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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

今週英国で起きた2つの出来事

更新日:2013年5月17日

日本では夏日や真夏日が観測されているようですが、私が住む英国では5月にしては珍しく降雪のニュースが流れています。気象庁の発表によると、欧州大陸から日本へ向け、熱帯風のようなものが吹いており、英国とアイルランドだけがその範囲に入っていないそうです。この影響を受けたモスクワでは28度という記録的な暑さとなっているとも報道されました。悲しいことに、今回の気温差は、欧州や日本が暑くなればなるほど、英国やアイルランドはその反動で寒さが厳しくなるとのこと。これを書いている私自身も、今週は暖房を入れっぱなしにしていますが、時々キーボードを打つ指がかじかみ、「本当に5月なの?」と首をひねっているところです。

さて、本日のコラムでは、今週英国で起こった2つの出来事について書いてみたいと思います。

@ EU離脱の是非を問う国民投票

今年1月に、キャメロン首相は「英国のEU離脱の是非を問う国民投票」(以下、国民投票) を2017年に実施すると発表し、話題を呼びました。

来年5月には欧州議会選挙が、そして2015年には英国総選挙が控えていることもあり、今年3月に実施された補欠選挙や、5月の地方選挙は、それら2大選挙の前哨戦として位置づけられ、政府関係者だけでなく有権者である国民も、その結果に一喜一憂しました。

2つの前哨戦での戦績

・ 3月に実施された英国南部の補欠選挙

もともと自民党色が強く労働党の影が薄い選挙区での補欠選挙となったため、一番の注目点は、第2党は保守党になるのか?それとも英国独立党(UKIP)か?ということでした。UKIPはその名の通り、英国のEU離脱を支持している政党で、昨年くらいから急速に支持率を伸ばしています。

結果としては、連立与党である保守党が第三党へ転落してしまい、英国中に衝撃が走りました。この敗北を受け、保守党は2015年の総選挙までに、EU離脱を支持するUKIPに追いつき追い越せるよう反欧州姿勢を強めるに違いないというコンセンサスが出来上がり、保守党内部の反欧州派の発言機会が増えるであろうと危惧されていました。


・ 5月2日に実施された英国とウェールズで地方選挙

3月の補欠選挙に続き、ここでも保守党は大敗し、UKIPが事前予想の3倍以上の大勝を成し遂げました。

そのため、2015年総選挙でUKIPに票を奪われるのを恐れた保守党反欧州派の議員達は、キャメロン首相に対して国民投票実施の法案化の実現を迫り、地方選挙の翌週に行われたエリザベス女王の「施政方針演説」の中で、「国民投票実施の公約」を盛り込むよう迫りましたが、結果としてはこの発表はありませんでした。

週末の政治ショーでの出来事

先週末、BBCテレビの政治ショーに出演したゴーブ教育大臣は、「もし本日国民投票が行われたら、私は迷わず‘英国のEU離脱’に1票を投じるであろう」と爆弾発言。そして同じ日に、他の番組に出演したハモンド国防大臣も、同様の発言をし、英国中にショックが走りました。それまでにも保守党の反欧州派議員からも同様のコメントが漏れ聞こえていたことは確かですが、閣僚レベルの議員が、それもBBCという公共の放送で国民に対し発言したのは今回が初めてでしたので、保守党内部では火をつけたような騒ぎとなりました。

更に悪いことに、これら閣僚クラスのEU離脱賛成発言は、キャメロン首相が訪米でイギリスを留守にしているというタイミングで出されたのです。

キャメロン首相留守中の動き

閣僚発言だけで終わっていればよかったのですが、問題はもっと深刻化しました。週があけてからの保守党反欧州派の動きは素早く、キャメロン首相が留守中にもかかわらず、イギリス議会下院では『先週エリザベス女王によって行われた施政方針演説で、国民投票法案が盛り込まれていなかったことを遺憾に思う』という動議が提出され、それに対する採決が行われました。結果は、賛成130票/反対277票となり、動議じたいは否決されましたが、この票配分を巡りキャメロン首相は非常に厳しい立場に立たされただけでなく、同首相の求心力にも疑問符がついた形となってしまいました。

その理由は、賛成票、つまり「施政方針演説に国民投票法案が盛り込まれていなかったことを遺憾と思う」に票を入れた130人のうち、なんと116人が保守党議員であることが判明。イギリス下院における保守党議席は303ですから、その半分弱が賛成に票を入れた計算となります。そして閣僚クラスはこの動議の採決には不参加となっているため、もし彼らが参加していれば、賛成票が増えていたことは間違いありません。

国民投票法案とは?

気になる「2017年までに国民投票を実施する」法案内容ですが、1月のキャメロン首相のスピーチと、今回の法案を比較したところ、2つの違いがあります。ひとつは首相限定の有無、そして実施時期として、2017年に限定せず、‘’2017年末までに’’としているため、時期が早まる可能性も盛り込んでいます。

ひとつだけ少し難しいことを付け加えますと、この法案は『議員提出法案(Private Members’Bill)』** という位置づけとなっており、政府提出法案(Government Bill)と比較した場合、英下院では、議院規則上、議員提出法案の審議時間は極めて限定されており、一定の反対がある法案は成立が困難な仕組みになっているのが特徴かもしれません。

** 
イギリス議会での法案の扱い方は大別して、@一般的に適用される公法案(Public Bill) A特定の個人・団体等に適用される私法案(Private Bill) B両者の規定が混在した混合法案(Hybrid Bill)に分かれています。

さらに公法案(Public Bill)として、@大臣である議員が提出した法案である政府提出法案(Government Bill) Aその他の議員が提出した法案である議員提出法案(Private Members’Bill)に分かれています。政府提出法案と議員提出法案の位置づけにはほとんど相違はありませんが、下院では議院規則上、議員提出法案の審議時間は極めて限定されており、一定の反対がある法案は成立が困難な仕組みになっているようです

いずれにしても、動議の採決結果を受け、今週木曜日の議会では‘’国民投票の法案について正式に議会で協議する‘’という約束が取り付けられました。協議が実際に行われる日として、7月5日が候補としてあがっています。つまりこれから7月5日の公式協議に向け、国民投票を巡る政治的駆け引きが活発となり、これに関するヘッドラインで、ポンドが右往左往する可能性が高まったともいえるでしょう。

果たしてこの法案が正式な法律に組み込まれるのか?については誰にも判りませんが、反欧州派にとって、この問題が議会で協議される機会が与えられたことは記念すべき事実となり、さらに大事な点として、保守党は本気で国民投票実施を約束した『唯一の党』であるということが、国民の記憶に残ることが大事であるとされています。

来年には欧州議会選挙、再来年は英総選挙を控えた今、国民投票法案が正式に法律に明記されるまで、この保守党反欧州派議員からの雑音は高まるばかりと予想します。

国民投票法案の真意

これら一連の動きが、キャメロン首相が訪米中に起きたことで、同首相の影響力低下が心配されています。

ただし、一部の政治専門家によると、保守党反欧州派の今回の動きは、決してキャメロン引きおろしを図ったものではなく、あくまでも2015年総選挙に先駆けたキャンペーンの開始とみる向きもあるようです。その理由としては、「国民投票実施」を約束している政党は、現在のところ保守党だけです。そうなると、国民投票を希望する有権者は、2015年の総選挙で保守党に票を入れざるを得なくなるからです。

保守党と並び2大政党のひとつである労働党は、2017年までに国民投票実施の約束をすることは、間違っているという姿勢を貫いており、英国にとって必要なのは国民投票ではなく、景気浮揚に向けた対策であると語っています。

UKIPの姿勢は、国民投票を実施するのであれば、2015年総選挙前に片付けてしまうべきだとしています。その理由は、総選挙で他の政党が与党となれば、あらためて国民投票に対する英国の出方が変わってくる可能性が高まるからです。

いずれにしても、この問題は今後の政治動向を複雑にするだけでなく、最悪の場合は連立与党の相棒である自民党が欧州寄り政党であることを考慮すると、保守党反欧州派の意見が強行になればなるほど、連立政権崩壊という新たな問題が発生しかねなく、それはポンドの取引をする上でネガティブな要因となります。

A 英中銀四半期インフレーション・レポート

今週水曜日に、英中銀から四半期インフレーション・レポート(以下、インフレ・レポート)が発表されました。今回のレポートは、キング総裁にとって最後のものとなるため、レポート発表と同時に行われた同総裁の記者会見は市場の関心を集めました。

レポートの主な内容としては

  • 前回(2月)と比較して、インフレ率は低下/成長見通しは改善の兆しが見えてきた
  • ただし、英国は現在も執拗なインフレ懸念を抱えている
  • 英景気には回復の兆しが見える
  • 景気回復基調は確認出来るが、その継続が可能であるかは、海外特にユーロ圏の状態にも左右される
  • 金融政策はかなり緩和的
  • 今年のインフレ率のピークはQ3に訪れ、+3.1%となると予想
  • 2013Q2GDPは+0.5%を予想
  • その後、GDPは2014年Q2に+1.7%、2015年Q2に+2%を予想

などとなっています。

GDPについて

先月発表された2013Q1GDPが予想の+0.1%より強い+0.3%(前期比)となり、トリプル・リセッション懸念が払拭されただけでなく、先行きの景気回復期待が一気に膨らみました。そのため、今回のレポートでも、将来のGDP予想が飛躍的に改善されているのではないか?という期待感が高まったのも事実です。

実際にレポートを見ると、期待したほどの改善は見られなかったものの、前回2月に発表されたインフレ・レポートと比較すると、0.2%ほどGDP予想は良い方向へ修正されています。

これは英中銀が作成した将来のGDP予想グラフですが、前回2月の予想が灰色の線、そして今回のレポートでの予想を緑の線で表示しています。ギザギザ線の一番高い山の頂点部分が『2年後のGDP予想レベル』となります。グラフをみると一目瞭然ですが、灰色の山より緑の山の頂点が右側にずれていますね。これは予想GDPレベルが改善したことを示します。

具体的な数字で示しますと、前回2月のレポートでの2015Q2GDP予想値は+1.8%だったのに対し、5月のレポートでは+2.0%を予想しています。

次のチャートは、GDPの各セクターの推移を表したものです。

これをみると、

・ サービス業 (英経済の77%)
2008年秋のリーマン・ショック後、低下したものの、2009年からは穏やかな上昇が確認出来ます。

・ 製造業 (英経済の10%)
同じく、リーマン・ショック後、大きく下落し、その後回復。しかし2011年にピークをつけて以来、ジワジワと下降中。

・ 建築業 (英経済の7%)
リーマン・ショック後、最大の下落を見せたのが、建築業でした。その後、V字回復を果たしたものの、2011年後半から急落。最近はリーマン・ショック以下のレベルまで落ち込んでいます。

2010年総選挙で誕生した現在の連立政権は、サービス業中心の金融立国から製造業を要とした産業構造の転換をはかりましたが、英国最大の輸出先が欧州であるだけに、ユーロ圏のリセッションの悪化の影響をまともに受けてしまい、現在までのところ、あまり功を奏していません。

気になる建築業ですが、英中銀が昨年8月に始めた新しい融資促進制度「融資のための資 金調達スキーム(FLS)」の効果が確認されてきており、特に住宅ローン貸し出し件数が改善しています。今年は例年になく雪の多い年となっていますが、天候の回復が確認され次第、徐々に住宅関連、特に建築業の回復が期待されるところでしょう。

インフレ率について

これは英中銀が作成した将来のインフレ率予想グラフですが、前回2月の予想が灰色の線、そして今回のレポートでの予想を赤の線で表示しています。

ギザギザ線の一番高い山の頂点部分が『2年後のインフレ率予想レベル』となります。グラフをみると、灰色の山より赤の山の頂点が左側にずれています。これはインフレ予想レベルが下がったことを示します。

具体的な数字で示しますと、前回2月のレポートでの2015Q2CPI予想値は+2.2%だったのに対し、5月のレポートでは+2.0%を予想しています。

原油価格を例にとると、過去1ヶ月の間に9%近く下落していることを考えれば、この予想には納得です。

最初の利上げ時期

インフレ・レポートを読んでいて、一番気になったのが、「最初の利上げ時期」予想でした。前回2月のレポートでは『2015Q1』が最初の利上げ時期となっていましたが、今回は1年以上遅れ『2016Q2』となっています。

5月のレポートに載っていた将来の政策金利レベルの予想チャートですが、紫色の線が前回2月のレポートでの予想、そして黄緑色の線が今回5月のものとなっています。これをみると、2月のレポートでは、最初の利上げ時期を2015年Q1としていました。しかし今回のレポートでは、利上げ時期を1年以上遅らせ、2016年Q2としています。

実際に数字で明記されている表がレポート内にありましたので、それも添付します。

上の段が今回5月のレポート、下の段が前回2月のレポートでの予想。政策金利が現在の0.5%を上回ると予想される時期に、それぞれ赤丸をつけました。それによると、2月の予想では2015Q1となっていますが、今回は2016Q2に変更されています。利上げ時期を1年以上遅らせた根拠に関して、インフレ・レポートでは「2月のレポート発表時と比較して、短期金利が低下している。それをスワップレートに反映した場合、最初の利上げ時期がこれだけ遅れることとなる。」と説明が加えられていました。

異次元緩和について

最後になりますが、今回のインフレ・レポートでは、異例とも言える『日銀による異次元緩和』についても半ページに渡り解説が付け加えられていました。(レポート10ページ目)

それによりますと、日銀のデフレ脱却に向けた努力は評価しているものの、日経株価平均の上昇率と円の下落率は著しいものがあると言及しています。それに加え、資産バブルとは書かれていないものの、異次元緩和策発表後、スペインやイタリア国債が買われ、それらの国の国債利回りが低下したとグラフ付きで紹介されていました。

 

松崎美子

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