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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

FOMC議事録と欧州発リスクオフ相場

更新日:2014年7月11日

忘れもしない今年3月に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)の記者会見、「テーパリング(量的緩和策の縮小)終了から実際の利上げまで相当な期間を要する」と発言したイエレンFRB議長。そこで「相当な期間とは、どの程度を指すのか?」と質問された同議長は、思わず「半年くらい」と答えてしまいました。この発言を受け、マーケットはアメリカの出口戦略開始のタイミングをかなり早い時期に織り込もうと、必死になりました。

しかし、その後のイエレン議長の発言は、一転して超低金利政策の長期化を強調する姿勢を貫いており、その反動で長期金利の低下やドル安がじわじわと浸透する結果となっています。

それから3ヶ月経った6月中旬のFOMCでは、3月のような失言はなかったものの、イエレン議長は最近のインフレ率の上昇に関して、「Statistical noise (経済指標上のノイズ)」と全く問題視しない姿勢を示しています。

今週発表された6月のFOMC議事録では、果たして最近のインフレ上昇傾向はイエレン議長が語ったように《単なるノイズ》だけなのか?それを読み解くためにも、今回の議事録内容には、私は今までにないほどの関心を寄せておりました。

6月17〜18日 FOMC(連邦公開市場委員会)

主な内容を挙げますと、

声明文の要旨

  • 経済成長は回復している
  • 雇用市場も改善している
  • 資産購入規模の縮小を継続 ⇒ 7月から米国債200億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)150億ドル、月合計350億ドルの債券購入を実施する方針を発表

イエレン議長記者会見

  • 失業率の低下にもかかわらず、広範な指標は、労働市場の未活用部分がかなり残っていることを示している (労働市場のSlack −緩み− について示唆)
  • テーパリングは継続
  • 資産購入プログラム(QE)終了後も、相当な期間、低金利政策を維持する方針をあらためて示した
  • インフレ関連指標が上昇しているが、これは「Statistical noise(経済指標上のノイズ)」と発言
  • 出口戦略に関する新たな原則を検討中 ⇒ 年内に発表予定

スタッフ予想

3ヶ月に一度発表されるマクロ経済予想に関しては、以下の通りとなっています。


長期金利

  • 長期的政策金利(FF金利)中立水準が今回は引き下げられた
    ⇒ 長期金利見通しの引き下げにより、米債券は買われ、長期金利は低下
    ⇒ 長期金利低下を受け、ドル安へ
    ⇒ FRBが前回会合よりハト派色を示したことにより、株式市場にはプラス

政策金利

  • 政策金利の予想は、前回会合よりも若干高め
    ⇒ 目先の利上げペースが速まった
    ⇒ 長期金利見通しの引き下げを相殺した形となった

それ以外では、GDPや失業率の見通し修正は、予想の範囲内となりました。市場では利上げ期待がある程度高まっておりましたが、結果が思ったほどタカ派的でなかっただけに、マーケット参加者は少しだけがっかりしたようです。その‘がっかり度’が尚更ボラティリティー低下を招いたとも考えられます。

FOMC議事録での注目点

議事録公開に向け、私が注目していた点は

@ 労働市場のSlack(緩み)のサイズについて各理事の見方
A 最近のインフレに対する各理事の見解
B 他の理事達も、インフレ上昇を「Statistical noise」と考えているのか?
C 最初の利上げ時期について

特に6月の理事会から、ブレイナード氏とパウエル氏が新FRB理事として参加。そして副議長として、前イスラエル中央銀行総裁であるフィッシャー氏が加わりました。これは私が勝手に作成したFOMCメンバーのタカ派ハト派表です。正直、中立/ハト派・ややハト派の部分は、何度も名前を入れ替えました...

FOMC議事録公開

結論から申し上げますと、マーケットが予想していたよりもハト派的であり、特に「おやっ!」という内容はなかったと理解しています。

主な要点

  • 債券買い入れは、今年10月に終了
  • これをもって、FRB(連邦準備理事会)が緩和解除に向けた出口戦略の検討を開始した
  • 米経済は堅調であるが、来年後半くらいまで利上げは急がない可能性を示唆
  • 雇用市場は力強く推移しているが、賃金上昇の抑制が見られる
  • 労働市場の停滞は失業率が示すよりも大きい
  • 2人の理事は、年後半に経済成長が予想通りのスピードですすまない場合、追加緩和も含めた政策の必要性を指摘
  • 失業率もインフレ率も、それぞれバランスが取れている

議事録公開後のマーケットは、内容が思ったほどタカ派的でないことを受け、株式市場は上昇へ。ドル円は出口戦略の言及で一旦買いが入ったものの、最終的に早期利上げは考えていないという言及を受け、101円台Highからミドルまで下落。

市場は既に来週15〜16日にかけて予定されているイエレン議長の米上下両院での半期に一度の金融政策報告についての議会証言へ焦点が移ってきました。

欧州発リスクオフ相場

久しぶりのユーロ圏ネタです。少しややこしいですが、大まかな内容を説明します。

エスプリト・サント銀行の株・社債取引の停止

ポルトガルのコングロマリット:エスピリト・サント・インターナショナルSA(ESI)の傘下にあるエスピリト・サント・フィナンシャル・グループ(ESFG)を主要株主とするポルトガル最大の上場銀行:エスピリト・サント銀行(BES)の株式取引が、今週木曜日停止されました。

このコングロマリットはポルトガルでも最大級のもののようで、傘下には銀行はもちろん、ホテル・病院運営会社まで多角経営をしています。ただし、非公開企業であるために、財務諸表の公表は義務づけられていません。米WSJ紙は昨年末、この会社の財務内容が危ないのではないか?という記事を既に報道しており、火のないところに煙がたった訳でもなさそうです。

そもそもの事の発端は、BESの親会社であるESIが、傘下にあるスイスのプライベートバンク (Banque Privee Espirito Santo SA)の顧客に対し《発行した短期証券の一部の償還を遅らせ た》ことが水曜日に発覚、翌日にそのニュースが大々的に報道されたことから、マーケットの 動揺が始まりました。

このスイスのプライベートバンクは、「顧客保護を最優先と考え、親会社であるESIに対して早急支払いに応じるよう、請求した。」と書簡を通じて顧客に詫びています。そして、最悪の場合には、親会社の短期証券の売却窓口となったエスピリト・サント銀行(BES)が賠償を求められる可能性が浮上してきたとも伝えています。

これを嫌気した形で、同行の株価は水曜日に約5%の下落、木曜日には午前中だけでも10%以上の下落を記録し、とうとうポルトガル証券市場監督当局が同行の株式取引を停止すると発表するに至りました。

格付け大手:ムーディーズは、BESの持ち株会社であるESFGの格付けをCaa2(トリプルCに相当)へ引き下げています。

欧州系銀行株、急落

BESの株取引が停止された木曜日、欧州のありとあらゆる銀行の株価が下落しました。ユーロに加盟している銀行の株価が下がるのは、ある程度理解出来ますが、全く関係ない英国のバークレイズ銀行の株価までもが、3%を越す下落を記録しました。

欧州各国の株価指数も急落

ポルトガルの代表的株価指数:PSIは、木曜日は4%の下落。6月の高値(7468.82)から木曜日の終値(6105.24)までですと、18.2%の下落となっています。

それ以外の国では、日中はかなり下落が激しかったのですが、終値ベースとしては、スペインIBEXとイタリアMIBは、それぞれ1.9%の下落。ドイツDAXは1.5%、そして英国FTSE100も0.7%下落という結果になりました。

国債利回りも上昇(国債価格は下落)

これは今日明日のことではありませんが、先月末くらいから私は「ユーロ周縁国の国債利回り(長期金利)が下げ止まり、ジワジワと上昇しているなぁ」と感じていました。そしてそれが今週に入ると、上昇に若干弾みがついた気がします。

主な周縁国の国債利回りの推移を書き出しますと、

スペインは、6月の安値 2.6%台 ⇒ 今週水曜日 2.75% ⇒ 木曜日 2.83%
イタリアは、6月の安値 2.7%台 ⇒ 今週水曜日 2.88% ⇒ 木曜日 2.95%
ギリシャは、6月の安値 5.6%台 ⇒ 今週水曜日 6.14% ⇒ 木曜日 6.31%
ポルトガルは、6月の安値 3.32%台 ⇒ 今週水曜日 3.78% ⇒ 木曜日 3.98%

ギリシャ債務危機当時と比較すると、比べ物にならないほど低いレベルですが、果たしてこれが一過性のものなのか?ここから大きくなるのか?は不明。

ポルトガルだからこそ、ヤバイと感じる点

皆さんのご記憶にも新しいでしょうが、ユーロ圏債務危機の悪化により、ギリシャ・アイルランド・ポルトガルは欧州委員会(EU)・欧州中央銀行(ECB)・国際通貨基金(IMF)から金融支援を受けながら、財政運営をしていました。

アイルランドは昨年12月に、そしてポルトガルは今年5月に金融支援から‘卒業’し、自力での財政運営に戻ったばかりです。常識的に考えれば、EU/ECB/IMFから構成されるトロイカ調査団が、「ポルトガルは債券市場で国債入札して、今まで通りに財政運営をしていくには、全く問題ない」と判断したからこそ、金融支援を終了したはずです。それなのに、わずか2ヵ月後の今、もう既にこういう問題が起きていること自体、非常に不思議です。

トロイカ調査団がきちんとポルトガルの金融機関の安全度をチェックしていなかったのか?それとも、これは本当に例外的なことで、今後一切この手の問題は起きないと保証できるのか?考えだしたらきりがありません。

ECBの銀行監督一元化に向けたストレス・テスト

今年11月から欧州中銀(ECB)が、欧州の大手銀行約130行の監督業務を開始します。それに先駆けて、それらの銀行に対しストレス・テストと資産内容審査(AQR)が同時進行しています。

今回のポルトガルの銀行問題を受け、欧州中の銀行の株価が下落したことはお伝えしましたが、これが長期化してしまうと、ただでさえストレス・テストが終了するまでは、企業向け融資などを控えている銀行が、更にリスクを軽減するため、融資の縮小に動きださないとも限りません。

6月にECBがマイナス金利も含めた追加緩和のパッケージを発表し、流動性や企業融資を促進するよう頑張りましたが、こういう問題が起きるとECBの意図する方向と逆に動きだす可能性が高まります。

投資家のセンチメントは?

繰り返しになってしまいますが、6月以降、ユーロ周縁国の国債利回りが上昇(債券価格下落)しています。投資家は高利回りを得られる投資先を常に探していますが、このような問題が起きて利回りが上昇した時に、投資家達は利回り目当てで、敢えてポルトガルなどの国債を買ってくるのか?それとも、不透明感が高いため及び腰になってしまい、ますます周縁国の利回りが上昇に転じてしまうのか?そこに非常に興味があります。

利回りが取れる投資先がどんどん少なくなっている現在、ECBがユーロ周縁国に何か起きた場合、OMT(新たな国債買い入れプログラム)という手段を使って国債を買い上げてくれるという‘保険’がある限り、投資家は敢えて買ってくるのかもしれませんね。

もしそうなるのであれば、この問題でユーロ下落を期待するのは、無理かもしれません。

まとめ

果たしてこの問題が発端となり、【ポルトガル危機】がスタートするのか、正直まだ全容が見えてきませんが、ここからボラティリティーが高まってくれるといいなぁと考えています(不謹慎で申し訳ありません)。

今回の問題は、投資家が引いてしまい、このまま周縁国の国債利回りが上昇するようなことになれば、ユーロはそれなりに売られると考えています。

逆に、金利が上がったところは絶好の投資チャンスと考えるのであれば、ユーロは逆に底堅く推移するでしょう。

このリスクオフ相場で一番損をするのは、円かもしれません。普段ですと、最強の安全資産はスイス・フランですが、このポルトガルの問題がスイスのプライベートバンクを舞台に起きた経緯があるため、今までのところスイスの買いがあまり出ていません。

そうなると、ヨーロッパから距離的にも遠く、一番被害がない安全資産の円が、買われるという皮肉な結果になるかもしれません。

いずれにしても、ドル円の100.70が抜けるか、抜けないか?今週から来週にかけて、答えがでそうです。

 

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