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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

突如として騒がしくなってきたギリシャ金融支援問題

更新日:2016年12月16日

今週のコラムで、なにについて書こうか悩みました。候補として、①水曜日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)について、②最近ヨーロッパで展開されている新たなギリシャ問題についての2つの選択がありました。そこで、私はTwitterを使ってアンケートを取ったのです。その結果、ギリシャ関連記事58%に対し、FOMC関連は42%となりましたので、今週はギリシャで起きていることについて書いてみたいと思います。

これからも時々、今回のように読者の方が読みたい記事を書けるよう、Twitterでアンケートを取ることがあると思いますので、どうぞご協力お願いいたします。ちなみに、私のTwitterアカウントは、@LondonFX_N20 です。

ギリシャ向け第3次金融支援

今回のギリシャ金融支援を巡るいざこざを説明するには、昨年に遡るほうがわかりやすいと思い、図にしてみました。

これを見ると、2015年に反緊縮政政権が誕生して以来、ギリシャと債権団、特に国際通貨基金(IMF)との関係がぎくしゃくしてきたことが分かります。

いったい、ギリシャで何が起こっているのか?

2009年にギリシャ債務危機が発覚して以来、同国は財政運営をスムーズに運ぶため、2010年5月から金融支援を受けています。そして、今月に入り、2018年以降の支援内容について、債権者との話し合いが始まりました。

先週ギリシャ政府の報道官は、「国際通貨基金(IMF)と欧州関係当局(欧州委員会・ECB・ESMなど)が今まで以上の緊縮財政策の継続を要求してきているが、社会的・人道的に無理があり、効果的ではない。」と発言したことから、全てが始まりました。

この発言から48時間後の12月12日、IMFは驚く行動に出ました。それは、IMF欧州トムセン欧州局長とオブストフェルド首席エコノミストが共同で、IMFブログにギリシャ金融支援に対する自分達の意見を公にしたのです。通常、この手の話しは密室で行われるものであり、誰でも読めるブログで公開するものではありません。ブログ記事をまとめると、以下の内容となっています。

「欧州関係当局は、ギリシャに対し2018年の基礎的財政収支(プライマリーバランス)GDP比率を3.5%にするよう要請しているが、これは誤りだ。IMFは、ギリシャに対し、このような措置を取ることを要請していない。我々の考えは、基礎的財政収支GDP比率を1.5%に留めておくのが最適だと考える。そして、そのこともギリシャ政府に伝えている。しかし、我々のアドバイスとは反対に、ギリシャ政府は欧州関係当局との間で、3.5%という数字で合意したようだ。」 

しかし、ギリシャ政府も黙っていません。このブログ記事に対し、同政府は、 「我々は3.5%より低い数字を要求していたが、それに難癖つけたのは他でもないIMFだった。3.5%という数字は最終合意ではないが、債権団からのとてつもない圧力で、最後はギリシャが首を縦に振るしかない状況だ。思い起こせば、IMFは最初から間違いだらけだった。支援がスタートした当時は、状況を甘く判断し、道半ばで急に厳しくなり、最後は支援から抜けた。IMFは我々への圧力を軽減してくれる代わりに、勝手な信念に基づき、財政均衡を急げ急げと催促してきたじゃないか?そして、欧州委員会も『ギリシャの財政は良くなっている』というアピールを必死ですることに力を注ぐばかりだ。」と反撃に出たのです。

このIMFとギリシャ政府の発言に対し、欧州側は、「我々はIMFがあの記事をブログに掲載したことに対し、驚きを隠せない。出来るだけ早く、ギリシャ政府と協議を再開したいが、全ての内容を公にすることには疑問を感じる。」とやり返しています。

いつか来た道

ギリシャ政府、欧州関係者、IMFの間でのいざこざは、今に始まったことではありません。金融支援が始まって6年経ちますが、欧州委員会・欧州中銀(ECB)・IMFで構成された『トロイカ調査団』がずっとギリシャ政府との協議に当たってきました。その最大の目的は、ギリシャの財政状態を改善し、出来る限り早く財政均衡に導くことです。しかし、経済の低迷が予想以上に長期化したことで、トロイカの目的はなかなか達成されません。

支援金を出し続けるはめになった債権団側は、ギリシャがお金の無駄使いをしないよう、かなり神経質になってきました。そのため、支援金の使い道について、トロイカとギリシャ政府との間で何度も何度も合意できずに泣き別れに終わっています。

しかし、そんな苦労とは裏腹に、長引く緊縮財政策のおかげで、ギリシャ国民の不満も高まり、欧州懐疑派であるシリザ党が2015年1月に政権を獲得。ユーロ圏で初めての、反緊縮財政策を支持する政権の誕生となりました。この半年後に実施された緊縮財政政策に対する国民投票でも、6割の有権者がNO(反対)に票を入れました。

しかし、現実問題として、支援金がなければギリシャはユーロ圏から離脱し、ドラクマに戻るしかありません。結果として、国民投票からわずか数週間後、【ギリシャ政府はユーロ圏に残る】か【国民の希望通り、緊縮財政をやめ、支援金受け取りを諦める】の決断を迫られ、最終的に緊縮財政の継続を受け入れて、Grexit(ギリシャのユーロ圏離脱)は回避されたのです。

第3次支援金について

昨年決定された「第3次ギリシャ金融支援」の規模は、860億ユーロ(約10兆5,000億円)となっており、欧州安定メカニズム(ESM)主導に変更されています。

ギリシャ債務の持続性に疑問を持ち続けているIMFは、公的部門の債務再編を主張しており、長期的なターゲットとして、①インフラ整備に主眼をおいた「ギリシャ経済改革」、②税制改革や労働関連法案の変更を提唱しています。これらの改革や変更をギリシャ政府が受け入れるのであれば、交換条件としてIMFはもう一度、金融支援への再加盟を検討してもよいということでしょう。

しかし、ドイツや一部のEU加盟国は、返済期限の延長や利子の低下以外の債務削減には応じられないという姿勢を強く示しており、なかなか両者の溝は埋まらない状態でした。

ツィプラス首相からクリスマス・サプライズ

IMFとのいざこざの渦中、ツィプラス首相は2つのクリスマス・サプライズを突然発表しました。ひとつは、160万人の年金受給者に対し、クリスマス一時金として、300〜800ユーロをプレゼントするという内容。2つめは、エーゲ海に浮かぶギリシャの島々の売買税引き上げの中止です。これにかかるコストは、6億1,700万ユーロと言われています。

IMFや欧州関係者と揉めている最中に発表された突然のクリスマス・プレゼントの裏には、ツィプラス首相が来年早々にも、解散・総選挙に打って出るという憶測が隠れているとの噂です。

そして、その発表の翌日、ユーロ圏財務相会合:ダイセルブルーム議長が怒りの発表をしました。それは、12月5日に開催されたユーロ圏財務相会合で決定された「短期的ギリシャ債務削減」を一時的に中断するというものでした。

※クリックで拡大できます

同議長は、「ギリシャ政府とは、財政政策上で何らかの変更が必要な場合、必ず事前に相談するよう、約束を取り付けてあった。」と語り、果たしてギリシャは本当にやる気があるのか?と問いかけました。そもそも、5日の財務相会合で「短期的ギリシャ債務削減」の容認を発表した背景には、一日も早くIMFにも金融支援に再参加して欲しいからでした。そのための譲歩に対し、何の相談もなくツィプラス首相がこのようなサプライズを発表したため、ドイツはカンカンに怒っているそうです。それもあって、同首相は急遽、16日(金)にドイツへ飛び、メルケル首相と会談を持つことになりました。

ギリシャ、解散・総選挙の場合

果たして、ツィプラス首相は、本気で解散・総選挙を考えているのでしょうか?ギリシャ政府関係者によると、やる気だそうです。ただし、最終決定は、来年1月に持ち越されるようです。

どうして今、選挙なのか?その理由はあまり前向きではありません。それは、金融支援受け取りに絡む欧州関係者やIMFとのやり取りに疲れてしまったこと、国民に納得させられる結果が得られなかったことなどが理由として挙げられています。よくよく考えれば、2009年のギリシャ危機発覚以来、暫定政権も含め、ギリシャでは7つの政権が誕生しました。そして、そのどれもが金融支援条件を達成出来ない、あるいは緊縮財政の限界を感じ、潰れていきました。現政権も同じ道を辿るのかもしれません。

シリザ党幹部は、ここで総選挙を実施すれば、シリザ党は大敗することが分かっているそうです。12月7日に実施された世論調査を見ると、確かにシリザ党支持率は18%台、それに対し、新民主主義党は37%台となっていました。それでも選挙をしたいのですね…。

現時点で分かっていることは、シリザ党が政権から退き、新民主主義党政権が誕生したとしても、金融支援が続く限り、また同じことの繰り返しかもしれません。

来年は、3月からオランダ、フランス、ドイツと選挙が続きます。もし、ここにイタリアとギリシャが加わると、ユーロ圏GDPの9割弱の国々で選挙となるため、相当イベント・リスクの高い1年になりそうです。ボラティリティーも上がりそうですね!

ここからのユーロ

今週に入り、ユーロは対ドルで2015年からのサポートとなっていた1.0460台を下抜けました。念のために、ECBが発表しているユーロ実効レートのチャートを見ると、黄色い枠のレンジを本格的に下抜けしたことが確認できます。

チャート:ECBホームページ

次に、もう少し長いチャートを見てみましょう。下のチャートは、ユーロが誕生した1999年からのものです。誕生来の高値/安値の38.2%にあたる93.9760を少しだけ下抜けて、15日は終わっています。

もし、このままユーロが下落するようであれば、次のターゲットは、92ミドル近辺(赤い星のあるところ)。その後も下落が続くようであれば、90台(黄緑の丸い点線)のダブル・ボトムがターゲットとなります。

これはあくまでも計算上の数字ですが、もし実効レートが90まで下落した場合、執筆時のユーロ/ドル 1.0410をベースに計算すると、1.0010台となります。

チャート:ECBホームページ

90というレベルは2015年1月に止められたレベルですので、すんなりと下に抜けるかは、あまり自信がありません。そして、もし抜けたとしても、ユーロが誕生して間もない2000年には、90のすぐ下のレベル(紫の点線)が何度もレジスタンスとして機能しています。つまり、90を抜けたといっても、すぐ下に紫の点線レベルが待っているということです。逆に、ここもすんなりと抜けるようであれば、過去にECBがユーロ買い介入を実施した85前後まで落ちてしまうのでしょう。

来年は「2017 欧州選挙年」。それに加え、イタリア銀行問題などが再燃するかもしれません。今回のギリシャ問題も含め、本当に来年の欧州からは目が離せません。大手銀行のほとんどは、来年のユーロ/ドルのターゲットを、0.93台〜0.95台としていることを考えれば、実効レートも「過去の介入レベル」まで下がることは避けられないのかもしれません。

 

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