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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

12月までお預けとなったECBからの発表

更新日:2016年10月24日

先週のメイン・イベントは、木曜日に開催された欧州中銀(ECB)金融政策理事会となる予定でしたが、実際の結果は肩すかしに終わりました。ドラギ総裁は、「金融政策の変更などが必要であれば、12月の会合ですべて発表する。」と語り、記者会見も通常より15分早く終了したのです。

今週のコラムでは、ECB理事会に向けた事前予想と実際の発表内容、そして12月に向けてどのような点に注意をしたら良いのか、考えてみたいと思います。

ECB理事会、事前予想

今月の理事会に向け、市場参加者が気にしていた点は、以下の通りとなります。

 テーパリングに関して

10月5日、某通信社は「ECB、QEテーパリングの必要性でコンセンサス形成−当局者」というタイトルの記事を載せ、マーケットではユーロが大きく買われました。

当然、ドラギ総裁の記者会見でもテーパリングについての質問が出る事が、コンセンサスとなっていました。

 購入国債の品切れについて

ECBは月額800億ユーロ規模の量的緩和策(国債・社債などの購入)を実施しています。しかし現在のペースで購入を進めれば、早ければ年末から来年第1四半期にも、ドイツ・フィンランド・オランダなどの国債が品切れになるだろうという観測が出てきました。

この問題を解決するには、3つの選択肢があると私は考えています。

1) キャピタル・キーをなくす
ECBは国債購入の量を、キャピタル・キーを元に決定しています。この耳慣れない「キャピタル・キー」とは、ユーロ加盟各国によるECBへの拠出金の大きさであり、加盟各国のGDPサイズで決定されます。つまり、加盟国の中で最大の経済規模を持つドイツが拠出金を一番多く払うため、ドイツ国債の購入割合が、他のどの国よりも大きいということです。
しかし、このままのペースで国債を購入していくと、年末くらいには購入できるドイツ国債が枯渇してしまうリスクがあるため、この条件を撤廃しようというアイデアが市場では出てきています。

2) 買い入れ上限をなくす
ECBが国債や社債を購入する際、購入できる上限が決まっています。当初は25%でスタートしましたが、現在は33%まで上がっています。もし、品切れが心配であれば、この上限をなくし、いくらでも買えるようにする。あるいは33%ではなく、45%くらいに引き上げるなどの案が出ています。
しかし、これは非常に微妙な問題です。というのは、無制限に加盟国の国債を買うことは、ECBによる「財政ファイナンス」と見なされ、この行為は法律で禁止されています。そのため、これが実現する確率はかなり低いと考えられます。

3) 購入国債の利回り条件をなくす
ECBの国債購入プログラム(PSPP)では、購入対象となる国債の利回りは、ECBが設定したデポジット金利(現在マイナス0.4%)かそれ以上と決められています。つまり、利回りがマイナス0.4%よりも低い国債は、購入対象から外れます。
この「デポジット金利を下限とする」という条件を撤廃し、どんな金利の国債も購入可能とする案も、マーケットでは出ていました。

ECBからの発表

政策金利、量的緩和策(QE)規模など、すべてが据え置きとなりました。

ドラギ総裁記者会見

予想通りに「すべて据え置き」となり、ドラギ総裁の記者会見を待つばかりとなりました。しかし冒頭で書いたように、期待された記者会見も盛り上がりに欠け、通常であれば1時間たっぷり続くものが、45分であっけなく終了したのです。

 記者会見前後のマーケットの動き

マーケットの動きを見ると、記者会見がスタートした時のユーロ/ドルが1.0970台。その後すぐに、1.1040近辺まで上昇しましたが、そこから伸びず最終的には行って来いの相場となり、記者会見が終了しました。

しかし、会見中にドラギ総裁がテーパリングの可能性を否定したため、12月の理事会でQE延長を含む追加緩和策の実施を織り込む形で記者会見終了後にユーロが売られ、対ドルで6月のBrexit決定以降の最安値1.0942をつけました。

 ドラギ総裁発言内容

・すべての決定は12月理事会で・・・

この日のドラギ総裁からのメッセージは、「ECB理事会としては、今後金融政策を変更するにしても、もう少し時間が必要だ。12月の理事会では(予定よりも早く)2019年のマクロ経済予想を発表する。その予想を見た上で、必要であればなんらかの措置を講じたい。」ということだったと私は考えております。

同総裁は記者会見で、「ユーロ圏のインフレ率は、2018年遅く、あるいは2019年の初めくらいに、インフレ目標である2%をやや下回るレベルに達すると考えている。」と語りました。果たして12月に発表されるスタッフ予想(3ヶ月に一度のマクロ経済予想)で、2019年のインフレ率を2%近くに設定するか?非常に注意したいと思います。

・テーパリングについて

記者会見の質疑応答が始まってからずっと、いろいろな角度からテーパリングの可能性についての質問が続きました。それらの質問に対し、総裁は以下の内容の返答をしました。

  • 「テーパリングについて、理事会では話し合わなかった。12月の理事会は、今後の経済指標などを参考にして、政策変更が必要であるかを見極める機会となろう。」
  • 「テーパリングについては協議していない。だが、QEをある日突然やめることは、今のところ考えにくい。」
  • 「ユーロ加盟各国政府は、ECBのQE策が永遠に継続するものではないことを、十分理解しているはずだ。」
  • 「10月初めのテーパリングに関する観測記事は、その問題について何の知識も持ち合わせていない人間によるものであるとしか考えられない。」

・QE期間の延長について

今月の理事会での最大の関心事が、QE策の期限延長の有無でした。現在実施されているQE策は、2017年3月で期限が切れます。しかし、この問題に対し、ドラギ総裁は、「理事会で、期間延長について協議しなかった。」と発言し、ユーロは大きく買われました。

期限終了まで、残すところ5ヶ月です。ドラギ総裁が何と言おうと、マーケットでは、「12月の理事会で6〜9ヶ月の延長」という予想が、現時点でのコンセンサスとなっています。

・購入対象国債の品切れについて

質疑応答で、記者がこの問題について質問しました。それに対して総裁は、「購入対象の国債が品薄になっていることについて、本日の理事会で話し合った。しかし、特に大問題になったわけではない。」とお答えになっています。これを聞いて、私は「う〜ん・・・」と考え込んでしまいましたが、少なくとも年末に枯渇してしまうリスクはなくなったと考えて良さそうです。

・Brexitについて

今月の記者会見で、ドラギ総裁はBrexitによる負のリスクについて、ほとんど言及されていません。つまり、ユーロ圏経済へのBrexitのインパクトは最小限で済んでいるということなのでしょう。

・メイ英首相発言について

これは日本で報道されていないと思いますので、説明します。

10月2〜5日に開催された英与党:保守党の党大会で、メイ首相は英中銀が8月に決定した追加緩和について、「あまり金利が低すぎると、年金受給者のような利子収入をあてにしている人たちにとって問題となる。」と、超低金利政策批判とも言える発言をしました。歴代の首相の中で、公然と中銀批判をしたのは、たぶんメイ首相が初めてかと思われます。

この発言は英中銀金融政策理事会(MPC)理事たちの感情を逆なでし、カーニー総裁は今月行われた英中銀主催の講演会で、「英中銀は独立した中央銀行であり、政府の指示を受けるつもりは一切ない。」と、これまた公然と反論したのです。

この一連の出来事を覚えていた記者がドラギ総裁に対し、「メイ英首相が英中銀の低金利政策やQE策について苦言を呈したが、(マイナス金利を導入しているECBは)どのように感じたか?」 と質問しました。これに対しドラギ総裁は、「超低金利政策は、一般の市民が不公平だと感じる政策ではないと自認している。ただし、行き過ぎると資産バブルを生み出すため、メイ首相が考えているように、富裕層に有利な政策になりかねない。」と答えました。

ポルトガルの格付け問題

ドラギ総裁の記者会見では、ポルトガルの格付についての質問も出ました。読者の方がわかりやすいように表にしましたが、同国の格付は、カナダのDBRS以外全て「ジャンク債扱い」です。そして、先週金曜日、マーケットが閉まった後、DBRSが同国の格付見直しを発表し、「格付、見通し、ともに据え置き」となり、マーケットはホッと胸をなでおろしたのです。

どうして今、ポルトガルの格付が問題となるのか?

それは、ECBが実施している「国債購入プログラム PSPP」の購入対象となる国債は、「投資適格級(BBB以上)」でなければいけないからです(格付会社のうち、1社だけでも投資適格級となっていれば、PSPPの購入対象とみなされます)。つまり、先週金曜日にDBRSが同国の格付を1ノッチ格下げすれば、ECBは今後ポルトガルの国債購入ができなくなることを意味していました。

もしポルトガルが購入対象から外れてしまうと、同国の国債金利は大きく上昇しますので、ポルトガル政府の借り入れにかかる利払いが大幅に増加し、結果として財政赤字が増えるという負の連鎖が生じます。

欧州各国の予算案は、欧州委員会が全内容をチェックし、財政赤字幅がGDP比3%を超えた場合、当該国は罰金を支払う義務が生じます。昨年の予算案を見ると、スペインの財政赤字対GDP比は5.1%、ポルトガルは4.4%となっており、両国は罰金を支払う予定でした。しかし、Brexitという特殊な事態が起きたため、「特例」として両国の罰金支払い義務が帳消しとなったいきさつがあります。

この問題に対し、ドラギ総裁は、「もし全ての格付会社の格付がジャンク債扱いになれば、ポルトガルは自動的にPSPPの対象から外れる。ただし、同国の赤字削減に対する努力は評価される内容となっているのも事実だ。」と語っています。

ここからのマーケット

先週のマーケットで際立った強さを見せたのが、他でもないドルでした。ドル実効レートを見ると、年初来高値99.95には及ばないものの、2番目に高い98.60を上抜けし、98.69で週を終えました。

出典:stockcharts

ドル実効レートは今後、50週SMAが通る96ミドルのレベルでサポートされながら、黄緑のレジスタンスが通る100近辺と96ミドルのレンジに入る可能性を考えています。

このドル高を受け、ユーロやポンドは対ドルで下がってきましたが、対円では104円台の壁がなかなか抜けません。そして、先週は白井前日銀審議委員が、「日銀の新たな金融政策の枠組みが総需要・物価・インフレ期待高める効果は限定的」と発言したため、現在の日銀金融政策は、概念的には「金融引き締め的」だとマーケットは受け止め、円が買われました。

この流れが続くのであれば、ここから一番面白そうなのが、ユーロ円の売りかな?と考えています。

具体的なイメージとしては、チャート上のピンク線のサポート・ライン(112.00/10)を下抜けすれば、オレンジ・ラインが通る110.80/90レベルをターゲットにしたいと考えています。

 

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