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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

イベント満喫の一週間

更新日:2013年12月20日

今週一番の注目は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)での決定内容でした。

思い起こせば、今年9月のFOMCでは、「テーパリング(量的金融緩和策第3弾(QE3)の縮小)に踏み切るのは確実!」というコンセンサスを裏切り、見送りとなりました。

今年最後の、そして来年1月末に退任するバーナンキ議長にとっては任期中最後の記者会見となった今週のFOMCでは、「テーパリング期待は高まっているものの、やはり決定は来年に見送られるだろう」という見方が優勢を占めておりました。しかし、いざ蓋を開けてみると、「100億ドル規模の縮小」というショッキングな決定となったのです。

今回のテーパリング発表を見ていて感心したことは、超緩和政策からの出口戦略の一歩を踏み出したにもかかわらず、株価は上昇し、国債利回りの急騰もなかったことです。

FOMCの声明文では、フォワードガイダンス内容の強化と取れる文言が追加されており、低金利の長期化を約束しながら、テーパリングを通じて引き締めを同時に続けていく決断を下したことになりました。「テーパリングは金融引き締めではない」というメッセージを何度も繰り返しておりますが、今後、万が一アメリカの景気回復が予想より穏やかなものとなった場合、真っ先に心配されるのは、住宅市場と債券相場の先行きとなるでしょう。

緩和と引き締め両方が同時進行する米国経済は、今後どのような展開を示すのか?大統領中間選挙の年にもあたる来年は、アメリカから目が離せない一年となることは、間違いありません。

アメリカ:FOMCでの決定

今月のFOMCでの決定内容

  • 月額850億ドル規模の証券購入額を100億ドル減額する
  • 内訳は、国債購入額を今までの450億ドルから400億ドルへ、MBSを400億ドルから350億ドルへ減額
  • 開始時期は、2014年1月から

フォワードガイダンス内容

  • 前回10月開催のFOMC声明文より 
    「 currently anticipates that this exceptionally low range for the federal funds rate will be appropriate at least as long as the unemployment rate remains above 6-1/2 percent, inflation between one and two years ahead is projected to be no more than a half percentage point above the Committee's 2 percent longer-run goal, and longer-term inflation expectations continue to be well anchored. 
    失業率が6.5%を上回り、且つ 1〜2 年先のインフレ予想が FOMCの目標である 2.0%を 0.5%ポイント超上回らず、長期の期待インフレ率が安定している限りゼロ金利政策を継続する」
  • 12月開催のFOMC声明文より
    「 as long as the unemployment rate remains above 6-1/2 percent, inflation between one and two years ahead is projected to be no more than a half percentage point above the Committee's 2 percent longer-run goal, and longer-term inflation expectations continue to be well anchored.  (中略) The Committee now anticipates, based on its assessment of these factors, that it likely will be appropriate to maintain the current target range for the federal funds rate well past the time that the unemployment rate declines below 6-1/2 percent, especially if projected inflation continues to run below the Committee's 2 percent longer-run goal.
    失業率が6.5%を上回り、且つ 1〜2 年先のインフレ予想が FOMCの目標である 2.0%を 0.5%ポイント超上回らず、長期の期待インフレ率が安定している限りゼロ金利政策を継続する (中略) ゼロ金利政策は、失業率が6.5%以下に低下してからも、長期インフレ予想が2%を下回っている限り、相当の期間続けることが適切になる

声明文内容のピンクでハイライトを入れた部分が、フォワードガイダンス内容の強化と理解されているようです。私は最初に声明文を読んだ時、この部分を素通りしてしまったのですが、念のためにプリントし寝る前に読み直した時に気づきました。つまり、今までの緩和継続の条件に加え、最近の低インフレ傾向を考慮した形に書き直されており、低金利の長期化を約束した形となっています。

経済見通し

3ヶ月に一度発表される経済見通しでは、私自身が予想していたほど、GDPは改善されていませんでしたが、失業率は予想以上の改善、インフレ率はほぼ予想通りとなっていました。

データ:FRB 経済見通し

※クリックで拡大できます

一番気になっていたインフレ率予想を見ますと、各年の中間値は、「2014年1.5%」「2015年1.75%」「2016年1.85%」となっており、フォワードガイダンス強化により付け加えられた【インフレ率が2%を下回っている限り】をそのまま適用した場合、「2016年になってもゼロ金利政策が継続されたままなのか?」と、ふと疑問に思いました。

将来の金利水準予想について調べてみると、

  • 2015年末時点の政策金利水準予想 0.75%
  • 2016年末時点の政策金利水準予想 1.75% (9月時の予想 2%)

となっており、ゼロ金利政策の継続は【2014年ないしは、2015年の早い時期】までで、その後は利上げが予想されるようです。

気になる最初の利上げ時期については、

  • 17人中12人の理事が、2015年中
  • 17人中2人の理事が、2014年中
  • 17人中3人の理事が、2016年中

総合すると、17人中14人、つまり8割の理事達が2014〜2015年の間に最初の利上げが実施されると見ていることがわかりました。

念のために金利先物市場での最初の米利上げ時期を調べてみると、FOMC前までは2015年夏となっていたものが、テーパリング発表後は、【2015年9月】へと変化しており、ここでもFOMC理事達の予想とほぼ同じ時期を示唆しているようです。

それ以外で気が付いたこと

いくつかありますので、書き並べていきたいと思います。

1)テーパリング終了時期
バーナンキ議長は記者会見で、予想通りに事態が展開するという前提で、「毎回のFOMCで100億ドルの減額を続ければ、QE3は2014年末までに完全に終了する」と語りました。今までの予想では、2014年夏にも終了すると見られていたため、低金利の長期化がここでも約束された形となり、それが更に株価の押し上げ要因になったと私は考えています。

2)リスクオフ相場にならなかった
市場では、いざテーパリングが発表されたら、株価が急落し、リスクオフ相場となるであろうという見方が優勢を占めていたと思います。しかし、実際にはそれとは全く逆の動きとなり、当日の米代表的株価指数:ダウジョーンズは、292ポイントの上昇を遂げています。

これにはいくつかの理由が考えられますが、

  • フォワードガイダンス強化により、低金利政策の長期化が約束された
  • 最初のテーパリングは100億ドルの縮小に留まった
  • QE3終了時期予想が、2014年夏から年末まで延長された
  • テーパリングに踏み切った理由として、雇用改善だけでなく、企業の設備投資や家計消費が上向いた点が挙げられ、米景気回復が本格的に起動に乗ったことが好感された
  • 米予算案の可決など、政治面でもポジティブ要因が重なった ⇒ 9月のFOMCでテーパリングに動かなかった要因として、10月からの政府窓口閉鎖のリスクを重視したためとも言われています。今回は、FOMCの前週に、早々と2年間の予算案内容の合意がなされており、政治的リスクが軽減されたことが挙げられます。
  • 毎回のテーパリングの規模は、経済指標に応じて臨機応変な決定となり、あらかじめ決定された額を段階的に縮小する訳ではない
  • テーパリング開始時期をめぐり、いろいろな憶測が流れていたが、今回の決定を受け、市場の不透明感や思惑が一掃された

などが考えられます。

今後の注意点

これも何点か考えられますので、箇条書きにします。

1)注意すべき経済指標:PCE(個人消費支出)コア・デフレーター

今まで私達は、フォワードガイダンスの数値目標である【失業率 6.5%】に神経を尖らせ、毎月発表される雇用関連指標に一喜一憂していました。

しかし、今後はインフレ関連指標にも同じだけの注意が必要となります。その場合、消費者物価指数(CPI)に加えて、GDPと同時に発表されるPCE(Personal Comsunption Expendeture  個人消費支出)データが重要になります。この数字は、バーナンキ議長のイチオシ指標と言われておりますが、FRBでは物価指標として、PCEのうちでも特に、【コア・デフレーター】(エネルギーと食料費を除いた個人消費支出デフレーター)に注目していることが有名です。

2)長期金利と新興国からの資金流出

テーパリングが開始されたことを受け、今後はよほど米経済の回復基調が崩れない限り、FOMCが開催されるごとに国債とMBSの買い入れ額の縮小が実施されます。最初のテーパリングと同じ規模の縮小が続くのであれば、米国債利回り(=長期金利)が急騰する心配はないはずですが、なにごとにも‘絶対’はあり得ません。

なにかのきっかけで長期金利が大きく上昇してしまった場合、新興国の株価や通貨への悪影響が心配されます。既に、今年9月のFOMCでテーパリングが始まる!というコンセンサスが出来上がった時には、かなり大規模の資金が新興国の株や債券から流出したことは記憶に新しい出来事です。

3)住宅市場

FRBは国債に加え、MBSの購入額も減らします。穏やかな減少ペースとなるため、住宅ローン金利が急激に上昇することは、ないと予想されますが、来年のいつかの時点で住宅ローン金利上昇が心配事項となった場合、それでもアメリカ人の消費は堅調で、住宅ローン支払いにも全く支障がでないのか?注意すべきでしょう。

英国: 英中銀金融政策理事会議事録

今週水曜日に、12月4-5日に開催された英中銀金融政策理事会(MPC)の議事録が公開されました。驚いたことに、今回の議事録には、今まで目にしたことがない文言が載っていたのです。それは、最近のポンド高と低インフレに関する言及でした。

議事録内の23番目に、その2つが同時に明記されています。

23 In financial markets, there had been a slight tightening in monetary conditions, with UK longer-term market-implied interest rates rising by around 20 basis points and sterling appreciating by around 2% on the month. These developments were likely to reflect the relatively strong UK data. The sterling effective exchange rate index was near the top of the range it had occupied since early 2009, and had risen by around 9% since its recent trough in March 2013. Although the extent of the final pass-through to domestic prices was uncertain, that appreciation would contribute to disinflationary pressure. But any further substantial appreciation of sterling would pose additional risks to the balance of demand growth and to the recovery.

ポンド高は、ディスインフレ傾向への圧力となりかねない。しかし、今後もかなりポンドが強くなった場合は、景気回復の足を引っ張ることになるかもしれない

イギリスは不思議な国で、景気がよくても悪くても、常に‘インフレ懸念’と背中合わせとなるため、今回はじめて「ディスインフレ」という単語が議事録に登場したのを見て、私は非常に驚きました。

英中銀は他の主要国中銀とは異なり、インフレターゲット:2%に±1%という「糊代」(ターゲット・バンド)をつけており、18〜24ヵ月後のインフレ見通しが(2%ターゲットに限りなく近い)1〜3%の範囲に収まるよう、金融政策を遂行しています。ここでいう「ディスインフレ」が、インフレ・ターゲット・バンドの下限である1%を更に下回ることを指しているのか、それとも、2%を下回り1%に近づいた時点で既にディスインフレとみなすのか?については、正直はっきりわかりません。

データ: 英中銀ウェブサイト

※クリックで拡大できます

そこで、過去のインフレ率とポンドの強弱の関係を調べようと思い立ち、チャートで比較することにしました。最初のチャートは、2003年11月〜最近の消費者物価指数(CPI)前年比の推移です。下は、同時期の英中銀が毎日発表しているポンド実効レートです。常識的に考えれば、実効レートが強くなる ⇒ 金融引き締め効果が出る ⇒ インフレを押さえ込む効果があることになります。

最初のチャートで、CPIが下限の1%ギリギリまで下がったところに黄緑の矢印を入れてみました。この当時の議事録を読んでみると、「ポンド実効レートは、単月で4%上昇した」と書かれています。下の実効レートのチャートにも同じところに矢印を入れましたが、やはりポンドは強くなっています。

それとは別に、2つのチャートに黄緑色の丸を入れていますが、その時はCPIが大きく減少した時期です (2008年秋のリーマン・ショック後の変更は、特殊要因もあると思い、今回は省きました)。2度のCPI急落はマグニチュードが全く違いますが、、いずれの局面でも、実効レートは「ものすごい高いレベルで推移していた」か、「大きく上昇(=強い)していた」ことがわかります。

結論を言えば、英国のインフレ率が低下する時には、必ずと言ってよいほどポンド高が同時進行していると言ってよいでしょう。

現在のポンド実効レートは、リーマン・ショック後の高値に迫る強さを示しており、年初から約9%も上昇しました。

データ: 英中銀ウェブサイト

※クリックで拡大できます

ここでは詳しく書きませんが、私がまだ銀行で働いていた当時、英中銀は実効レートと金利との関係に4:1方式というものを使用していました。もし、未だにこの方式が生きているのであれば、実効レートの9%上昇は、2%を越える政策金利上げと同じ意味を持つことになります。つまり、政策金利は今まで通り0.5%のままですが、(実効レート上昇を通した引き締め効果により)政策金利が2.5%になったのと同じ影響が実体経済に出ていることを意味しているのです。

そうなると、過去の例からもわかるとおり、インフレ率上昇は押さえられて当然です。そして、もしこのままポンド高が継続すれば、英中銀はディスインフレ対策を練る事になるため、今年夏以降イギリスに住む私達が考えていた【景気回復 ⇒ 英中銀の次の一手は、利上げ】という発想から、【ポンド高 ⇒ ディスインフレ対策 ⇒ 追加緩和の必要性?】という発想に180度転換を迫られるかもしれません。

最後に

11月中に2014年の為替相場予想を自分なりに立てたのですが、そこではやはりポンド高を念頭に組み立てていました。しかし、今回の議事録で、ポンド高けん制発言が出たため、少し修正を迫られそうです。

もしポンド高が今後も加速し、インフレ率が1%に近いレベルまで下がった場合、英中銀はどんな手段を使い、ポンド高を抑制するのでしょうか?オーストラリア準備銀行(RBA)のスティーブンス総裁は、AUD/USDは0.85台が望ましいと異例の発言をしましたが、英中銀が同様の行動を取るとは思えません。やはり最初は口先介入、それが効かなければ追加緩和策導入をちらつかせる。それでも効果がなければ、マイナス金利の導入を示唆するなどが考えられます。この国は、1992年のポンド危機でジョージ・ソロス氏に滅茶苦茶にされた苦い経験がありますので、実弾介入に関しては臆病なほど慎重です。たぶん、2度と同じ失敗は繰り返せないという気持ちが非常に強いのでしょう。ですので、最後の最後まで、実弾介入は躊躇する気がしてなりません。

アメリカの景気回復が本物であれば、テーパリングが始まってからも株価は安定推移し、政策金利の面で米国の優位性が示されれば、ドル高になるという予想が多いのも事実です。今までは、「金利先高感はアメリカの方が強いが、いざとなったら、実際の利上げはイギリスの方が早いのではないか?」と私自身も考えておりましたが、今月の議事録でのディスインフレについての言及で、この予想が180度方向転換を強いられたことになれば、来年のどこかの時点で、ドル高によるポンド/ドルの下落が期待されそうです。

いずれにしても、サブプライム危機から6年経った2013年、米日英は最悪期を乗り越え、ますます経済が活況を呈する一年となりました。今年は円の一人勝ち(円安方向)となりましたが、来年は豪ドルやポンドが主役になれるのか?期待したいと思っています。豪ドルは取引しませんのでわかりませんが、ポンドに関しては中銀の姿勢にも左右されるという前提ですが、今年の円のような独歩安にはならず、上昇を押さえ込めるような値動きを想定しています。ただし、来年も円安基調は継続と考えているため、ポンド円は155円〜180円のレンジを想定している点には変化がありません。

 

松崎美子

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