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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

2014年のユーロ相場を考える

更新日:2014年1月6日

2013年のマーケットを振り返り、一番記憶に残っていることは何か?と聞かれたら、私は「主要国の株価が飛躍的に上昇した1年」と答えます。世界規模での緩和政策の継続やアベノミクスの影響もあり、主要国の株価は例外なく上昇しました。年間上昇率を比較した場合、日経平均株価が断トツトップの57%、その後にアメリカが続き、S&P500は29.6%、ダウジョーンズは26.5%の上昇となり、1995〜1997年以来の好成績を記録しました。私が住むヨーロッパ各国の上昇率はやや控えめな数字となっていますが、それでもドイツ 26%、スペイン21%、フランス16%、イギリス14.4%の上昇となりました。

リーマン・ショック後、主要国の中央銀行は我先にと超緩和政策を遂行し、現在に至っておりますが、昨年末にアメリカだけが出口戦略の第一歩を踏み出し、ゆっくりしたペースで金融政策の正常化へ向けて歩みだしました。

それとは対照的に、日本と欧州ではインフレ・ターゲット達成のためにも、今後一層の追加緩和実施を迫られると、市場では見ています。

2014年の為替市場では、この金利先行き見通しの2極化をベースとした【ドル高/ユーロ・円安】という相場観をたてているエコノミストやアナリストが多数いるようですが、果たしてユーロは予想通りに下落するのか?それについて考えたいと思います。

長期金利格差と為替動向

超緩和政策からの出口戦略を取りはじめたアメリカでは、金利先高感を受け長期金利の上昇が顕著となっています。今年最初の取引日となった1月2日、10年物米国債は9月以来、はじめて3%を上回り、それが欧州通貨に対してのドル買いを誘発しました。為替市場では、長期金利と通貨の相関性が意識されることが多く、米長期金利が上がると、ドル高になりやすいとか、欧州債券のイールドが上昇すると、ユーロが買われやすくなるとも言われています。

果たしてこのような相関性は本当なのか?ここでは、米英独それぞれの10年物国債の利回り格差(イールドスプレッド)と通貨の動きをチェックしてみたいと思います。

データ: 欧州中銀(ECB)米FRB それぞれのウェブサイト

まず最初は、ドイツ/米国のイールドスプレッドとユーロ/ドルとの比較です。マグニチュードは若干違いますが、ドイツの利回りが高くなり利回り格差が拡大すると、ユーロは上昇し、格差が縮小した時には、下落しています。しかし、2013年に入ると、この相関性は機能しづらくなっており、特に夏以降は逆相関(イールドスプレッド縮小時のユーロ高/ドル安)が見られるようになりました

次は、英国/米国のイールドスプレッドとポンド/ドルとの比較です。こちらもユーロ/ドルに似ており、2013年に入ると、相関性は機能しづらくなり、春から秋にかけての時期には逆相関が見られるようになりました。

データ: 欧州中銀(ECB)米FRB それぞれのウェブサイト

最後はドイツと英国のイールドスプレッドを見てみましょう。これを見る限り、ユーロ/ポンドの高値付近では、独>英が、安値付近では独<英となっており、アメリカの長期金利との比較チャートよりも、素直な値動きになっているのがわかりました。

データ: 欧州中銀(ECB)米FRB それぞれのウェブサイト

短期金利格差と為替動向

長期金利のイールドスプレッドと為替の相関性を調べてみると、2013年春以降、今までの相関性が機能しなくなり、いつのまにか逆相関性となっていたことがわかりました。

つまり、金利先高感を反映し米長期金利が上昇し、イールドスプレッドが縮小しているにもかかわらず、それがドル高に反映せず、対ユーロでは逆にドルが売られてしまうという結果となりました。果たしてこれと同じことが、短期金利の世界でも起きているのか?気になってしまい、次はそれを調べてみました。

ここでは、Libor (London Inter-Bank Offered Rate ロンドン銀行間取引金利) 3ヶ月物金利を使用し、Libor発表元の英国銀行協会(BBA)ウェブサイトから数字を引っ張ってチャートを作ってみました。

まず最初は、日米英欧それぞれの過去11ヶ月の金利チャートです。

日英は1年を通して、大きな変動なし。米国は、Tapering(量的緩和規模縮小)開始が予想されていた昨年9月頃から、本来なら金利先高感が出てきて当然であるにもかかわらず、金利水準は逆に低くなっています。それに対しユーロ圏は、秋以降グイッと上昇に転じています。

次は、ユーロ圏と米国のLibor3ヶ月物イールドスプレッドを調べてみました。すると、案の定、夏以降は(チャート上の黄色枠部分)、長期金利では欧<米であったのに、短期金利では欧>米と逆転しており、たぶんこれが、ユーロ高/ドル安の動きに反映されたに違いないと考えられます。

過去のコラムでも記事を書きましたが、昨年末のユーロ上昇の背景には、ユーロ圏の過剰流動性縮小から生じる短期のユーロ金利上昇を受け、ユーロ/ドルが素直に上がっていったと理解してよいでしょう。

今年はユーロが弱含むのか?

米欧を基盤とする大手銀行が出した2014年の為替水準予想を見ると、ほぼ例外なく、ユーロ/ドルの下落を予想しており、今年末の予想水準は、1.24〜27レベルに集中しています。彼らが「2014年は、ユーロ/ドル下落の一年」と考える根拠は、文頭でも指摘した通り、米欧の金利先行き見通しの2極化がベースとなっているようです。ブルーンバーグ社が行った40人のアナリストに対する調査によると、年末のユーロ/ドルレベル予想の中間値は、1.28台となっており、やはりユーロ下落に票を投じていることがわかります。

この予想が正しいものとなるには、 1)Libor金利で米>欧となる逆転現象が起きる
2)2013年春以降、逆相関となった長期金利と為替の関係が、あらためて相関関係に戻る、このいずれかが現実として起きることが前提となると私は考えています。

それに加えて、他の要因を考えてみると...

1) AQR(資産内容評価)に向けたバランス・シート内容の改善とリパトリ

2014年11月からの銀行監督権限の一元化(単一銀行監督制度)に先駆け、ECBは欧州大手行に対し、統一基準に基づいたバランス・シート査定やストレステストを実施します。銀行の資産内容を徹底的に調査することは、ECBが欧州共通の銀行規制当局として信頼を確立する上でも大いに役立つ事は疑う余地がありません。このバランス・シート査定を、AQR (Asset Quality Review 資産内容評価)と呼び、2013年12月31日時点の各行のバランス・シートを使用すると決定されました。

ECBはAQRの条件として、新銀行自己資本規制(バーゼルIII)に基づき2019年までに達成が求められるコアTier1(狭義の中核的自己資本)比率7%に加え、金融システム上重要な銀行に対し1%の積み増しを求め、合計で8%の自己資本の確保を義務付けると発表しています。この厳しい条件を達成する際に、資本不足が生じる可能性がある銀行は、海外資産の引き上げ(レパトリ)などを含めた抜本的なバランス・シート改善に全精力を注いだと考えられ、その結果年末に向けて大きくユーロの買いが湧き出してきたという見方もあります。

もしこれが正解であるならば、12月31日以降はこのような特殊玉が出てこないはずですので、ユーロ上昇に歯止めがかかると考えられます。

2) インフレの正常化

1月3日、スペインやイタリアの12月分消費者物価指数(HICP)速報値が発表されました。いずれも前年比の数字となっていますが、イタリアは11月+0.7%から、12月には+0.6%へ下がったことを確認。スペインは11月、12月ともに+0.3%と変化なしでした。

ECBの責務が【物価安定の維持】である以上、デフレ容認はあり得ません。そのため、自身が定めているインフレ・ターゲット 2%に少しでも近づけるために、あらゆる緩和手段を使うと思われます。つまり、インフレがある程度正常化するまで、ECBの追加緩和策の継続はある意味、保証されていると私は考えています。

3) ユーロ高について

この過去記事で詳しく書きましたが、 トリシェ前総裁時代に、ユーロ高について口先介入した時の実効レートは、106〜109台でした。最新の12月31日の実効レートは、104.0567。

もしドラギ総裁率いるECBの「ユーロ高」に関する見解がトリシェ時代と同じであると仮定した場合、あと約2〜5%ユーロが上昇した時点で口先介入に打って出るに違いないと、私は想定しています。特に昨年からのディスインフレ傾向が問題になっている今、デフレ度を高めるという逆効果を生む通貨高には、ECBは断固たる態度で臨むとも、考えています。

  • 12月31日のユーロ/ドルのレベルは、だいたい 1.3750台
  • 実効レート 104.0567

これをもとに、実効レートが106〜109に推移した時の計算上のユーロ/ドルレベルをはじき出すと、106の時⇒1.4006、109の時⇒1.4403 となりました。念を押しますが、ユーロ実効レートに占めるドルの割合は約17%に留まっており、計算上の数字はドルの比重を100%として計算していることになりますので、ここで書いた計算上のレベルまでは届かないと考えるのが妥当でしょう。

ここからの注意事項

今年ユーロを取引する上で注意すべきことをまとめますと

・ 短期金利動向

AQR用のバランス・シート作成も終了したため、特殊なユーロ需要が減り、LiborやEuriborをはじめとする短期金利の低下が、実際に起こるのか?

これは12月中旬から1月2日までの3ヶ月物・ユーロLibor金利の推移を表したチャートです。マーケットが閉まったクリスマスを境に、ジリジリ下げてきているのが確認できます。果たして、このままずっと下落していくのか?注意していきたいと思います。

・ 過剰流動性レベル

12月20日より、3年物LTRO前倒し返済が一時的に中断しています。再開は1月10日からとECBは発表しました。

この前倒し返済は市場の流動性縮小を招きます。果たして1月10日からの前倒し返済額は、昨年と同じ規模のまま推移するのか?それとも、AQR用のバランス・シートの数字が12月31日で確定したため、欧州の市中銀行は前倒し返済のスピードを弱めるのか?これについては、今後の流動性を占う上でもECBは相当注意すると思われます。

もし返済スピードが緩まず、どんどん過剰流動性レベルが縮小していく場合は、追加緩和策の導入は避けられないこととなり、それがユーロ下落のきっかけになる場合も十分にあります。ちなみに、前倒し返済額の発表は、毎週金曜日ロンドン時間午前11時です。

・ インフレ率

ユーロ圏のディスインフレ懸念がなくなり、インフレ率の正常化に向けて正しい道を歩んでいるかを確認するためにも、今年はインフレ関連の数字が最も重要な指標となるでしょう。

もちろん注意すべき数字はこれ以外にもあり、景気先行き指標として重要なPMI(購買担当者指数)や、GDPなど多岐にわたることはここで申し上げるまでもありません。ただし、米英の中央銀行のようにフォワードガイダンスに失業率ターゲットを設定していないユーロ圏ですので、やはりインフレ率に一番注目したいと思っています。

・ ドラギ総裁のECB理事会後の記者会見での声明文と発言内容

当然といってしまえばそれまでですが、やはり毎月のドラギ総裁記者会見や、そこでの質疑応答には、最新の注意を払いたいと思っています。

・ 四半期に一度、欧州中銀が発表するスタッフ予想

将来のインフレ予想が大きく改善 (2%のターゲットに近づくような上方修正) した場合、追加緩和期待がなくなり、ユーロ高へ転換することも考えられます。

・ 政治的リスク

1月1日にラトビアが新規加盟し、18ヶ国がひとつの金融政策を共有することになりました。ECBは独立した中銀ですが、ユーロという通貨そのものが政治的思惑の塊であることを考えると、政治的圧力に常にさらされる運命にあるとも言えるでしょう。

それに加え、5月22日から欧州議会選挙が予定されており、【反ユーロ・反イスラム・移民排斥】色の強い極右政党が、国境を越えてひとつにまとまり、同盟を組む準備にとりかかり始めました。最初の動きとして、オランダの自由党(ウィルダース党首)とフランスの国民戦線(ルペン党首)が先頭に立ち、同盟設立に合意。イギリスのUKIP党は参加を見合わせると公表しましたが、今後はフィンランド(真正フィン人党)やオーストリア(自由党)などにも声をかけることが予想されます。

これら極右政党は、過去3年に渡りユーロ圏加盟国で断行された緊縮財政策に疲れ果てた有権者の人気を勝ち取り、最近の地方選挙では大きく議席を伸ばしていることが確認されています。

万が一、この同盟が欧州議会選挙でも大きく議席を伸ばした場合、ユーロ自体の存在は揺るがないものの、欧州議会の予算を原資に南欧州各国へ支払われる補助金が間接/直接的に削減されるような自体が起きないとも限らないため、注意が必要。あまり過激な動きになれば、欧州への投資が引いてしまう可能性もないとは言い切れないだけに、この選挙以降、ユーロを取り巻く環境が更に厳しくなることもあり得ます。

まとめ

ユーロという通貨の予想は非常に難しいですね。その理由は、【ユーロ】には、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ユーロ/ポンド、ユーロ/豪ドルなどがあるからです。

ユーロ/ドルは『ユーロ相場観』 に左右されますが、ユーロ/円は『円クロスとしての相場観』が必要とされます。同様に、ユーロ/ポンドは『ポンド・クロスの相場観』が重視され、ユーロ/豪ドルは『豪ドル・クロス』に属するという認識となります。

ここでは私が取引しているコアのユーロという意味で、ユーロ/ドルについて書いてきましたが、基本的には、2014年は大きなレンジの中にすっぽりはまると考えており、コアとして『1.28/1.37』、少し拡大して、1.2450-1.4000で見ています。

上半期に関しては、1.32-35をコア・レンジとして、±150ポイントくらいの往復相場。5月の欧州議会選挙後に、政治的圧力が高まれば、1.30割れもあるでしょう。ただし、米欧大手銀行が考えているような1.25割れのユーロ急落は、今のところ考えていません。その理由としては、欧州統合の深化に伴い、ユーロは第2の外貨準備金として整備されてきたと考えています。過去のユーロ危機の間に新興国がユーロを外貨準備から減らした分を、2014年の間も継続して買い進めてくると予想しており、それが年間を通して、サポートとして効いて来るような印象を持っています。

 

松崎美子

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