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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

英国は利上げか?利下げなのか?

更新日:2015年10月16日

先週から今週にかけ、英国の利上げ見通しを大きく狂わせることになりかねない経済指標の発表が続きました。

思い起こせば、9月に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される直前までは、米国の利上げ時期は「年内」という見方で一致していました。しかし9月に利上げが見送られたため、最初の利上げ時期が「来年の3月」まで一気に後退してきたのです。そしてFOMCの翌日に、英中銀ホールデン主席エコノミストは、「英国の成長とインフレの目標水準回復に向けた次のステップとして、金融の引き締めより緩和が必要になるかもしれない。」と講演で語ったため、ますます話はややこしくなってきました。

利上げに動く順序では、「アメリカが最初、その次に英国」というコンセンサスが出来上がっています。そうなると、アメリカの利上げが遅れれば、英国も当然遅れるだろうというのがマーケットが出した答えですが、「利上げか利下げか、どちらかわからなくなりましたよ。」という内容の発言が英中銀関係者から出たので、ますます英中銀の金融政策動向は混沌としてきたのです。

そこで今週のコラムでは、11月5日に発表される英中銀四半期インフレーション・レポート発表前に入手できる数字やニュースを総合して、ここからの英金融政策の見通しを自分なりに考えてみたいと思います。

先週発表された経済指標

 購買担当者指数(PMI)

先週、英国の製造業・建築業・サービス業PMIが発表されました。結果としては、建築業PMIはそこそこ頑張りましたが、製造業そしてサービス業は空振りに終わっています。

チャート:マークイット(Markit)社ホームページ

※クリックで拡大できます

今週のイベント

 マイナスに転落したインフレ率

今週発表された数字を見てみると、利上げにとって極めて不利な内容と、かなり有利な数字が入り乱れています。

まず「極めて不利な数字」として、今年4月以来、久しぶりにマイナス圏に落ち込んだ消費者物価指数(CPI)が挙げられるでしょう。

・消費者物価指数(CPI)
8月 0% → 9月予想 0% → 結果 −0.1%

・コア・CPI
8月 +1% → 9月予想 +1.1% → 結果 +1%

インフレ率が予想に反してマイナスに落ち込んだ理由を、英統計局は2つ挙げています。

  • 1) ガソリン価格が8月から9月にかけて、2.9%値下がりした
  • 2) 英国最大のガス供給会社である英国ガスが、8月から9月にかけて、料金を2.1%カットした(私は英国ガスを使用していないため、これは知りませんでした)

ただし、同時に発表された英住宅価格は、全国平均で5.2%アップ。それに加えて、賃金上昇率も堅調に推移しているため、コアCPIは、大きく落ち込みにくい状態です。

今回のマイナス・インフレを重くみた一部のエコノミストは、英国の最初の利上げ記事を2016上半期から、2016Q4に遅らせています

 堅調な英国雇用市場

インフレ率とは対照的に、非常にポジティブな数字となったのが、今週水曜日に発表された5〜8月分雇用統計でした。

・失業率
7月 5.5%  → 8月予想 5.5% → 結果 5.4%
2008年(7年来)以来の低さ

チャート:英統計局ホームページ

※クリックで拡大できます

英統計局は、英国に加え、アメリカとユーロ圏それぞれの失業率も載せたチャートを作成しています。それをみると、利上げ期待が高いアメリカ(黄色)と英国(青)の失業率は大きく低下しているのに対し、追加緩和の必要性が指摘されるユーロ圏(水色)は、未だ10%台での推移となっています。これだけ見ても、金融政策のベクトルの方向性が違ってくるのもやむを得ないと感じさせられるチャートです。

チャート:英統計局ホームページ

※クリックで拡大できます

・賃金上昇率 (ボーナス含む)
7月 2.9%  → 8月予想 3.1% → 結果 3.0%

チャート:英統計局ホームページ

※クリックで拡大できます

・就業率
8月  73.6%
これは、1971年統計開始以来、最高に良い数字となりました。

チャート:英統計局ホームページ

※クリックで拡大できます

英国では雇用統計の発表がある日は、「賃金上昇率」に関する報道で賑わうのが普通ですが、今週に限っては1971年統計開始以来の高い数字となった就業率について触れている記事が目立ちました。

インフレ率はマイナスとなり、がっかりしましたが、賃金上昇率は3%台に乗り、個人消費には力強い味方となっています。

 MPC新メンバーの議会証言

2013年7月にカーニー総裁が就任して以来、英中銀金融政策理事会(MPC)の9名の理事のうち、4名が外部理事となっています(それ以前までは、外部は5名)。

その4名の外部理事のうち、マイルズ氏が今年8月末に任期満了となったため、後任として大手ヘッジファンド:ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントのパートナー/エコノミストであったガーディヤン・ブリハ氏が指名されました。

MPCの理事として指名された人物は、英財務省金融特別委員会で議会証言をする義務があり、ブリハ氏の証言は今週行われました。

同氏はハト派かタカ派か不明でしたが、議会証言での内容は

  • 英インフレ率は、ターゲット(2%)を上回るリスクよりも、下回るリスクが高い
  • 非常に近い将来、利上げに動く可能性は低い。
  • 世界経済の低迷は、英国経済の先行きに対し向かい風となる。
  • 強いポンドも景気拡大を阻止する要因のひとつ。
  • 今後の見通しが劇的に後退しない限り、英国金融政策の次の一手は、利上げであろう。ただし、状況次第では、利下げやQE策の導入という手段も残されている。
  • 英中銀が実際に利上げに動くまでに、まだまだ時間が残されている。
  • 実際に利上げとなれば、世帯支出は影響を受けるだろう。

ブリハ理事の考え方を耳にする最初の機会となりましたが、全体のトーンは「中立/ややハト派」という印象を受けました。

 将来のインフレ要因

英国では来年に入ると、「もしかしたら、インフレ率がグイッと上がるかもしれない」と思える要因が、2つ出てくる可能性があります。

1) 原油価格下落部分のドロップアウト

最初は、原油価格が大きく急落した時の「下げ」の部分が、来年早々にも消費者物価指数(CPI)の計算式からドロップアウトすることです。これもあって、カーニー英中銀総裁は、「年明けには、次の利上げ時期が、よりはっきりしてくるだろう。」と繰り返し語っていると思われます。

ただし、原油価格の下落は英国だけに限ったものでなく、世界同じタイミングで起きました。ですので、各国のCPIの計算方式によっては、同じくドロップアウトして、来年早々インフレ率がジリジリと上昇していく国が出てくることが考えられます。

2) 法定最低賃金から「生活賃金」へ

2番目の「英国に限った事情」というのは、2016年4月から労働者に対する賃金の仕組みが変更されることです。これに関しては、セントラル短資FXさんの11月のウェブセミナー*で詳しくお話しさせていただきますが、法で定められている最低賃金が「生活賃金」という名称に変更されるのと並行して金額も上がります。つまり、今まで最低賃金で働いていた人たち(ただし、25歳かそれ以上に限る)の賃金が一気に10%近く上がるということです。

そうなると、原油安の部分が計算式からドロップし、賃金上昇があるということで、来年春以降の英国インフレ率は、ジリジリと上昇に転じる可能性が出てきます。

  • *11月26日(木)にウェブセミナーを実施予定です。セントラル短資FX口座開設者限定となりますが、まもなく募集を開始しますのでご期待ください。

 利上げか?利下げか?

私事で恐縮ですが、今週水曜日に、セントラル短資FXさんのマーケットビュー月曜日担当の野村雅道さんの会場セミナーに足を運びました。そこでは、ポンドに関するお話や、英国の中銀は本当に利上げできるのか?といったお話が出てきました。野村さんは会場で視聴していた私に対し、英国はどんな感じかご質問になられ、私が急遽答えるという場面があったのです。

そこで私がお答えしたのは、ここから世界恐慌などの予想外のアクシデントがない限りは、英国の金融政策の次の方向性は「利上げ」になるだろうということでした。ただし、そこでは時間がありませんでしたので詳しく話しておりませんが、今回の「利上げ」は、インフレがドンドン上がってしまい、バタバタと追い込まれるような「利上げ」ではありません。

あくまでも、2009年3月から続く0.5%という超低金利の「正常化」の第一歩として捉えることが大事です。つまり、「正常化」に向けた利上げですから、頻度も上げ幅も過去のものと比較すると穏やかなものとなることは容易に想像がつくでしょう。

このチャートは英中銀ホームページに掲載されているイールドカーブや金利先物などのチャートです。最新版は、10月14日に更新されていました。これを見る限り、今から5年後の政策金利水準見通しは、1.8%くらいであることが分かります。英中銀の1998年〜2007年の10年間の平均政策金利水準は5%でした。それと比較すると、いかにここからの金利上げのタイミングや上げ幅が穏やかなものになるのかが、お解り頂けたと思います。

まとめ

世界経済が破綻するような事態にならない限り、時間はかかるでしょうが英国の金融政策の方向性は、「利上げ」となると私は考えております。ただし、先ほどから繰り返し申し上げているように、そのタイミングや上げ幅は過去の利上げサイクルと比較すると、非常に穏やかなものにならざるを得ません。その理由は、インフレ高騰を抑え込む利上げではなく、あくまでも超低金利の正常化の第一歩としての利上げという位置付けであるからです。

マーケットのコンセンサスとなっている「アメリカの利上げが最初、その後に英国が続く」というシナリオも修正したほうがよいかもしれません。カーニー総裁もお話しされておりますが、アメリカが利上げしようがしまいが、必要となれば英国は最良のタイミングで利上げに動くと、私も考えています。

気になるその時期ですが、いくら「金利の正常化」とは言え、インフレ率がマイナスでは利上げに動けませんよね。英中銀のインフレ・ターゲットである2%に近づくまで待つのでしょうから、たぶん早くても来年夏から秋以降になるようなイメージでおります。

英国は2017年までにEU離脱の是非を問う国民投票の実施も控えており、政治的なリスクも来年以降は台頭してきます。その不透明さを嫌って企業投資が控えられるような事態にでもなれば、景気の冷え込みという新しい事態に直面しないとも限りません。

※クリックで拡大できます

最後にポンドですが、今週に入ってからのポンド相場の乱高下を利用して、私はユーロ売り/ポンド買いをやっています。損切りは0.75が上に抜けたところです。このチャートは、ユーロ/ポンドの週足ですが、黄緑の線で引いた0.75直前が非常に大きなレジスタンスとなっており、万が一それが抜けてしまうと、0.7780台(チャート上の青い点線)くらいまで一気に飛ぶ可能性もあります。

※クリックで拡大できます

この0.7780台というのは、2012年の安値付近でもあるため、非常に重要なレベルとして私は意識しています。ですので、いかなる理由があるにせよ、ユーロ/ポンドが0.75台を鮮明に上抜けした場合には、容赦なく売りポジションを切るつもりです。

 

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