水曜 山中康司の「わかる!」テクニカル分析 チャートから見たポジション分析

第388回:現状の円相場

更新日:2016年9月21日

(文中のQCT+は、「クイックチャート・トレードプラス」の略、
ミラートレーダーは、「セントラルミラートレーダー」の略、
FXダイレクト+は、「FXダイレクトプラス」の略です。)

7月27日から先週まで8回に渡ってProgressive Chartに新規搭載されたテクニカル指標について見てきました。個人的には7月27日と8月3日の2回に分けて紹介したアルーンが面白い指標ではないかと思います。使い勝手も良い指標ですから、是非お試しください。

さて、本日は日銀金融政策決定会合、FOMCと日米の金融政策イベントが同日に行われ、今後の動向を考える意味でも重要な日となります。そこで、今回は現状の円相場について考えてみましょう。なお執筆時点ではまだ会合中なので、この後ザラバで振れることはあるかもしれませんが、中期的な視点で考えますので誤差の内です。

現状の円相場

まず、ドル円の週足チャートをご覧ください。

トレンドラインにもいくつかの引き方はありますが、現在は上のピンクの点線で示した下降チャンネルの中で長期的な円高トレンドの中にあると考えられます。

起点は1月末の日銀マイナス金利導入後の高値、そして5月日銀会合後の高値を結ぶと直近のところではザラバベースではチャンネル上限のレジスタンスラインをトライしても常にチャンネル内に押し戻されるという展開を繰り返しています。(注:上のレジスタンスラインは直近104円台の高値を使って引き直していますが、長期的な差異はありません)

この下降チャンネルの継続が続くと考えると、位置(水準と日柄)的にも本日の会合以降、9月の半期末あたりまでのどこかの時点で円高の流れに回帰する可能性が高いチャートとなっています。逆にこの下降チャンネルを否定するには9月の高値(104.322)を明確に上抜ける(週足なので週末終値でもって上抜ける)必要があります。現時点では、上抜ける可能性よりはトレンドが継続していると考えた上で、否定のシナリオを頭の片隅に留めておく程度でよいでしょう。

そうなると、現在の流れはどの水準をターゲットにしているのかを考えることとなり、9月に入ってからの安値圏である101円台前半をトライした後は8月安値の99.537が最初のターゲットです。100円の大台割れと重なることもあって心理的にも試しやすい水準と言えるでしょう。そして、次のターゲットは英国の国民投票開票日の年初来安値となった98.95(上のチャートにおける安値を示しています)です。

前者で反発した場合には、いったんは100円の大台に戻すと考えられるものの、直近では米国の主要株価指数が史上最高値から反落していることや、大統領選に向けてまさかのトランプ候補当選リスクなどを考えると、円安よりもリスクオフの円高の可能性のほうが高いと考える市場参加者が増えつつあるというのが現時点といえるでしょう。

さらに、98.95を割り込んだ場合のターゲットについても考えておきます。

中期的には7月高値を起点に8月安値への押し、9月高値への戻しから計算されるフィボナッチエクスパンション(赤い線で示した動き=A)、短期的には9月高値を起点に101.20への押し、その後の103.354への戻しから計算されるフィボナッチエクスパンション(青い線で示した動き=B)を考えます。それぞれのターゲットをレート順に並べると以下のようになります。(計算ツールはFibonacci Traderを使いましたが、レートの違いは誤差の内です)

A  99.41  (61.8%)
B  99.40  (127.2%=161.8%の平方根)
B  98.32  (161.8%)
A  98.07  (78.6%=61.8%の平方根)
A  96.37  (100%)
B  95.21  (261.8%)
A  94.21  (127.2%=161.8%の平方根)

こうして見ると、現在の最初のターゲットは99.40/41と8月安値にほぼ一致する水準で、直近の安値を下抜け8月安値を試す動きは、テクニカルには既定路線と考えられます。そして、その次のターゲットとしては98円台前半という水準が見えてきます。その下にもありますが、総合的に考えるとまずは8月安値、そして98円台前半という計算値を現状では見ておくとよいかと思います。

セントラルミラートレーダーによるポートフォリオ経過

新たにバランス重視型+低リスク安定型の組み合わせによるポートフォリオをスタートしています。まもなくシストレ広場に掲載されると思いますので、掲載後にシストレ広場のコラムをご覧ください。


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