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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

英国の重要経済指標とイベント

更新日:2015年6月12日

6月18日(木)に、セントラル短資FXさんのオンライン・セミナーで、欧州と英国についてお話しする機会を頂きました。それをふまえて、このセミナーをより理解して頂くために、ユーロとポンド取引をする上で、私が特に注目している経済指標やイベントを先週と今週の2週間に渡り、皆様にご紹介しております。

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先週はユーロ編でしたので、今週はポンドを取引する上で、私が特に注意している注目度の高い経済指標やイベントをご紹介し、それに対するポジションの考え方も一緒に書いてみたいと思います。

英中銀四半期インフレーション・レポートと記者会見

ポンドを取引するなら絶対に目を通して欲しいのが、英中銀が四半期に一度(2・5・8・11月)発表するマクロ経済と金融政策の見通しを盛り込んだ「インフレーション・レポート」です。私自身、ホリデーや日本への一時帰国の日程を決める時には必ず、インフレ・レポートが発表される前後1週間は、避けています。どうしてここまで徹底してこのレポートを重視するのかと申しますと、このレポートは英国の経済・財政・金融事情を掘り下げて分析しているため、今後の政策金利の見通しなどを自分で立て、ポンドのポジション作成時に利用できるからです。そして、英中銀はかなり高い確率で、このレポートが発表される月に金融政策の変更に動くことで有名です。

英中銀は他の主要国同様、「物価安定の維持」を責務としており、その達成のためにインフレ・ターゲット制を採用しています。目標ターゲットは2%ですが、上下1%ずつのバンドが容認されています。このバンドから外れた場合、中銀総裁はターゲットを設定した財務相宛に、ターゲットを達成出来なかった理由に加え、ターゲットに復帰する時期を説明する書簡を送ることが義務付けられています。

これは1989年からのインフレ率(CPI)推移ですが、2014年からの原油を代表とする商品価格の下落に端を発した世界的低インフレの影響を受け、英国でもインフレ率の低下が顕著になっています。しかし、長い歴史を振り返ると、この国の経済は高インフレに苦しむ体質であり、過去ずっとインフレ・ターゲットをはるかに越えるインフレ率が続いておりました。

当然ですが、インフレ率がバンド上限(3%)を超えて上がっていくような局面では、将来の金利上げを先取りしたポンド買いが出てきます。逆に2%を下回り1%に向けて下落するような局面では、近い将来に利下げが実施される可能性が高まりますから、必然的にマーケット参加者はポンドを売る準備に取り掛かります。

ちなみに、英中銀は伝統的にインフレ・レポートの発表を、2・5・8・11月の第二水曜日に発表しておりましたが、2015年8月からは、金融政策理事会(MPC)と同じ第一木曜日に変更されることが決定されました。

 インフレ・レポートとポジションの関係

私は基本的にインフレ・レポート発表に向けて、ポジションを大きく傾けることはしません。皆さんの中で、このレポートを実際にお読みになった方はいらっしゃいますか?実に50ページを超える長さに渡り、英国経済や金融市場に関する分析内容とチャートがぎっしり詰まっており、とても1時間や2時間で読める内容ではありません。そうは言っても、このレポート発表時にポンドが動くことはありますが、それは中銀総裁や副総裁による記者会見内容に沿った動きであり、中長期的なポジションを作るには、それだけでは不十分だと私は考えるからです。

私はこのレポートの発表時は、まず記者会見を聞いて大まかな内容を知ること、そして記者会見場に詰め掛けた記者による質問をしっかり聞いて、どういう点について彼らが疑問に思っているのかを理解することを心がけています。その後、レポートをざっとチェックしますが、主に最新のGDPやインフレ見通しの変化、そして将来の金利水準をどのように英中銀や民間銀行が予想しているのかを重点的にチェックします。皆さんはそこまでする必要はないかもしれませんが、私はそれに加えて、消費の傾向や住宅市場の傾向も、チェックしています。

これら全てを1〜2日かけてやってから、英中銀がこのレポートを通して私達に伝えたかったことを自分なりに考え、ポジションの作成に役立てています。これについては、私のブログ「ロンドンFX」やこのセントラル短資FXさんの金曜日のマーケットビューでも必ず自分の感想を書いております。インフレ・レポートは、四半期に一度、自分の戦略を見直す絶好のタイミングになりますので、是非参考にしてください。

消費者物価指数(CPI)

この指標は、毎月中旬ころに発表されます。現在使用されているCPIは、EU統合とユーロ誕生への動きが加速した1996年に、欧州と英国のインフレ率の比較が容易に出来るよう英国に導入されました。2003年11月までは、英国のインフレ率はRPIを基準にして測っておりましたが、この年の12月からCPIが正式に採用されました。そして当時財務相であった労働党のブラウン前首相が、CPIターゲット2%を決定したのです。

この2つの指標の違いを簡単に説明しますと、RPI(小売物価指数)には英国のインフレ状況を的確に把握する為に欠かせない住宅関連項目(住宅ローン金利負担分、地方税、住宅賃貸料、家屋保険、不動産売買に関わる手数料、印紙税等)が含まれています。それに対してCPIには、それが含まれておりません。英国は欧州各国と比べ持ち家比率が抜群に高く、持ち家取得・維持にかかる負担金・住宅関連税金がべらぼうにかかります。しかし、それではEU加盟国同士のインフレ率比較には適さない為、欧州諸国基準のCPI導入が必要になったのです。

現在でも英国の年金や交通費の値上げは、CPIではなく、RPIを元に計算されており、私もついついCPIよりもRPIを重視してしまう悪い癖が未だに残っています。蛇足になりますが、RPIを使用していた当時、英中銀はインフレ・ターゲットとして、「RPI-X(除:住宅ローン金利)」を使用しており、その際のターゲットは2.5%となっていました。

 CPIを使った取引例

物価安定の維持を責務とした英中銀は、この指標を重要度No.1としてチェックしていることは間違いありません。マーケット参加者は、CPIの予想が低ければ、追加緩和策の導入という発想から、ポンドは発表に先駆けて売られる可能性が高まります。実際の数字が出て、その数字が予想と同じか、それよりも改善された内容であれば、Buy the factで売っていたポンドの買戻しが入るでしょう。

逆に、予想が前月と同じレベルであったのに対し、実際に出た数字が大きく乖離しているような場合は、数字が出た瞬間にポジションを作成しなければ間に合いません。もし、その時のマーケットのテーマが「低インフレ」というものであれば、予想より改善したインフレ率が出ても一過性の可能性があるため、ポンドが上昇したところは、売りで攻めます。これは、今回の数字はやや改善したが、将来的に考えて金融政策は緩和傾向を継続するという前提でのポジション作成です。逆に、既にインフレが2%を超えている状況で、発表された数字が2%を大きく超える高い数字になってしまった場合には、翌月にも利上げが行われるという前提で、ポンド買いに動くのが懸命でしょう。

今年4月のCPIは、55年ぶりにマイナス・インフレへ突入という未曾有の事態となっておりますが、この数字が1%を超えて上昇していく過程で、利上げ観測が大きく台頭することが考えられるため、その時にはポンド買いが沸いてくると予想しています。

マンションハウス・スピーチ

イギリスの財務相と中央銀行総裁は、伝統的に毎年6月に英国の代表的な政治・経済・金融関係者に対し、英国経済や金融状況を説明する機会が与えられ、これを「マンションハウス・スピーチ」と呼びます。このスピーチでは、財務相と中銀総裁が一時だけでも政治的しがらみから離れ、「自分の言葉で自由に英国について語る」ことが許されているのです。これが始まった年は正確にはわかりませんが、1911年のスピーチ原稿が存在するところを見ると、かなり古い習慣のようです。この日はまず財務相がスピーチをし、それを受けてロンドン特別区長が、そして最後に英国中央銀行総裁へと続きます。

私がまだ現役で働いていた当時は、マンションハウス・スピーチがある夕方は、ディーラーは全員夜中まで残らされました。財務相や中銀総裁が結構きわどい発言をすることがあるため、ポンドが大きく動くことが多かったからです。私は当時イギリスの3大銀行のひとつで働いていたので、その銀行の会長は当然マンションハウスのディナーに招待されていました。翌日の朝になると、会長がその時に耳にした「ここだけの話」をベースにし、今後の金融政策や金利・通貨動向を話し合ったものでした。

2013年7月に英中銀総裁に就任したカナダ人のカーニー氏にとって、2014年6月に行われたマンションハウス・スピーチが最初のものとなりました。特に新財務相や新中銀総裁が就任した時の最初のマンションハウス・スピーチは、彼らにとって絶好の「政策方針表明」の機会となる為、市場関係者は今までになく、発言内容に耳を傾ける傾向が強いものです。そして、この年のマンションハウスでカーニー新総裁はマーケットをギョッとさせる発言をしたことを受け、ポンドは1.6811から1.6930台まで急騰。

カーニー総裁は、このスピーチの前月に実施された四半期インフレーション・レポート発表時の記者会見では、最初の利上げ時期として、「2015年第1四半期」という見解を披露したのですが、マンションハウスでは、「早ければ年内にも利上げを実施する可能性がある」と発言の趣旨を変更しました。

当時のインフレ率は、4月の1.8%から5月には1.5%へ下げたこともあり、どうして同総裁が利上げ時期の予想をここまで早めたのか、市場参加者は全く理解できずにおりました。最終的に「総裁が年内利上げと言うからには、それを織り込もう」というセンチメントがマーケットに漂いはじめ、ポンドは最終的に1.71台まで300ポイントの上昇を遂げたのです。

 マンションハウス・スピーチとポンド

マンションハウスのスピーチは、だいたいイギリス現地時間20時以降に行われることが多いので、マーケットはニューヨークしか開いていません。そのため、特にポンドの流動性は相当薄くなり、意外性のある発言が出ると半端でない反応を見せる傾向があります。

私はこの発言の最中にポンドの取引をすることは、最近はほとんどありませんが、翌朝には必ず発言内容をチェックして、財務相なり中銀総裁なりの発言の趣旨の変化がないかを調べ、その後のポジション形成に役立てています。

スピーチの時間が遅いということもあり、英国人以外ほとんどスルーしていますが、財務相や中銀総裁が自由な言葉を使い、今後の財政・金融政策が辿る道を本音も交えて説明するため、英国人はかなり重視しています。例が古くて恐縮ですが、1997年のスピーチで、当時のブラウン財務相は、英国中銀の独立の発表をしました。このような重大発表も出てくるため、英国へ投資している海外の年金運用者も、翌朝には必ず英国の銀行に電話をし、発言の趣旨をチェックし、今後の運用方針の変更の必要性も含め、判断材料に使っています。

カーニー総裁と英中銀

経済指標でもなく、イベントでもないのですが、皆さんにお伝えしたいので、特別に書いています。

321年という長い伝統を持つ英中銀ですが、総裁に外国人を起用するのは今回がはじめてです。英国では中銀総裁の任命権は財務相にありますが、オズボーン財務相が前カナダ中銀総裁のカーニー氏を総裁に決定した最大の理由として、カナダ中銀時代の銀行監督能力の手腕が優れている点を挙げました。皆さんもご存知のように、2008年秋に起きたリーマン・ショックによる世界規模の金融システム崩壊の影響で、英国では2つの大手銀行が一部国有化されたままとなっており、納税者による負担は未だに続いたままです。それと比較して、カナダ中銀の監督手腕が優れていたおかげか、カナダの金融機関は国有化や政府による大規模な財政支出による援助なしに、難を切り抜けたという経緯があります。日本では考えられないことかもしれませんが、この国では中銀総裁を募集する時には、経済誌:エコノミストに広告が掲載され、条件を満たした人は誰でも応募出来ます。当時も50名ほどの応募者があったそうですが、最終的には異例とも言えるカナダ人の起用となりました。

前任のキング総裁はノーベル賞候補に挙げられたほど優秀なエコノミストであり、同氏の頭脳明晰さを疑う者はおりません。ただし、リーマン・ショック以降とくに、中銀総裁となる条件には、頭脳明晰であることに加え、市場心理に精通していることが重視されてきました。英中銀のカーニー総裁も、ECBのドラギ総裁も、ともに元ゴールドマン・サックスでの勤務経験があり、マーケットというものを熟知しています。そういうこともあり、キング総裁のような学者肌の総裁がどんどん姿を消しています。

カーニー総裁になってからの英中銀は、はっきり言って、随分変わりました。一番の変化は、9名の理事のうち、副総裁が3人になったことです。特にシャフィク副総裁は、2009年3月と2011年10月に2度に渡り実施された量的緩和策(QE)措置の解消を実行に移す責任者となります。アメリカでは既にQEは終了し、出口戦略に向けて動きだしています。英国も一歩遅れてはいるものの、超緩和策からの出口戦略としては、最初に数回の利上げをして、その後「3,750億ポンドの残高を残しているQEの解消」へと動くようです。この解消の段取りに問題が生じると、将来の金利上昇期待が高まりすぎたり、英中銀のバランスシート残高の減少が急激すぎたりして、長短両金利を押し上げるような事態にでもなれば、金融市場がパニックに陥らないとも限らないからでしょう。

もうひとつの大きな変化は、9名の理事のうち、3名が英国人以外となったことでしょう。19ヶ国が集まったECBは別として、主要国の中央銀行で金融政策を決定する人達の3割が海外出身者という国は英国だけです。

その影響もあり、英中銀の北米化が顕著となり、2008年暮れに米FRB(連邦準備制度理事会)が導入したフォワードガイダンス制を英中銀も導入しています。それに加え、やはりFRBが導入した「失業率ターゲット」を英中銀も使用しました。

米FRBには「物価の安定」に加え「最大雇用の達成」という2つの金融政策目標が課せられています。それに対し、英国は「物価の安定」に加え、最近は「金融システムの安定」も加わりつつありますが、特に雇用という面からの催促はされていません。しかしカーニー総裁になってから、もっと市場とのコミュニケーションをはかる手段のひとつとして、この雇用市場の具体的なターゲットを明記することに踏み切りました。私個人の意見としては、雇用促進は政府だけでは出来ない仕事なのかもしれませんが、中央銀行が果たしてどこまで政治的なコミットメントに踏み込んでよいものなのか?正直疑問です。


2週間に渡り、ユーロそしてポンドを取引する上で、私が注目している指標やイベント紹介しましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。今週ご紹介したポンドは、「悪魔の通貨」、「殺人通貨」と呼ばれることもあり、慣れない方には恐そうで手を出しにくいかもしれません。月末や期末に特殊玉が出ることもあり、急に反転したり、ボラティリティーが急騰して大きく動きます。 しかしポンドは背景や特徴を理解していくと、ボラティリティーの高さを利用して大きな収益を狙える通貨です。円だけでなく、他の通貨と上手に組み合わせて通貨ペアをつくり、読者の方の収益源のひとつとなればと思っています。

 

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