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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

FOMCからの発表

更新日:2015年3月20日

3月18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されました。今回は、「3ヶ月に一度の経済見通し」に加え、イエレン議長の記者会見もあり、見ごたえのある内容となりました。

そこでは、金融政策の正常化に関しての「忍耐強く(patient)」という文言が削除されたことを受け、2006年6月のFOMC以来はじめて、利上げに向けた準備が整ったとマーケットは理解しました。

しかし、同時に発表されたマクロ経済見通しで、GDPやインフレ率予想が下方修正されたり、金利見通しが大幅低下したことを受け、予想以上にハト派的な発表が続いたことで、ドルは久しぶりの急落となりました。この一日だけでも、対ドルでユーロは450ポイントの、ポンドは530ポイントの値幅を記録し、6年ぶりの大相場到来。一部のエコノミストは、今までずっと通貨安競争を横目にドル高を容認していたFRBが、とうとう通貨安戦争へ宣戦布告したのかもしれないと警戒するコメントを出していたようです。

果たして、FOMCで何が起きたのか?どうして、ドルが急落したのか?本日のコラムでは、それについて調べてみたいと思います。

3月のFOMC : 4つの注意点

今週のFOMCでは数々の発表がありましたが、その中でも為替相場に大きな影響を与えたのは、4点に絞られると私は見ています。

 1) ドット・チャート(将来の金利見通し)

今回のFOMCで、最も相場を動かす要因となったのが、ドット・チャートだったと私は考えています。
このチャートは、「3ヶ月に一度発表されるマクロ経済見通し」の中に掲載されており、今後3年間の年末時点で、どのくらいの金利水準になっているかを17人のFOMC理事達が予想し、その水準をドット(点)で表わすために、こういう名前で呼ばれています。

今月のFOMCは、極端な話をすれば声明文やイエレン議長の記者会見がなくても、このドット・チャートだけあれば十分だったとも言えるでしょう。その理由は、前回ドット・チャートが発表された2014年12月と、今回発表されたチャートを見比べるだけで、最近のFOMC理事達が、将来の金利水準について、どういう考えを持っており、それがどう変化したのかが、ひしひしと伝わってくるからです。

チャート:
米FRBウェブサイト(2014年12月)
米FRBウェブサイト(2015年3月)

※クリックで拡大できます


特に眼を引いた変化は3箇所ありました。

・2015年の金利水準予想

2つのチャートそれぞれに、0.75%という金利水準に横線を入れました。左側の2014年12月に発表された見通しでは、2015年末の金利水準が0.75%より低いだろうと考えた理事は、17名中、わずか4名 (黄緑の枠内)。

それに対し、今回の見通しでは、0.75%より低いと考えた理事は、いきなり10名に増えています(右側のチャートの黄緑枠内)。

わずか3ヶ月の間に、ここまで金利見通しが変化したことは、あまり記憶にありません。

・金利見通しの中央値

2015年末の金利見通し中央値は、2014年12月が、1.125%。それに対し、今回は、0.625%。

同様に、2016年末の金利見通し中央値は、2014年12月が、2.50%。それに対し、今回は、1.875%。

・長期的な政策金利の適正水準予想

次は、それぞれのチャートにピンクの枠で囲んだ長期的な政策金利の適正水準についてです。左側の2014年12月の時には、適正水準として8名の理事が、3.75%を選んでいました。

そして、3ヵ月後の今週は、7名の理事が3.50%を選択しています。

今回のドット・チャートの変化から読み取れる内容としては、年内に利上げがあったとしても、その後の利上げの速度や上げ幅は、かなり穏やかなものになると考えられるため、これを好感した株式市場は大きく上昇に転じました。逆に、金利見通しの低下を受け、ドルと国債利回り(長期金利)は急落し、米国債10年物利回りは久しぶりに2%を下回ったのです。

 2) マクロ経済予想:インフレ率

FRBは「最大限の雇用と物価安定」という2つの使命(デュアル・マンデート)があり、その達成度を確認する意味もあり、FOMCでは3ヶ月に一度、マクロ経済見通しが発表されます。ここではまず、「物価安定」=インフレ見通しについて調べてみましょう。

インフレ見通しについてFOMCではどう考えているのかを知るために、マクロ経済予想をチェックしてみました。この表の黄緑の枠で囲んだ部分がそれです。2015年末の予想を見ると、3ヶ月前の昨年12月のFOMCでは『1.0〜1.6%』を予想していたのに対し、今回はグッと下がり『0.6〜0.8%』となっています。

図表:米FRBウェブサイト

※クリックで拡大できます

私達が知っているインフレ関係の代表的な経済指標は、消費者物価指数(Consumer Price Index CPI)ですよね。しかし、FOMCではPCE インフレ率、もっと詳しく日本語にすると【個人消費支出価格指数(Personal Consumption Expenditures Inflation PCE Inflation)】 を使用しています。CPIを使わずに、PCE Inflationを使用する根拠ですが、この2つの数字を比較すると、CPIのほうがPCEインフレ率よりも、高めの数字が出る傾向があるからのようです。その理由は、CPIは基準年の物価を参考にして計算されるのに対し、PCEインフレ率は基準年の前後数年に渡る価格全般を基準に計算されるため、基準年前後の年に価格の下落などがあれば、数字に反映されるためと言われています。

ええと... 
一番最新のPCE Inflationってどのくらいだったっけ?すぐに答えが出ません(汗)

チャート上の赤いラインが、その数字です。一番最近発表された数字は、2015年1月分で、+0.22% (前年比)となっており、原油価格の下落を反映したためか、前月の+0.77%から大きく低下しています。

 3) マクロ経済予想:失業率

次は、FRBの「最大限の雇用と物価安定」という2つの使命(デュアル・マンデート)のうち、「最大限の雇用」についてです。

FRBが【最大限の雇用】を確認するために設定した数値目標は、2014年12月までは、『5.2〜5.5%』 (表のピンク線部分)でした。しかし、今月最初の金曜日に発表された2月分の雇用統計で、失業率は前月の5.7%から一気に5.5%まで低下したのです。つまり、既に【FRBが完全雇用を達成したと見極める5.2〜5.5%】の数値目標に届いたため、『今すぐにでも政策金利を上げる環境が整った』という意味にも取れます。

たぶん、FOMC理事達は「え?もう達成しちゃったの?」と慌てたのかもしれません。そうして、今月の経済予想では、5.2〜5.5%であった【完全雇用の数値目標】を、5.0〜5.2%へ下げてきました(表の水色丸部分)。こうなると、今後1〜2ヶ月のうちに失業率が5.2%まで下がったと仮定した場合、次の経済予想が発表される6月のFOMC理事会で利上げの準備が整っていないと判断されたら、またしても【完全雇用の数値目標】を下げ、4.7〜5.0%とかに変更するかもしれませんね。

図表:米FRBウェブサイト

※クリックで拡大できます

この失業率見通しを下げたことについて、FEDウォッチャーで有名な米WSJ紙のヒルセンラス記者が質問したのですが、イエレン議長は、「見通しの数字を下げたため、完全雇用を達成したと見極める時期が後退した。将来の金利見通しを表わすドット・チャートを見るとわかると思うが、この達成時期の後退が、将来の政策金利水準を大きく低下させる要因となった。」と答え、これを受けて市場では、「という事は、6月の利上げの可能性はだいぶ低くなったな。」と理解し、ドル売りにつながりました。

 4) ドル高と米経済

為替取引をする私にとって、今月の記者会見でイエレン議長が最近のドル高について、どのような見解を示されるのか非常に興味がありました。昨年ECBがマイナス金利を導入して以来、スイスやスカンジナビア諸国でも、マイナス金利が「当たり前」となってきており、通貨安競争が加速しています。しかし、アメリカだけは「利上げは時間の問題」という正反対の金融政策の方向性を打ち出し、今までずっとドル高を容認する姿勢を貫いてきたのです。

しかし、今月のFOMCを前にして、ドルの強さを表わすドル・インデックスが2003年以来12年ぶりに100の大台を達成したことを受け、さすがにイエレン議長も何かアクションを取るに違いないと考えていました。そして、彼女の口から飛び出したドル高に関する発言は、予想を上回る量となったのです。

  • ドルの価値については、米財務長官の判断に任す
  • ドルの価値は、米国経済に大きな影響力を持つことにもなる
  • ドルの上昇は、低インフレ傾向の長期化を意味する
  • 輸入価格の下落がインフレ率を抑制している
  • 強いドルは、輸出の伸び悩みの理由のひとつ
  • GDPにおける輸出の伸び悩みは、FOMC理事達がマクロ経済見通しを下方修正することになったひとつの理由
  • 強いドルは、米経済の強さの象徴

この一番最後の「強いドルは、米経済の強さの象徴」という部分だけがドル高容認とも受け取れる部分ですが、こういう考え方はヨーロッパや英国でも共通しています。例を挙げれば、1999年のユーロ誕生と同時にECB総裁に就任されたドイセンベルク氏は、「強いユーロは欧州の関心事である。ECBは強いユーロに関心を持っている。」と、当時のユーロ圏財務相会合で訴えました。

私が住む英国では、1992年のポンド危機で、中央銀行の為替介入が失敗し、通貨が暴落するという惨めな過去があるだけに、極端な通貨安はあまり歓迎されません。2007年から首相の座に着いた労働党:ブラウン氏は、就任直後に行った演説の中で、「強いポンドは、強い英国を象徴するものである。」と述べています。日本に住んでいると、円安=国益というイメージを持ちがちですが、お国変われば価値観も変わるという意味では、いい例かもしれません。

話が少しずれてしまいましたが、イエレン議長からのドル高の弊害ともとれる発言の連打で、マーケットはますます「6月の利上げ、こりゃ無理だぞ」と理解し、ドル売りが加速していったのです。

チャート:インターコンチネンタル取引所(ICE)

※クリックで拡大できます

ドルの実力を測るドル・インデックス先物チャートを見ると、今週のFOMCの数日前に、100.717という高値をつけています。そして、FOMC終了後の終値は、98.781となっており、2日で2%弱の急落となりました。これを反映して、ユーロやポンド、円やスイスなど全通貨に対して、ドル売りが一斉に吹き出し、損切りオーダーを巻き込みながらドル安が加速しました。

ここからのドル見通し

過去何ヶ月にも渡り、買って、買って、買いまくられたドルですが、FOMCからの「利上げ時期後退の可能性」「ドル高の弊害に関する言及」を嫌気して、一気にドル売りが噴出しました。私も発表と同時にPCの前に座っていましたが、「最初のリアクションはドル売りだろうが、そうそう長くは続くまい...」と軽はずみに判断して、ユーロ売り/ドル買いを入れ、2回続けて損切りをするはめになりました(涙)。さすがに、その後4分間で約2,000ポイント上昇した時には、唖然とするばかりでしたが、イエレンさんがおっしゃるように6月から利上げ時期が後退したとしても、【米国の次の一手は、利上げ vs 欧州は緩和】の関係が崩れた訳ではないと自分に言い聞かせて、追加のユーロ売りをのせてみました。

≪金融政策の方向性(ベクトルの向き)が違う≫という言い尽くされた理由だけで、ユーロを売るのも恐かったですが、実はもうひとつ、判断する材料がありました。それは、あれだけパニック状態となったドル売り相場でも、ユーロ/ドルは止まるべくところで、きちんと止まったからなんです。

この4時間足のユーロ/ドルのチャートを見てください。過去の高値を結んで引いた赤い線(レジスタンス)で、きちんと止まっています。あの時の相場を目の前で見ておられた方ならお分かり頂けると思いますが、あの時は正真正銘のパニック相場でした。Twitterを見ると、「リーマン・ショックの時のようだ。」と呟いていた人もいたくらいです。それだけパニくった相場なのに、きちんとレジスタンスで止まる。これは、ちょっとおかしいぞ... そう思って、売ってみたのです。当然、損切りはこの赤いラインの少し上に置いて寝ました。

夜中に何度も目を覚ましプライスをチェックしましたが損切りはついておらず、翌日木曜日の相場は、私がここで繰り返すまでもなく、FOMCでイエレン議長がお話しをはじめた「イエレン・ライン」まで全戻しとなっています。

ここからのドルの見通しを考えるために、過去のデータが必要になるので、FRBのウェブサイトに載っているドル実効レートのデータをエクセルに乗せて、自分でチャートを作ってみました。ちなみに、一番最近のデータは、3月13日分。

チャート:FRBウェブサイト

過去のドル高局面と比較してみようと思い、一番最近のものを探すと、2008年でした。リーマン・ショック前後なので、マーケットの動きが少し激しすぎるため比較は無理かな?とも思ったのですが、昨年からのドル高も相当異常(?)で、リーマン・ショック時と引けを取らない上昇率です。

2008年には、5ヶ月かけて、ドルは約18%上昇しています。それに対し、今回は、8ヵ月半かけて、約16%の上昇を遂げています。先ほども申しましたが、リーマン・ショック時という≪異常事態≫と比較することは躊躇いましたが、今回は期間が前回より少し長いものの、上昇率はほぼ互角と言ってよいです。

こうして実際の数字を出して比較してみると、今回のドル高はかなり来るところまで来たという印象を強く受け、当面は「ガス抜き」を繰り返し、ドル安方向にもう一度動く可能性を考えてもよいように思います。そして、先ほどから繰り返している、【米国の次の一手は、利上げ vs 欧州は緩和】という金融政策のベクトルの方向の違いに関しては、かなり織り込み済みかもしれないなとも考えています。

結論を申し上げますと、ユーロ/ドルは、ECBから驚くような追加緩和の発表がなく、ギリシャがユーロ圏から離脱しないという大前提をつけ、1.05〜1.10のレンジで見ようと思います。先ほどのユーロ/ドル4時間足で高値を結んで引いた赤いレジスタンスラインを、ここからもう一度試しに行く可能性も排除しておりません。

最後になりますが、3月19日から2日間に渡りEUサミットが開催されており、初日の夕方にはギリシャのツィプラス首相の要請で、ミニ・サミットが開催されることになりました。ここではトゥスクEU大統領が議長となり、参加者はツィプラス首相、メルケル独首相、オランド仏大統領、ドラギECB総裁、ユンケル欧州委員会委員長、そしてダイセルブルーム・ユーログループ議長だけとなるようです。ツィプラス首相は、3月23日にドイツを訪問し、メルケル首相と別途会談を持ちますが、その前の地ならし会合とも言われています。そして、4月に入ると同首相はロシアを公式訪問し、プーチン大統領との会談を行います。万が一、ギリシャが提出した改革案に関し、欧州サイドと妥協できない場合には、財政的に困難な状況に陥っているギリシャは、ロシアからの金融支援にすがるかもしれません。

それがきっかけとなり、ギリシャのユーロ圏離脱(Grexit)が現実味を帯びれば、ユーロはどうしても、パリティー (1.0000)に向けて下落を始めるように考えています。

Grexitに限って申し上げますと、ギリシャがユーロ圏を出たあと、ロシア寄りの姿勢を鮮明にした場合は、安全保障という面からも、EU加盟国は神経質にならざるを得ません。最近それについてメルケル首相は相当頭を痛めているようで、ユンケル欧州委員長が何度か、「EUは独自の軍隊を持つべきだ。」という発言をしているのも、そういう背景があるからだと言われています。

いずれにしても、長期的には、パリティー(1.0000)に向けたユーロ/ドルの下落を今でも信じていますが、しばらくの間は、ギリシャ問題の進展を睨みながら、一時的にユーロ/ドルの1.10台トライの可能性を残しながら、今までのような一方通行のマーケットではなく、柔軟に対処して行こうと思っています。

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