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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

英国・国民投票特集 質問編

更新日:2016年5月27日

EU離脱の是非を問う国民投票の投票日まで、とうとう1ヶ月を切りました。政治家達も党派を超え、残留/離脱それぞれの支持グループの一員として連日キャンペーンを展開しています。

今週のコラムでは、読者の方から頂きました質問の中でも、国民投票に関連したものだけを選び、お答えして行こうと思います。まだまだいくらでも質問を受け付けますので、今回取り上げられなかった方々も、気軽に送ってください。質問内容は国民投票に限っておりませんので、英国の生活や習慣、食べ物など何でも大歓迎です。

読者の皆様から頂いた「国民投票」に関する質問と答え

 質問1)
ズバリ、いまロンドンではEU離脱についてどんな雰囲気ですか?
離脱するデメリットより、EUメンバーでいるデメリットの方が大きいと 考えているのでしょうか?

ほぼ毎日のように世論調査の結果が出ておりますが、この2週間くらいでは「残留支持」が大きく伸びてきているのが目に付きます。たまたまかもしれませんが、財務省が「EU離脱後の中長期に渡る経済インパクト」に関するレポートを発表した直後から残留支持がじわじわと伸び始め、今週月曜日にやはり財務省が(中長期より短い)「離脱直後の経済インパクト」に的を絞った分析レポートを出してから、一気に伸びてきた印象を受けました。

これら2つのレポートでは、離脱となった場合の英経済が受けるダメージや世帯ごとの財政支出の増額など、「離脱するデメリット」に焦点をあてた内容となっているため、いままで「わからない」と答えていた人たちや、「とりあえず離脱」と考えていた層が「残留」に鞍替えしたと考えられます。

 質問2)
世論調査で残留支持が増えたとききましたが、具体的にどのような数字になっていますか?

今週火曜日に英テレグラフ紙が発表したORB社による調査結果を使ってお答えします。

これら2つのグラフは、1)絶対に投票所に行って投票すると答えた人だけを対象とした「残留/離脱」支持率  2)残留/離脱支持にかかわらず、実際の投票結果がどうなると思うか?の予想 です。

※クリックで拡大できます

左のチャートを見ると、2ヶ月前の3月には離脱(赤いグラフ)支持が52%もあったのに対し、一番最近の調査では42%まで下がっており、逆に残留が55%へ大きく上昇しています。

右側の投票結果の予想は、「残留」予想が常に優位にたっているのがわかります。

 質問3)
年齢や性別、住んでいる地域や政治的思想によって、投票の特徴などあると聞いたのですが、本当ですか?

はい、私もいくつかそういう話しを聞いたり読んだりしました。

---性別---

一般的に、離脱支持は、男性>女性

---年齢別---

18〜29歳の若年層の人たちは、産まれた時から英国はEUのメンバーだったため、7割以上の人たちが残留を支持しています。反対に、年齢が高くなればなるほど、離脱支持が増える傾向があるようです。

果たしてそれが正しいのかをチェックするために、今週火曜日に英テレグラフ紙が発表したORB社による調査結果を見てみましょう。

※クリックで拡大できます

左側のチャートは男性の支持率推移ですが、42対55という数字は同じままですが、離脱と残留の支持率が逆転しています。そして、右のチャートを見ると、2ヶ月前は65歳以上の年金受給者は、6割以上が離脱支持であったのに、ここにきて急激に残留支持が増えてきているようです。

---各新聞の読者層による支持率の違い---

左寄りになればなるほど「残留支持」が高くなり、その反対に右寄りになれば「離脱支持」に傾きやすい傾向があります。

---階級別---

いかにも英国という感じですが、この国にはNRS Social Grade と呼ばれる社会の階級に関する定義があります。

・・・A/B/C1階級
残留支持が多い

・・・C2と、それ以下の階級
離脱支持が多い

---支持政党別---

・・・英国独立党(UKIP)支持者
離脱支持

・・・保守党支持者
過半数を少し超える保守党サポーターは、離脱支持

・・・SNP(スコットランド国民党)/緑の党/自由民主党支持者
残留支持

・・・労働党
残留支持が一番高い

 質問4)
現地の賭け屋では、残留か離脱のどちらに傾いているのですか?

大手賭け屋さんの国民投票に関する掛け率は、何ヶ月も前からずっと残留支持が7割以上となっており、最近は8割台に乗せてきました。ほとんどの会社で似たような賭け率になっていますね。

 質問5)
6月23日の国民投票の具体的な時間スケジュールと言うのは決まっているのでしょうか?
何時から投票開始、何時に開票、何時に結果予定と言った具合にです。
この大イベントをしっかり見るためには6月24日に仕事の休みを取ればいいのか迷っておりまして・・

頂いたご質問にひとつずつお答えします。

---国民投票の投票時間---

6月23日(木曜日) 現地時間 午前7時〜22時 (日本時間 15時〜翌午前6時)

投票終了後、すぐに開票作業がスタートします。

---出口調査の有無---

4月29日付けの英FT紙によると、今回の国民投票では、投票終了直後の出口調査結果は発表されないと決まったようです。その理由として挙げられているのは、最後に国民投票が実施されたのは1975年であるため、出口調査結果を判定するサンプル数が足りないからのようです。思えば、2014年に実施されたスコットランド住民投票の時も、出口調査は出ませんでした。

---投票結果---

英選挙委員会はFT紙の問い合わせに対し、「投票翌日6月24日の欧州マーケットが開くイギリス時間午前7時(日本時間 24日15時)までに最終結果が判明している保証は、どこにもない。」と語っています。

具体的な時間はわかりませんが、24日の昼くらいには最終結果が判明するだろうというのが大方の予想ですが、場所はマンチェスター市庁で発表されることが決まっています。

念のために、2014年9月18日に実施されたスコットランド住民投票の開票結果をまとめてみました。スコットランドという小さい地域ですので、投票終了5時間後には約5割の開票結果が判明しています。今回は国政レベルですので、もう少し時間がかかるかもしれません。

※クリックで拡大できます

---シティのトレイダー達の出勤時間---

2014年秋のスコットランド住民投票の時と同じく、翌6月24日(金)午前2時 (日本時間 24日午前10時) くらいに出勤し、いつでも取引が出来るようにするようです。ですので、この時間からは、それなりにマーケットに流動性が出てくることが期待されます。

 質問6)
EU離脱について、個人的には、国民投票で離脱多数になった場合でも 『結局操作されるか、なんだかんだ理由つけて反故にするか』 じゃないのかなぁ〜と感じていますが、政府のスタンスはどうなのでしょう?

---私の考え方---

投票結果の操作や反故は、私はないと思います。青臭い… とお叱りを受けそうですが、この国に住んで28年になりますが、国民が選択した結果を反故することは、この国のやり方ではありません。

議会制民主主義発祥の地である英国で、直接民主主義の要素を持つ国民投票を実施し、英国の将来を最終決定する… 特に今回の国民投票では、最低投票率も、有権者の一定割合以上の賛成/反対を効力要件とする絶対投票率も課されていません。そこまで英国政府は「腹をくくった」のだと、私は考えています。

「反故」という観点からみて、もしかしたら…と考えられるのは、英国民がBrexit(離脱)を選んだ結果、EUやEUの加盟国がパニックとなり、「英国のEU加盟条件を緩和してあげるから、お願いだから残留して欲しい。」と土下座してきた場合です。

ないとは思いますが、(あくまでも仮定として)そのような状況になれば、もしかしたら新しい加盟条件のもとでEU残留の是非を問う『2度目の国民投票』が実施される可能性は、ゼロではないかもしれません。

---法的な見解---

私の考え方だけでは全く不十分ですので、法的な見地からみた場合は、どうであるのか?調べてみました。正直申しまして、私は法律家でもなんでもありませんので、調べ足りていないかもしれませんが、いろいろな言葉を入れて検索した結果、以下の内容がわかりました。

国民投票結果の合憲性

1801年に連合王国法(Act of Union)により、イン グランド・ウエールズ・スコットランド・アイルランドの 4 地域全てが連合王国政府の統治を受けることになった時以来、ロンドンのウエストミンスターにある英国議会が国内唯一の立法機関と位置づけられ、「Sovereign(主権者又は統治者)」と呼ばれる国内最高機関となりました。この「Sovereign」という言葉を正しく説明するとすれば、「英国議会は何者からも支配をうけず、英国議会自身の事柄も自らが決定し、現議会が未来の議会を拘束することもできない」ということになります。

それだけ議会の決定権が絶対である英国で、どうして国民投票が実施されるのか?それは2010年総選挙まで遡らなければなりません。英国の2大政党のひとつである保守党は、2010年に実施された総選挙で過半数獲得が出来ず、自由民主党との連立政権を強いられました。その時に、「英国政府からEUへ今まで以上の/何か新しい/追加の国家権限を委譲しなければならない場合、国民投票(Referendum) の実施を保証する」という内容のReferendum Lockという公約*を発表したのです。

* Referendum Lock

2010年5月に実施された総選挙で、保守/自民党の連立政権が誕生した時に決定された公約。その内容は、「英国政府からEUへ、今まで以上の/何か新しい/追加の国家権限を委譲しなければならない場合、国民投票(Referendum)の実施を保証する」というもの。
言い換えれば、EU加盟国による統合強化が深化され、英国が現在保有している国家主権の一部を譲渡せざるを得ない状況になった場合、又は国家主権の一部を断念しなければならないような事態が起きた場合には、決断をするのは政治家ではなく「国民がその是非を決定する」という内容。

これを受け、英国民の間ではEU離脱の是非を問う国民投票を求める動きが活発となり、2011年には10万人以上の署名を集め、政府に提出するまでに至りました。この国で国民投票を実施する際には、2000年に規定された政党/選挙/国民投票法により、議会制定法を定めることが義務付けられておりますが、晴れて2015年12月17日、『2015 年欧州連合国民投票法』が成立しました。

先にも書きましたが、英国では議会民主主義が基本で議会(国会)が全てを決めます。しかし、Referendum Lockという公約が発表されたことを受け、Sovereignにも「例外」が誕生したのです。つまり、議会が自ら、最終決定権 を国民に委ねるべき事項として、EU残留/離脱の是非を問う国政レベルでの国民投票の実施を決定し、最終的な判断を国民の手に委ねたという訳です。

6月23日に実施される国民投票を、Sovereignという立場から語れば、「英国議会は何者からも支配を受けない立場であるため、国民投票でどういう結果が出たとしても、関係ない」という意味にも取れてしまいます。つまり、国民投票ではBrexit(離脱)という結果となったのに、英国議会が、「結果は結果として尊重しますが、英国議会では残留と決めましたので、離脱はあり得ません。」という決定をしても、それは違法ではありません。そして、1972年に設定されたEU法によると、今回の国民投票で離脱となっても、英国議会はその決定を無効に出来る権限があるそうです。

しかし、英国議会の「EU国民投票」専用のホームページには、

「the result of the referendum on the UK’s membership of the European Union will be final. Should there be a vote to leave, the Government would start the process of exiting the EU immediately. Other EU Member States have also made it clear that, should the UK vote to leave, a second deal will not be on the table.
国民投票の結果が、最終結果となる。もし、それが離脱となれば、英国政府はただちにEU離脱交渉をスタートしなければならない。もし英国の国民投票の結果が離脱となれば、他のEU加盟国も、2度目の交渉はあり得ないという認識で一致している。」

とはっきり明記されています。そして、今月に入ってからキャメロン首相が議会で語った言葉ですが、

「If the British people vote to leave, there is only one way to bring that about, namely to trigger article 50 of the treaties and begin the process of exit, and the British people would expect that to start right away.
英国民が国民投票で離脱という選択をしたのであれば、我々がやるべきことは、たった一つだ。それはEU基本条約第50条が発動され、英国のEU離脱のプロセスがスタートするということだ。このプロセスは、国民投票終了後ただちに始まることを、英国の皆さんは知っておくべきである。」

と語っています。ですので、英国政府は投票結果を尊重する姿勢は絶対に変えないと考えて間違いないでしょう。そうでなければ、伝統ある英国の議会政治そのものが傷つけられる自殺行為となります。

ここからのマーケット

先週一週間のマーケットを振り返ると、対ドルで一番強かった通貨は、他でもないポンドでした。しかし、その週火曜日(5/17)時点のシカゴ・マーカンタイル取引所の IMM 通貨先物・取組残高を見ると、前週5/10より3,487コントラクト(1コントラクト=62,500ポンド)もショートが増えているから不思議です。

今週に入ってからの相場は、原油価格が昨年秋以来はじめて50ドル台に突入し、ますますポンドのサポート要因となっており、コストの良くないポンド・ショートは炙り出される可能性が出てきたようです。

マーケットをチェックするため、ポンド/ドル週足チャートに、ベガス方式のトンネル(144/169EMA)を乗せてみました。トンネルに到着するまでには、まだまだ距離がありますが、現在はオレンジ色の線を引いたサポートライン上での推移となっているようです。

※クリックで拡大できます

次に、時間軸を週足から日足に変えて、ベガス・トンネルをそのまま残してみると、こんな感じになります。トンネル付近で行ったり来たりしていますね。

※クリックで拡大できます

自分のイメージを赤い矢印で示しましたが、一旦トンネルの下限(緑のライン)がある1.4577あたりまで下げてから、黄色いハイライトが通る1.4770くらい〜1.48ミドルを試すような感じを描いています。

最後に英中銀が毎日発表しているポンド実効レートですが、チャート上に引いた黄緑の線が「ネックライン」となり、逆ヘッド&ショルダー(水色の点線内)を形成していたのがわかります。

ポンド実効レートの直近安値である83.3752から黄緑のネックラインまでの距離を測り、それをそのままネックラインの上に足すと(青い太い矢印)、ちょうど90くらいまで上昇余地があります。そのレベルは、93.9542と83.3752の61.8%戻しと重なるため、最終的にはそのあたりまでの戻しを想定しながらマーケットに参加したいと思っています。

 

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