FXなら安心と信頼のFX|セントラル短資FX

  • 法人のお客さま
  • サイトマップ
  • よくあるご質問
  • お問合わせ
  • 推奨環境
  1. セントラル短資FXホーム
  2. マーケット情報
  3. マーケットビュー
  4. 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX

マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

英国・国民投票特集 中巻

更新日:2016年3月4日

国民投票特集3回目の中巻では、「国民投票後のシナリオ」をご紹介したいと思います。

EU残留となれば問題はありませんが、もし離脱が決定した場合は、英国がどういう道を歩んでいくのか、現在の時点では全く白紙状態です。EU基本条約50条では、離脱する国が出た場合には、「2年間の時間をかけて、どういう形で離脱するかを交渉する」と定められているため、「国民投票の翌日にいきなり離脱」ということには、なりません。しかし、見方を変えれば、2年間の交渉内容については全くの未知数となり、ますます英国の孤立化や投資の引き上げなどが心配されます。そして、このEU基本条約50条では、「EU加盟国全てが合意すれば、2年間の交渉期間の延長が認められる」とありますので、交渉が2年以上に渡って継続することも考えられます。

繰り返しになってしまいますが、英国がEUを離脱(Brexit)すると決断したら、そこから最短でも2年間という長い時間、全く先の見えない交渉が続くことになりますので、英国やポンドを取り巻く環境の悪化は避けられそうにありません。

国民投票後に起こり得る 6つのシナリオ

ここでは、英国連合王国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)全体の結果として「残留・離脱」の判断をするという前提で、お話しを進めます。この判断基準に関しては、次回下巻で詳しく説明させてください。

文頭で申し上げたEU基本条約50条では、離脱する国が出た場合には、「2年間の時間をかけて、どういう形で離脱するかを交渉する」と定められていますが、この交渉の中でも中心的位置を占めるのが貿易協定です。この分野において、どのようなシナリオが考えられるのかを書き出してみました。

(1) 英国はEUに残留する

国民投票の結果が残留となり、今まで通り英国はEUに留まります。

ただし、グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国(以下、英国)に所属するイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドそれぞれの国での投票結果が大きく分かれた場合には、大問題となる可能性が秘められています。これに関しては、下巻でゆっくり説明させてください。

(2) ノルウェー・モデル EFTA→EEA

投票結果が離脱となった場合、European Free Trade Association(EFTA 欧州自由貿易連合)に再加盟 → その後、EFTAとEUが結ぶEuropean Economic Area(EEA 欧州経済領域)に参加するという選択です。ノルウェーがこのモデルを適用しています。

現在、EFTA加盟国は全部で4ヶ国(ノルウェー・スイス・アイスランド・リヒテンシュタイン)。

そしてEEA加盟国は全部で31ヶ国となっており、内訳はEU加盟28ヶ国と、スイスを除くEFTA加盟3ヶ国です。

◇ノルウェー・モデルを選択する可能性  ほぼゼロ
私は英国はこのモデルを選択しないと思います。その理由は、2つあります。まず最初は、EEAでは「4つの自由」という原則を共有しており、それはEUの基本概念である「モノ・ヒト・カネ・サービスの移動」がここでもついてまわります。英国は、これらの制約が嫌でせっかくEUから離脱したのに、また同じ「自由」を共有するとは到底思えません。2つめの理由は、EEAに加盟するためには、EUに対して毎年の負担金支払いの義務が生じます。英国がEUから離脱する理由の中に、負担金支払いが重すぎるという理由もありますので、このモデルを選択する可能性は、限りなく低いだろうと私は考えます。

(3) スイス・モデル  EFTAのみ

次は、スイスが取った選択肢です。同国はEFTAには加盟しておりますが、1992年に行われた国民投票で、EEAには所属しないことを決定しました。EEAで設定されている「4つの自由」という原則のうち、スイスは「モノ・ヒト・カネの3つの移動」を認めていますが、移民数に関しては制限を設けています。

ちなみに、スイスはEUとの関税交渉をはじめとした2国間協議だけでも、なんと120項目以上の交渉を重ね、それには10年に及ぶ年月を費やしました。

◇スイス・モデルを選択する可能性  やや高い
ノルウェー・モデルより英国の希望に沿った選択ですが、果たして英国はこれだけ長い時間を交渉に充てる用意があるのか、正直自信がありません。それに加え、英国が離脱後にスイス・モデルを選択することに対し、フランスは「英国だけが、いいとこ取りを許されるのは不公平である。」と抗議しています。ただし、時間がかかることに目をつむれば、かなり英国の希望しているモデルであることは、間違いありません。

(4) 自由貿易協定・モデル  FTA

英国が、Free Trade Agreement (FTA 自由貿易協定)をEUと締結する方法です。具体的には、英国とEU/ある特定の国との間で、貿易にまつわる関税をなくし、モノやサービスの自由な動き(貿易)を進めることを目的としたモデルです。

◇FTA・モデルを選択する可能性  ニュートラル
このモデルの問題点は、3)スイス・モデル同様、とにかく時間がかかる点です。しかし、それ以上に問題となるのは、このモデルは「モノ・サービスの移動は許していますが、ヒトの移動を許していない」点です。

現在、EUで働いたり住んだりしている英国人の数は200万人を超えており、この人たちの扱いに関して全く未知数となっているのが気になります。それと同時に、現在EU加盟国とスイスの国籍保有者は、英国に住むことが自動的に認められておりますが、Brexit後は、これらの人たちは居住権を失います。そのあたりの扱いについても、不確かな部分があります。

(5) トルコ・モデル 関税同盟のみ(EU、EFTA、EEAには加盟せず)

難民問題の進行とともに、EU加盟候補国として注目を浴び始めたトルコ。この国はEUとの間で関税同盟のみを築いています。そして、その関税が適用される品目も、工業製品と一部の農業製品に限定されています。つまり「モノ・ヒト・カネ・サービスの移動」のうち、「一部のモノの移動」だけが認められる関係です。

それ以外、問題ともなりかねないのは、貿易面で何か問題が生じた場合、欧州司法裁判所にトルコ人のメンバーはおりませんが、その決定には従わなければならない義務が生じている点です。

◇トルコ・モデルを選択する可能性  低い
「一部のモノの移動」だけ認められているこのモデルを英国が選択する可能性は、極めて低いと考えられます。

(6) 最恵国待遇(MFN most favored nation)・モデル

MFNというのは、WTO(世界貿易機構)の基本原則のひとつであり、加盟国間で定められた最高レベルの関税協定であり、英国独立党(UKIP)がこのモデルを支持しているそうです。

◇MFN・モデルを選択する可能性  低い
このモデルの欠点は、例えば英国がWTO加盟国のA国と交渉し、Xという製品の関税率を決定した場合、この関税率は全ての加盟国にも適用しなければいけない義務が生じます。つまり言い換えれば、A国とだけ特別な関税率を設定し最恵国待遇を与えたいと思っても、それ以外の国を平等に扱わなければならないことを意味します。

結論

ここであげた6つのシナリオのうち、EU残留を除く5つについては、どれをとってもパーフェクトな選択にはならないことが判りました。英国の製造業の業界団体EEFのサーベイによると、85%の製造業関係者は英国のEU残留を支持しているそうですが、貿易協定に向けた決断がこれだけ難しいことを考慮すれば、彼らがEU残留を支持するのは当然とも言えるでしょう。

まとめ

さて、次回の下巻では、英国連邦それぞれ国での投票配分と起こり得るシナリオにスポットライトを当ててみたいと思います。私がこの国民投票特集を書くと決めて、一番理解できなかったのが、この投票配分の部分でした。ですので、この部分については、本当に時間をかけて調べました。そして、いろいろ調べていくうちに、驚くことが判ったのです。

たぶん日本にいては絶対に入ってこない情報だと思いますので、皆さん楽しみにお待ちくださいね!

 

メルマガ無料配信中!

メルマガの配信をご希望の方は右のボタンより登録ページへお進みください。

マーケットビュー メルマガ登録

セントラル短資FXで取引をはじめる 当社でお取引をご検討の方

無料セミナ―を受講する

セントラル短資FXが提供する無料セミナー

「マーケットビュー」執筆陣も出演中。外貨投資の基本からFXのトレードテクニックまで各種セミナーを開催しています。

取引をはじめる

オンラインでスピード口座開設 最短翌営業日で開設

口座開設

!
  • ※当社による情報サービスは、お客さまの投資判断に当たって参考となる情報の提供を唯一の目的としており、断定的な判断の提供や特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
    当社および情報提供者は、情報の正確性、完全性、適時性等を保証するものでは一切なく、情報の内容を予告なく変更する場合があります。また、当該情報の利用によって生じたいかなる損害についても、一切責任を負うものではありません。投資の最終判断は、お客さま自身で行ってくださいますようお願いします。
    当社が提供する情報の著作権は、セントラル短資FX株式会社または情報提供者に帰属します。当社の事前の承諾なく情報の全部または一部を引用、複製、転送などにより利用することを禁じます。
マイページログイン
口座開設
わからないことは
0120-30-8806 携帯電話・PHSからもご利用いただけます。
ご利用いただけない場合 03-6831-4526

受付時間:午前08:00〜午後05:00(平日)