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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

ポンドに関する質問

更新日:2015年7月10日

私は6月中旬から日本に一時帰国しました。東京滞在中には、セントラル短資FX(株)さんをはじめ、セミナーやラジオ番組を通してマーケットについていろいろお話をさせて頂く機会を頂戴いたしました。今回の一時帰国中に、ギリシャでいろいろ問題が起きたことも重なり、セミナーやラジオ番組では視聴者の方々から多数のご質問を頂きました。全ての質問に答えられなかったこともあり、先週はユーロに関する質問にお答えしましたので、今週はポンドを取り上げてみようと思います。

ポンドに関する質問は大きく分けると2種類ありました。ひとつは、EU離脱の是非を問う国民投票について。もうひとつは、金融政策そして通貨動向に関するものでした。ここでは、頂いた質問をそれぞれの項目から選び、お答えしようと思います。

質問1:
英国は何故今になって
EU離脱の国民投票を実施しなければならないのですか?

英国人は、他人に命令されたり、他人が定めたルールに従うのが非常に苦手な国民です。ですので、「英国はEUに属するべきでない」という論調は、常に存在しておりました。しかし、それが顕著になったのは、2009年からはじまったギリシャ債務危機が発端になったと私は感じております。

思い起こせば、2012年後半、ギリシャから拡大するユーロ圏債務問題に対処するため、欧州連合(EU)は英国に拠出金の増額を命じます。しかし英国民にすれば、加盟していないユーロ圏の問題解決のために税金が投入されるわけで、EUへの不満が高まります。そんな中で実施された世論調査では、「EU離脱」を選挙公約に挙げている小規模政党・英国独立党(UKIP)の支持率が上昇してきました。英国民はEUへの不満をこうした形で示したわけです。

当時の英議会は、2010年の総選挙で保守党の議席が過半数に届かなかったため、保守党は自民党との連立を迫られていたこともあり、キャメロン首相としては、さらに少規模政党に議席を取られては次回2015年の選挙で政権維持すら難しくなってくることに危機感を抱いておりました。そこで、2013年1月23日、キャメロン首相は「英国のEU離脱に関する国民投票を2017年までに実施する」と国民に呼びかけたのです。国民投票を実施して意見を吸収することで、次期国政選挙でUKIPに票が流れるのを阻止しようと思ったのだと思います。

「英国がEUから離脱するかもしれない」、これは「英国の金融街:シティーがなくなるかもしれない」と同じくらいの国家の重大問題です。この国民投票を提起したキャメロン首相ご自身は、EU残留を希望しています。しかし、現在の条件のままでの残留では何も変わらないので、同首相は国民に対して、「英国が希望する条件をEU側に納得してもらい、英国に有利な形でEU残留を実現する」と語っています。そして連日のように、同首相は欧州の首脳陣を訪問し、辛抱強く説得している最中です。果たして国民投票実施までに、国家の財政・移民政策などに関する重要決定事項の決定権を、欧州委員会ではなく英国議会に戻せるのか?それが、国民投票の行方を決定することは間違いありません。

質問2:
英国は国民投票をして、どんな権利を取り戻そうとしているのですか?

キャメロン首相からの発表によると、大きく分けると、以下の5点になると考えられます。

 1) 欧州の連邦化からのオプト・アウトの権利

欧州はこれから20年先か50年先かわかりませんが、「ひとつの連邦国家」として統一する準備を進めています。英国は、丸ごとすっぽりと連邦制に加わる気は一切ありません。ですので、早い時期にその意向をはっきり示すために、「連邦制への動きが強くなれば、英国は申し訳ありませんが、それ全部に加わることはありませんので...」という意思表示をし、EUと共有する権利・英国に戻したい権利の線引きを早めにやりたいようです。

やはり英国人や英国で活動している企業に対しては、EUで決定された権利や規制を押し付けるのではなく、英国議会で決定したものを納得して受け入れて欲しい... 言い換えれば、英国が必要と感じている国家主権をEUから取り戻すことが目的であると私は考えています。

 2) 移民と移民に対する補助金支給についての決定権

この移民問題は英国だけでなく、ドイツやイタリアでも大きな社会問題となっています。今まで英国という国は、「移民に対する社会保障がしっかりしているので、一度入国さえしてしまえば、かなり楽に補助金が受け取れる」として、欧州大陸の人達にとって人気の移民先でした。

現政権は、移民に対する補助金支給に対し、「在英4年以上の移民を対象とする」と条件を変更しています。しかし、EUが設定した移民法にも、英国は従わなければなりません。ですので、出来れば今後、この問題に関してはEUからの干渉をなくし、英国に入ってくる移民には英国の法律を適用させたいと考えているようです。

 3) 英国政府の決定権の強化

これは1)2)と同じ内容になってしまいますが、とにかくEUからの干渉を減らすこと、そして自分の国は自分達の手で守ることが最優先事項となっています。

 4) 英国内での企業活動について、EUの規制から保護する

英国内で事業を展開する企業に対し、EUからの規制や法的な拘束から自由にさせてあげる。そして、あくまでも英国で適用されている法律や制度、規制を守ってくれれば、自由に活動してくれて構いません...という内容だと思います。

 5) 金融街シティーをEUの規制から保護する

これも4)に似ていますが、EUの金融規制ではなく、英国独自の規制を重視し、シティーにおける金融機関の活動をより活発にすることが目的だと思われます。


日本人の私に言わせると、これを見た他のEU加盟国は、「英国ばかりがいいとこ取りをして、不公平じゃないのか?それなら、わが国も英国同様、いいとこ取りしたい」という国が出てきて当然だと思います。ただし、それらの国と英国との決定的な違いは、英国は単一通貨ユーロが誕生した時から「オプトアウト」して加盟しませんでしたし、欧州統合が開始された当初から、‘EU連邦’に属する気は一切ないことを鮮明にしている点かもしれません。

質問3:
英国のEUから離脱の可能性は?
もしそうなれば、ポンド高要因になるか、ポンド安になるのか?

6月にセントラル短資FX(株)さんで行いましたウェブセミナーの資料ですが、現在のところ約45%の国民がEU残留希望、それに対して離脱希望者は35%前後となっています。これからキャメロン首相はEUや加盟各国を廻り、英国の希望を受け入れてもらえるよう根回しをするはずです。そうなると、実際の投票日までに、どのくらいEU加盟各国の理解を取り付けられているのかにより、国民の支持は変わっていくことでしょう。

漠然としたイメージでは、5割以上の人が、YES(EU残留)に票を入れると考えています。ただし、結果が51対49などということになってしまうと、即2度目の投票を国民は要求するでしょうから、混乱極まる状態になってしまうことも覚悟しておいたほうがよさそうです。

 英国がEUから離脱したら?

私は、初動は確実にポンド売りだと考えていますが、一部の金融機関などでは英国の政策変更の自由度が高まること、毎年のEUに対する捻出金支払いがなくなるなどの理由で、ポンド買いだという見方をしているところもあるようです。

私がどうしてポンド売りだと考えたのかと申しますと、EUから出てしまった小国である英国で活動するよりも、EUという大きな市場で自分達を試したいと考える企業のほうが多いのではないかと思うからです。金融機関にしても同じでしょう。既に英HSBC銀行やドイツ銀行、米JPモルガン銀行などは、事業の全てまたは一部を他の国に移す計画を発表しています。そうなると、せっかく下げた魅力的な法人税率(現在20%)にも関わらず、企業は他に移ってしまう可能性があり、税収ががた落ちし、財政が逼迫することが考えられます。

財政事情が悪くなれば、当然ですが格下げリスクが台頭してきます。

 英国がEUに残留したら?

私はポンド買いだと考えています。それまでにキャメロン首相が、どのような譲歩をEU側から引き出せたのかにもよりますが、EUに残ることが決定すれば、Business as usual (今まで通り、営業しています) という安心感が出てくるからです。

ただし、くどいですが、YES(残留)とNO(離脱)のそれぞれの票数が接戦となり2回目投票実施!みたいな流れにでもなれば、ポンドは売られるでしょう。市場は不透明感を一番嫌います。

質問4:
ポンドの利上げ時期について教えてください。
8月に利上げは、あるでしょうか?

まず答えから申し上げますと、「8月の利上げは、ない」と思います。その最大の理由は、英国内の景気云々ではなく、ギリシャ危機の行方がいまひとつはっきりしないうちは、利上げに動くことは考えられないからです。

皆さんもご存知のように、英中銀(BOE)は四半期ごとにマクロ経済見通しをまとめた【四半期インフレーション・レポート】を2・5・8・11月に発表します。そして、このレポートが発表される月に、金融政策の変更に動くことが多いのです。そのため、質問者の方は、わざわざ8月という月を限定されたのでしょう。

これはセミナーの時に使った資料ですが、ご覧の通り英国経済は、ローギアーからセカンドギアーに変更されたと私は感じています。

※クリックで拡大できます

それに加え、今年5月に発表された欧州中銀(ECB)の金融安定報告書に載っていた主要国のGDP比較を見ても、赤線の英国は黄色の米国の次にGDPの規模が拡大しているのが確認できます。つまり、アメリカの次に利上げに動くだけの体力が英国にも付いてきたと言えるでしょう。

肝心の利上げ時期ですが、現在は2016年第2四半期が一番人気となっています。しかし最近のマーケットを見ていると、夏以降もギリシャ危機そして中国の景気減速が世界景気/金融安定に大きく影を落とすような嫌な予感がしています。もしこの悪い予感が当ってしまうと、利上げ時期は当然遅れるでしょう。

まず何よりも、今年9月または12月に予定されているアメリカの金利正常化に向けた最初の利上げが本当に実施されるのか?それを見極めてから、英国のことを考えても遅くないかもしれません。

最後になりますが、8月6日にBOEから最新の四半期インフレーション・レポートが発表されます。果たしてBOEの利上げ予想時期が、前回5月よりも後退しているのか?それとも逆に早まっているのか?要注意です。イメージとしては、英国内の要因では利上げ時期が早まってもおかしくありませんが、ギリシャ問題が片付いていなければ、その部分のネガティブ度が相当影響するのではないでしょうか?

質問5:
ポンドの先行きはこれからどう考えたらよろしいでしょうか?

これが最後の質問となります。ポンドの先行き、これについては、6月に東京に来てから、何度も同じ質問をされました。その時に必ずお伝えしているのは、「2015年のポンド取引は、取引相手通貨によって売買の方向性を変える」ことです。

これは主要国の今後の金融政策変更のベクトルです。利上げは米英。よくわからないのが、オーストラリア。それ以外の国は、追加利下げ/緩和策の実施か、緩和政策の継続となるでしょう。

皆さんが普段取引をしていて、どうしてだかうまくいかない...そういう時は、この図を見てください。もしかしたら【利下げ/緩和】同士の通貨を組み合わせて売買していませんか?もちろん、通貨の変動は下がりっぱなし、上がりっぱなしではなく、市場のポジションが一方方向に片寄れば必ずどこかで調整が入ります。その時には、弱い者同士の通貨ペアでも収益があがるでしょう。しかし、長いトレンドで儲ける場合には、これから強くなるであろう通貨(ここでは、利上げ)を買い、現状維持またはさらに弱くなる通貨 (ここでは利下げ/緩和)を売るのが、ストレスが少ないポジションを持てる秘訣だと思っています。

その意味で、私は今年のテーマとして、追加金利カットや緩和が期待されていたユーロを売って、アメリカの次に利上げするであろうポンドを買う = ユーロ売り/ポンド買いを徹底的にやっていました。

そして、利上げ同士のポンドとドルに関しては、先に利上げをするであろうドルを買い、それに続くであろうポンドを売る = ポンド売り/ドル買いをメインにやってきました。

最近のマーケットは、アメリカの利上げに関しては100%織り込み済みになってきたようなので、もうあまり面白みはないかもしれません。そうなると、ここからの注意点としては、ギリシャや中国を取りまく状況が悪化する ⇒ アメリカの利上げ時期予想が後退するような局面が来る ⇒ 一時的にドルが売られる (ただし、私はここでは何もせず静観します) ⇒ ギリシャや中国の状況が改善されそうだ ⇒ まさに、この瞬間から新たなドル買いを仕掛けて行こうと考えています。

個人的には、ギリシャや中国の問題が第2のリーマン・ショックといえるほどの規模になるのであれば話は別ですが、そうでなければアメリカは年内に利上げすると考えているため、どこかでまたドル買いを仕掛けたいと考えています。逆に言えば、ここからギリシャ危機が大きく悪化し、周縁国へ飛び火した場合は、素直にユーロを売り、主要国の株価指数を売るのが面白いかもしれません。

 

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