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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

英国の利上げ時期を探る

更新日:2015年7月31日

ギリシャ危機が一時的に鳴りを潜めていることもあり、マーケットのフォーカスは中国発株価調整リスクと、コモディティー市場の動向、そしてアメリカと英国の利上げ時期に移ったようです。最初の2つの問題は、どちらも一歩間違えば世界同時株安や低インフレ/デフレのリスクを引き起こすため、今後この傾向が顕著になれば、追加緩和の必要性があらためて注目されそうです。

そんな環境の中で、次の政策金利のベクトルが「引き締め」に動く可能性の高いアメリカや英国の中銀関係者の姿は、ある意味異質に映るかもしれません。私は今年6月に日本に一時帰国した時に、個人投資家の方々から、英国では利上げが必要なのか?英中銀は本気で利上げに動くのか?もしそうであれば、どのくらいの金利水準を念頭に置けばよいのか?など、多くの質問を受けました。セミナーなどを通じてお答えしたものもありますが、最近になってまた、ブログなどで英国の利上げについての質問が増えてきたようです。

それもあり、本日のコラムでは、あらためて英国のここからの金融政策について考えてみたいと思います。

ドルとポンド、それぞれの実効レート

最初にドルとポンド、それぞれの実効レートからチェックしてみたいと思います。「利上げ期待」が高い通貨ですので、通貨価値は上がっている(実効レートが上昇している)はずです。

予想通り、両通貨の価値は強くなっておりました。これは過去2年間の推移を表わしたチャートですが、ポンドは断続的に上昇しているのに対し、ドルの場合はテーパリングが終了する数ヶ月前から一気に跳ね上がったことが判ります。

ポンド実効レートと英中銀関係者による発言の変化

次はポンド実効レートを取り上げて、そのチャート上に、私が気になっていた英中銀金融政策理事会(以下、MPC)理事達の発言を書き込んでみました。

青字が、2013年7月に就任されたカーニー総裁の発言。緑の字が、2014年6月から英中銀主席エコノミストとして就任したホールデン理事です。

データ:BOEウェブサイト

ホールデン主席エコノミストの発言は、一貫して「ハト派色の強い」ものとなっており、他の理事が利上げを支持する中、同氏は利下げを主張することもございました。

しかし、カーニー総裁のコメントをみると、一貫性がないことに気がつきます。

 2013年末〜2014年はじめの頃   実効レート 85〜86

ポンド高は景気回復に水を差す
更なるポンド高は英国の輸出業績に打撃を与える可能性
ポンド高はデフレ懸念を引き起こす

⇒ ポンド高懸念発言

 2014年6月   実効レート 88

カーニー氏が総裁に就任してから、はじめてのマンションハウスでのスピーチ。
「英国の利上げは、市場が現在予想している時期よりも早く起こる可能性がある (早ければ年内にも)。」

⇒ 早期利上げ発言

 2015年3月   実効レート 91〜92

「行き過ぎたポンド高は、利上げを遅らせることにもなりかねない」

⇒ ポンド高懸念発言

 2015年7月   実効レート 93

「インフレ圧力が一段と明確になるであろう年末頃には、利上げ時期がはっきりするであろう」
金利先物によると最初の利上げは、2016年半ばとなっているが、この発言は早期利上げを示唆していると受け止められた。

⇒ 早期利上げ発言

最後の発言が出た時の英国メディアの反応は、かなり厳しいものでした。理由は、カーニー総裁の発言には一貫性がないだけでなく、昨年6月のマンションハウスのスピーチで既に「年内(2014年)利上げ」の可能性を指摘しておきながら、未だに政策金利は歴史的低レベルのままだからです。もちろん、住宅ローンを抱える多くの国民にとっては、低金利の長期化はありがたいことです。しかし、年金受給者など「貯蓄する側の人」にしてみると、利上げ発言が出たと思ったら数ヵ月後にはそれが打ち消されることの繰り返しで、さすがにうんざりしてしまったのでしょう。

私自身もこの国に住んでから27年になりますので、歴代の英中銀総裁の発言をずっと聞きながら生活してきました。カーニー総裁は以前ロンドンで勤務した経験をお持ちですが、それ以外はカナダで生活してこられたためか、在英2年目の現在でも、まだ十分な英国の生活感がないのでしょうか? いずれにしても、過去のイギリス人の総裁達と比較すると、発言にムラがあるなぁ… と感じることが多いのは確かです。

MPCのメンバー

さて気になる利上げ時期を探るために、最初に知っておかなければならないのが、英中銀金融政策理事会(MPC)のメンバーです。MPCには、総裁を含め全部で9名の理事がおります。

※クリックで拡大できます

緑の線を引いた上の段が英中銀関係者。下が外部からの理事達です。マイルズ外部理事が8月末に任期満了で退任されますが、今週水曜日にオズボーン財務相が後任としてガーティヤン・ブリハ氏を任命しました。

新メンバーのブリハ氏に関しては、ウィキペディアも出来上がっておりませんので、英国での報道を片っ端から調べてみたところ、こんな人物のようです。

ガーティヤン・ブリハ (44歳)
・英国とベルギーの二重国籍
・LSE(ロンドン経済大学)で博士号を取得 (金融政策について)
・エコノミストとして、英中銀に7年間勤務経験者
・英中銀勤務時代に、前キング総裁のスピーチライターとアドバイサーを兼任
・ドイツ銀行で欧州金利ストラテジスト
・大手ヘッジファンド、ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントのパートナー
  兼エコノミスト

ヘッジファンド勤務者がMPCの理事に就任するのは、今度で2度目。最初は1999年より前チューダ・ジョーンズ勤務のSushil Wadhwani氏が外部理事を務めていました。

最もハト派であったマイルズ理事が抜けた後は、ややタカ派色の強いMPCとなるのか、チェックが必要ですね。

金融政策に関する情報提供手段のタイミング変更

英中銀は、金融政策判断に関する情報提供手段のタイミングを今年8月から変更します。

今までの発表のタイミングは以下の通りでした。

・政策金利の発表
毎月第一木曜日
(ただし、第一週が月曜日から始まらない月は、第二木曜日となる)

・MPC議事録の公開
政策金利発表日から二週間後の水曜日

・四半期インフレーション・レポートと総裁達の記者会見
2・5・8・11月の第二木曜日
(ただし、第一週が月曜日から始まらない月は、第三木曜日となる)

しかし、2015年8月より、四半期インフレーションが発表される月は上記3つが全て同じ日に、それ以外の月は上記最初の2つが、やはり同じ日に発表されることになりました。つまり8月6日には、① 政策金利の発表 ② 議事録 ③ 四半期インフレーション・レポートと記者会見全てが発表されることになります。G7加盟国の中で、政策金利と議事録が同じタイミングで発表されるのは、英国だけです。カーニー総裁によると、全て一緒に発表する方が中銀の決定内容に対し透明性が出るからだということですが、マーケット参加者にしてみれば、迷惑な話です。

8月6日の注意点

2つあります。

 1) 発表時間の変更

今までも政策金利の発表は昼12時でしたが、来月からそれ以外のものも全て同じタイミングでの発表となります。

そして、今まではインフレ・レポート発表と同じタイミングで始まった記者会見が、45分遅れのスタートとなるようです。

 2) マーケットが動くタイミング

議事録と四半期インフレ・レポート内容が大きくずれていたり、相反する内容が同時に発表される可能性もあり、非常に困っています…

現在考えられるポンド高/安要因を挙げてみましたが、

早期利上げ/ポンド高要因
・議事録で、政策金利変更(この場合、利上げ)に票を入れる理事が出てくる可能性

利上げ時期後退/ポンド安要因
・最近の原油価格の下落とポンド高を受け、四半期インフレ・レポートでの
  インフレ見通し下方修正の可能性

繰り返しになってしまい恐縮ですが、議事録とインフレ・レポートが同時に発表されるのは、今回がはじめての経験ですから、マーケット参加者も戸惑うことは間違いありません。実際の発表内容を見ない限り、動きが取れませんが、議事録とインフレ・レポート内容それぞれが伝えたい内容が相反していた場合、困りますね。

そうなると、まず12時にメチャクチャ動き、45分後の記者会見から、また動くという2段階の動きになる可能性が高いです。私自身もポンドのポジションを持っていますので、前日はしっかり寝ておこうと思います。

利上げは、アメリカが先か?英国が先か?

8月に退任されるマイルズ外部理事が先週最後の講演をしました。その時の発言で非常に印象に残ったものがありました。

「One thing the monetary policy committee [MPC] will not do, and never has, is just follow another big central bank; it is a daft idea that we cannot raise rates in the UK before the US and also cannot be long behind them
(誤解があるようなので、敢えてお話しするが) MPCが絶対にやらないことは、他の主要銀行の金融政策の動きにつれて、自分達の金融政策の変更をすることである。FRBが利上げするまでに、相当時間がかかるからといって、英国も利上げが出来ないなどという考え方は、馬鹿げている。」

中央銀行の政策金利変更は、自国の物価安定を維持するために金利変更の必要性が生じてきたと判断した時に行われるものということは理解しておりましたが、もしかしたら他国との兼ね合いなども多少なりとも考慮するのかなぁ?と、私は考えておりました。しかし、マイルズ理事の発言では、私のこの考え方はとんでもなく間違っていたことになります。そうなると、アメリカがぐずぐずしている間に、英国がお先に利上げ!となっても、全く不思議ではないんですね。

たぶん8月のインフレ・レポートの内容を読み、今後のコモディティー相場やギリシャ問題の展開などを見ながら、年内にはイメージが掴めるような感じがしています。今のところは、あくまでも私自身の感じですが、コモディティー価格がここから更に大暴落するようなことにでもならない限り、利上げはマーケット予想の来年半ばより若干早い「来年2月頃」を考えています。

肝心の政策金利の水準ですが、英中銀設立から3世紀の政策金利の平均水準は、4.5%だそうです。そして最近のカーニー総裁の発言を聞く限りでは、その水準の半分くらい、つまり2.25%あたりが3年後の金利レベルとなるのではないでしょうか?

唯一早期利上げに慎重にならなければいけない点は、ポンド高に加え、財政政策は依然として緊縮方向となっているため、それとの兼ね合いが大事かもしれません。

まとめ

結論から書くと、私の中では、アメリカの利上げが年内に行われ、英国は来年早々実施というイメージで見ています。ただし、その間に ① ギリシャのユーロ圏離脱リスク、② コモディティー価格の暴落、③ 中国発世界同時株価下落、これらのリスクが台頭した場合には、両国の利上げ時期は更に遅れることになるかもしれません。

※クリックで拡大できます

そうなると、金融政策のベクトルが同じ方向を向いているポンド/ドルを取引するより、緩和色の強いユーロに対して、利上げ期待が残るポンドを買うのが、一番効率が良さそうです。ここからの戻りの目安として、0.71ミドル〜0.72Low。下値の目標は以前と同じで0.65台です。ただし、これはあくまでも長期のターゲットであり、今すぐ急落するイメージは持っておりません。

ユーロ/ポンドのチャートを見ていただくと、下の段に200週移動平均線からの乖離を数値化したインディケーターがあります。これによると、現在のユーロ/ポンドのレベルは過去に経験した「非常に売られすぎ」のレベルに達したことが判ります(チャート上のピンクの丸部分)。それを考慮すると、しばらくは0.69〜0.72のレンジに入っていくのではないでしょうか?

最後になりますが、私が住む英国ではユーロ/ポンドの水準は、ポンド/ユーロでの表示となっております。つまり、1ポンドにつき、どのくらいユーロの価値があるかという表示方法です。そして、英国の実需筋はポンド/ユーロのキリのよい数字となる節目では、実需玉を出してくる傾向があります。

※クリックで拡大できます

この原稿を書いている時点でのユーロ/ポンドは、0.6998となっており、ポンド/ユーロでは、1.43に限りなく近いレベルですので、こういう節目では英国の実需が出てくることも考えられます。いつも必ず出てくるとは限りませんが、値動きが止まってしまうことがあれば、こういう節目かな?とチェックする癖をつけると、ポジションの管理がやりやすいかもしれませんね。

 

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