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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

必読!新しい英中銀金融政策理事会

更新日:2014年8月8日

8月は思いのほか、マーケットが動きます。今年も例外ではなく、月初からドル円をはじめ、少しずつですが、動きがでてきました。特に今週水曜日ニューヨーク時間の昼過ぎ、ドル円はいきなり50銭急落し、101円台へ突入するという出来事がありました。50銭と言えば、アメリカの雇用統計の時よりも大きな動きです。

先週のコラム記事と重複してしまいますが、日本のお盆休みには、ヘッジファンドの45日ルールに基づく解約期限が来ることも手伝い、その前後1週間ほどは、薄いマーケットの中ある程度のボラティリティーが期待できそうです。

そして、8月21日から3日間に渡り、米カンザスシティー連邦準備銀行が主催するジャクソンホール経済シンポジウムがスタートです。この会合は《FRBの次の一手》が決まるかもしれない大事なイベントであるだけでなく、イエレン氏にとっては議長としてはじめての会合となります。

そこで行なわれる同議長の講演で、今後の米金融政策に関してヒントが出てくれれば、その流れを織り込むかのごとく、マーケットは本格的な秋相場への突入となります。

新メンバー勢ぞろいの8月・英中銀金融政策理事会

金融政策理事会(以下 MPC)9名の理事のうち、任期切れや異動などに伴い3人が入れ替わりました。今回の入れ替えに関する要点としては、

  • 最初の入れ替えは6月から始まった
  • 8月1日をもって、全員の入れ替えが終了
  • 9名のうち、3人が英国人でない ⇒ カナダ人、エジプト人、アメリカ人
  • MPCで1年以上にわたり現職を経験しているのは、9名中、4人のみ 
    (カーニー総裁と3人の外部委員) ⇒ 英中銀内部で1年以上の在籍となると、カーニー総裁一人だけ。ただし、同氏も昨年7月からの就任。

どう考えても日本ではあり得ない話でしょうが、英国の金融政策決定権を持つMPCの3割が外国勢、そしてもっと恐ろしいことに、9名の理事のうち、現職を1年以上経験しているのは、半数以下の4人。ブロードベント副総裁はずっとMPCに在籍されていらっしゃいますが、今までは外部委員としてであり、副総裁職はまだ就任1ヶ月目。

英国は「ここからが勝負!」ともいうべき【出口戦略】を練る非常に大事な時期に入りますが、3割が外国勢で半分以上がほとんど経験なしという状況でのスタートです。正直、恐いです...

ハト派タカ派の割合

これは私が作成したMPC理事達のタカ派ハト派表です。米FOMC(連邦公開市場委員会)のメンバーに関しては、タカ派ハト派表はいくつも存在するのですが、英中銀や欧州中銀に関しては、ほとんど入手不可能となっています。

※クリックで拡大できます

表にも書きましたが、今年上半期までの古いメンバー時には、《タカ派 2人   中立 3人  ハト派 4人》 という配分でしたが、今月の新メンバーからは配分が若干変わり、《タカ派 2人   中立 5人  ハト派 2人》 に変更する可能性が高いと考えていました。

しかし特にカーニー総裁とひと悶着あったとされているホールデン主席エコノミストの発言内容を調べていくうちに、当初予想されていたタカ派的人物というレッテルが、自分の中では剥げ落ちてきたのです。6月1日就任以来、公の場での発言は数回だけですが、その内容に限っていえば、タカ派どころか、意外とハト派なのかしら?と思わせるものがあります。

ホールデン氏の次に謎であるのが、シャフィク副総裁。全くの未知数であるため、とりあえず《中立》としていますが、ここから徐々に色付けされていくでしょう。同氏の発言はホールデン氏よりも更に少なく、副総裁承認のための議会証言のみ。その内容を聞いた限りでは、中立よりも、若干ハト派的要素を含んでいらっしゃると感じました。

9名の理事が、ハト派なのか?タカ派なのか?やはり中立だったのか?を皆さんと一緒に判断するため、各理事の最近の発言を探してみました。

MPC理事達の最近の発言内容

カーニー総裁

「歴史的低金利政策を長期に渡り継続した場合、住宅バブルの発生を許してしまい、英経済はリセッションに逆戻りする危険性が出てくる。英中銀は、この低金利を放置した結果、生じるであろうリスクを認識しており、リスクが生じやすい分野は住宅市場であると考えている。」

それ以外の講演や発言を聞いた限りでは、同総裁は発表される経済指標を見て、金融政策変更時期を決定するという姿勢を貫いています。そこで最近の経済指標をみると

利上げに前向きな内容:

  • 雇用市場は大きく改善をみせている
  • 第2四半期GDPも、予想通りの成長を確保
  • インフレ率は6月に大きく上昇

利上げに後ろ向きな内容:

  • 賃金上昇率は未だに低空飛行中
    ⇒ そのため、英中銀が注視している労働市場の緩みが、どれくらい縮小しているのかが不透明
  • ここに来て、製造業関連の数字が伸び悩みはじめた
    ⇒ ポンド高とウクライナ情勢が、その背景にあるという認識を、エコノミスト達は持っている

総合:
どちらかと言うと、8月にでも利上げに票を入れてもおかしくない勢い。年内には必ず利上げ票を入れると確信

ブロードベント副総裁 (金融政策委員会 MPC 副総裁)

7月31日 ブルーンバーグのインタビュー

「英中銀が今後利上げをするとしても、穏やかな利上げとなるし、上げ幅にも制限が出てくるだろう。ただし、穏やかな利上げという意味を裏返すと、マーケットが考えているよりも早い時期から利上げに踏み切ることになるかもしれない。」

(ギリギリまで待って利上げに踏み切った場合、その後の利上げ速度が速まったり、利上げ幅が拡大したりする恐れがあるため)

総合:
8月に利上げ票を入れるかは微妙だが、今後の経済指標が強ければ、年内に利上げ票を投じることには、確信がもてる

シャフィク副総裁 (マーケット・銀行問題担当者)

「経済/労働市場の緩みは、今までGDP比1.0〜1.5%だと見られていた。しかし、8月の四半期インフレーション・レポートでは、更に縮小したことが確認されるかもしれない。」

「英国の金融市場の安定を脅かす唯一の材料は、住宅市場の動向と、世帯負債のサイズであろう。」

総合:
言葉をかえれば、「利上げは意外と近いですよ!」という意味にも取れるため、年内に利上げ票を入れる可能性大

カンリフ副総裁 (金融安定委員会 FPC 副総裁)

「住宅価格が上昇しているため、各世帯が住宅ローンの借り換えにより、身の丈以上の負債を抱える危険性がある。これは将来の英経済を危険な罠に陥れるきっかけになるかもしれない。」

同総裁の言いたかったことは、賃金上昇率が遅々として改善しないため、一般の人達は住宅ローンの借り換えによって手に入れたお金で消費に走る可能性がある。ただし、これは住宅価格が上昇しているうちは良いが、それが止まったり逆に下落してきた時には、返済不能なまでの負債を抱える世帯が出てくる。

「(住宅市場の下落から生じる)金融市場の不安定さを避けるための道具として、政策金利を使うのは、どうかと思う。もちろん、金融不安を引き起こさないための防御として使用しなければならない局面があるかもしれないが、その場合は最後の手段として温存すべきである。」

総合:
今後の住宅価格と世帯負債の伸び次第ですが、年内の利上げには票を入れない可能性がある唯一の理事

ホールデン主席エコノミスト

7月2日 英FT紙主催のパネルディスカッション

英国経済の回復がここまで順調にすすんでいるのに、どうして政策金利は歴史的な低いレベルのままなのか?という質問に対し、

「経済回復が予想以上に改善していることは喜ばしいニュースであるが、現在の英国が抱えている問題は、生産性の向上がまだまだ出遅れていることだ  (=経済の緩みがまだ残っている)。 そのため、この緩みを上手に使いこなせれば、今後景気が回復する過程で、うまくインフレをコントロールすることに繋がる。」

「賃金は未だに上昇せずにおり、実質手取り賃金もネガティブのままだ。」

総合:
この方はタカ派に属すると予想されていたのですが、出てくる発言を聞く限り、せいぜい中立がいいところかな?というイメージに変わりつつあります。年内利上げに票を入れるかは、不明

マイルズ外部理事

6月23日 英テレグラフ紙のコラム記事

「英国の政策金利は2008年の金融危機以来、ずっと0.5%という歴史的に最も低い水準で設定されている。つい最近まで、この国の経済に対して、回復するという期待が持てなかった。しかしここに来て、一気に強くなってきた。

国の経済が強くなってくるのであれば、当然政策金利も上がってくる。例えれば、病気だった患者の病状が良くなってくるに従い、投薬の種類や量を加減することと似ている。

しかし、注意しておきたいのは、金利が上がったとしても、金融危機以前の5%というレベルには届かず、それよりもかなり低い水準での推移となるであろう。」

総合:
MPCでは究極のハト派の方ですが、ここにきて歴史的低金利の継続には警報を鳴らしはじめました。ということは、ハト派であるにもかかわらず、【最初の利上げだけに限って】言えば、年内の利上げに票を入れる可能性大

マカファーティー外部理事

「政策金利の変更を決定するタイミングとしては、今年の夏と秋に発表される経済指標を見た後の時期が、考えられる。そしてここからの利上げは、あくまでも金利の正常化という捉え方をしたい。経済の緩みを完全に使い切ってから利上げに踏み切るのではなく、ほぼ使い切ったなぁという時点での変更が望ましい。」

総合:
夏と秋の数字を見て決定と仰っているので、早ければ年内利上げに票を入れる可能性はありますが、その場合は早くても11月の理事会くらいでしょうか?

ウィール外部理事

「経済/労働市場の緩みのサイズが、我々が予想するよりも大きかったと仮定した場合でも、政策金利が少し高めになろうが、縮小させる効果はある。賃金上昇が思ったほど伸びないことは懸念材料ではあるものの、遅すぎる金利上げではなく、間近な時期での穏やかな政策金利上昇は理にかなっているとも言える。」

「ここからも経済が拡大し続けるのであれば、失業率はMPCが考えているよりも早いスピードで低下していくことが考えられる。それだけをとっても、5月の四半期インフレ・レポートの政策金利見通しよりもタイトな金利水準が必要になってくると考えられる。」

総合:
MPCにおける正真正銘のタカ派に属する理事。8月に利上げ票を入れたとしても、特に不思議ではない

フォーブス外務理事

「金融政策とマクロプルーデンス政策が協力し合うことは、最近の住宅価格の高騰や企業や世帯負債の増加という問題に立ち向かう時に、切迫した必要性が出てくる。」

この方は、金融危機の際に起こる【資本の逃避や他地域への波及(飛び火)問題】の専門家。それについては、

「最近の金融市場は、地政学リスクやそこから派生するであろう経済面でのリスクに、驚くほど鈍感な反応を示している。」

「先進国の金融政策における緩和度が、以前と比較して少なくなってきているため、少しづつボラティリティーが出てくることになるだろう。」

総合:
この方に関しては、わからないことだらけです。今後の発言を聞きながら、判断しようと思います。

人材の流出に悩む英中銀

金融政策決定には直接関係ありませんが、ロンドン市場で話題になっているのが、英中銀からの人材の流出です。特にカーニー総裁が就任されたこの1年で、重要人物が3人続けて銀行を去る決心をしており、「こんな大事な時期に、大丈夫なのか?」と心配されています。

◆ タッカー元副総裁 (英中銀勤続33年)
2013年6月14日、突然の辞任発表 ⇒ 米ハーバード大学教授職

前キング総裁の後任候補として確実視されていたのが、タッカー元副総裁でした。大学卒業後、英中銀に就職し33年間勤め上げた生粋の英中銀の顔。しかし、運悪く、Libor不正操作疑惑に関与していたとされ、総裁候補から外されました。

キング総裁の後任として騒がれていた当時、同氏は 「総裁になりたい一心で、どこへも転職せず、ずっと英中銀に留まった。」という内容の発言をしていただけに、カーニー新総裁が決定して、ショックだったのかもしれません。

この突然の辞任発表があった時、ポンドは大きく売られました。

◆ デール元主席エコノミスト (英中銀勤続25年)
2014年8月4日、突然の辞任発表 ⇒ BP(英国石油)主席エコノミスト

今年6月に任期満了で退任されたビーン副総裁の後任候補だったデールさん。今年3月にカーニー総裁が発表した大胆な組織改革で、金融政策委員会(MPC)から金融安定委員会(FPC)へ飛ばされました。表面的には、FPC在籍のホールデン氏との仕事交換という名目でしたが、実際のところは、為替不正操作に一枚からんでいたとか、英中銀の経済予想が外れまくっていた責任を取らされたなど、説はいろいろあります。

英中銀勤務25年目の転職。悔いはないそうです。

◆ アダムス保険担当エグゼクティブ (FSAと英中銀勤続28年)
2014年8月6日、突然の辞任発表 ⇒ プルーデンシャル保険

この発表を聞くまで、この方の存在自体を知りませんでした。調べていくうちに、保険業界の規制に関しては、第一人者であることを発見。2008年の金融危機以来、金融市場の各分野での《規制》に関する専門家が足りず、その道の専門家は引く手あまただそうです。

アダムスさんは、英中銀に移る前はFSA(金融監督庁)で保険部門の規制管理をやっており、FSAと英中銀合計すると、勤続28年。今回の辞任に関しては多くを語りませんが、民間企業で新しい風に吹かれてみたい的な理由を挙げていらしたそうです。


特に今週一週間でデールさんとアダムスさんが立て続けに辞任発表したため、英中銀からの専門家の頭脳流出もさることながら、「英中銀内部では、一体何が起きているんだ?」という素朴な疑問が出ています。いまのところ、今回の2人同時の辞任劇を巡り、カーニー総裁の監督者としての手腕に対しては、まだ何も報道されていません。しかし、長い間英中銀を見てきましたが、こういうことは私の記憶している限りでは、はじめてです。

まとめ

新しい金融政策理事会が、今後どのようなタイミングで政策金利を上げていくのか、不透明感が高まります。まず手始めには、8月13日(水)に発表される四半期インフレーション・レポート内容をチェックし、同時に行なわれるMPC理事達の記者会見を聞きながら、まとめていくしかありません。この記者会見では参加する記者団による質疑応答の時間もありますので、私達が聞きたかった疑問についても、なんらかの回答が示されると私は期待しています。

8月の理事会では、政策金利・資産買い入れプログラム(QE)枠3,750億ポンドともに、据え置きが決定されました。しかし、2週間後に発表される議事録では、2011年7月以来はじめて、政策金利に関する9名の理事の投票が分かれることが予想されています。今までずっと9対0で全会一致による据え置き決定であったものが、8対1になるのか?それとも一気に7対2になるのか?非常に興味深いですね。もし、8対1であっても、久々の利上げ票となるため、ポンドはそれを好感して一旦は上昇することが予想されます。

ただし、ポンドを取り巻く環境はここに来て変化が見られるのも事実です。特に製造業関連の指標が伸び悩んできており、その理由のひとつに「ポンド高」が挙げられているからです。

今年上半期は『ポンドの利上げ観測』に支えられながら、6〜7%の上昇を見せたポンド。ここからの下半期は、アメリカへバトンタッチし、『アメリカの利上げ観測』を背景としたドル買い相場になっていくのではないか?と私は考え、期待もしています。つまり、半年遅れの【ドル高相場】到来が確認されるのか?それとも、四半期インフレ・レポート内容もイケイケとなり、その後に続く8月の英中銀MPC議事録でも、利上げ票を入れた理事が1人以上出た場合、その流れを引きずって新たなポンド上昇相場へと移行するのか?その答えが今月中には出るでしょう。

これは金利先物市場で既に織り込まれている将来の英国の政策金利水準をチェックし、作成したチャートです。ここからもわかるように、中銀理事達が口をすっぱくして繰り返しているように、金利上昇は穏やかなものとなり、3年後の2017年秋以降、ようやく2%から2.25%程度に落ち着くイメージです。そうなると、2008年の金融危機以前の【5%がノーマルな金利水準】であった英国から大変身!となることは間違いありません。

最後になりますが、ポンドに対する考え方としては、対ユーロでのポンド高は中期的に継続すると私は考えていますが、目先は一旦0.7960/80、その後チャンスがあれば0.8020/30くらいまでの戻しをして、そこから次の下落(ユーロ売り/ポンド買い)の波がはじまると考えています。

 

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