水曜 山中康司の「わかる!」テクニカル分析 チャートから見たポジション分析

第440回:ユーロドル調整局面入り

更新日:2017年9月27日

(文中のQCT+は、「クイックチャート・トレードプラス」の略、
ミラートレーダーは、「セントラルミラートレーダー」の略、
FXダイレクト+は、「FXダイレクトプラス」の略です。)

25日に発売となったAERAの特集は「不確実な時代に占いと付き合う」というもので、最初のテーマ経済関連では占いを情報として役立てるという切り口で書かれています。その冒頭部分で日銀の金融政策がワークしないのは何故かということをコメントしていますので、興味のある方は書店で立ち読みしてみてください。

ユーロドル調整局面入り

週末にドイツの連邦議会選挙が行われメルケル首相率いる与党CDU(キリスト教民主社会同盟、246議席)は第1党ではあるものの、事前予想の得票率に比べ5ポイントほど低い33%に留まりました。また、これまで連立を組んでいたSPD(社会民主党、153議席)が連立から離れ野党として活動すると発言しています。

第3党の極右、第5党の左派とは組まないとなると、過去にも連立の歴史があり州議会選では選挙協力を行った第4党のFDP(自由民主党、80議席)と第6党の緑の党(67議席)と組むしかありません。3党連立で393議席と709議席の過半数355議席はクリアしますが、これまでのような政治的安定は望めません。

EU内におけるドイツの立ち位置も変化してくるでしょうから、市場参加者はそのあたりに敏感に反応して週明けからユーロは連日売られる展開を続けています。これまで長期的にユーロ高トレンドが続き、ポジション的にもユーロ買いが積み上がってきたことを考えると、しばらくは調整のユーロ売りが続きやすいと考えるべきでしょう。

日足チャートをご覧ください。やや長めに年初来安値(1.03404)から本日までの動きが全てわかるようにしてあります。

また現在のユーロ高トレンドが確定したのは、3月に2月高値を上抜けたところからスタートしたと考えられますので、その後の4月安値と5月安値を結んだサポートラインに、平行となる上昇チャンネルを3月高値に合わせて引いてあります。

この上昇チャンネルを下抜けたこと、そして他にもいくつか気にすべき点がありますので、それを見て行きましょう。

上昇チャンネルの下抜けは赤の矢印で示したところで、月曜の終値で抜けたことが確認できます。また、これまでの上昇トレンドの中で何度か登場したフラッグ=代表的なコンティニュエイション(継続)パターンがピンクの点線で示した位置です。直近の上げの起点となったフラッグの上抜けの水準まで昨夜は下げていますので、現状では最後の高値掴みをした人も含め、直近に積み上がったユーロ買いが軽くなった段階と認識することが出来ます。

しかし、1月の年初来安値(1.03404)から9月高値(1.20924)まで、1,752pipsも上げたことを考えると、現状の高値からの調整値幅335pipsはまだまだ少なすぎると言えます。しかしながら、高値からの38.2%押しは1.14231と距離がありすぎます。そこで、それよりも手前のターゲットを求める際に使われる23.6%押しを計算すると1.1679となります。青い線で示した位置です。

この水準は、ちょうどフラッグを形成していた際の安値(1.16625)とも一致し、多少の誤差も考えると、現在のユーロ売りの最初のターゲットとして1.16台半ばは妥当な水準であると考えられます。今後もドイツ国内の組閣やEU内の他国との交渉等、どのように進展していくか不透明なうちはユーロが売られやすい状況が続きます。

一点明るいニュースとしては、昨日のFDPと緑の党の党首による発言でフランスとドイツの両国が主導するEU再生に理解を示しました。これまでのEU統合推進に距離を置く立場からすると、随分とCDU寄りな発言でしたが、連立政権誕生後もこうしたスタンスを見せていくのであれば、今回のユーロの調整は23.6%で終わるかもしれません。逆に連立政権内で党利党略が優先するような方向へと動いていく様子が見られれば、38.2%押しどころか、半値押し(1.12164)の水準をも考慮しなくてはならないでしょう。

10月に入るとECBのテーパリングの話がユーロの買い材料として出てきますが、こちらはある程度織り込み済みのテーマです。比較的フレッシュなドイツの政治がユーロ売りの材料としてどこまで影響があるか、ここに来てまた欧州の政治がテーマとして復活することとなりました。

なお、ドル円については9月安値の107.313から直近高値の112.718まで短期間に5円40銭もの上昇を演じましたので、当面、112円台後半は上値が重く、いっぽうで111円台前半が底堅いもみあいの流れを継続しやすいと見ています。

セントラルミラートレーダーによるポートフォリオ経過

シストレ広場では「おすすめポートフォリオの考察」というテーマで書いてきましたが、直近の回ではそのまとめとして、どのようにポートフォリオに組み入れるのか、どのように入れ替えるのかということを箇条書き程度にまとめましたので、ご参照ください。



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