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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

ポルトガル総選挙と新政権

更新日:2015年10月30日

今年のヨーロッパでは、数々の国々で総選挙が実施されました。私が住む英国では5 月に、ギリシャでは1月と9月に、それ以外フィンランドやスイスでも総選挙が終わったばかりです。そして、10月4日はポルトガル総選挙でしたが、その結果を巡り新たな政治危機の可能性を危惧する声が聞こえてくるようになりました。

今週のコラムでは、日本ではあまり報道されていないポルトガル総選挙の結果をご紹介しながら、現在の欧州が抱えている問題点について考えてみたいと思います。

総選挙の結果

まず最初に、前回2011年と2015年それぞれの総選挙結果をご紹介しましょう。

 2011年総選挙結果

ポルトガル下院は230議席を有しており、116議席以上が過半数となります。この年の選挙では、社会民主党(PSD)と民主社会中道・人民党(CDS/PP)両党合わせて132議席を獲得し、PSD党のコエリョ首相率いる中道右派政権が誕生しました。

当時はギリシャ債務危機の真っ只中で、ポルトガル自身も債務危機の飛び火をうけ、10年物国債利回り(長期金利)が16%台まで急騰しました。ここまで金利が上がると利払い額が膨らみ財政が破綻してしまう恐れがあるため、ギリシャ同様ポルトガルも金融支援を受けながら国の財政を運営していたのです。

こういう背景がありましたので、コエリョ政権の最優先問題は、「緊縮財政の断行」でした。

 2015年総選挙結果

次は、今月4日に実施された総選挙の結果を見てみましょう。

まず最初に、選挙から少し話題がずれてしまい恐縮ですが、毎年この時期はユーロ加盟各国が来年度予算案原案を欧州委員会に提出する期限と重なっています。「ほとんどの国が既に提出済みであるにもかかわらず、いつまで経ってもポルトガルからの提出がない。」という報道を目にし、どうしたものかと思い調べてみたら、選挙後新政権が発足していない事実を知りました。原則として、2015年10月15日が各国の予算案原案の最終提出期限ですが、ポルトガル政府からは未だに何も提出されていません。

もう一点、選挙結果について詳しい説明に入る前に補足しますが、チャート上のターコイズ色の党は、2011年の与党連合の2党(PSDとCDS/PP)が一緒になった新党:社会民主党です。党名の英語表記に関しては、報道機関によりてんでバラバラ状態でした。その中でも一番主流として使われていた PSD/CDS-PPをここでは使用しましたが、PaFという明記も結構目にしました。そして、オレンジ色は、新党に属さなかった人たちが集まって結成されたSD党:民衆党となっています。

2011年総選挙で与党となった左側の2党:社会民主党(PSD/CDS-PP)と民衆党(SD)の中道右派グループの議席数は、合計108となり、過半数の116議席に達していません。しかし開票結果が出終わった時点で、社会民主党のコエリョ首相が早々と勝利宣言をしてから、話しが複雑になってきたのです。

というのは、社会党(PS)・共産党(CDU)の左派2党も同じ時期に連立協議に入りましたが、両党合わせて103議席であったため、今回はじめて左翼ブロック(BE)に連立政権の一員として声をかけました。その結果、3党合計で過半数議席を上回る「122議席」となりましたので、「ギリシャに続き、とうとうポルトガルでも、初の左派・左翼連合の新政権誕生が確実か!」と欧州各国が息を飲んだ瞬間となったのです。

最終的に、過半数に達しなかった中道右派が少数党政権を発足させるのか?それとも、過半数を超える議席を獲得した左派・左翼連合の新政権誕生となるのか?それは、カバコシルバ大統領の決断にかかっていたのです。

そして先週末、同大統領はテレビ演説を通じて、ポルトガルは緊縮財政の継続に代表される財政・経済運営を中心とした努力がまだまだ必要であることを力説し、もし左派・左翼連合政権が樹立してしまうと、政治的思惑を優先する危険性が高まるという懸念を表明しました。そして大統領が下した結論として、過半数には届かなかったが緊縮政策を最優先する中道右派の連立与党に「少数党政府」として政権樹立するよう、コエリョ首相に組閣を命じたのです。

当然ですが、過半数に達したのに政権を取れなかった左派・左翼連合はこの決定に反発しています。しかしカバコシルバ大統領としては、強烈な「反緊縮策や反EU」を選挙公約に挙げている左派・左翼連合には新政権を任せられなかったのです。この大統領の決断を受け、有権者の間でも「民主主義の崩壊」という議論が出てきており、非常に先行きが心配されます。

裏切られた有権者たち

先ほども書きましたが、ギリシャ債務危機で欧州全体が揺れていた当時の2011年、ポルトガルはEU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)などから総額780億ユーロの金融支援を受けました。それから3年間、ポルトガルはコエリョ政権の元、EUやIMFから課せらえた緊縮財政策を断行しながら、労働市場をはじめとした構造改革に着手したおかげで、晴れて2014年夏に金融支援を「卒業」し自力での財政運営に戻ったばかりです。

この3年に及ぶ緊縮財政策が相当厳しかっただけに、今年の総選挙では、「反緊縮・反EU・反ユーロ」を支持する左派・左翼連合が50%を越す得票率を得ているのです。つまり有権者の半分以上は、このままEUやユーロ圏の指示通りに緊縮財政をメインとする政策運営を続けていく政府に対して、NOと言っていることを意味します。しかし、最終的に大統領はコエリョ政権の続投を指示した訳ですから、当然「民主主義の崩壊」という声があがってきてもやむを得ないでしょう。

今回の選挙結果を受け、ドイツのメルケル首相も「ポルトガルで反EU・反緊縮を支持する政党の得票率が過半数を超えたということは、ヨーロッパにとって非常にネガティブなことである。」とコメントしているそうです。

ポルトガル新政権の前途

コエリョ首相率いる少数党政権が最初に越えなければならないハードルは、新政権の政策内容に対する議会での承認(内閣信任投票)です。最新の報道によると、10月30日までに新政権の閣僚メンバーが発表され、コエリョ首相が正式に就任する運びとなり、11月9日〜11日くらいにかけて内閣信任投票が実施されるようです。

内閣信任に先駆けて、先週末に議会の議長選出が行われましたが、野党の反対により、少数党政権が推薦した議長候補は落選してしまいました。このようなアクシデントが既に起きているだけに、信任投票の結果次第では、次の政治危機が高まる可能性があります。

それに加え、左派・左翼連合には一抹の不安もないのか…というと、そうとも言い切れないようです。実は最大野党である社会党(PS)内部から、左翼や共産党と連立を組むことに反対する声も多く、コスタ社会党党首が必死に説得に廻っています。しかし、同党首の党をまとめる実力は思ったほど強くなく、万が一左派・左翼連合が政権をとるチャンスを与えられたとしても、今度は左派vs共産党vs左翼の意地の張り合いにならないとも限りません。

最後に、これはまだ噂の段階ですが、もし内閣不信任が決定した場合、カバコシルバ大統領は、コエリョ首相率いる「暫定政権」を来年まで継続し、遅くても来年6月までに2度目の総選挙を実施する意向を明確にしたと言われています。

まとめ

先週ドラギ総裁は記者会見の席で、追加緩和策の導入に非常に前向きな発言をしました。その結果、ユーロ加盟各国の国債利回りは低下していますが、ポルトガル国債に限り、政治不安を先取りした投資家からの売りが出てきているため、利回りが上昇に転じています。「EUやユーロ圏が設定したルールを順守し、ユーロ加盟国の一員として世界中の投資家たちから信頼を得てこそ、ポルトガル経済は拡大し、雇用創出に繋がる。」そう語ったカバコシルバ大統領ですが、結果は全く逆に動いているところが辛いところです。

最近のヨーロッパを見ていて強く感じるのは、ドイツ主導で進められた「欧州統合」構想が悲鳴をあげているのではないか?ということです。例えば、ユーロに代表される通貨統合では、「厳格な緊縮財政策」の導入を続けた結果、「民主主義の崩壊」とまで言われる事態がポルトガルで起きています。そして、難民問題では、この週末に実施されたポーランドの総選挙で、反難民・欧州懐疑派の最大野党:法と正義党が8年ぶりに単独過半数を獲得しました。

今年9月、欧州議会で一般教書演説を行ったユンケルEU委員長は、「ユーロ圏財務省」の早期設立が必要であるという見解を披露しています。ユーロ圏の最終目標は、加盟国全体が「ひとつの財務省とひとつの予算局」を共有し、「ひとつの債務局が欧州共同債」を発行して加盟国全体の財政を管理することです。しかし、最近のヨーロッパを見ていると、この最終目標とは逆の方向に行きかけている国が出てきたように見えて仕方ありません。

最後に為替マーケットに目を向けると、12月のECB理事会でなんらかの追加緩和策の発表があるということがコンセンサスとなっており、ユーロは順調に下げています。米欧英の大手銀行も、年末までにユーロ/ドルは今年の夏につけた1.08台まで下がるとみているところがほとんどのようです。

※クリックで拡大できます

私自身もユーロをショートにしていますが、ユーロ/ドルの戻りはチャート上の黄の線で示した1.1220台がせいぜいかな…と考えています。

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