WPRは、一定期間の価格変動幅の中で、現在の価格が相対的にどの位置にあるかを示すインジケーターです。正式名称は「Williams Percent Range」の略で、日本語では「ウィリアムズ%R」と呼ばれます。値は-100~0の範囲で表示され、以下が一般的な目安とされています。
セントラル短資FXのTradingViewチャートのWPRでは、デフォルトで-20/-80の水準にラインが引かれており、価格がどの水準にあるかを視覚的に確認できます。
このインジケーターは、価格が一定の範囲内で推移するレンジ相場での活用に適しています。ただし、強いトレンドが発生している場合は、誤ったシグナル(ダマシ)が連続して発生することもあるので注意が必要です。
▼豆知識
一定期間の変動幅における現在価格の相対的位置を示すインジケーターは、WPRのほかにSTOCH(ストキャスティクス)が挙げられます。WPRは「最高値から何%下落したか」を示すのに対し、STOCHは「最安値から何%上昇したか」を示すインジケーターです。
WPRの計算式は、以下の通りです。
( 現在足の終値 - HIGH ) ÷ ( HIGH - LOW ) × 100
※ HIGH:N期間における最高値
※ LOW:N期間における最安値
※ N:対象期間
WPRは、設定期間(N)における変動範囲(最高値/最安値の間)の中で、現在の終値が最高値から何%下降したかを示した値です。例えば、終値が期間内の最高値に近ければWPRは0に近い値となり、最安値に近ければ-100に近い値となります。
例えば、以下のように価格が推移した場合、WPRの値は次のように計算されます。なお、設定期間(N)は4とします。
期間 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
高値 | 102 | 104 | 107 | 105 | 110 |
安値 | 99 | 100 | 100 | 103 | 106 |
終値 | 100 | 102 | 104 | 103 | 108 |
HIGH | - | - | - | 107 | 110 |
LOW | - | - | - | 99 | 100 |
4期間目のWPR:( 103 - 107 ) ÷ ( 107 - 99 ) × 100 = -50
5期間目のWPR:( 108 - 110 ) ÷ ( 110 - 100 ) × 100 = -20
WPRをチャートに表示する基本的な流れは以下の通りです。
表示したインジケーターは、主に以下の方法で削除することができます。
▼豆知識
チャート上で以下のようにキーボードを入力すると、マウスなしで素早くWPRをチャートに表示することができます。
/ ⇒ wp⇒ ↓ ⇒ Enter
※インジケーターのウインドウは「Esc」を2回押下で閉じます
WPRの設定ウインドウの「パラメーター」タブについて、①の項目で調整できる内容を紹介していきます。
WPRの計算対象とする期間(計算式のN)を設定します。デフォルトは「14」です。