z」が表示されます。
比較シンボルは、以下の操作で調整することができます。
ステータスラインの比較シンボルにカーソルを合わせると表示されるボタンからは、よく使う機能に素早くアクセス可能です。
また、チャート上の比較シンボルをダブルクリックすると比較シンボルの設定ウインドウが開き、右クリックすると詳細メニューが表示されます。
ステータスライン上に表示されるボタンの機能は、以下の通りです。
機能 | 概要 |
---|---|
シンボルの変更 | 比較シンボル名をクリックすると、「シンボルの変更」ウインドウが開き、シンボルを検索/変更できます。 |
表示/非表示 | 目アイコンをクリックすると、比較シンボルの表示/非表示を切り替えられます。 |
設定 | 歯車アイコンをクリックすると、比較シンボルの設定ウインドウが開きます。 |
削除 | 「×」をクリックすると、比較シンボルが削除されます。 |
詳細メニュー | 「・・・」をクリックすると、詳細メニューが表示されます。 |
▼豆知識
設定ウインドウは、チャート上の比較シンボルをダブルクリックして開くこともできます。また、「・・・」をクリックで表示される詳細メニューは、チャートの比較シンボルを右クリックして表示されるものと同じ内容です。
ステータスライン上の「・・・」、チャートの比較シンボルの右クリックで表示される詳細メニューの機能は、以下の通りです。
機能 | 概要 |
---|---|
表示の順序 | メインシンボルや他の比較シンボル、描画オブジェクトが重なったときに、優先して表示される順序を調整できます。 |
時間足の可視性 | 比較シンボルを表示する時間足を指定できます。 |
移動する | 比較シンボルを表示するペインを移動できる。 |
スケールに固定 | 比較シンボルが使用する価格スケールを調整できる。 |
コピー | 比較シンボルをコピーする。コピーすると、チャート上で貼り付けができるようになる。 |
表示/非表示 | 比較シンボルの表示/非表示を切り替える。 |
削除 | 比較シンボルを削除する。 |
オブジェクトツリー | チャートに表示しているものを整理した、オブジェクトツリーが表示される。 |
設定 | 比較シンボルの設定ウインドウが開く。 |
比較シンボルの設定ウインドウは、以下の方法で開くことができます。
設定ウインドウには、以下の2つのタブがあります。
「スタイル」タブでは比較シンボルの表示に関する設定が、「可視性」タブでは比較シンボルを表示する時間足の設定が可能です。
▼豆知識
設定ウインドウで変更した内容は、左下から「デフォ…>デフォルトに保存」と選択すると保存され、次回以降の比較シンボル追加時に自動的に適用されるようになります。
「デフォ…>設定をリセット」と選択すると、現在の設定が初期設定に戻ります。なお、次回以降も初期設定が適用される状態に戻すには、リセット後にもう一度「デフォルトに保存」の操作が必要です。
比較シンボルの「スタイル」タブについて、①~④の項目で調整できる内容を紹介していきます。
比較シンボルのチャートタイプを、以下の11種類から選択できます。メインのシンボルで選択できる平均足は選択できません。デフォルトは「ライン」です。
この区分では、選択中のチャートタイプに関する表示設定を行うことができます。チャートタイプによって設定可能な項目は変わります。
デフォルトのチャートタイプが「ライン」の場合は、表示する価格の種類や、ラインの色/不透明度/太さを調整することができます。
メインシンボルのチャートタイプと設定を行う場所は異なりますが、仕組みや設定項目は同じです。各チャートタイプの詳細については、以下の関連記事をご覧ください。
この項目にチェックを入れると、比較シンボルの現在値に水平の価格ラインが表示されます。デフォルトでは、比較シンボルの価格ラインは表示されない設定です。
この項目では、比較シンボルの価格の桁数を以下から選択できます。この項目を変更すると、価格スケールやステータスラインに表示される価格の桁数が変わります。
▼豆知識
複数のシンボルで共通の価格スケールを使用している場合、前面に表示している比較シンボルの設定が優先されます。最優先されるのはメインシンボルです。
このタブでは、比較シンボルを表示する時間足を指定できます。デフォルトは、全項目の全範囲が選択されており、全ての時間足で比較シンボルが表示される設定です。
例えば上の画像のように設定した場合には、3~24時間の時間足(つまり4時間足/8時間足)と、それ以上の全ての時間足において比較シンボルが表示されます。逆に、それ以下の時間足(つまり2時間足以下)では、比較シンボルは表示されません。
次の動画は、この設定で時間足を4時間足(表示)→2時間足(非表示)→日足(表示)と切り替えているところです。