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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

欧州中銀金融政策理事会を終えて

更新日:2015年10月23日

今月のメイン・イベントとして、今週木曜日に開催された欧州中銀(ECB)金融政策理事会、そして来週27〜28日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)からの発表が挙げられます。年内に開催される両中央銀行の金融政策理事会は、今月の会合を含めて、あと2回ずつ。果たして、今年のメインテーマのひとつであった「米国の利上げ」が本当に実行に移されるのか?そして、量的緩和策(QE)を実施しているにもかかわらず、全く上昇しないインフレ率に対し、ECBはどう対処するのか?マーケットの関心は、ここに集中していました。

今週のコラムでは、ECB理事会の事前予想と、実際の発表内容を紹介し、今後の追加緩和実施の可能性について考えていきたいと思います。

ECB理事会の事前予想

ECB理事会の事前予想としては、今月の理事会では政策金利の変更や具体的な追加緩和策導入の発表はないが、今年最後12月の理事会で追加緩和を実施することをドラギ総裁がほのめかし、かなりDovish (ハト派的)な記者会見となることが、共通したコンセンサスでした。

どうしてDovishな会見になるのかについては、一番最近のユーロ圏・9月分消費者物価指数(HICP)が今年3月以来はじめてマイナス圏に突入したことが挙げられるでしょう。

チャート:欧州中銀(ECB)ホームページ

※クリックで拡大できます

 ECB理事会に対する注意点

理事会からの発表とドラギ総裁の記者会見についての注意点としては、

  • 今月は、具体的な追加緩和策の発表はないだろう。だが、導入の可能性やその時期に関する言及、またはその手段に関する発言には注意
  • マイナス・インフレについてのドラギ総裁の見解
  • ユーロ押し下げ発言(口先介入)が出るか?
  • 地政学的リスクがユーロ圏に及ぼす影響
  • 難民問題に関わる財政負担に関する発言は?
  • 中国をはじめとする新興国の経済について

 追加緩和の手段

今までのドラギ総裁記者会見で挙げられた追加緩和の手段は、3つ。

  • 1) QE実施期間の延長
  • 2) 国債などの購入額の増額
  • 3) 購入対象債券の拡大

 ユーロ高牽制発言

今年に入ってから、ユーロが対ドルで1.15に近づくと、ほぼ必ずと言ってよいほど、ECB関係者からなんらかの牽制発言が出てきました。

※クリックで拡大できます

① クーレ理事
夏休み前にQE額の増額もあり

② Grexit(ギリシャのユーロ圏離脱)懸念が高まる

③ プラート理事
インフレ下落リスクが浮上

④ ノボトニー・オーストリア中銀総裁
物価を押し上げるため新たな取り組み必要

ECB会合が開催された今週木曜日のユーロ/ドルは、1.13台での推移となっておりましたので、特にドラギ総裁がわざわざ自分から口先介入をしてくるのか、かなり微妙な感じでした。

追加緩和が必要となる訳

これはあくまでも、私が勝手に気にしていることですが、今年1月に国債購入を含む量的緩和策(QE)の実施を発表し、3月から正式にスタートしたにもかかわらず、ユーロは特に弱くなっていません。実効レートのチャートをみると、4月に88.7435の安値をつけてから、ジリジリと上昇し、8月の高値:99.0093まで11.5%も強くなっています。

為替市場でユーロの動きを見るだけでは、相手通貨の強弱に振り回されてしまい、本当の実力はなかなか見えてきません。しかし実効レートを見ると、QE策が開始されたにもかかわらず、ユーロは強くなっているのが分かります。つまりこれは、金融政策的に考えると、思わぬところで「引き締め効果」が出ていることを意味します。

私はこの「目に見えぬ引き締め効果」が残っている以上、ECBは確実に追加緩和策の導入に動くと信じています

ECBからの発表

ドラギ総裁ほどマーケットに「サプライズ」を与えるのが上手い総裁はいらっしゃらないと常々思っておりましたが、今回の記者会見でも見事なドラギ・マジックを披露しました。それは「予想をはるかに超えたDovish(ハト派)な記者会見」となったことです。

 追加緩和策導入の可能性

繰り返しになってしまい恐縮ですが、マーケットのコンセンサスは、今月は何もやらないが、12月の理事会で何らかの追加緩和の発表があるというものでした。いざドラギ総裁の記者会見が始まってみると、

  • 数名の理事は、今月の理事会で追加緩和策の導入に非常に前向きであった
  • 次回12月の理事会で、QE策内容の見直しへ
  • 追加緩和の具体的な手段については、決定されていない

今月既に追加緩和を実施したいと思っている理事がいたことは、意外でした。

 「もし/いつ」から「どのような手段で実施するか」へ

ドラギ総裁は、「It was not a wait and see, it was a work and assess (ECB理事会が、現在やろうとしていることは)過去に決定した金融政策の波及効果について様子見に徹することではなく、どの手段がより効率的か、それを見極める段階に来ている。」と語りました。つまり、今年3月からスタートした国債購入を含む量的緩和策(QE)だけでは足りず、もう一歩踏み込んだ追加緩和策の実施に向け、どのような手段で行うのが一番効果的であるかを探っている段階だということでしょう。言い換えれば、あらゆるツールの活用に前向きであると示唆したことになります。

 追加緩和の手段の拡大

事前予想のところで書いた追加緩和の手段は、3つでした。しかし、記者会見の席で、ドラギ総裁はもうひとつ追加したのです。

  • 1) QE実施期間の延長
  • 2) 国債などの購入額の増額
  • 3) 購入対象債券の拡大
  • 4) デポジット金利(預金金利)のカット

正確に言えば、デポジット金利のカットは追加緩和ではありません。1)から3)は「非標準的金融政策 = 追加緩和」ですが、4)デポジット金利のカットは、標準的金融政策手段のひとつです。

読者の方々もご存知のように、現在のデポジット金利はマイナス0.2%です。そして、国債購入をスタートしてからというもの、デポジット金利は今までに増して重要な位置づけとなりました。その理由は、ECBがQEで購入する国債の利回りは、デポジット金利より高い水準でなければなりません。言い換えれば、現在の金利水準はマイナス0.2%ですので、ECBの購入対象となる国債の利回りは、マイナス0.2%かそれ以上でなければなりません。

もしデポジット金利をさらにカットし低くした場合には、ECBが購入できる国債の対象が拡大することになります。

 為替水準について

ドラギさんの記者会見を見ていて、いつも感心することは、政策金利の変更など何も動かなくても、巧みな言葉の誘導で為替レベルを大きく変えてしまう才能です。

今回も、「One downside risk on inflation is exchange rate; exchange rate is not a policy target.  インフレ率が下向きとなってしまうリスクの一つは、為替レートの水準である。ただし、為替レートは政策目標ではない。」というメッセージを発しながら、ユーロのレベルを下げていました。

ドラギ総裁の記者会見を終えて

冒頭から、追加緩和の実施を12月の理事会で行うという含みをもたせながらの記者会見となったため、ユーロは大きく下落しました。特に、今までマーケットのコンセンサスとなっていなかった「デポジット金利のカット」という選択肢まで出てきたため、ユーロ下落はますます速度を早めたのです。

そして、記者会見の発言を聞いているうちに、私の中で、「今回の記者会見は、今年3月のデジャブ」という感覚が大きくなってきたのも事実です。特に3月の記者会見にこだわる必要はありませんが、ドラギ氏がECB総裁に就任してからの政策変更に関する発表過程の特徴として、 

  • 1) まず最初に金融政策変更の可能性のヒントをくれる(前回9月の理事会)
  • 2) 次に、変更はほぼ確実ということを、強くアナウンスする(今月の理事会)
  • 3) 実際に変更に動く(12月理事会)

このように、いきなり変更に動かず、何段階かのステップを踏み実際の変更に至るということでした。QE策を実施する時も、まず昨年12月の理事会でヒントを与え、今年1月の時に実施の発表となり、実際にスタートしたのは今年3月でした。

このように、ひとつの材料を数ヶ月かに渡り効果を持続させる技をドラギ総裁はうまく使っていらっしゃるなぁと思いました。これは、他の主要国の中銀総裁には無理なのかもしれません。

まとめ

ドラギ総裁の予想以上にハト派の記者会見を受け、ユーロは大きく下落しています。まずユーロ/ドルの日足チャートを見てみましょう。これは、黄緑の上昇チャンネル内での推移となっており、先日オレンジ色のレジスタンスを上抜けしたところでした。しかし、ドラギ総裁の記者会見を受け、オレンジのラインが今後はサポートとして機能しています。もしオレンジのラインを下回ると、次のサポートは、1.1070台くらいになります。

※クリックで拡大できます

次のブレークは、ユーロ円です。これも日足チャートですが、ユーロ/ドルとは違い、黄緑のチャンネルは下向きになっており、オレンジ色のサポート線(134.80台)が下抜けたレベルで推移しています。今週このラインを下回って終われば、ピンク線が通る133円が視野に入ってきます。

※クリックで拡大できます

最後に、さきほどご紹介したユーロ実効レートの動きを見てみましょう。こちらはユーロ/ドルと似ており、赤い線を引いた上昇チャンネル内での推移となっているのが分かります。そして最近は、より狭く引いた2本の赤いチャンネルと、黄緑の水平のチャンネルの間で動いており、そろそろどちらかへ「大きく抜ける」可能性があるように見えます。

チャート:欧州中銀(ECB)ホームページ

※クリックで拡大できます

赤い上昇チャンネルの下限を下抜け、黄緑の平行ラインのサポートが本格的に抜けてくれれば、一番下に通る赤いチャンネルの下線までの下落は早いでしょう。

最後になりますが、もしドラギ総裁だけでなく、他のECB理事たちもユーロ高に関して懸念を持っているのであれば、今後はユーロが対ドルで1.15に近づく局面では断固とした口先介入を繰り返すことになりそうです。

 

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