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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

FOMC理事会を終えて

更新日:2013年6月21日

6月18・19日の2日間に渡り開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)は、今までになく注目を集めていました。そしてバーナンキ議長の記者会見の途中からはじまったマーケットの動乱は、その翌日の木曜日も継続。結果としては、ドル高・株安・債券安(利回り上昇)・商品市場安となりました。どうして、ここまでマーケットは過剰反応を示したのか?一緒に考えてみましょう。

バーナンキ・プット期待

5月24日のコラム記事でもお伝えしたように、最近の市場ではアメリカの超緩和策の終焉を意味する『出口戦略』という言葉を耳にしない日はないと言ってもよいほどです。

QE3規模の縮小をはじめとする出口戦略について、バーナンキ議長や他のFOMC理事達の発言が出るたびに、その内容は一転二転しました。それもあり、今週の同議長の記者会見では、果たしてどんな発言が飛び出すのか?マーケットの注目度は、今までにないほど、高かったと想像します。

私自身もFOMCが始まる前に、今年の春以降のバーナンキ議長の発言を振り返ってみたのですが、かなり早い時期にQE3の規模縮小に動くことをほのめかす ⇒ その反動で株価が下落する ⇒ 今度は緩和策継続を臭わせ、株価を支えるという『バーナンキ・プット』を繰り返してきたように感じました。そうなると、もしかしたら今週のFOMCでも出口戦略についての言及はするかもしれないが、ちょうどよいタイミングでバーナンキ・プットが飛び出し、株価はそれに助けられるに違いない!という半ば諦め的なイメージを持っていたのも事実でした。

FOMCの事前予想

1) 米WSJ紙のFEDウォッチャー: Hilthenrath記者の観測記事

FEDの広告塔とも呼ばれる同氏は、先週そして今週と幾度にも渡り、FOMCでの予想を書いています。その内容を要約しますと

  • 景気回復が頓挫しない限り、QE3縮小を年後半から開始する可能性を示唆する可能性が高まってきた。
  • ただし、今月最初に発表された5月分の非農業部門雇用者数(NFP)を見る限り、今すぐ縮小に動くだけの根拠は、見当たらない。今後数ヶ月の指標を注視する必要がある。
  • 前回4月のFOMCでは、労働市場やインフレの見通し変化に応じ、QE3の規模を“拡大あるいは縮小する用意があること”を示唆したが、この「拡大あるいは縮小」というメッセージは、市場を混乱させた。
  • 株/債券/為替関係者は、QE3縮小を語るとき、『Tapering』と表現しているが、FED関係者は、この言葉が嫌いである。
  • Taperingという言葉を聞いて、市場関係者が連想する内容としては、「一旦QE3の規模縮小が開始されたら、その後は確実に毎月の国債購入額を減少し続けていく」ものとなるであろう ⇒ 例としては、現在の毎月850億ドルのQE3の規模が、次は650億ドルへ、そして450億ドルへと確実に縮小が継続されることが連想される。
  • しかし経済は生き物である以上、規模の縮小が確実に継続される保証は、どこにもない。
  • 場合によっては、縮小された後、しばらくその規模で据え置きし、その後は規模拡大に動くということも、経済状態によっては、十分にあり得る。⇒ つまりTaperingという「一度縮小したら、そのまま縮小しつづける」という言葉は適切でない。
  • 万が一、経済の回復が順調で、QE3の規模縮小が継続したとしても、景気見通しというものは変動するため、QE3縮小規模はあらかじめ準備して予定通り行うということは、無理である。
  • このTaperingという単語は、過去のFOMC議事録では何度か登場したことがあるが、バーナンキ議長は過去に一度も口にしたことがないし、今後もしないであろう。

私の感想:

私は、QE3縮小がある程度軌道に乗れば、よほどのことがない限り、縮小はずっと継続するものだと思い込んでいました。ましてや、縮小からまた拡大という可能性はあまり考えておりませんでした。しかし冷静に考えれば、経済は生き物という意味では、途中で軌道変更もありなのでしょう。

私が住む英国でも、英中銀が量的緩和第1弾(QE1)を終えた時、それでもう「緩和は終わり」と気を許していたら、いきなり2弾目(QE2)の発表をした経緯があるだけに、Taperingという言葉はある意味誤解を招きやすいかもしれません。

2) 英FT紙の観測記事

今週に入り、FT紙は「Fed likely to signal tapering move is close(=FEDは‘QE3の規模縮小’はもうすぐだ!というシグナルを送ると考えられる)」というタイトルの記事を載せています。かいつまんで内容を紹介しますと、

  • バーナンキ議長はFOMC理事会後の記者会見の席で、現在毎月850億ドル規模の資産買い入れプログラム第三弾(QE3)の規模縮小の時期が近づいてきたというシグナルを送ると予想される。ただし、その時期については、ここからの米経済次第という付け足しも忘れないであろう。
  • 昨年秋にQE3を開始した時に、FEDは『米労働市場に顕著な改善が見られるまで』という条件をつけ、資産買い入れを開始した。そして現在に至るまでに2つの動きが確認された。
  • ひとつは、失業率の改善 ⇒ 2013年末時点の失業率は7.75% ⇒ 最近は7.4%まで改善している。
  • 2つ目は新規雇用創出数が改善/安定しはじめたこと ⇒ NFPの過去6ヶ月の雇用創出数は月平均194,000 ⇒ QE3開始当時の130,000を大きく上回っているのがその証拠。
  • 雇用創出数の安定により、財政の崖問題で国民が直面した増税や連邦政府の歳出削減の影響も心配されたほどではなかったことが確認された。
  • 総合すると、FOMC理事達の間では、過去6ヶ月の平均雇用創出数が20万人に近づいたことで、『米労働市場に顕著な改善が見られるまで』という条件をクリアーしたと判断する理事もいるが、この『顕著な改善』の判断基準を巡り、意見が分かれているとも考えられる。
  • 毎月850億ドルの資産買取を継続することを‘火事’に例えれば、既に火の勢いはだいぶ弱まったにもかかわらず、同じ量の水をかけ続けることに対する弊害を指摘する声もある。ただし、ここで一気に水を止めてしまうと、火事がまた大きくなることも考えられるため、その水加減が大事となる。

私の感想:

マーケットが一番注目しているのは、「QE3の規模の縮小」=「金融の引き締め」とは、ならない、つまり規模の縮小ということが「金利上昇に繋がらない」ために、それをバーナンキ議長はどのように市場に伝えるのか?その対話の内容が今回のFOMCでのキーポイントとなると考えています。

FOMC声明文と経済・労働市場予測

FOMCの声明文内容ですが、毎月850億ドルの資産購入プログラムを継続すると表明し、同プログラムの縮小時期は明記していませんでした。

同時に発表された経済予測は下記の通りです。

資料:FOMC経済予想

※クリックで拡大できます

GDP予想の変化

青い枠で囲んだ部分がGDP予想です。上段が今回、下段が3月発表分となっています。
これをみると、2013年に関しては、中心値が3月予想のほうが若干高めとなっていますが、2014・2015年に関しては今回の予想のほうが改善されています。

失業率予想

FOMCの出口戦略に一番影響を与えるのが、失業率とインフレ見通し。その肝心な失業率ですが、今回発表された予想は、全ての年において前回3月の予想よりも改善しており、出口戦略開始時期の前倒しという見方になりました。特に2014年の失業率は6.5−6.8%に低下するとの見方を示したため、QE3規模縮小から一歩踏み込み、政策金利引き上げの基準とする水準に達する可能性が出てくることにもなります。

この数字が発表されるとすぐに、それまで円とユーロに対して弱含んでいたドルは一挙にプラスに転じました。

ちなみに、FOMCの参加者19人中、14人がフェデラルファンド(FF)金利の最初の引き上げに適切な時期を2015年としました。それに加え、2015年末までに政策金利が1%かそれ以上に設定されると見込んでいるFOMC参加者は13人となり、3月時点の10人から増加したことが確認されました。

バーナンキ議長の記者会見

FOMC終了後に記者会見をしたバーナンキ議長は、ここでまたまた驚きの発言をしました。それは、『経済見通しが予想通りに改善すれば、月間850億ドルの債券購入(QE3)の規模の縮小を年内に開始し、来年半ば頃にはQE3を停止する可能性が高い』ことを明らかにしたからです。

この発言、そして経済予測の中では、2014年に失業率が6.5%に低下すると示唆しており、 FRBが予想よりも早い時期に利上げに踏み切ることもありえると判断したマーケットは、一気にドル買いに走りました。ドルの実力を示す「ドル・インデックス」は、FOMC前は4ヶ月ぶりの安値(80.498)をつけていましたが、バーナンキ議長の記者会見をきっかけに、グングンと値を飛ばし、81.47で終わっています。

FOMC翌日のマーケット

バーナンキ議長の記者会見終了くらいから、ドル高の反動もあり、新興国の株式や通貨が大きく売られました。反政府運動が続いているトルコ株式指数は5月の高値から21%も下落。同じ新興国のブラジルでは、自国通貨:レアルが急落し、中銀が介入していますが、全く効果なし。

世界の株価 ⇒ 大幅下落

アジア市場では前日の新興国の株価下落の影響をまともに受け、中国や韓国株式指数が約1年9ヶ月ぶりの大幅な下落を記録。そこにきて更にマーケットのセンチメントを冷やしたのは、中国HSBC製造業購買担当者指数(PMI)速報値(6月分)だったと思います。発表された数字は48.3となり、前月5月の49.2よりも悪化したことを受け、中国の製造業活動の縮小が確認された形になり、ますます弱気相場へ突入。

その後ひらいた欧州株式市場でも、主要株価指数が3%を越す大幅下落となり、19ヶ月ぶりの下げ幅を記録。英国は2011年9月以来の下げ幅となってしまいました。

主要国の国債 ⇒ 国債価格下落:債券利回り(イールド)上昇

通常ですと、株価が下落すると国債は買われ、利回りは下落するのが普通です。しかし今回の相場は、アメリカ経済の回復期待を背景にした緩和終了を意味する出口戦略相場となっているため、金利の先行き見通しは当然高くなります。それを素直に反映してか、主要国の国債利回りは上昇しました。例えば、フランスの2年物と5年物それぞれの利回りは2012年6月以来の高さ、イギリスの10年債は2012年3月以来の高さとなっています。

私が一番注目していた米10年物国債利回りは、木曜日のオープンからいきなり2.4%を突破。この『2.4%』というレベルは、2011年から何度もキャップ(頭を押さえられる)されている非常に重要なレベルなのです。具体的に申しますと、まず2011年10月に2.4%へ行きましたが、そこで頭打ち。そして2012年3月にもう一度2.4%を試しましたが、再度頭打ちとなっています。

為替をする人達にとっては、米長期金利上昇=ドル高という相関性が一般的ですが、過去の2例を見る限りは、2011年10月のときはドル安、2012年3月のときはドル高となっており、100%の相関性は確認できず。

今回、果たして2.4%で再度頭打ちになるのか?もしかすると、3度目の正直で、今度こそは2.4%を上に抜けていくのか?は、誰にもわかりません。しかし、もし2.4%を上抜けした場合、金利上昇にドルが素直についていく(=ドル上昇)ようなことにでもなれば、ドルの世界が変わります。

この市場心理の不安定さを顕著に物語っているのが、CDS*のプライスです。例を挙げると、 イタリア5年国債のCDSは木曜日のオープンから16bps上昇して284bps、ポルトガル5年債のCDSは27bps上がり、395bpsとなっているのが気になります。

つまり、CDSのプライスが上がること=デフォルトのリスクも上がることを意味しているだけに、アメリカの出口戦略相場のお陰で、アメリカは一人勝ちしていますが、その反動を受けた新興国のアセット(株や国債)はどんどん売りを誘発しており、その影響が(新興国内で止まらず)ヨーロッパをも巻き込んで展開される危険性も出てきたということでしょう。

  • * CDSとは?
    「Credit default swap(クレジット・デフォルト・スワップ)」の略称。
    リスクを回避するために開発された金融商品の中でも、企業や国の債務不履行(デフォルト)を対象にしたもの。国や企業が倒産して借金が棒引きになるかもしれないことに対する保証・保険を金融商品化したもの。その国や企業が倒産する確率が上がれば上がるほど、CDSの価格も上がる。つまりデフォルトする可能性が高まるため、CDSを通じた「保険料」が上がるため。

貴金属価格 ⇒ 急落

他の何よりも大きく値を下げたのは、メタル(貴金属)でした。伝統的に、金や銀に代表されるメタルとドルの値動きは、「逆相関性」にあるといわれているだけに、ドル高相場の時には貴金属は下落するのが当たり前とも言えます。

しかし今回の動きは桁違いに大きくなっており、金を例にとれば、6月19日のバーナンキ議長の記者会見が始まる頃には1,370ドルでしたが、翌日のNY午後にはそこから100ドル近く下がっています。

この貴金属の急落を受け、金をロングにしていたヘッジファンドが危ないのではないか?という噂も立っており、ますます市場心理を冷やしているのも事実。

バーナンキ議長解雇説

皆さんは、金融関連報道のみを放映するブルーンバーグTVやCNBCをご覧になりますか?私が住むロンドンでは、この2社の放送は有料となっていますが、仕事上必要ですので、いつでもライブで聴けるようにしています。今はコンピューターでも無料で放送していますので、皆さんも時間があれば是非試してみてください。

ブルーンバーグTVに「チャーリー・ローズ・ショー」という番組があります。私も暇があればいつも見ている番組ですが、政界・金融関係者だけに留まらず、音楽も含めた芸術関係者まで多方面にわたるゲストを招き、ローズさんという著名なジャーナリストが驚くほど鋭い質問をして出演者がそれに答えるという見ごたえのあるショーです。

今週月曜日に出演したオバマ大統領は、インタビューに対する答えの中で、「バーナンキ議長は本人が望むよりも長く議長として在任している」と述べたことを受け、同議長の再選はないという明確なシグナルを市場に送りました。

バーナンキ議長の2期目の任期は2014年1月31日で切れますが、今年3月に自身の進退に関するインタビューを受けた同議長は、「それについては、オバマ大統領と意見交換をしている。」と認めて以来、3期目継続か?それとも2期で退任されるのか?市場でも数々の憶測が流れていました。

バーナンキ議長自身からではなく、オバマ大統領の口から同議長の進退問題に関する回答が出たことを受け、一部の市場関係者の中からは、「オバマ大統領、バーナンキ議長を切り捨て」という見方が出てきているようですが、他の報道を見る限り、同議長は以前勤務していた米プリンストン大学で再び教鞭を取る事を希望していたとも言われています。

いずれにせよ、このオバマ大統領発言を受け、バーナンキ続投の可能性が絶たれたことで、今後は『後任人事』の話題でマーケットが動くことも考えられるだけに、ますますボラティリティーの高いマーケットとなるかもしれません。

まとめ

米FOMCでの出口戦略の早期実現 ⇒ 緩和から引き締めへの転換の可能性を受け、マーケットはそれを一気に取り込もうとしています。結果としては、ドル高・株安・債券安・資源安となりました。

私がずっと考えていたシナリオは、出口戦略シナリオが出てくる ⇒ 市場における流動性が縮小 ⇒  株安に繋がる... そして、世界的な株安の影響を受け、日経平均も反落。

ここまではシナリオ通りなので満足なのですが、ここから先が問題なのです。

それは、昨年からのアベノミクス相場では、日経平均が下げると、ドル円も下げていました。しかし今回の出口戦略相場では、日経平均にドル円が追随して来ないんです... それどころか、米国の景気回復期待により上昇しているドル金利と足並みを揃えるかのように、ドル高/円安となっています。

そこで私は、今回の相場とアベノミクス相場を完全に切り離して考えると、もう少しすっきりするのではないか?と考えました。つまり、単純に先行き金利差に注目するのです。

つまりここから緩和を拡大すると思われる国は、日本であり、ヨーロッパであり、もしかすれば、カーニー新総裁が来月から就任する英国です。それに対し、緩和から引き締めに移行する出口戦略をとれるのは、アメリカだけとなります。そうなれば、金利が上がるアメリカのドルを素直に買い、ここから更に金融緩和するであろう円・ユーロ・ポンドを売ることがいいのかもしれません。

ユーロがマイナス金利を導入すれば、否が応でもマイナス金利政策を取らざるを得ないスイス・フランを売るのもいいのですが、今回の出口戦略相場が長引けば長引くほど、今後もっとひんぱんに新興国経済の破綻リスクなどが話題になると考えられます。そうなった場合、「有事のスイス買い」が飛び出す可能性もあるため、スイス売りは今回の波乱相場が完全に収まるまで手を出さずにいようと決めたところです。

 

松崎美子

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