FXは「Foreign Exchange」の略で、もともと「外国為替」という意味ですが、近年では「外国為替証拠金取引」を示す言葉としても使われています。以下では、原則後者の意味で使います。
金融商品としてのFXは、異なる2国の通貨を売買することで得られる利益や、スワップポイント(両通貨間の金利差を調整した受け払い額)を得ることを目的として行われる取引です。
たとえば為替レートが「1米ドル=100円」のときに、10,000円を売れば100米ドルを買えます。
その後「1米ドル=110円」になれば、購入した100米ドルの価値は11,000円に増えます。
FXでは、こうした通貨価値の変動による利益を狙うことができます。
1米ドル=100円の場合
投資の基本は「安く買って高く売る」ことですが、FXにおいては、「高く売って安く買う」ことでも利益が得られます。
つまり、通貨の価値が下がると予想するときに『先に売って、あとで買い戻す』ことによって利益を狙えます。
円安
円高
利益を狙うチャンスの一方で、損失が出る可能性も常にあるので、取引に当たっては、マーケット情報をこまめに確認し、しっかりリスク管理をすることが大切です。
スワップポイントとは、自分が保有する建玉(たてぎょく)から発生する「2通貨間の金利差調整分」のことをいいます。
金利が低い通貨を売って金利が高い通貨を買って保有していると、取引した翌営業日以降、原則毎営業日スワップポイントを受け取れます。
建玉を保有している間は、売買をしなくても、スワップポイントで継続的に利益を積み上げることもできます。
たとえば、日本円を売ってメキシコペソを買った場合、日本の政策金利が0.25%であるのに対して、メキシコは10.75%と、10.50%の差があります。
(2024年8月時点)
こうした状況なども反映して、建玉を保有している間は原則としてスワップポイントを受け取ることができます。
日本円を売って
メキシコペソを買った場合
金利
10.75
%
金利
0.25%
金利差
10.50
%
メキシコ
日本
スワップポイントは、政策金利の差以外にも様々な要因を勘案して決定されるため、通貨ペアやFX会社によって水準が異なるのが普通です。
金利が低い国の通貨を買って金利が高い国の通貨を売ると、通常スワップポイントを支払うことになります。
また、スワップポイントは日々変動し、それまで受け取り(プラス)だったスワップポイントが支払い(マイナス)に転じることもありますので、スワップポイントを狙って長期投資する際には、留意してください。