Ichimoku Cloud(一目均衡表®)は、相場のトレンドや勢い、サポート/レジスタンスなどを一目で把握できるのが特徴のインジケーターです。複数のラインを組み合わせることで、多角的な視点から相場を分析することができます。
セントラル短資FXのTradingViewチャートで表示されるIchimoku Cloudの構成要素は、以下の5つです。
一般的には、転換線/基準線の位置関係、遅行スパン/チャートの位置関係などから、トレンドの方向性を判断します。また、先行スパン1と先行スパン2の間は「Cloud(雲)」と呼ばれており、サポート/レジスタンスとして機能します。雲の幅が広い(厚い)ほど、相場がその水準を突破しづらいとされています。
▼豆知識
一目均衡表®は、日本の投資家である細田悟一氏によって開発されました。「一目均衡表®」の名称は、細田氏のペンネーム「一目山人」から付けられました。海外でも「Ichimoku」として広く知られており、多くのトレーダーが利用しています。
Ichimoku Cloudの構成要素の計算式は、以下の通りです。
このように、Ichimoku Cloudは、異なる時間軸の価格の動きを組み合わせながら、相場の方向性やトレンドの強さの判断に活用します。なお、計算式における各期間は調整可能ですが、上記の数値を使用するのが一般的です。
Ichimoku Cloudは、複数のラインの位置関係から相場の状況を判断します。ここでは、基本的な3つの見方を解説します。
ライン | 内容 |
---|---|
転換線/基準線 | 転換線が基準線よりも上にあると上昇トレンド、反対の場合は下降トレンドと判断します。2つのラインの交差(上下が入れ替わるタイミング)が、トレンド発生のシグナルです。 |
遅行スパン/チャート | 遅行スパンがチャートよりも上にあると上昇トレンド、反対の場合は下降トレンドと判断します。2つのラインの交差(上下が入れ替わるタイミング)が、トレンド発生のシグナルです。 |
チャート/雲 | チャートが雲よりも上にある場合は上昇トレンド、反対の場合は下降トレンドと判断します。チャートによる雲の上抜け/下抜けが、トレンド発生のシグナルです。 |
上昇トレンドでは、先行スパン1が先行スパン2より上に位置する雲が発生しやすく、雲はサポート(支持帯)として機能します。上下が反対の雲は下降トレンドにおいて発生しやすく、レジスタンス(抵抗帯)として機能します。
この先行スパン1/先行スパン2の上下が入れ替わるタイミングは「ねじれ」と呼ばれ、相場に変化が起こりやすいとされています。
表の3つのシグナルが全てそろった状態を、上昇トレンドでは「三役好転」、下降トレンドでは「三役逆転」といいます。この状態は、大きな相場が発生するときに見られる現象です。
▼豆知識
これらのシグナルは、トレンドの発生や転換を捉えるのに効果的です。ただし、明確なトレンドがない相場では、各ラインが頻繁に交差を繰り返して横ばいになり、シグナルが役に立たなくなる傾向があるので注意しましょう。
Ichimoku Cloudをチャートに表示する基本的な流れは以下の通りです。
表示したインジケーターは、主に以下の方法で削除することができます。
▼豆知識
チャート上で以下のようにキーボードを入力すると、マウスなしで素早くIchimoku Clouをチャートに表示することができます。
/ ⇒ic⇒ ↓ ⇒ Enter
※インジケーターのウインドウは「Esc」を2回押下で閉じます
Ichimoku Cloudの設定ウインドウの「パラメーター」タブについて、①〜⑤の項目で調整できる内容を紹介していきます。
転換線の計算対象とする期間を設定します。デフォルトは「9」です。
基準線の計算対象とする期間を設定します。デフォルトは「26」です。
先行スパン2の計算対象とする期間を設定します。デフォルトは「52」です。
遅行スパンを、現在足から数えて何期間目の過去(左方向)に表示するかを設定します。デフォルトは「26」です。
先行スパン1/先行スパン2を、現在足から数えて何期間目の未来(右方向)に表示するかを設定します。デフォルトは「26」です。