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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

FOMCを終えて

更新日:2014年10月31日

26日の日曜日に一斉に冬時間へ移行したヨーロッパ。アメリカは11月2日まで夏時間のままですので、欧州時間に発表される米経済指標は、いつもより1時間手前に移動しました。水曜日のFOMC (米連邦公開市場委員会)の時も、私はアメリカとの時差が1時間短縮したことを直前まで忘れており、思わず見逃すところでした。

今回のFOMCはイエレン議長の記者会見が予定されていない「ノン・イベントになりがちな」会合という位置づけであるものの、約2年間続いた量的緩和第3弾(QE3)の終了が予想されていたため、その決定に伴う声明文の変更の有無に、市場参加者は高い関心を寄せていました。

思い起こせば、前回9 月のFOMC 理事会が開催されて以来、国際通貨基金(IMF)が【グローバル景気減速】について警告し、欧州では景気低迷・ディスインフレ圧力に対する懸念がますます高まっており、その影響を受けた英国や米国までもが、政策金利見通しの修正を余儀なくされました。

そんな難しい局面で開催された10月のFOMC理事会に対する事前予想と、実際の発表内容について、自分の意見をまとめてみたいと思います。

FOMC: 事前予想

10月のFOMCに向けた市場のコンセンサスとしては、

  • QE3は、予定通りに終了する
  • 声明文内でのフォワードガイダンスに関する文言「considerable time」は、
    そのまま継続
  • 労働市場に関する文言「significant underutilisation」も、そのまま継続

となっておりました。そして、大手金融機関のエコノミスト達が挙げたそれ以外の注目点として

  • マーケットは、FOMCからの発表内容が、ある程度ハト派的となることを既に織り込んでいる
  • 最近の世界的景気減速について、言及するに違いない
  • 労働市場の回復は期待通りであるが、最近の原油安やドル高などを例に上げ、インフレ低下傾向について、声明文で何らかの言及があるかもしれない
  • 今後の金融政策の変更のタイミングは、FEDのバランスシートのサイズや経済指標の内容によるものであるという追加文言が入るかもしれない
  • QE3終了後も、低金利政策が長期化することを示唆する

などが挙げられていました。

最初の利上げ時期予想

9月の理事会までは、最初の利上げ時期は、2015年夏頃と予想されていました。

これは9月のFOMCで公開された金利見通し予測のドット・チャートですが、各年の下に赤字で書き加えたものが、平均金利水準となっています。

ここで注意すべき点としては、9月の経済見通しでは、前回6月よりも金利見通しを引き上げるという手段を通して、ドル高トレンドの継続という【為替面での配慮】を見せただけでなく、声明文のフォワードガイダンスの「considerable time」をそのまま継続維持し、【株価への配慮】も同時に示したことではないでしょうか。

しかしその直後、文頭でも申し上げたIMFの【グローバル景気減速】や、欧州での低インフレ傾向に対する懸念が高まってきたため、10月の理事会直前には金利市場で織り込まれた最初の利上げ時期は、≪2015年10〜11月≫へ後退 しました。

FOMC: 結果

結論から先に申し上げますと、「声明文の内容が、予想よりタカ派的」であったため、発表直後はドル急騰、株価下落、長期金利上昇(国債価格は下落)という典型的なリスク・オフ相場となりました。

個別通貨の動きを見ると、ドル/円は108.40台から108.80台へ、ユーロ/ドルは1.2730台から、豪ドル/ドルも0.8880台から、それぞれ100ポイントの下落を記録しています。

声明文内容

政策金利や声明文の重要事項は以下の通りです。

・政策金利

FF金利を0〜0.25%に据え置き

・テーパリング(資産買入額の縮小)

資産買入額を、これまでの150億ドルからゼロとした

・QE3(量的緩和策第3弾)

2012年9月に開始したQE3は、終了

・フォワードガイダンスの文言

9月の声明文と全く同じ文言が、そのまま使用されました。

「it likely will be appropriate to maintain the current target range for the federal funds rate for a considerable time.
相当な期間、事実上のゼロ金利政策を継続することが望ましい。」

・雇用市場関連の文言

9月の声明文から変化がありました。

--------------------------------------------------------------
◇9月の文言◇
「there remains significant underutilization of labor resources
非常に多くの未活用の労働資源が、未だに残っている」
--------------------------------------------------------------
 ↓ ↓ ↓
--------------------------------------------------------------
◇10月の文言◇
「 underutilization of labor resources is gradually diminishing.
未活用の労働資源が、徐々に縮小している
--------------------------------------------------------------

と変化しており、「significant 非常に多くの」が削除されただけでなく、「underutilizationが縮小している」と改め、労働市場の改善に対してかなり前向きな表現に一変しています。

・全会一致ではない決定

今回の決定においては、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁が反対票を投じ、全会一致での決定にはなりませんでした。同総裁は、インフレ期待値の低下に伴い、低金利を継続する姿勢を表明すべきと主張したようです。

自信を示したFOMC

総合すると、ハト派の内容を残しながらも、タカ派色を覗かせた声明文でしたが、読んでいて 「特にタカ派的だな!」と感じた箇所は、以下の通りです。

  • 雇用に対する自信を見せた(gradually diminishing)
  • インフレの低下に関しては言及しているものの、長期的には安定していると判断している
  • 反対票を投じたのは、9月はタカ派の2名(フィッシャー + プロッサー)であったのに対し、10月はハト派の1名(コチャラコタ)となった点
  • 「グローバル景気減速」に関する言及なし
  • ドル高に対する懸念を示していない
  • 新たな量的緩和「QE4」に関しても言及なし
  • QE3終了に伴い、以下の文言が消えた
    a highly accommodative stance of monetary policy remains appropriate
    非常に緩和的なスタンスが、引き続き適切になると予想している

雇用市場の改善に対する自信

グローバル景気減速やディスインフレをめぐる懸念の高まりが囁かれているにもかかわらず、声明文を見る限りでは、FOMC理事達はアメリカの雇用市場にそれなりの自信を持っていることが感じとれました。

私自身も、「QE3の終了を発表する傍ら、労働資源に関して≪未活用がものすごく残っている≫という同じ表現を繰り返すのであれば、それは非常に矛盾することになる!」 と感じていたので、この部分を10月の声明文の中で、どのように切り交わすのか、非常に興味を持ってみていました。

私がここで繰り返すまでもなく、FRBは(ECBやBOEとは違い) 雇用と成長の2つの責務を背負っているだけに、雇用に関する判断は非常に重要な位置を占めるからです。

最終的に、10月の声明文では、私が矛盾と感じていた点はきちんと整理され、
「 underutilization of labor resources is gradually diminishing.  未活用の労働資源が、徐々に縮小している」 に加え、
「Labor market conditions improved somewhat further, with solid job gains and a lower unemployment rate  堅実な雇用数の増加と失業率の低下に支えられ、労働市場を取り巻く環境は更に改善した」という表現が加えられました。

経済に対する自信

声明文の中の、下記の表現にFOMC理事達の自信が、チラッと見えたような気がしました。

「The Committee currently judges that there is sufficient underlying strength in the broader economy to support ongoing improvement in labor market conditions.
一段と広範な経済において、最大雇用の実現に向けた進展を後押しする上で、十分な底力が存在すると、委員会は判断する」

この文章にも表れているように、IMFが警告した「グローバル景気減速」に対する懸念があるにもかかわらず、米国の労働環境を支えきれるほどの経済の強さが根底にあると、FOMC理事達は感じているようです。そうなると、ここからのFEDの関心は、雇用からインフレ見通しへと移行することは間違いないようですね。

インフレについて

声明文の冒頭に書かれているインフレに対する見解としては、

「Inflation has continued to run below the Committee's longer-run objective. Market-based measures of inflation compensation have declined somewhat; survey-based measures of longer-term inflation expectations have remained stable.
インフレ率は、理事会の長期目標を下回っての推移が続いている。将来のインフレ見通しを決定すべく市場ベースの指標を見ると、やや低下している。ただし、調査に基づいた長期的インフレ期待値は、引き続き安定している」

となっています。そのまま声明文を読み進んでいくと、

「When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent
ゼロ金利解除の判断をする際に、理事会では最大雇用と2%のインフレ率目標の両方が、バランスよく進展していることが、重要になる。」

と書かれており、雇用は改善していますが、インフレ率が今後も低迷を続けるのであれば、金利の正常化に向けた利上げ時期は遅くなる可能性があることを示しています。

少しだけ違和感を覚える私…

ハト派色を残しながらも、タカ派方向に少しだけ寄った印象を強くしたFOMCの声明文。総括すると、労働市場は改善しており、インフレも長期的にみて、大きくブレることはないだろう というのが、全体的なイメージかと思います。FEDのデュアル・マンデートである「完全雇用」と「物価の安定(インフレ率)」それぞれの最近の動向を、自分なりにチェックしてみると… 

まずは「雇用部門」のチェックです。このチャートは、先月からFEDが新たに発表に踏み切った労働市場の状況を表わす指標: 労働市場情勢指数(LMCI)。2010年11月にQE2が、そして2012年9月にはQE3が始まりました。それぞれの開始時期に赤い縦線を引いてみましたが、最近の雇用情勢指数はQE2・3それぞれの開始時期よりも低いレベルでの推移となっています。まだこの指標は新しいものなので、マーケット参加者も、うまく消化しきれていませんが、雇用統計で発表される非農業部門雇用者数の力強い推移と比較すると、なんだか物足りない気がしてなりません。

次は、「物価の安定」についてチェックしてみましょう。最近インフレの見通しを決定する際に注目度が高くなってきた 「5年先5年ブレーク・イーブン・インフレ率」、そのチャートを見る限り、未だに1.4%台での低空飛行となっており、2010年11月にQE2を開始した時よりも低いままです。

FOMC後に展開されているドル高相場ですが、今回はなんだかトレンドとして継続しそうな予感がしておりますが、このブレークイーブンのレベルを見ていると、同時に不安も頭をかすめました。ただし、株価には追い風となるため、あまり悲観的になるのも考えものかもしれませんね。

まとめ

10月に発表されたIMFの「世界経済展望」では、【グローバル景気減速】という警告が発せられましたが、米国と英国に限って言えば、GDP見通しは引き上げられています。そして、FOMCの声明文や議事録を読むたびに感じるのは、「為替と株式市場両方に配慮した金融政策の方向性には変更がないため、10〜11月に集中しやすいヘッジファンドの換金売りの時期を乗り越えれば、また株価は上昇していくのではないか?」と、最近考えはじめています。

この元気な米国の景気回復に影を落とすのが、ヨーロッパの景気低迷ぶり。特に、ドイツがここにきて景気ダウンとインフレ率低下のダブルパンチとなっており、≪ドイツのJapanification(日本化)≫が心配されはじめました。本来であれば、財政政策に余裕があるドイツが、ヨーロッパを代表して財政支出をし、ユーロ圏に限らずヨーロッパ全体の景気を支えてもらいたいと考えていたであろう欧州委員会や欧州中銀も、穏やかな気分ではないかもしれません。

私たちが普段あまり気を配っていない中央銀行の最近の金融政策動向を見ると、原油価格下落により景気の先行き見通しに多大な影響を受けやすいノルウェーやカナダですら、最近の会合では政策スタンスの変更には踏み切りませんでした。

それに対し、今週火曜日に開催されたスウェーデン中銀の金融政策理事会では、予想を上回る金利カットに動き、政策金利を0.25%から0%へと変更。この背景には、過去2年間のうち16ヶ月に渡り、インフレ率がマイナス化したことを挙げていました。声明文の中でも、「スウェーデン経済は相対的に堅調で、経済活動も引き続き上向いている。しかし、インフレ率は低すぎる」と指摘しています。

今後も原油価格の低迷が続き、世界的な低インフレ懸念が高まった場合、果たして今回は利下げに踏み切らなかったノルウェーやカナダは、据え置きを継続できるのか?ECBには残された手段が、もうほとんどない現在、どうやってデフレに陥らない工夫をするのか?米英ともに、本当に来年利上げに踏み切れるのか?など疑問が次々とわいてきます。

このディスインフレ/デフレ懸念は、今後の世界経済を蝕むことになるかもしれず、いつまでもアメリカがドル高を容認してくれるのかについても、危険信号が灯るのは意外と早いのかもしれません。

今年も残りあと2ヶ月となりましたが、とりあえず年末まではアメリカ側のドル高容認姿勢は続くと考えられ、ドル円に関しては、106〜111円のレンジ、ユーロ/ドルは1.25/28をコアとしてそこから上下200ポイントの動きを、年末まで期待しています。

来年の相場予想はまだまとめておりませんが、少しずつそれを考える時期に来たようです。まとまりましたら、またコラムでご紹介したいと思いますので、楽しみにお待ちください!

 

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