1億円超の資産形成を達成した方法は?
セミリタイア達成者にインタビュー

1億円超の資産形成を達成した方法は?セミリタイア達成者にインタビュー

セミリタイアとは会社を早期に退職し、必要な時に必要な分だけ働くことで自分の自由な時間を増やす、ライフスタイルの一つです。

セミリタイアをしてうまく資産形成できるのは、一握りの人だけだと思っている方も多いでしょう。たしかに、資産形成にはいくつかのコツやポイントがあります。

本記事では、新卒から商社に勤め、44歳でセミリタイアを成功させた「りゅうさん」にインタビューを行いました。40代前半で資産1億円を形成したりゅうさんの、資産形成のアドバイスは必見です。ぜひ最後までご覧ください。

▼ この記事を書いた人

りゅうさん

りゅうさん

40代前半で1億円を超える資産形成を達成し、財閥系商社を退社してセミリタイアの道へ。妻と5歳の息子と暮らし、子育てをしながら自由な生活を謳歌中。高配当株・インデックス・短期トレードなどで資産運用を行う。

Twitter: https://twitter.com/ryu_breakfree?s=11

セミリタイア成功までの経緯―「資産形成の方法はわずか23文字の方程式で表現できる」

Q:44歳でセミリタイアをされたとのことですが、どのようにして実現させたのでしょうか?

きっかけとしては、貯金ゼロの自分に対して、親友の資産が3,000万円以上あることを目の当たりにして、自分も資産形成をしっかりとやっていこうと舵を切りました。

実は、資産形成の方法はわずか23文字の方程式で表現されます。

資産形成 = (収入 - 支出) + (資産 × 運用利回り)

この方程式に則ると、資産形成には、「収入を増やす」、「支出を減らす」、「資産を運用する」、のたった3つの方法しか存在しません。この3つを徹底して追求したことで、セミリタイアを成功させることができたと考えています。1つずつ、詳しく説明していきます。

Q:まず、「収入を増やす」という点についてお聞かせください。

私はもともと財閥系商社に勤めていて、妻も一部上場企業の正社員であり、転職などによって収入を増やすことは、労力なども考えると現実的ではありませんでした。また、社内規定で副業は禁止されていたことから、収入を増やすことは脇に置くこととしました。

Q:次に「支出を減らす」という点についてお聞かせください。

支出を減らすため、まずやったこととしては、夫婦でメインのクレジットカードを1枚とし、ほぼすべての支払いをこのカードに統一したことです。これにより、クレジットカードの利用履歴をそのまま家計簿代わりに使うことができるようになりました。これは家計の改善点を話し合う際に、とても役立ちましたね。

次に、家庭全体の資産を資産管理アプリに全て反映し、リアルタイムの資産状況を共有したことで、お金の動きを見える化できました。共働きのケースでは生活費を共同の支出にして、あとはお互いの収支を把握していないというような話も聞きますが、効果的な資産形成のためには資産状況の共有はマストだと思っています。

具体的に支出を減らすためには様々なことに取り組みましたが、振り返って特に効果が大きかったと感じるのは、固定費の最少化です。例えば以下のようなものです。

  1. 持ち家を購入しない
  2. 不要な民間保険に入らない
  3. 車を持たない
  4. スマホの通信費の削減

上記を、すぐに実行したのは大きかったと思います。

その他、細かい部分では以下を実行しました。

  1. 一日に何本も飲んでいた缶やペットボトルのドリンクを一切やめて、水筒を持参する
  2. コンビニエンスストアは、ほぼ定価で物が売られているため、使わない
  3. 一回1,000円以上かかる外でのランチを減らしてパンなどを持参する
  4. 資産にならないブランドの服を買わない

こういった細かな支出もきちんと見直し、節制することも重要なことだと考えています。

Q:「資産を運用する」という点についてもお聞かせください。

在職中は安定的に給与収入が入ってきたので、ほぼフルインベストメント(生活に必要な資金を除く、ほとんどの資金を投資に回すこと)で以下のようなスタイルで臨んできました。

確定拠出年金では、外国株インデックスファンドを全額購入していました。iDeCoに移行した現在は、主にeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を購入しています。NISAは、非課税メリットを最大限取り込むべく、拠出上限金額が大きい一般NISAを継続利用しています。主に、大手の商社株を購入し、ロールオーバーを利用して現在も保有し続けています。また、安定配当によるインカムゲインはかなりの金額に上っています。

課税口座では、インデックスファンド、商社株、銀行株などの高配当日本株を購入してきました。ここ10年間を見ると、結果的に米国株に全振りするのがベストな環境でしたが、日本株も資産形成に十分寄与してくれました。

Q:今まで資産形成をしていく中での反省点はありましたか?

確定拠出年金という制度が開始した際、私自身そんなに投資などに詳しくなくて、あまりよく分からないまま、現金を選択していた時期があったんです。今思えば、外国のインデックスファンドなどにマックスで入れたほうがよかったなと。最初それができていなかったので、もっと早くやっておけばよかったなと思っています。

一般NISAも、制度が始まってすぐやり始めました。NISAや確定拠出年金は、掛け金が生じた時点で所得控除があるのと、運用益に税金がかからないという2点でとてもお得な制度なので、ぜひおすすめします。

私自身、自分の過去の反省も踏まえて、確定拠出年金とNISAに関しては満額、海外に入れるようにしています。とにかく、税金がお得になる制度は使い倒した方がいいと思います。

現在の金融資産の状況

Q:現在の資産の割合や運用方針などをお教えいただけますか?

りゅうさんのポートフォリオ

■高配当日本株:約5,000万円
商社株、銀行株、海運株などに長期投資。

■インデックスファンド:約3,000万円
主にeMAXIS Slim米国株式(s&p500)に投資。
※確定拠出年金を含む

■現金:約1,500万円

■自由投資枠:約2,000万円
趣味も兼ねて、日本株の短期トレード用の枠として設定。2021年は3,000万円でしたが、高配当日本株を積み上げたため減額しています。

■その他(日本株からの配当金及び妻のフリーランス収入):400~500万円
これによって生活費をおおむねカバーしています。確定拠出年金は、継続してインデックスファンドで積み立てる方針です。

資産形成の情報収集―「投資はマインドセットを学ぶことも大切」

Q:資産形成にあたって情報収集や勉強などはどのように行っていますか?

基本的には自分で考えて、あとは妻に相談しながら行ってきましたが、インデックスファンドをやるとなったときには、山崎元さんの本などを参考にしました。

高配当株に関しては、本を読んでというよりは、自分の属していた業界の中での感覚を頼りにやってきました。日本の中で優秀な人材を集めている会社や、政府との結びつきのある会社や企業など、手堅く伸びていくであろうという企業を予測して。それで私の場合は商社株が多かったですね。

株トレードに関しては、現状、相場が荒れている状況なので、デイトレード中心でやっています。一般的な「銘柄を推奨するような情報」ではなく、どういったマインドで取り組むのがよいか、などを発信しているYouTubeを参考にしています。Twitterも参考にしますね。

あとは、業界に詳しい人や、会社に勤めている人などに話を聞くこともしていますね。自分だったら属している会社の株を買うか、という観点で話を聞くと結構有益な情報を得られて参考になります。自社の株を本心で勧めてくる場合って、絶対とは言えないですが、良い会社の可能性が高いな、と思っているので。

FIREに向けた資産形成のアドバイス-「目先の相場変動に惑わされずコツコツ続けるのが大切」

りゅうさんの株についてのツイート

りゅうさんの株についてのツイート

https://twitter.com/ryu_breakfree/status/1459324759804506114

Q:以前FXをやられていたとのことですが、きっかけや感想などをお教えいただけますか?

私がFXを始めたきっかけは、数年間で累計500万円以上の利益をFXで出している友人の話を聞き、株式投資に追加して収益化できる可能性を感じたからです。6~7年間やって、浮き沈みはありましたが、税後利益250万円ほどになりました。仕事の忙しさもあって夜の時間が取れなくなり、現在は一旦打ち止めとしましたが。

感想としては、財閥系商社にいたので商売に為替は常に関係していましたし、FX取引を通じて世界情勢の動きを身近に感じることができました。その上、為替変動の要因を知ることができたり、為替変動の感覚が身に付いたりしたのは非常に良い経験でした。FXは最大25倍のレバレッジをかけられるので少額から始められますし、時々の生活スタイルに応じて月曜朝から土曜朝まで24時間、好きな時に相場を追いかけられるのも魅力でした。

株でも、インデックス投資だけでいいと言うような人もいますが、個別株にせよFXにせよまとまった資産を築いた人がおり、また各々の良さもあるわけで、一回やってみるという姿勢は大切かなと思います。

自分に合わないことがはっきり分かればやめればいいと思っているので。何もしないうちから可能性の扉を閉ざしてしまうのはもったいないと感じます。リスクマネジメントはもちろん必須ですが。

Q:これからセミリタイアを目指す方へアドバイスを頂けますか?

先ほど説明した「収入を増やす」「支出を減らす」「資産を運用する」という3つの観点でアドバイスできればと思います。

■「収入を増やす」ためには?

自身の反省も踏まえてですが、仮に今私が20代であれば、早々に自分のコアな強みを把握し、それを伸ばしていけそうな会社を選びます。そして、40歳くらいまでにはセミリタイアできることを目標に、早くから資産形成にも力を入れると思います。その過程で、転職を検討することや、結果的に40歳以降も同じ会社に居続けるのがベストという判断もあるかもしれません。その時々にどの判断がベストか考えていけばいいかなと思います。あと、本業との兼ね合いもありますが、強みを生かした副業を模索していくのも良いと思います。

■支出を減らすためには?

セミリタイアの実現において、支出を減らすことは最も肝要です。手取り収入を50万円上げることと、支出を50万円減らすことは同じ効果がありますが、手取り収入を50万円増やすことは簡単ではありません。一方、支出は自分でコントロールできるため、誰にでも実行でき、確実に平等に応えてくれます。かつ、継続しているとそれが習慣化して、一生涯自分の力となります。

私は決めたら徹底的にやるタイプなので、あらゆる支出を即座に見直しましたが、無理せずにできるところから手をつけていくということでもいいと思います。

手始めに水筒持参などはお勧めです。今は軽くて丈夫なものが色々出ているので。150円のペットボトルを一日に2本飲む習慣があったとして、150円 x 2本 x 365日 x 10年 ≒ 110万円と、10年で100万円超になります。たった一つの何気ない習慣で、これだけ支出が発生しています。

もう一つ大切なこととしては、私自身、テレビはスポーツ観戦などのためにごくたまに見る程度ですが、普段つけっぱなしで過ごすことはお勧めしません。CMはもとより、番組構成も、消費者であるあなたにモノを買わせるため、最先端のマーケティングの粋を集めて欲望をくすぐってきます。無批判にぼ~っと見続けている状態が一番危険だと思うので、注意するのがよいかと思います。

■資産運用のポイントは?

株価の将来見通しについては様々な見方がありますが、色んな投資先をよく検討した上で納得感を持って決めるのが良いと思います。私がよく情報収集に利用しているTwitterだと、全世界株式や、米国株のインデックスファンドを継続購入している方が多数派のように見えます。

投資先をどこにするかはさておき、家計が許す限り、毎月強制的に一定額を投資に回すことをお勧めします。目先の相場変動に惑わされずコツコツ続けるのが大切です。

セミリタイアを目指すことの最大の意味は、「探照灯」(=サーチライト)のように将来へ向かって希望の光を照らしてくれることです。将来への希望があれば、苦しい今を踏ん張れます。特にFIREに向いている人は、やりたくないことはとことんやりたくない人、人間関係に強いストレスを感じやすい人だと思います。セミリタイアは目指す価値があると信じています。

インタビューを終えて

今回は、1億円超の資産形成を行ったりゅうさんにインタビューを行ってきました。

今回のインタビューのポイント

  1. 資産形成のためには、収入を増やす、支出を減らす、資産を運用する、のたった3つの方法しか存在しない
  2. 資産形成の方法はわずか23文字の方程式で表現される:資産形成 = (収入 - 支出) + (資産 × 運用利回り)
  3. 確定拠出年金やNISAなど、とにかく、税金がお得になる制度は利用した方がいい
  4. 投資は手法だけではなく、どういった姿勢で取り組むかというマインドセットを学んでいくことも重要
  5. 資産の運用は、目先の相場変動に惑わされずコツコツ続けるのが大切

1億円の資産形成なんて「元々お金があったからでは?」と考えてしまいがちです。確かに、りゅうさんには十分な収入があったことは間違いないですが、細かな支出を減らす、資産運用のための情報収集を行うなどの努力をきちんと行っていました。

セミリタイアを達成するには「運用に回す資産を出来るだけ多くし、長い期間で運用していく」ことが一つの糸口かと思うので、まずは取り組みやすい「支出を減らす」から実行すると良いかもしれませんね。

セントラル短資FXってどんな会社??

  1. FX市場誕生と同時期に創業。20年の信頼と実績を兼ね備えた老舗企業。
  2. JCRから長期発行体格付をFX専業会社で唯一取得
  3. ワンコイン(少額資金)ですぐに始められる。最短で申込日当日に取引可。

関連する記事を読む

FXに興味が出てきたあなたには、
こちらがおすすめ