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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

最近の長期金利上昇の謎

更新日:2016年9月16日

相場の有名な格言に「Sell in May, and go away, don't come back until St. Leger day.」というものがあります。この意味は、「5月に売り抜けろ。そして、セント・レジャー・デーまで戻ってくるな。」です。耳慣れない「セント・レジャー・デー」とは、私が住むイギリスの競馬クラシック三冠の最終戦を指し、日本の菊花賞のモデルとなっています。毎年9月第2土曜日に行われ、今年は9月10日に開催されました。

先週金曜日に大きく値を崩したアメリカの株式市場。セント・レジャー・デーが過ぎ、長い休みから投資家たちが戻り全員参加となったマーケットは、ここからどういう動きになるのでしょうか?

最近私が気になっている長期金利の動向も含め、考えてみたいと思います。

典型的なリスク・オンとオフ相場

最初に、初心者の方が読んでいるという前提で、一般的なリスク・オン/オフ時の株式と国債市場の動きを書いてみます。

・リスク・オン
投資家のリスク志向が強い。
株買い/国債売り(国債利回り上昇)になりやすい

・リスク・オフ
投資家のリスク志向は弱くなり、守りの姿勢となる。
株売り/安全志向の国債買い(国債利回り下落)になりやすい

先週金曜日(9月9日)の相場

この日のマーケットでは、2つ気になることが起きました。

 欧州編

前日9月8日、欧州中央銀行(ECB)金融政策会合が開催されました。量的緩和策(QE)の期間延長の発表があるかもしれないという予想がありましたが、ドラギ総裁は、記者会見で「延長の議論もなかった。」と冷や水をかけたのです。

最近、長年続いた中銀の緩和策による効果があまり期待出来ないという意見が出てきており、金融政策主導から、財政政策による景気のてこ入れに期待が高まってきているようにも感じます。

これらの要因が重なり、ドイツ10年物国債利回りは、6月23日の英国民投票翌日にマイナス化して以来、久しぶりにプラスに戻りました。

 アメリカ編

この日のアメリカ株式市場は、Brexit以降最大の下げを記録しました。この株安の背景にはいろいろな説がありますが、一番強烈だったのは、ローゼングレン・ボストン連銀総裁の発言でした。ハト派で知られている同総裁ですが、「FRBが利上げを待ちすぎ、政策を据え置き期間が長期化しすぎれば、米経済が過熱するなど一段のリスクに直面する。」とやけにタカ派的内容の発言をしたため、株価が急落しました。

出典:Stockcharts 

この急落を受け、週明け12日は、ほとんどの国の株価は窓明け下落でスタート。そして、この日はブレイナードFRB理事の講演が控えていたこともあり、9月21日に開催されるFOMCでの利上げの有無を占う上で非常に重要な日でもありました。

ブレイナード理事講演後の長期金利

12日にシカゴで講演したブレイナードFRB理事は、「米経済は成長力が鈍化しており、金融引き締めは慎重さが求められる。」と発言し、市場が抱いていた『9月利上げ期待』を一瞬で奪い去りました。同理事はハト派として有名でしたが、最近ハト派の米金融当局関係者が利上げに積極的な姿勢を見せていたため、ハト派の理事がハト派の考えを披露するという当たり前なことに、マーケットは意外感を抱いたのかもしれません。

典型的なマーケットでは、ハト派的な発言が出れば、リスク・オンになり、株価上昇と国債売り(国債利回り上昇)となる筈ですが、この日の国債利回りはあまり動意なし。

しかし、翌13日になると、株も国債も両方とも売られ、国債利回りが急騰しました。この日、マーケットを見ていた私は、なんだか変な動きになってきたので、為替のポジションは取らず、株価指数の売りを繰り返しました。自分が理解できないマーケットで為替のポジションを取るのは、あまりにもリスクが大きすぎるので、分かりやすかった株価指数の取引に終始しました。

日銀による国債利回り操作?

この突如として起きた世界的な長期金利上昇の背景には、ECBやローゼングレン総裁発言だけでなく、9月5日の黒田日銀総裁の講演内容も影響しているようです。

その日、同総裁は、9月21日に発表される「総括的検証」において、マイナス金利が金融機関の収益に与える影響だけでなく、経済活動に与える悪影響にも言及することを発表されました。ただしそうは言っても、日銀は今すぐマイナス金利を止めるつもりはなく、次の理事会では「マイナス金利の幅を拡大(深掘り)する可能性がある」という見方が出てきたのです。

そして、株も債券も大きく値を下げた9月13日の日経朝刊一面には、「『マイナス金利、3,000億円減益』金融庁、日銀に懸念伝達」というヘッドラインが載り、本当にマイナス金利の深掘りが出来るのか?問題視されました。

この深掘りの代償として浮上してきた案が、日本国債のイールド・カーブ(利回り格差)のスティープ化*です。これは、買い入れる国債の年限を短期化することにより、10年債やそれ以上長い国債の利回りがプラス圏に入り、銀行の収益も改善するという考えです。

この話しを聞いて私は驚きました。中央銀行が決定出来るのは政策金利です。しかし日銀は、国債利回りさえもコントロールしようとしているのです。もし、コントロールのやり方を間違えば、とんでもない対価を払わされるのではないでしょうか?

債券市場は、需給・流動性・格付(信用)・利回り(金利)・市場リスクなど、さまざまなリスクが絡み合い、その時の価格が決定されます。そこに突如として中銀が関与し、イールドを操作する...。もしこれが実現すれば、今までに考えたこともない「実験」となることは間違いありません。

* イールド・カーブのスティープ化とは?

国債の期間が長ければ長くなるほど、利回りは高くなるため、普通イールド・カーブは右上がりのグラフになる。このイールド・カーブの傾きがさらに急(右上がり)になることをスティープになる、スティープ化するという

念のために日本国債(JGB)の利回り(イールド)を調べてみました。今年4月から現在までの動きですが、期間の短い2年物(緑線)と5年物(赤線)は利回り下がっていますが、長い10年物(青線)は上昇していますね。

次は、もっと分かりやすく、10年物利回りから2年物を引いた利回り格差(イールド・スプレッド)のチャートを作ってみました。上のチャートでオレンジの点線で囲んだ部分の金利の格差の上昇が、はっきり確認できます。

ボラティリティー急上昇

久しぶりのドイツ国債利回りのプラス化、日本の長期金利の上昇などを受け、VIX指数(ボラティリティー指数/恐怖指数)がジリジリと上昇してきています。長期金利がある程度上がってくれば、年金の運用をしている機関投資家にとっては、恵みの雨となるはずなのに、どうしてボラティリティー指数が上がってきたのか?それには理由があります。

出典:Stockcharts

それは、新債券王と呼ばれるアメリカのジェフリー・ガンドラック氏や大手米系銀行などが、金利が上がっていくことに対し警鐘を鳴らしているからに他なりません。

例えば、ガンドラック氏は最近、以下のような発言をしました。
「it’s time for fixed-income investors to prepare for rising interest rates and higher inflation by reducing the duration of their positions, moving money into cash and protecting against volatility. Interest rates have bottomed. They may not rise in the near term as I’ve talked about for years. But I think it’s the beginning of something and you’re supposed to be defensive.
債券運用者は金利とインフレ率の上昇に備え、債券のデュレーション(期間)を短縮し、資金をキャッシュに戻し、ボラティリティーから身を守ることが大事だ。金利は底打ちした。金利は今すぐには上がらないかもしれない。しかし、何か『新しいこと』が始まっており、我々は守りの姿勢に徹することが大事だ。」

同氏ははっきりと金利底打ちを宣言し、不慮の出来事に備え、キャッシュ比率を高め、守りの姿勢に入ることを勧めています。

そして、ある米系銀行は、米国債などの固定利付債を保有する投資家にとって、長期金利が1%上昇すれば、その衝撃は1兆ドル以上のキャピタルロスにつながるだろう」と警告を発しました。さらに恐ろしいことに、1兆ドルの損失はあくまでも良心的な見積もりで、最悪の事態が起きれば、その損失額は2兆4,000億ドルまで膨らむ可能性を指摘しています。

冒頭で書きましたが、国債は長い間、「安全資産」に分類されてきました。しかし、長引く超低金利政策により、国債の利回りがマイナス化するという普通では考えられない事態が起きて以来、もはや「安全資産」と呼ぶにはふさわしくないものになってしまったようです

ここからのマーケット

国債利回りも当然チェックしなければなりませんが、私が一番関心を寄せているのが、アメリカの株価指数です。

まず、S&P500は、2,120レベルを下抜けて終わる場合、そこから大きな下落に繋がる可能性を考えています。

出典:Stockcharts

同様に、ダウ・ジョーンズに関しては、18,000レベルに注意を払っています。

出典:Stockcharts

通常のマーケットであれば、株が売られれば債券は買われます。しかし、先ほども書きましたが、最近の債券相場は、爆弾を抱えている状態とも言えるでしょう。そうなると、もしS&P500やダウが、これらのサポートを大きく下抜けるような相場展開になれば、株だけでなく、不安材料がくすぶる債券も売られて、ドルまで売られることにもなりかねません。いわゆる、アメリカのトリプル安(株・債券・通貨全面安)不安が出てくる危険性も、頭の片隅に留めておこうと思います。

 

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