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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

徹底解説:ギリシャ解散・総選挙

更新日:2015年1月5日

新年明けましておめでとうございます。本年も皆さんと一緒に勉強をしながら、相場と取り組んでいきたいと思います。どうぞ、昨年同様、よろしくお願いいたします。

年明け最初のコラム記事では、今月25日に実施されるギリシャ解散・総選挙についてお話ししたいと思います。

ギリシャ解散・総選挙の行方

ギリシャの大統領選挙の仕組みは、他のどの国とも違っています。下院では3回の投票チャンスがありますが、最後の投票で議会の5分の3以上の得票率を得た候補者が不在の場合、即刻解散・総選挙になるという荒技。

それでは、まず最初に、12月に実施された前倒し大統領選挙の投票結果をおさらいしてみたいと思います。

ギリシャ、前倒し大統領選の結果

1回目から2回目にかけて8票増えた投票数。これら、賛成に鞍替えした8人の議員には、それぞれ80万ユーロの裏金が渡されたという話しが聞こえてきました。しかし、2回目の投票が終了した時点で、サマラス首相は「こりゃ、無理だわ...」と判断されたようで、その後は他の政党の党首と会談の機会を持つ努力もせず、心は既に解散・総選挙へと向いていたとも言われています。

結果として、3回目も168票しか集まらず、翌日12月30日に同首相は大統領に内閣解散を伝え、前倒し総選挙の投票日を、2015年1月25日にすると発表しました。

この発表を受け、ギリシャ代表的株価指数: ATGは、急落。特に、新たなギリシャ危機の可能性に備え、国民の預金流出が懸念されるギリシャ大手行の株価は、17〜21%の大幅安。

どうして、今 総選挙なのか?

過去のコラム記事でも書きましたが、ギリシャで起きた一連の政治劇は、サマラス首相の賭けだったと私は理解しています。

2010年のギリシャ債務危機発覚以来、ギリシャ・アイルランド・ポルトガルが、EU/IMF/ECB(トロイカ)による金融支援を受け、それを元に国家の財政を運営してきました。そして、2013年末にアイルランドが支援から卒業。その後を追うように、2014年夏にはポルトガルが続いて卒業していきました。最後に残ったギリシャは、本来であれば昨年12月31日に「卒業式」の予定でしたが、同政府とトロイカ調査団との間で、最終的な財政政策内容の数字で合意がとれず、やむを得ず12月初旬のユーロ圏財務相会合の席で、「2ヶ月の延長(2015年2月末まで)」という特例が認められました。

反緊縮政策を掲げているのは、最大野党:急進左派同盟(SYRIZA党)だけでなく、与党2党以外のほとんどの政党が反緊縮姿勢であることが災いし、昨年9月上旬にフランス・パリで開催されたギリシャ政府とトロイカ調査団による協議の席でも、サマラス首相の熱意はあまり感じられず、この時既に、同首相は「卒業は無理かもしれない」という考えに傾いていたのではないか?というのが、こちらでの一般的な見方となっています。

「もし、トロイカ調査団との合意すら出来ないのであれば、2015年2月に予定されている大統領選挙で与党が推薦する候補者が当選するチャンスは皆無に近い」と判断したサマラス首相は、大統領選挙を前倒しで実施し、最悪の場合は解散・総選挙に打って出るという危険な賭けを選択したようです。もし、幸運の女神が微笑んでくれるのであれば、自身が属する新民主主義党(ND党)の議席が伸び、晴れて新政権の下でトロイカと新鮮な協議に入るのが、得策と考えたのかもしれません。

それに対し、世論調査でND党を抜き、1位の支持率を維持しているSYRIZA党にとっては、解散・総選挙は願ってもないチャンスですので、1月25日の投票日に向け、EUと有権者両方にアピールする選挙公約を発表していくと考えられます。

当面の問題としては、「卒業式」をせっかく2ヶ月延長してもらったにもかかわらず、今回の解散・総選挙の影響で、ギリシャ議会の機能が完全に奪われてしまうため、同国は財政的にも苦しい局面を強いられることは間違いなく、今年の夏までにギリシャの国庫は相当厳しい状況になるだろうと、格付け大手:フィッチ社は、12月30日に独自の見解を披露しています。

2012年総選挙を振り返る

2010年のギリシャ危機発覚後、デフォルト懸念を乗り越えて、債務再編にこぎつけたギリシャ。その最中の2012年には、5月から6月にかけて、2度に渡る総選挙が実施され、ギリシャは一時、パニック状態となりました。特に最初の総選挙で最高の得票率を得た新民主主義党(ND党)が組閣に失敗した直後、「ギリシャのユーロ圏離脱」の可能性が高まり、マーケットは大混乱。

話しが少しずれてしまい恐縮ですが、昨年5月には英FT紙が、当時のギリシャ離脱に向けた水面下での政治的な動きに関する暴露記事を載せました。全3回からなるものです。とにかくやたらめったら長い記事ですので、私も初回を読んだだけですが、下手な小説を読むくらいなら、こちらを読むことを薦めるほど、よい特集でした。

話が元に戻りますが、ギリシャは伝統的に、新民主主義党(ND党)と全ギリシャ社会主義運動(PASOK党)による2大政党制でした。しかし、2012年に実施された2度に続く総選挙の結果、この伝統は崩れ去り、反緊縮政党として国民の支持を集めた急進左派同盟(SYRIZA党)が第2党の位置を確実なものとしています。

下のグラフは、2012年5月6日に実施された第一回目の総選挙、そして翌月17日に実施された2度目の総選挙における上位3党の獲得議席数と得票率をグラフにしたものです。ギリシャ選挙法では、第一党に対し、50議席の≪ボーナス≫を与える仕組みとなっておりますが、右側のチャートでは、ボーナス議席を抜いた純粋な獲得議席を表示しています。

・5月6日投票結果

得票率をご覧になるとわかりますが、ND党とSYRIZAとの差はわずか2.1% ⇒ 議席数の差も、わずか6議席という接戦。

※クリックで拡大できます

・6月17日投票結果

5月の選挙と同様、ND党とSYRIZAの得票率の差はわずか2.8% ⇒ 議席数の差も、わずか8議席という接戦。

現政権

それではあらためて、現在のギリシャ議会の議席数配分を見てみましょう。連立与党:ND党とPASOK党からは離脱議員が続いたため、2012年6月総選挙時の議席数より少なくなっています。

※クリックで拡大できます

赤い丸で囲んだものが与党 、それ以外が野党となっておりますが、グレーの無所属議員の多くが、ND党やPASOK党からの離党者であるため、彼らの協力を前提に与党が過半数以上の議席を獲得しているという状態。

今月25日の総選挙では、青い矢印で示した最大野党:SYRIZAが、政権を獲得するという予想が高まっています。

単独与党になるためには?

これは、あくまでも大まかな数字ですが、

SYRIZAが与党になるには?

ギリシャ債務危機により、ギリシャの年金支給額は平均で40%カット、処方箋代は30%アップ、失業保険支給期間の短縮など、ギリシャの有権者にとっては辛い毎日が続いています。

過去5年間で4回目の選挙となる1月25日の投票日で、有権者は @ 金融市場の安定と引き換えに、更なる緊縮財政策の導入を受け入れるか?  A 電気料金無料、最低賃金50%アップ、失業者に対する無料医療サービスなど、有権者が飛びつくような選挙公約をしているSYRIZA党を選ぶか? この2つの選択となりそうです。

2007年総選挙以降、一番最近の2014年欧州議会選挙まで全ての選挙におけるSYRIZAの得票率は以下の通りとなっています。ギリシャ債務危機が発覚するまでは、鳴かず飛ばずという感じでしたが、債務危機が悪化し国民が過度の緊縮財政策の犠牲になった頃から、一気に人気を集めてきたことがわかります。

ここでは、12月末に実施された最新の世論調査結果に基づき、「総選挙で、世論調査通りの支持率となった場合」の各党議席数をグラフにしてみました。

SYRIZAが単独過半数には達せないものの、彼らが連立相手を探して政権を取る可能性が高まってきました。

SYRIZA政権が誕生したら…

---ギリシャに対する影響---

1)ギリシャは、ユーロ圏(またはEU)に残留するのか?

SYRIZA党は、ギリシャはユーロ圏に残留すべきと考えている政党であるため、このまま残留しながら、政策運営を継続すると考えられます。

しかし、新政権によるEUやIMFへの支援要求が度を越すことがあれば、「絶対に離脱はあり得ない」とは、決め付けられないかもしれません。

2)新大統領の選出

SYRIZA政権が誕生したら、あらためて大統領の選出⇒投票という過程が待っています。果たして、スムーズに新大統領が誕生するのか?

そこに時間がかかればかかるほど、支援最終日の2月28日までに、トロイカ調査団と交渉を重ねる時間が短縮されます。

3)SYRIZAとの連立解消?

SYRIZAと一緒に連立を組むのが、どの政党になるのか判りませんが、新政権誕生直後に党の方向性が違うという理由で、またしても解散・総選挙となることも、念頭に置いたほうがよいのかもしれません。

その場合は、2012年の時と同じく、今年上半期に2度の総選挙実施ということも、あり。

4)トロイカ調査団との交渉に残された時間

同国は金融支援からの卒業を2月28日に控え、トロイカ調査団との交渉が、上手くまとまるのか?が気になります。

総選挙終了後、組閣までに最低でも1週間はかかります。その後、空席となっている大統領を選ぶため、あらたな大統領選が実施されなければなりません。つまり、大統領が決定し、正式なSYRIZA内閣がスタートするのは、早くても2月中旬頃。そうなると、期限延長最終日の2月28日までに2週間程度しか時間が残っていないという計算になります。

5)トロイカ調査団との交渉内容

過去のコラム記事でも書きましたが、SYRIZA党の要求内容を、トロイカが承諾する可能性はゼロでしょう。そうなると、交渉内容の変更が必要になると考えられます。

具体的な数字を挙げれば、前政権との間で最後まで合意に至らなかった≪財政の緩み≫の額についても、合意が取り付けられるか定かではありません。

6)財政運営と新たな債務再編の可能性

ギリシャの2015/16年度予算案によると、約280億ユーロの歳出が予定されています。自力での国債入札による資金入手という道が絶たれている今、この額は全てEUやIMFからの支援に頼らなければなりません。

SYRIZA党政権になれば、投資家は不透明感を嫌気して、ギリシャ国債への投資に消極的になることも十分に考えられます。

さしあたり、2015年1〜3月末の3ヶ月の間だけでも、45億ユーロ規模の国債利払いが待ち受けています。その後、7〜8月には、さらに65億ユーロ規模の利払いがあります。この利払い額を大幅に削減するためにも、SYRIZA党のツィプラス党首(選挙後は首相?)は、利払い期限が来るまでに新たな債務再編を急ぐことになると予想されます。

---ユーロ圏に対する影響---

1)金融市場の安定

2010年の債務危機の時のように、ユーロ加盟国への飛び火懸念は?

個人的には、2012年にECBが発表したOMT(国債購入計画)がある限り、今回の飛び火懸念はあまり高くないと考えています。それに加え、ECBによる国債購入を含む量的緩和策(QE)の導入期待が継続する限り、加盟国の国債利回り(=長期金利)は今後も低下することが考えられます。

ただし、見方を大きく変えると、こんなシナリオも成り立つでしょう。それは、「ギリシャがユーロ圏から離脱することになった。離脱後1年くらいは通貨切り下げ、銀行預金流出など、想像を絶するほどの苦しみを味わった。しかし、2年目に入ると、通貨切り下げの影響もあり、ギリシャ経済が持ち直しただけでなく、ヨーロッパで最高の経済成長率を記録するまでにいたる。その頃になると、ユーロから離脱して逆に良かったかもしれないね…という結論に達した。」 と仮定した場合、これが問題になります。

欧州単一通貨とは、欧州をひとつにまとめる統合の第一歩であるという捉え方をされており、≪ユーロから離脱することは許されないという前提≫で成り立っています。しかし、ここで  @離脱が許された  A離脱後、苦しみを経たことは事実であるが、最終的には離脱前よりも経済・財政的にゆとりが出てきた   こういう結果になってしまうと、他の加盟国、特にイタリアなどが、「それなら、自分の国も離脱という手段を考慮しようじゃないか!」という流れになってしまわないとも限りません。

その意味からも、ひとつの例外を作ってしまうと、そしてその例外が成功してしまうと、欧州統一という基本概念が根底から崩れ去ってしまう危険性があるのです。

2)ユーロ加盟国への政治的影響

今年12月に総選挙を控えるスペイン。そこでも、SYRIZA党と思考がそっくりな政党が昨年誕生しました。その政党は、Podemos党と呼ばれ、2014年1月に設立されたばかりの新党です。しかし、ギリシャ同様、緊縮財政策で痛めつけられたスペインの有権者の間では、Podemos党の支持率が、大きく上昇し、約30%という最高の支持率を維持しています。

もしギリシャでSYRIZA政権が誕生した場合には、スペインのPodemosだけでなく、他の加盟国の反緊縮政党の台頭が予想され、欧州全体に反緊縮ムードが高まる可能性も十分にあるでしょう。

3)トロイカ調査団との交渉内容

もし、ギリシャだけを特例として、財政均衡達成に向けた財政政策内容の緩和が認められた場合、2015年度予算案で不合格点をつけられたイタリアとフランスから、「ギリシャだけ特例を認めるのは、ズルイのではないか?」という不満の声があがってくることが考えられます。

新たなギリシャ危機の可能性

2010年のギリシャ債務危機当時、市場の「パニック状態」を示す恐怖指数(VIX)は、50近くまで上昇しました。

昨年も秋以降、20を越えることが何度かありましたが、それはロシア制裁と原油価格の急落を受けたロシア危機が背景にあります。

先月29日に3回目の投票で新大統領が選出されず、解散総選挙となったギリシャですが、VIXは17〜19台での推移に徹しています。

個人的には、1月25日の総選挙でSYRIZA党が政権を取ることが確認された場合、VIXは20を超えて推移すると予想していますが、2010年のときのような50近くまでの高騰は、想定しておりません。

まとめ

ここでは詳しく書きませんが、ギリシャだけでなく、イタリアでも現職のナポリターノ大統領が高齢を理由に、辞任する意向を大晦日のメッセージで公表しました。気になる辞任のタイミングですが、イタリアのEU議長国の期限が、2015年1月13日に終了しますので、早ければ、1月14〜15日にも、大統領の辞任が公になる可能性が高まってきました。

大統領選の投票資格は、議会の上下両院議員と各州代表各3名(ヴァッレ・ダオスタ州のみ1名) に限定されているため、国民の声は届きませんが、やはり政治的決断が急がれる予算案内容の 変更などの過程がストップしてしまうこともあり、あまりイタリア市場にとっては前向きな材料には、なりません。

※クリックで拡大できます

1月22日に開催される今年最初のECB理事会では、既に国債購入を含む量的緩和策(QE)導入観測が高まってきているため、早ければ今週中にも1.2000のオプションをトリガーし、一気にユーロが急落する可能性が高まってきました。

当面のサポート・レベルとしては、黄色くハイライトを入れた1.15Low〜1.16ミドルを予想していますが、それにもかかわらず、ユーロ圏におけるデフレ懸念が高まった場合は、フィボナッチ・エクステンション(水色の3点を結んで計算) が通る1.10956、つまり1.11台近辺までの下落も、中長期的には視野に入ってくる可能性もあるかもしれません。

 

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