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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

欧州統合と予算案内容チェック

更新日:2013年10月18日

米国で繰り広げられていた政府窓口閉鎖と債務上限引き上げ問題が、10月17日の期限ギリギリで、暫定的に解決の運びとなりました。

主な決定内容としては、

  • 政府資金を1月15日まで手当て (政府窓口は、この日まで閉鎖が解除されます)
  • 連邦債務上限を来年2月7日まで引き上げる

これを見る限り、解決というより‘’問題の3ヶ月先送り‘’という印象が強く、来年早々にも次の交渉が再開されるのは避けられそうにありません。ここで問題となるのは、2014年11月にアメリカは中間選挙を控えているため、その頃には更に政治色の強い【選挙用キャンペーン】的な再交渉となることが予想されるだけに、解決までには今まで以上に難航を極める可能性が高まっています。

さて、マーケットの関心がアメリカでの財政問題ばかりに集中しておりましたが、私が住むヨーロッパでも予算案の取り扱いについて、新しい試みが開始されましたので、ご紹介しましょう。

欧州統合に向けた動き

いきなり予算案の話をするよりも、まず欧州統合についてざっくりした説明を最初にしたいと思います。

2012年3月に開催されたEUサミットの席で、今までのような債務危機を繰り返さないためにも、ユーロ制度の抜本改革の一環として、統合の深化を通じた危機の克服を目指すことで合意しました。これを実現するには、加盟各国が国家主権の一部を放棄しEUに移譲する必要が出てきます。そのためには、過去に設定したEU条約の内容変更の必要性がからんでくるため、かなりの長期戦となることは覚悟したいと思います。

国家主権の一部移譲という前提にもかかわらず、ユーロ圏は統合強化を望み、本格的な統合のステップとして、【4本の柱】が設定されました。この4本の柱となった『銀行・財政・経済・政治同盟』のうち、欧州条約の変更が必要でない項目から、変更や改革がすすめられているところです。

銀行同盟

銀行監督権限の一元化

2008年のリーマン・ショック以降、ユーロ圏の多数の金融機関が倒産や再編を余儀なくされたことを受け、同じ過ちを二度と繰り返さないという決意のもとで、欧州中銀(ECB)による域内の大手金融機関の監督権限が決定されました。

これにより、各国の金融規制当局に代わりECBが、ユーロ圏内の大手銀行約150行を統一基準で一括監督することになります。中小規模の銀行については、加盟各国の金融規制当局が実質的な監督業務を継続。ただし、中小銀行でも、複雑な問題を抱えたり、経営に支障をきたす問題ある銀行などには、ECBが直接監督権限を行使できます。開始時期は、予定されていた2014年第2四半期からやや遅れて、2014年第4四半期からと決定。

それまでの主な予定としては

・ 2014年はじめ
バーゼルIIIに沿った新たな自己資本比率指令の導入

・ 2014年上半期
ECBの監督下におかれる金融機関に対して、資産査定・ストレステストの実施

・ 2014年秋
ECBによる銀行監督の一元化がスタート

この銀行監督一元化は、経済・通貨統合をより深めるための重要な位置づけとなっており、これがスムーズに機能すれば、銀行同盟の次の決定事項である【単一の銀行破綻処理制度】や【預金保険制度】の構築が待っています。

単一の破綻処理制度

今年6月に開催されたEU財務相会合で、銀行の破綻処理を巡り、損失負担を株主・債権者・一般投資家や大口預金者に求めるベイル・イン方式が認められました。そして、翌月に開催された欧州委員会では、正式に破綻処理委員会と破綻処理基金の設定が提唱され、現在はその内容固めの段階です。

気になる破綻処理に使われる資金ですが、域内の各金融機関が事前に積み立てを義務付けられている「破綻処理基金」をベースにするようで、この基金の規模は、約500〜600億ユーロと言われています。 破綻処理制度を巡るここからの予定としては、

・ 2014年秋
欧州安定メカニズム(EMS)から銀行への直接資金注入が可能になる予定

・ 2015年初
銀行破綻処理に関する共通ルールの導入予定

・ 2015年中
銀行破綻メカニズムがスタート予定

預金保険制度

現在、欧州の預金保険制度では、口座残高の10万ユーロまでが保護の対象となっています。銀行同盟を完成するためには、預金保険制度の統一が必要ですが、キプロス危機で見られたように、財政・金融行政能力への不安などから来る預金の流出が続くなど、ユーロ加盟国間における金融システムの健全性にかなりのばらつきが認められるため、それが是正されるまでは、単一の預金保険制度の創設は、かなり長期の目標と位置づけられても仕方がありません。

現在の予定としては、2014年末までに、欧州委員会が預金保険制度について提案する予定となっていることしか判っていません。

財政同盟

新財政協定 (Fiscal Compact)

銀行同盟とほぼ平行して前進しているのが、財政同盟です。一番最近の動きとしては、昨年3月のEUサミットで、域内の財政規律を強化する目的で、新たな政府間協定である【新財政協定】が誕生し、今年3月より正式発効に至りました。

この財政協定はEU27ヶ国全体のテーマとして協議されてきましたが、最終的には、英国とチェコが参加を見送ったため、全会一致を原則とするEU法に基づく条約ではなく、EUの法的枠組み外の政府間協定として発効。この協定の特徴は、従来の財政規律に加えて‘’構造的財政赤字の均衡化‘’を重要課題として挙げたことではないでしょうか?主な内容としては、

  • 財政協定に署名した国は、財政収支の均衡・黒字化を約束
  • 単年の均衡予算(構造的財政赤字対GDP比0.5%以内)を2013年末までに、憲法、ないしは同等の国内法に明記することを各国に義務付けられる
  • 但し、公的債務残高の対GDP比が60%を大幅に下回り、長期的な財政の持続可能性リスクが低いと判断される場合、対GDP比で1%までの構造的財政赤字が認められる
  • 長期的に持続が可能な基準値を「安定・成長協定」により設定され、毎年調整がなされる
  • 参加国が期限内に国内法制化が出来なかった場合、EU司法裁判所がそれについて決定を下す。その判決は法的拘束力を持っており、それに従わなかった場合には、最大でGDP比0.1%の制裁金を課せられる
  • 参加国は自国の国債発行計画を欧州委員会に報告する義務がある。

これを読む限り、かなり踏み込んだ内容となっており、欧州委員会の財政監視権限が一気に強化される運びとなっています。

ツー・パック (Two-Pack)

財政協定の前進となったシックス・パックと呼ばれる財政赤字対GDP比の設定などに代表される『5つの規則と1つの指令』から派生して、ツー・パックと呼ばれる2つの規制が導入、2013年5月30日に発効されました。

この聞きなれない制度を簡単に説明しますと、シックス・パックの導入により、財政・予算に対する監視を強めておき、今回のツー・パック導入で、ユーロ加盟各国の財政・予算決定を欧州委員会や加盟各国同志が監視・調整するという体制となっています。

アメリカであれだけもめにもめた予算交渉ですが、これからのユーロ圏では、自国の議会に提出する予算案を、それに先駆けて一般に公開し、他の加盟国や欧州連合/委員会がそれをチェック。そして、最終的には、欧州連合(EU)の承認を求めることが義務付けられたのです。

ツー・パックの手順を簡単に説明すると、

今週、アメリカの債務上限引き上げ問題が秒読み段階となっていた10月15日、ヨーロッパではツー・パック制に基づき、各国の予算案が発表されました。今後、内容についての審議を経て、万が一問題があった場合には、欧州連合は当該国に対し予算案の改正を求める権利を有しているようです。それに加え、金融支援を受けている加盟国には、予算案承認に向け監視チームを送る権限も与えられているため、その国の財政規律を強化し、債務危機の再発防止を目指すことにも力を注いでいるようです。

私が住む英国はユーロに加盟しておりませんので、提出義務はありませんが、ユーロ加盟国にとっては、予算案事前提出⇒承認という過程を経ることにより、「国家予算決定プロセスに、欧州的な側面を加えることによって、内容に問題があった場合、早期是正が可能となる」はずです。そして予算案作成の前提となるGDPやインフレ率の設定に関しても、どの国の政府も高めに設定してしまうため、その点を第三者の目で見てもらうことは大切かもしれないな...と私は思いました。

ユーロという通貨

今月に入ってからのアメリカで繰り広げられた政府閉鎖・債務上限引き上げ問題の展開を見ていて思ったのが、「10年後、20年後の基軸通貨体制は、どうなっているのだろう?」ということでした。

言い方が失礼かもしれませんが、これだけデフォルトという言葉が何度も出てくる環境に置かれたアメリカを、腐っても鯛と見なすべきなのか?それとも、アメリカがぎくしゃくしている間に、過去の債務危機での反省を踏まえ、統合という形で安全網をしっかりと確保しようとしているユーロ圏が、頭角を現してくるのか?かなり際どい問題になってくると、私は思っています。

過去ずっと基軸通貨であるドルは、世界の中央銀行が保有する外貨準備でも、断トツNo.1のボリュームを保持しています。最近もこの傾向は全く変化ありません。それを確認するために、IMF(国際通貨基金)が四半期ごとに発表している世界の外貨準備高のデータを使用し、私自身がチャートを作成してみました。今回は、ドルとユーロのみ(1999年〜)に絞りました。

まず最初は、世界全体の動きを見てみましょう。

※クリックで拡大できます

・ ドル
リーマン・ショックが起きた頃を除いて、堅調に伸びてきましたが、ここに来て、少し打ち止め感が出たようにも見えます。

・ ユーロ
リーマンの時に一度調整が入ってから、増加。しかし、過去3年くらい、ほぼ横ばい状態ですね。

次は、先進国のみに限った外貨準備高の推移です。

※クリックで拡大できます

・ ドル
リーマン・ショックの時も全く減少せず、すくすく伸びてきましたが、2012年頃から頭打ち状態であることが、わかります。

・ ユーロ
リーマン・ショックの時、そしてギリシャやポルトガルの債務危機が悪化した2011年頃にそれぞれ、減少に転じていますが、その後盛り返し、最近はグズグズしている状態です。

最後は、外貨準備金の増加率が一番高い新興国のみに限った外貨準備高の推移です。

※クリックで拡大できます

・ ドル
先進国とは違い、リーマン・ショックの時にガクッと減少し、その後は増加。ただし、この1〜2四半期は、頭打ち状態。

・ ユーロ
こちらも、先進国とは大きく違い、ユーロ圏債務危機が始まってから、どんどんユーロを減らし続けていたことがわかります。

先ほども書きましたが、腐ってもアメリカは鯛のままなのか?それとも、時間はかかるが、統合の深化によりユーロに対する安全網が完備して、欧州への投資魅力が増すのか?が気になります。基軸通貨問題は非常に時間がかかることですので、今すぐユーロを買ってドルを売りましょう!とは言いませんが、新興国、特に外貨準備高世界No.1の中国あたりが、外貨準備のドルをユーロに替えたり、今後の外貨準備はユーロをメインに増やすという行動にでも出れば、ユーロの需要は大きく増えていくことは間違いありません。

特に新興国のユーロ保有高が過去数年に渡り減少している中、今回のアメリカ財政問題が起きただけでなく、また来年早々新たな債務上限切り上げ問題が難航するようなことにでもなれば、(それまでに新たなユーロ危機が起きなければという大前提) ユーロの魅力が更に増すことも十分に可能でしょう。

 

松崎美子

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