FXなら安心と信頼のFX|セントラル短資FX

  • 法人のお客さま
  • サイトマップ
  • よくあるご質問
  • お問い合わせ
  • 推奨環境
  1. セントラル短資FX
  2. マーケット情報
  3. マーケットビュー
  4. 2013年バックナンバー
  5. 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX

マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

米国での政治駆け引き相場

更新日:2013年10月4日

今週はアメリカ議会での予算審議の難航を受け、政府機関が一部閉鎖するという事態になっています。それに加え、債務上限引き上げ問題も加わり、マーケット参加者は安全志向の強い円やスイスを買いすすむ相場展開となりました。

本日のコラムでは、先週に引き続き、今のマーケットに一番影響を与えている米予算審議と債務上限引き上げ問題に的を絞って書いてみたいと思います。

予算審議の決裂

アメリカ議会は、上院は与党・民主党が、下院は野党・共和党がそれぞれ多数を占めるねじれ議会となっています。そのため、それぞれが決議した新しい予算案内容を、お互いに否決し、法案を相手に送り返すという攻防がずっと続いていました。その結果、2013年度予算案が失効する9月30日になっても、新財政年度の暫定予算の成立が間に合わず、1996年以来17年ぶりに政府機関の一部閉鎖となりました。

野党・共和党は、来年の中間選挙に向け、オバマ大統領のリーダーシップ欠如を有権者に印象付けたいようですが、最近行われた世論調査によれば、国民の46%が政府機関の閉鎖は共和党に責任があると考えていることが明らかになりました。

このドタバタ劇を私もずっと見ていましたが、過去の予算審議の時は、予算案内容や予算規模など多岐にわたっていくつかの論点があったため、交渉が難航していました。しかし、今回の予算審議は、国民皆保険制度の導入を図るための【医療保険改革法案(オバマ・ケア)】、この一点を巡っての攻防であったためか、ますます両党とも感情的になっていたような印象を私は受けました。

政府機関の一部閉鎖が経済に与える影響

今回の政府閉鎖は ’一時的‘ ’短期的’と見られていますが、果たしてどのくらいの期間継続するのかは、誰にもわかりません。閉鎖期間別に経済に与える影響を調べてみたところ、

  • 数日間の閉鎖 ⇒ GDPに影響なし
  • 1週間の閉鎖 ⇒ 第4四半期GDPで、0.3%程度の下げ要因
  • 2週間の閉鎖 ⇒ 第4四半期GDPで、0.5%程度の下げ要因
  • 3週間の閉鎖 ⇒ 第4四半期GDPで、0.9〜1%程度の下げ要因
  • 1ヶ月の閉鎖 ⇒ 第4四半期GDPで、2%程度の下げ要因

驚いたことに、1ヶ月に渡り閉鎖が継続した場合には、一挙に2%もの下げ要因となってしまうそうです。現在、市場でのQ4GDP予想は、だいたい+2.5%ですので、そうなると+0.5%という寂しい数字になってしまうのかもしれません。

数字で見る政府機関の閉鎖

・18
1976年から数えると、今回の政府機関の閉鎖は18回目

・17
最後に閉鎖されたのは、17年前

・90
ホワイトハウスのファミリー・クオーターと呼ばれる居住区(大統領家族の居住部分)を管理する職員の数は、通常の場合には90人。しかし、今回の政府機関閉鎖の影響で、その数が15人へ減少。

・400
全米で閉鎖された国立公園の数。

・80万人
閉鎖により無給の自宅待機を命じられた連邦政府職員の数は、80万〜130万人と言われている。

金曜日の雇用統計は?

米政府窓口の一部閉鎖の影響で、懸念されていた金曜日の雇用統計。労働統計局のウェブサイトを見ると、『お知らせ』と称して、こんなことが書かれていました。

Special Notice:
This website is currently not being updated due to the suspension of Federal government services. The last update to the site was Monday, September 30. During the shutdown period BLS will not collect data, issue reports, or respond to public inquiries. Updates to the site will start again when the Federal government resumes operations. Revised schedules will be issued as they become available.

お知らせ:
このウェブサイトは、政府の窓口閉鎖の影響を受け、最後にアップデートされたのは、9月30日です。窓口閉鎖期間中は、指標の集計・発表は致しませんし、頂いた質問についても、お答えできません。閉鎖が解除され次第、ウェブサイトのアップデートが行われます。

雇用統計発表を管轄する米労働省労働統計局より、「本日(10月4日)に予定されていた9月米雇用統計の発表を延期する」と発表がありました。新たな公表日は未定で、同局は「(統計発表の)新たな日程は決まり次第、順次明らかにする」と説明しています。過去の例をみると、1995年に同じく政府窓口の一部閉鎖が行われた時、雇用統計は2週間遅れての発表となったそうです。

債務上限引き上げ問題

現在の米国を取り巻く環境で、予算審議決裂による政府窓口の閉鎖よりも恐れられているのが、債務上限引き上げ問題です。予算案の合意を頑なに拒んだ野党・共和党も、デフォルト・リスクを引き起こす債務上限引き上げ問題では、かなりの譲歩をしてくるだろうというのが共通した意見。これは、見方を変えると、債務上限引き上げ問題で譲歩する余地を残すために、予算交渉では限界まで強硬姿勢を貫いたとも見られています。

先週のコラムでも書きましたが、連邦政府の債務残高は、今年5月に既に法定上限である16兆7,000億ドルに達しており、財務省は資金繰りを動かしながら緊急的措置で、どうにか現在に至っている状態です。

米国では、連邦議会が国債の発行残高(連邦債務残高)の上限を法律で規定しており、大統領には決定権限がありません。1962年以降、米議会はなんと77回に渡り、債務上限引き上げを実行しています。そして、私もこの記事を書くまで知らなかったのですが、過去の引き上げは比較的スムーズに行われていたのですが、2010年に民主党が下院で過半数議席に達することが出来ず、ねじれ議会となってから、引き上げ問題が起きるたびに熾烈なドラマが生まれてくるようになったそうです。

データ: 米ホワイトハウスHP

※クリックで拡大できます

これは、ホワイトハウスのウェブサイトからデータを取り、私自身が作成したグラフですが、赤い棒グラフが2013年の債務残高、黄緑のグラフは2014年から2018年にかけての毎年の債務残高予想となっています。やはり、2008年のリーマン・ショックから端を発した世界規模の金融危機が引き金となり、債務が急増しているのが、確認できますね。

政府機関の閉鎖よりも恐い【債務上限引き上げ問題】

ここ数日、マーケットを動かしているアメリカの財政問題は、1)予算審議の決裂による政府機関の閉鎖、2)10月中旬には財政資金が底をついてしまう債務上限引き上げ問題 の2つが入り混じっています。私自身も、新しい報道や発言が出るたびに、「これは、予算関係?それとも債務上限問題?」と、いちいち考えて頭を切り替えるのに苦労しています。

債務上限引き上げ問題のほうが、政府機関閉鎖より恐ろしいと書いた理由は、デフォルトのリスクを抱えているからに他なりません。

これについて、米財務省が木曜日に報告書を提出し、そこでは
「A default would be unprecedented and has the potential to be catastrophic. Credit markets could freeze, the value of the dollar could plummet, U.S. interest rates could skyrocket, the negative spillovers could reverberate around the world, and there might be a financial crisis and recession that could echo the events of 2008 or worse.

米国のデフォルトは、予想もつかないほどの大惨事を引き起こすことになりかねない。クレジット市場は凍結し、ドルの価値は急落するであろう。そして、米長期金利は高騰するであろうから、負の連鎖は世界中で影響を及ぼすであろう。その結果、2008年の世界規模の金融危機を上回る危機となり、リセッションへと引き戻される結果になりかねない。」

と警告しました。この報告書内容がきっかけとなり、ドル円は97円70銭割れから一気に96円台まで急落、日経平均株価先物も14,000円台を一瞬割り込む結果となっています。

格付けへの影響

2011年夏、債務上限引き上げ法案を巡り、政府が盛り込んだ財政赤字削減の規模が小さすぎ債務の安定を損なう恐れがあるとして、格付け大手:S&P社は米国の格付けを、最上級の「AAA」から「AAプラス」に1段階引き下げています。この決定により、米国は史上はじめてトリプルA格を失う結果となりました。

今回の債務上限引き上げ問題について、同様の格下げが起こるのか?についてですが、ある米系大手銀行のレポートによると、

・財務省が設定した最終期限前に引き上げが実施された場合

Moody’s

Aaa   見通し:安定的を維持

S&P

AA+    見通し:安定的を維持

フィッチ

AAAからAA+へ1ノッチの格下げ  見通し:安定的

・債務上限引き上げに失敗し、国債利払いが停止された場合

Moody’s

AaaからAa1〜Aa2へ格下げ(1〜2ノッチの格下げ)

S&P

AA+から選択的デフォルトへ格下げ (最大、15ノッチ程度の格下げ)。その後、引き上げが合意され、利払いが正常化したら、AA格にする
(最終的には1ノッチの格下げ)

フィッチ

AAAからAA+へ1ノッチの格下げ。ただし、利払い停止が長期化する懸念が高まれば、一気に選択的デフォルトへ格下げ

とりあえず、現在のところ、大手3社とも上限引き上げ問題の解決が数日遅れたくらいでは、格付けの変更(引き下げ)とはならないだろうという見解を示しています。

債務上限引き上げ問題を巡る与野党の攻防とオバマ大統領の出方

10月17日に財務省の資金が底を付くと語ったルー財務長官。それまでに、スムーズに引き上げられれば問題ありませんが、もし合意されなければ、オバマ大統領が打って出る作戦(?)は、‘“社会保障制度に基づく退職・遺族・障害保険金の支給を巡る駆け引き”となるようです。

予算審議の決裂により、政府機関の閉鎖にもつれこんでいる現在でも、これらの保険金の支給は通常通りに行われています。しかし、共和党の反対で債務上限引き上げ問題の合意に失敗した場合、財源が確保出来ないため、これらの保険金の支給は一時的にストップせざるを得ません。このときに、オバマ大統領は、「共和党の反対のおかげで、国民は保険金を手にすることが出来なくなった」という作戦に出てくるといわれており、来年の中間選挙に向けて、共和党に出来る限りダメージを与えるようです。

まとめ

どこの国でも、特にねじれ議会の場合は与野党の熾烈な政治劇はつきものですが、政府の駆け引きの道具に財政問題が使われてしまうのは困りものです。特に、アメリカでこれだけ頻繁に財政を巡るいさかいが起きてしまうと、正直心配にもなりますし、呆れてもいます。

最初の頃は、予算案の合意が出来なかったとしても、政府機関の閉鎖はせいぜい1〜2日だけと高を括っていたマーケット参加者ですが、さすがに2日目が過ぎた時点で、それまであまり影響が出ていなかった株式市場で、売りが目立ってくるようになりました。

この期に及んでも、「さすがにデフォルトになるまで、放っておかないだろう。」と私は信じておりますが、来週の前半くらいまでになんらかの前進が見られなければ、マーケットはデフォルト・リスクを織り込みに行くと考えております。

本来であれば買われて当然だと思っていた金は、ヘッジファンドの投げで1280ドル台まで急落し、現在1310ドル台まで戻ってきています。しかし、商品全般、あまり元気がありません。そうなると、コモディティー全般には手を出さないほうが安全かもしれません。

FX市場では、安全通貨として円・スイスの買い、ドルの売りとなるのは予想がつきます。そして、資本の流入という意味では、ユーロとポンドが底堅く推移するとも思っています。

しかし、私が一番心配しているのは、9月26日に安倍首相がニューヨーク証券取引所で演説し、日本が世界経済回復の けん引役となると強調し、『BUY MY ABENOMICS! (アベノミクスは買いだ!)』と述べたにもかかわらず、海外勢がそれに乗ってくることを止めてしまった点です。もし債務上限引き上げ問題がこじれ、デフォルト・リスクが台頭すれば、市場に溜まっていると思われるコストの良くないドル円やクロス円のロングをどこで投げてくるのか?それがここから数円程度の調整があるか、どうかの鍵を握ると思っています。

※クリックで拡大できます

現在は、水色ラインでしっかりとサポートされている状態。もしこれが下抜けて今週終れば、下値のターゲットとして、96.72近辺(ピンク線)、そして94.45近辺(青線)を意識しています。

 

松崎美子

メルマガ無料配信中!

メルマガの配信をご希望の方は右のボタンより登録ページへお進みください。

マーケットビュー メルマガ登録

セントラル短資FXで取引をはじめる 当社でお取引をご検討の方

無料セミナ―を受講する

セントラル短資FXが提供する無料セミナー

「マーケットビュー」執筆陣も出演中。外貨投資の基本からFXのトレードテクニックまで各種セミナーを開催しています。

取引をはじめる

オンラインでスピード口座開設 最短翌営業日で開設

口座開設

!
  • ※当社による情報サービスは、お客さまの投資判断に当たって参考となる情報の提供を唯一の目的としており、断定的な判断の提供や特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
    当社および情報提供者は、情報の正確性、完全性、適時性等を保証するものでは一切なく、情報の内容を予告なく変更する場合があります。また、当該情報の利用によって生じたいかなる損害についても、一切責任を負うものではありません。投資の最終判断は、お客さま自身で行ってくださいますようお願いします。
    当社が提供する情報の著作権は、セントラル短資FX株式会社または情報提供者に帰属します。当社の事前の承諾なく情報の全部または一部を引用、複製、転送などにより利用することを禁じます。
マイページログイン
口座開設
わからないことは
0120-30-8806 携帯電話・PHSからもご利用いただけます。
ご利用いただけない場合 03-6833-0250

受付時間:午前08:00〜午後07:00(平日)