FXなら安心と信頼のFX|セントラル短資FX

  • 法人のお客さま
  • サイトマップ
  • よくあるご質問
  • お問い合わせ
  • 推奨環境
  1. セントラル短資FX
  2. マーケット情報
  3. マーケットビュー
  4. 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX

マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

購買力平価について

更新日:2015年8月21日

今週のコラムでは、欧州の経済・金融事情から少しはなれ、セントラル短資FX(株)さんのお客様から直接寄せられたご質問に答えたいと思います。

気になるご質問内容は、以下の通りです。

Q: ポンドの購買力平価についてグラフ化された情報を見られるところはありますか?英国は輸出産業が少ないので、購買力平価に戻る調節機能が働かず、いくらでもポンド高になれるという話を聞いたことがあるのですが、本当にそういう傾向がみられるのでしょうか?

購買力平価のグラフ化

まず最初に申し上げたいのですが、私は為替取引をする時に、購買力平価を参考にしてません。ですので、年に2回ほど、英エコノミスト誌に掲載される「ビックマック指数」*の記事は、特に気に留めていません。今回この質問を頂いてから、ありとあらゆる資料や過去記事などを調べてみましたが、購買力平価がグラフ化された情報は、入手できませんでした。

そこで、「そういうグラフがないのなら、自分で作ってみよう!」と思い立ちました。しかし、そもそも購買力平価ということを日常意識していないので、果たしてどこから情報を取ってくればよいのか迷ってしまい、時間ばかり過ぎていったのです。

最終的に使用したデータは、ビックマック指数と経済協力開発機構(OECD)の購買力平価についてのページです。

* ビックマック指数

マクドナルドの販売するビッグマックの価格を元に算出されたもので、イギリスの経済専門誌:エコノミスト誌によ って考案されたものです。ビッグマックは、・ほぼ全世界で同一品質のものが販売されている、・原材料費や店舗の光熱費・店員の労働賃金などさまざまな要因を元に単価が決定される――などにより、総合的な購買力の比較に使いやすかったことが、基準となった主な理由とされています。特定の一商品だけを基準にした算定であるため、他の厳密な算定と は比較できませんが、シンプルで明快な算定概念が注目を集めています。

通貨別購買力平価

質問はポンドに関するものだけでしたが、どうせ同じ手間をかけるのなら、3つの主要通貨全てについて調べてみようと思い立ち、ポンド・ユーロ・円の3通貨の対ドルでの購買力平価をグラフにしてみました。全てのチャートは、英エコノミスト誌と経済協力開発機構(OECD)のデータを基に作成しています。エコノミスト誌の資料をきちんと理解し、それをエクセルに載せ、最終的にチャートにするのに、約3週間かかりました。これはかなり手ごわい資料です (笑)。

まず最初は、ポンド/ドルです。点線が購買力平価のポンド/ドル、実線は実際のレートです。

次は、ユーロ/ドルです。

そして最後は、ドル円。

これほどまでに、実勢レートが購買力平価よりも円安であることを知り、驚きました。

購買力平価と実際のレートとの乖離率

それでは次は、上でご紹介した購買力平価のレートと、実際のレートとの乖離率です。まずは、ポンドだけのチャート。

これを見ると、2008年のリーマン・ショックまでは、ポンド/ドルは(購買力平価と比較して)通貨高となっておりましたが、その後は一転して通貨安となっていることがわかります。

次は、主要3通貨の乖離率をひとつにまとめてチャートにしてみましょう。

購買力平価と比較すると、ユーロは痛いほどの通貨高、それとは正反対に、過小評価通貨の代表は円でした。それもかなり「過大」に通貨安となっています。

ポンドはいくらでもポンド高になれるのか?

「英国は輸出産業が少ないので、購買力平価に戻る調節機能が働かず、いくらでもポンド高になれる」という点ですが、私はこの話は聞いたことがありません。ただし、質問者の方が仰る通りで、英国経済における輸出/製造業セクターの比率は確かに低く、サービス業の78%に対し、輸出/製造業はわずか10%に留まっています。それだけ製造業部門が経済活動に寄与する比率が低いのであれば、英国はポンド高をどこまでも容認できるのかというと、それはそれで疑問が残ります。

そもそも英国という国は、2010年に保守/自民の連立政権が誕生して以来、経済の不均衡化、つまり8割近くをサービス業に頼り、製造業が2割を切ってしまった経済構造を建て直すということを政策目標として挙げていました。

その牽引者である保守党:オズボーン財務相は、予算案が出るたびに、不均衡の是正がなされていないことを嘆き、製造業に対し何らかの優遇措置などを与えてきました。しかし、英国の輸出の5割近くがヨーロッパ向けであることが災いしてか、ギリシャ危機後の欧州の景気鈍化の影響を受け、未だに不均衡是正は実現していません。

特に今年の総選挙では、保守党単独政権が誕生したこともあり、この問題に対し、「口ばかりでなく、何か具体的な対策をすすめてはどうか?」という提案が、財界やシンクタンクなどからも出てきているところです。特に最近の輸出不振は、欧州の景気停滞だけでなく、ポンド高が大きく影響しているという意見が、シンクタンクなどでは強くなっているのも面白いですね。

この国で、ポンドが高いかどうかという通貨の価値を決めるのは、(為替介入の権限を保有している)、財務省です。言い換えれば、英中銀は財務省の指示なくして為替介入は出来ません。

少しでもユーロ高になると、すぐに口を挟むフランスやイタリアみたいな国とは違い、英国の政治家、特に財務相はなかなか通貨価値について発言しません。その最大の理由は、英国は1992年にヘッジファンドのソロスさんにポンド危機を仕掛けられ、介入で通貨安を阻止出来なかったという屈辱的な事実があるので、為替レベルに関する言及というものが、他国と比較して滅多に出てこないのです。

私が感じたポンド円の適正水準

私がロンドンから東京へ一時帰国するたびに、「1ポンド=150円くらいが一番適正水準ではないかなぁ〜」と感じています。日本で物を買う時には、無意識のうちにポンド換算してしまう癖が抜けないこともあり、150円よりもポンド安円高になると、「これ高いから、我慢しよう。」となります。円安になればなるほど都合はよいのですが、さすがに200円を越える円安は行き過ぎ感が強くなります。

現在ポンド円は、195円前後ですので、出来ればこの辺で止まってくれて、徐々に150円くらいに戻ってくれると嬉しいのですが、195円で計算した日英の物価比較をしてみます。

日本の方が断然安く感じるもの

  • 紙類
    トイレットペーパーやティッシュ
    英国では9ロール入りがだいたい4〜5ポンド(780〜975円)
  • 食事
    ラーメン一杯800円と仮定すると、4ポンド10ペンス。
    英国には日本の「吉野家」のような一人で安く食べられる店がありません。
    サンドイッチと飲み物の持ち帰りでも、スーパーで3ポンド〜(585円〜)
    サンドイッチ・ショップの手作りで5ポンド〜(975円〜)
    こちらの日系ラーメン屋さん(一風堂など)では、一番安いラーメンが、10ポンド〜(1,950円〜)
  • 電車賃
    ロンドン地下鉄初乗りが4ポンド80ペンスなので、東京に帰るとホッとします。ただし、オイスターカード(Suicaと同じ)を持っていると、半額くらいです。
  • 文房具
    ホッチキスやバインダーなどが、イギリスでは高く感じます。
    例:ホッチキスは日本に行く度、買って来ます。普通のコクヨ製ホッチキスと同品質のものが、英国では4ポンド〜5ポンド以上
  • 生活雑貨
    ここ数年、大手スーパーの自家ブランド製品が充実し、かなり価格帯が下がってきましたが、日本の100均で売っているものが、こちらではよくて2倍、下手すると5倍とかします。
  • タバコ
    日本:マイルドセブン20本入り 430円
    英国:マルボロー20本入り 9ポンド16ペンス(約1,800円)
    喫煙者には厳しいイギリスです。

英国の方が安めのもの

  • パン類
    品質は日本よりはるかに劣りますが、食パン一斤 1ポンドくらい(195円)
  • 車検
    製造から3年経った車は毎年車検が義務付けられています。
    費用はだいたい40〜50ポンド(7,800〜9,750円)
  • 博物館などの入場料
    国立のものは無料

まとめ

文頭でも書きましたが、私は為替取引をする時に、購買力平価を参考にしていません。自分で作成した購買力平価のチャートを見ると、行き過ぎた通貨高/安は必ず購買力平価に沿ったレベル(ビックマック指数の乖離率ゼロ)まで戻り、そこからまた次の動きをするということは理解しましたが、乖離したままの期間のほうが絶対的に長いこともあり、今後もどのタイミングで購買力平価のレベルに戻るのかを気にしながら、FXをやるとは思えません。

そして、ご質問者の方が問われている「英国はいくらでもポンド高になれる」に関しても、他国と比較して通貨に関する言及が極端に少ない国であるということ、イコール、ポンド高容認ということには、ならないでしょう。

本当に繰り返しとなり恐縮ですが、1992年のポンド危機での通貨政策の失敗は、未だに英国人の頭にしっかり刻み込まれています。それもあり、通貨に関する言及がここから急に大きく増えることはないと思います。ただし、英中銀が四半期に一度発表するインフレーション・レポートの中や、金融政策理事会後の議事録などで、必要であれば通貨高が及ぼすデフレ懸念や輸出への影響などに触れることは可能です。そして、年に最低でも4回行われるカーニー総裁や副総裁などの議会証言の席で、物価安定の維持を脅かすほど通貨高が行き過ぎたと判断されれば、何らかの言及があると考えております。

 

メルマガ無料配信中!

メルマガの配信をご希望の方は右のボタンより登録ページへお進みください。

マーケットビュー メルマガ登録

セントラル短資FXで取引をはじめる 当社でお取引をご検討の方

無料セミナ―を受講する

セントラル短資FXが提供する無料セミナー

「マーケットビュー」執筆陣も出演中。外貨投資の基本からFXのトレードテクニックまで各種セミナーを開催しています。

取引をはじめる

オンラインでスピード口座開設 最短翌営業日で開設

口座開設

!
  • ※当社による情報サービスは、お客さまの投資判断に当たって参考となる情報の提供を唯一の目的としており、断定的な判断の提供や特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
    当社および情報提供者は、情報の正確性、完全性、適時性等を保証するものでは一切なく、情報の内容を予告なく変更する場合があります。また、当該情報の利用によって生じたいかなる損害についても、一切責任を負うものではありません。投資の最終判断は、お客さま自身で行ってくださいますようお願いします。
    当社が提供する情報の著作権は、セントラル短資FX株式会社または情報提供者に帰属します。当社の事前の承諾なく情報の全部または一部を引用、複製、転送などにより利用することを禁じます。
マイページログイン
口座開設
わからないことは
0120-30-8806 携帯電話・PHSからもご利用いただけます。
ご利用いただけない場合 03-6833-0250

受付時間:午前08:00〜午後07:00(平日)