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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

グローバル景気減速

更新日:2014年10月17日

2008年の世界的金融危機の直後、ヨーロッパではギリシャから端を発した債務危機が発覚しました。単一通貨:ユーロが誕生して10年も経たない頃の出来事であり、もしかしたらユーロという通貨は崩壊するのではないか?と、ヨーロッパだけでなく世界中が息を潜めてその成り行きを見守ったものです。多岐にわたる欧州中銀(ECB)の緩和政策の導入や、欧州委員会の欧州統合の深化に向けた努力のお蔭で、最近やっと長かったトンネルの先にほのかな光が見え始めたところでした。

しかし、今年に入ってからは、原油価格に代表されるコモディティー相場の下落も手伝い、ヨーロッパは低インフレという新しい問題に悩まされ始めました。追い討ちをかけるように、お隣りウクライナとロシア間では紛争が持ち上がり、欧州の経済回復に対する不安要因として、マーケットは注意を向けはじめました。

それからわずか半年の間で、欧州の低インフレはデフレに姿を変えつつあるところまで悪化し、今までずっとユーロ圏を引っ張ってきたドイツでさえもが、経済成長率の下方修正に追い込まれる事態となってしまいました。

今月は国際通貨基金(IMF)/世銀の年次総会が控えていたこともあり、総会に先駆け発表された≪世界経済見通し≫では、ユーロ圏だけでなく、グローバル規模での景気減速に対する懸念が問題視されたのです。この日までは、「景気低迷はヨーロッパの問題」と思っていたものが、いきなり≪世界規模≫にまで拡大され戸惑ったマーケット。そして偶然か必然かわかりませんが、その日以降に発表される主要国からの経済指標は、悉く期待を裏切る内容となってしまいました。

今週は、果たして景気低迷はヨーロッパだけの問題ではなく、グローバルなテーマとなってきたのかについて、考えたいと思います。

第4四半期の主要国経済動向

 米国

ドルは今年の春に底打ちし、夏から急速な上昇を遂げましたが、ここにきて調整が入ってきたようです。先週のコラム記事でも書きましたが、ドル高容認姿勢を貫く米政府と、通貨高に対する懸念を示した通貨当局の姿勢が一枚岩になっていないことは、いつか必ず【ドル高相場を巡る不透明感】というネガティブ要素になるような気がしてならないと書きましたが、今週の相場は本当にその言葉通り、不安定な動きに終始しています。

これは今年1月からのドル・インデックスのチャートですが、安値から高値まで約9.4%の強い上昇を示しています。OECD(経済協力開発機構)によると、ドルが10%強くなると、米経済は1%縮小するという見解となっているため、もしこの試算が当たっていれば、今年下半期の米経済は、予想されている3%台の成長率から、2%台へ落ち込む可能性があるようです。

 米株式・債券市場 

先週のコラム記事で私は、「今回のドル高調整の犯人!と私が睨んでいる米株式指数の調整レベルですが、S&P500の過去2年の値動きを見る限り、日足チャートでは【150日移動平均線】を下廻って終了したことがありません。しかし、先週木曜日の終値は1928.21となり、150日移動平均線が通る1930.83を下廻って終了したのです。」と書き、少し米株式指数の大きな調整の可能性を指摘しました。

そして、今週はこの予想通りをはるかに越える深刻な調整を余儀なくされており、週を通して1930台での横ばい推移となった150日線から大きく乖離したレベルでの、価格推移となっています。

特に水曜日は、9月分・小売売上高と10月分・NY連銀製造業景気指数が続けて発表され、どちらの数字も予想の半分にも満たない水準まで低下。特に私が心配していたのは、NY連銀製造業景気指数の落ち込みの理由は、春以降のドル高の影響を受けたものなのか?という点でした。もし今後発表される製造業関連指標が予想外に落ち込んでくる場合は、米国からますますドル高けん制発言が飛び出すことも考えられます。

これら予想外に弱い数字を受け、マーケットはパニック状態といっても過言ではないスピードで、株安・ドル安・債券利回り安 (価格高) の動きとなりました。「とにかく株とドルを買って、米国債を売っていれば大丈夫!」という規定路線マーケットにあぐらをかいて座っていた投資家にとって、「果たして、このまま国債を売っていても、本当に大丈夫なのか?このまま株を買い続けて、危なくないのか?」という疑問が頭をよぎったことは、疑いの余地がありません。とうとう今年前半から続いていた「株高・債券利回り高(債券価格安)・ドル高」相場が、180度方向転換する瞬間を迎えたのです。

特に水曜日は、米国債の大量の投げが観測されたようで、10年物国債利回りは一気に2%を割れ、1.868%まで暴落と呼んでよい落ち方をしました。株式市場では、代表的株価指数:ダウ・ジョーンズはざら場で370ポイント安まで下げ幅を拡大、これは昨年6月20日以来の大幅安となっています。当然ですが、ドル円もずるずると105円20銭の下に一瞬だけ突っ込み、その後急上昇。最終的に106.50が回復せず、木曜日の東京時間を迎える運びとなりました。

 英国

今年前半、独り勝ちしていたポンドですが、夏以降は米国の利上げ時期を巡る観測がマーケットのテーマとなり、置き去りにされた感がありました。最近では、お隣りのヨーロッパの景気減速が顕著になってきましたが、それが英国経済や金融政策に与える影響を巡り、政府と中央銀行の意見が食い違うという不可解な現象が起きています。当然ですが、これもポンドを取り巻く環境に不透明感を増す要因となっています。

このチャートは、今年に入ってからのポンド実効レートですが、上半期は素直に上昇していますが、夏以降は主役をアメリカに奪われ、不安定な状態が続いています。

 英国の経済指標 

今週火曜日に発表された9月分・インフレ率は、ブレント原油価格が100ドルを下抜けした時期と重なりますので、前月の1.5%から、下がって当然だろうと予想されていました。しかし、いざ蓋を開けてみると、1.2%という数字が発表され、2008年の世界金融危機直後に経験した1.1% (チャート上の黄緑の丸の部分) に匹敵する低いインフレ率となっていました。

夏以降のポンド下落を考えると、本来であれば通貨安による輸入インフレの影響を受けて当然でしたが、インフレ対象となるべき原油価格がどんどん下落していることもあり、どこからもインフレ懸念が芽生えてこないという皮肉な結果へ…

予想よりずっと低かったインフレ率の発表直後、英欧系大手銀行やシンクタンクなどが、最初の利上げ時期を、今年11月〜来年2月 ⇒ 来年8月くらいに、遅らせるレポートを発表し、ポンド安となりました。

 英国の住宅市場動向 

2012年に景気の底を打ち、そこから大きく回復した英国経済。そのけん引役として活躍したのが、他でもない住宅市場でした。政府と英中銀の二人三脚で、立て続けに住宅取得の支援策を発表しましたが、それが功を奏した形で、英経済は立ち直り、住宅価格もうなぎのぼりに上昇していきました。

しかし2年に及ぶ住宅価格上昇の結果、今年の夏には住宅バブルを懸念する声が出てきたのをきっかけに、住宅市場は踊り場局面を迎えているようです。

 

 欧州

最初に、ドルやポンド同様、今年の通貨変動幅を見てみましょう。

今年上半期のユーロは、こじっかりした動きを示していましたが、実効レートを見る限り、5月にダブルトップをつけ損ね、そこから大きく落ちているのがわかります。これだけ大きく下げていながら、インフレ率に改善が見られないということは、景況感が相当悪いことが伺われます。

 欧州の経済指標 

ここでは、文頭でご紹介した国際通貨基金(IMF)が半期に一度発表する【世界経済見通し】に書かれている主要国の2014年と2015年のマクロ経済指標の予想の変化についてご紹介します。

この表は、4月と10月それぞれの見通しから数字を拾い、私がひとつにまとめたものです。黄緑のハイライト部分が4月分、水色ハイライト部分が10月に発表された数字。そしてどちらの数字も、左側が2014年予想、右側が2015年予想となっています。

データ: 国際通貨基金(IMF) 世界景気見通し
2014年4月号  2014年10月号

・GDP
2014年、15年ともに、ユーロ圏とフランス、イタリアの下方修正幅が大きい
日本も、2014年の修正幅は意外と大きくなっている
英国とスペインで、両年度のGDPの改善が見られる

・CPI (インフレ率)
欧州各国は総じて、4月よりも10月の予想が、グッと低くなっている
米国は逆に、インフレ予想が高くなっている

ギリシャの政治・財政危機

今週のマーケットは、世界同時株安だけでなく、ヨーロッパでは、≪第2のユーロ危機≫という見出しの報道が出たくらい、ギリシャやスペイン、イタリアの国債が売り込まれました。

そもそも事の始めは、今週月曜日に開催されたユーロ圏財務相会合で、ギリシャ支援が協議の中心となったことでした。皆さんも覚えていらっしゃると思いますが、ユーロ加盟国の中には、国債利回りの急騰により自力での財政運営を断念し、欧州委員会(EU)と国際通貨基金(IMF)から金融支援を受けていた国がありました。その中でも、アイルランドは昨年の12月に、ポルトガルは今年の夏にそれぞれ、金融支援から【卒業】し、他の加盟国と同じように、国債入札により財政運営しています。

現在も金融支援を受けながら財政を切り盛りしているのは、ギリシャとキプロスです。次の卒業生として、ギリシャの名前が挙がっており、【卒業式】の日にちは今年12月31日に設定されました。しかし、度重なるトロイカ調査団による財政内容チェックで不合格となったギリシャに対し、IMFは 「たぶん2016年まで、ギリシャに対して金融支援を続けることになる可能性がある」 という見解を示し、≪卒業見送り≫を仄めかしています。

 早期解散総選挙となるか?

財政リスクに加え、政治面からも問題が出てきました。それは、来年3月に任期切れとなる大統領の後任人事を巡り、前倒し総選挙の噂がにわかに浮上してきたからです。

ギリシャ下院は300議席となっておりますが、与党の議席数はサマラス首相率いるND党と、連立相手のPASOK党、両方で154議席に留まり、やっと過半数を維持している状態。先週議会で実施された信任投票でも、300議席のうち288人が投票し、賛成 155 vs 反対 131 と、ギリギリでの信任となりました。

しかし、本当にギリシャ政府を脅かしているのは、信任投票でもなんでもなく、来年3月に任期切れとなる大統領選挙と、それに絡んだ前倒し総選挙の可能性なのです。これを完全に封じ込めるためには、サマラス首相は(300議席中)180議席以上の賛成票が必要となります。

私もギリシャの大統領選には詳しくなかったので、いろいろ調べてみたら、こういうことのようです。

現サマラス政権は、来年2月に候補者を立てると約束しております。もしその候補者に対し、最低でも180票の賛成票を確保出来なければ、議会の解散は避けられず、本来であれば2016年6月に予定されている総選挙を、1年以上前倒して行わなければいけません。

 ギリシャ国債急落 (利回り高騰)

金融支援から無事に卒業できるのか?出来たとしても、来年早々待ち受けている大統領選を無事に切り抜けて、現政権は存続できるのか?

これらの質問に対し、マーケットが出した答えは、NOでした。

今週に入ってから、先行き不透明感を嫌気した投資家達は、ギリシャ債券を手放したため、今週月曜日に6%台だった10年債利回りは、火曜日に7%台乗せ、そして水曜日には7.70%台に上昇し、8%目前まで来ました。

この事態を深刻に受け止めたギリシャ中銀総裁は、ECBと急遽協議をし、木曜日早朝に  「ギリシャ国内の銀行がECBから資金を借り入れる際に提出する担保基準の緩和に動いた。具体的には、ECBからの資金供給オペの際に差し出すギリシャ国債に適用されているヘアーカット率(担保価格の割引率)を引き下げ、より多くの資金をギリシャの銀行がECBから借り入れることが可能になった。この決定により、本日よりギリシャの銀行は、理論上、120億ユーロの流動性を確保できる。」と発表しました。しかし、焼け石に水だったのか、その直後に利回りは一気に9%台へ突入し、8.96%で終わっています。

 スペイン国債入札失敗

2009年からのユーロ圏債務危機を彷彿させるかのように、ギリシャ国債の利回り上昇は、他の南欧州各国の国債市場へも飛び火しました。

最初に狙われたのは、スペインやイタリアです。木曜日にスペイン政府は10年と15年物の国債入札を実施したのですが、残念なことに予定されていた35億ユーロ全額が集まらず、32億ユーロで決着をつけるという悲惨な結果となってしまいました。

最近は飛ぶ鳥を撃つ勢いで、入札をするたびに応札参加者が殺到していたスペインやイタリアの入札でしたが、ギリシャ国債市場の混乱を見た投資家は、一斉にリスク削減に動き始めたようです。

テーパリングについて

木曜日のロンドン午後、米セントルイス地区連銀のブラード総裁は、「FRB(連邦準備制度理事会)は、予定されているテーパリング(量的緩和の縮小)の終了を遅らせ、10月以降も継続することを検討すべきだ。」と発言しました。私はこれを見て、すぐにドル円を買いましたが、ふと立ち止まって、「この総裁の言ってることは、FOMC理事達の一致した見解とは、限らないな…」 と思い直し、利食いをすぐに入れました。

同総裁の発言を詳しく読むと、この見解の背景にあるのは、景気後退懸念ではなく、インフレ期待値の低下を受けての発言のようです。今までの予想では、10月28/29日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)で、テーパリングが終了する予定ですが、この発言が他の理事達にも支持されているのであれば、我々が規定路線として理解していたQE3の終了時期の延期があるかもしれません。

あくまでも、「もし」の話ですが、10月末で終了するはずのQE3が今後も継続した場合、

  • 米利上げ時期が大きく後退する
  • 新興国通貨が買われる
  • 株の上昇余地が拡大する
  • 国債価格の下落 (利回り上昇)が予想される
  • ドルは、利上げ時期の後退を受け、最初はドル安。ただし、最終的には、出口戦略に動くことは確実なため、中長期的には再度強くなっていくと予想

私はこんなイメージを描いています。マーケットでは、最近になって 「インフレ率の低下を受け、出口戦略ではなく、QE4の実施がアメリカには必要なのではないか?」という議論も出てきているため、10月のFOMCでの決定は、大きな注目が集まることは確実です。

まとめ

IMFの世界経済見通し発表以来、市場のテーマとして浮上してきた【グローバル景気減速】。しかし、私の目に映ってくるのは、景気減速以上に深刻なのが、低インフレ懸念の深化でした。

今後も同じようなスピードで原油価格が下落すると仮定した場合、ヨーロッパのインフレ率は本当にマイナス圏に突入する可能性が高まります。そして、ギリシャ国債利回りの高騰からもわかるように、マーケットは決してユーロ圏の危機が完全に終焉したとは思っていません。

景気が低迷している中で、政府の借り入れコスト(=国債利回り上昇)が高くなってしまうと、ますますユーロ圏加盟各国の構造改革に対する取り組みが遅れるでしょうし、ヨーロッパ全体の景気低迷も深刻化する可能性が高まります。その意味からも、現在のドル高の修正が終了するのを待ち、ユーロを売っていこうと考えています。出来れば、1.2880から上を売り、1.30台に入ってしまったら、損切りをして相場観を見直します。

肝心なドル円ですが、ロンドンに住んでおりますと、日本政府・当局の次の一手がうまく読み取れないため、今のところは、105円台で買い106.20より上で利食うという短期取引に集中しています。ただし、もし104円台に入るような相場になれば、そこは中長期用のポジションとして、拾っていくことを考えています。

最後にポンドですが、以前のコラム記事でも取り上げましたが、ユーロ/ポンドの0.77〜0.81台は上げ下げが繰り返されたりする「面倒くさい」レベルと認識しておりますので、0.81台に近づくのを待って、売りたいと考えております。もう少し具体的なレベルとしては、0.8080〜0.8170の間で売り、0.82台に乗ってきたら、一旦損切りをして、あらためて考え直す作戦です。

 

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