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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

ゴールデンウィーク期間中の「マーケットビュー」掲載予定について
4月末から5月上旬のゴールデンウィーク中、誠に勝手ながら『マーケットビュー』は以下のスケジュールで掲載させていただきます。 何卒よろしくお願いいたします。

日付

掲載

ご執筆者

4月26日(金)

松崎美子氏

4月29日(月)

×

4月30日(火)

野村雅道氏、和田仁志氏

5月1日(水)

山中康司氏

5月2日(木)

津田穣氏、松崎美子氏

5月3日(金)

×

5月6日(月)

×

5月7日(火)

野村雅道氏、和田仁志氏

※「○」は掲載日、「×」は掲載をしない日となります。

財政規律優先から成長重視へ路線変更か? 

更新日:2013年5月2日

日本ではゴールデン・ウィーク(GW)も始まり、皆さんおくつろぎのことと思います。通常ですと、私のコラム記事は金曜日更新となりますが、今週の金曜日は憲法記念日にあたり祝日となるため、一日早い木曜日の更新となります。

木曜日の欧州時間午後には、私が今週一番注目している欧州中央銀行(ECB)の金融政策理事会、そしてドラギ総裁の定例記者会見が行われます。

それに先駆け、本日はECB決定内容予想、そしてその予想の土台となる政治・金融関係者の姿勢の変化について書いてみたいと思います。

緊縮財政策の限界?

昨年9月、ECBはOMTと呼ばれる加盟国の国債購入計画を発表し、国債利回りの急騰により自力で財政運営の遂行が難しくなっていた南欧州諸国の利回り低下を促しました。

この当時、OMTにより救済される筆頭として名前が挙がっていたのはスペインでしたが、最終的には自国の財政政策をトロイカ調査団に預ける事から生じる国家尊厳の喪失に対し強い拒否反応を示し、結果としては自力で頑張る選択をしたという経緯があります。

その翌月から、スペインは2013年度予算案原案の作成にかかりはじめたのですが、OMT援助に頼らないという政府の選択のお陰で、かなり厳しい追加緊縮策が盛り込まれることになってしまい、それに腹を立てた有権者は、ラホイ首相辞任要求をする抗議デモを実施しました。

考えてみれば、ラホイ氏が首相となった2011年12月からのわずか10ヶ月の間に、5回目となる追加緊縮策導入ですので、国民の反発はある意味仕方がないとも言えるでしょう。

この抗議を受け、スペインのモントロ予算相は記者会見を開き、「2013年度予算案は、経済成長と雇用促進をメインテーマとする」と発言し、緊縮財政策の限界に言及した形となりました。

この時は、そんなことは無理だろう...と私は思っていたのですが、それから2ヵ月後の昨年末、国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事がアイルランドを訪問した際に、「アイルランドはEUやIMFが課した債務削減条件をとことん順守した唯一の国である。過去6回に続く全ての予算案に緊縮財政策を盛り込み、厳しい試練に耐えた。その甲斐あってか、2012年の赤字目標達成は確実と見られる。来年以降、経済成長率が極端に落ち込まない限り、これ以上の緊縮策の導入は必要ない。」と語り、同国はユーロ圏で金融支援を受けた国として最初の脱緊縮国となったのです。

このリプトン筆頭副専務理事の発言とほぼ同じ時期に、同じくIMFのラガルド専務理事も、『財政政策と景気浮揚のバランスを取ることの重要性』を訴えはじめ、ここからのヨーロッパは‘’財政規律優先から、成長重視の現実的な路線へ転換すること‘’が必要だと語りました。

それから4ヶ月たった今年4月はじめ、就任後初の訪欧となったルー米財務長官はブルッセルを訪問し、ファンロンパイEU大統領・バローゾ欧州委員長・レーン委員など、EU首脳と会談。そこで同長官は、欧州の景気浮揚を目的とした需要を喚起することの重要さを訴えました。

そしてその10日後、ワシントンで開催された20ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)に出席していたEUのレーン委員(経済・通貨担当)は、「緊縮と景気浮揚」の重要性を語りかけ、景気後退の深刻化の解決を優先するとも取れる発言をし、参加者を驚かせています。

その翌週、今度はEUのバローゾ委員長が同様の発言をし、こちらでのメディアでは『緊縮財政策の限界』というタイトルで大々的に報じられました。その発言内容を見てみますと、

  • 過去3年に渡り、ユーロ圏が実施していた緊縮財政策は、経済のファンダメンタルズの視点から考えれば正しい選択であったが、ここにきてからと言うもの、‘’政治的にも社会的にも‘’限界に達した感がある。
  • 加盟各国で赤字削減目標の達成に失敗した国に対し、柔軟な態度を取る可能性がでてきた。
  • 赤字削減に向け各国が取り組んでいる政策が実に正しいものであっても、その加減については調整することが出来る。

となっており、IMFだけでなくEUの主要ポストに就く人間からも、緊縮路線終焉とも取れる発言が聞こえはじめてきました。そしてその後、ファンロンパイEU大統領も同じ主旨の発言をしています。

過去ずっとユーロ圏での支援金支払いを一手に引き受けていたドイツの主導により継続されてきた緊縮財政策に対し、今まではどの国も反論を控えていました。しかし3年に渡る緊縮策のお陰で、加盟国の格付けは下がり、これ以上の財政規律強化は逆効果を招きかねないという認識がやっと普及してきたのかもしれません。

事実、今週発足したイタリアの新政権:レッタ内閣も、緊縮財政策から、経済成長と雇用創出を重視する方針を明らかにし、過去の緊縮財政策の影響による景気後退や失業増に歯止めをかけることを最優先事項に挙げています。

ECBへの期待

ギリシャから端を発した債務危機の影響で、ユーロ加盟国のうち、ギリシャ・アイルランド・ポルトガルは財政・金融全てを包括した金融支援を、スペインは金融面だけの支援を受けています。当然それらの国が支援を受けるにあたり、厳しい交換条件がつけられますが、その条件順守の監視役はトロイカ調査団が担当しています。この調査団の構成メンバーは、EU・ECB・IMFの3つの機関からとなっておりますが、既にEUとIMFからは「緊縮財政策の限界」発言が聞こえてきており、残るはECBだけとなりました。

早ければ先月の理事会で政策金利下げの発表があるのではないか?という予想も一部ありましたが、結果としては全ての金利が据え置きとなっています。その後発表された景況感指数や製造業などのPMIの数字は、ユーロ加盟各国ともに更に落ち込んでいるだけでなく、気になるインフレ率も、今年1月の数字がECBがターゲットとしている2%と同率まで下がり、その後は毎月下げ続けており、とうとう4月分のインフレ率は+1.2%まで下がっています。さすがのECBも、インフレ・ターゲットである2%よりずっと低い1.2%という数字を見せられた今、利下げをしない理由を探すのが難しくなったとも想像できます。

そのため、5月3日に開催されるECB理事会では、「主要政策金利であるレフィ金利を、現行の0.75%から0.50%へ0.25%カットする」という見方がコンセンサスとなっており、これは既にマーケットに織り込み済みとなっています。ですので、逆に‘ECBが何もせず、金利が据え置き’となった場合、かなり市場は動揺することが考えられます。

利下げ効果は限定的

ECBが実際に利下げに動くかどうかは別として、今月に入ってからECB理事達の口から 「実体経済への影響を考慮すると、ECBによる利下げ効果は限定的であろう。」という内容の発言が目立っており、利下げをする前から既に「効果なし!」のレッテルを貼られてしまった状態です。

そして驚いたことに、メルケル独首相は先週、「ECBは本来であれば、ドイツのために金利を上げなければならない。」と発言し、市場関係者を唖然とさせました。いかなる国の政治家も、中央銀行の独立性を尊重し、絶対に金融政策や金利動向・為替レベルなどに口を挟まないことが不文律となっていることは皆さんもご存知でしょう。それに加え、ドイツ連銀は 国内だけでなく欧州全体で最も尊敬される機関と位置づけられており、別名「泣く子も黙るドイツ連銀」と呼ばれています。その連銀を育てたドイツの、それも首相の口からこのような発言が出たことが、私は今でも信じられません。

非標準的緩和措置の導入か?

メルケル首相の発言に関して、一部のメディアでは、「メルケル首相が言いたかったことは、ただ単に政策金利を下げても、それが景気浮揚の役には立ちませんよ。それよりも中小企業融資に結びつくような流動性供給に的を絞った政策を今の欧州は必要としています。」ということだったのではないか?とも報じてもいます。

先月ドラギECB総裁は定例記者会見の席で、「We are thinking 360 degrees on the non-standard measures 非標準的措置をすべての角度から精査している」と語り、新たな‘非標準的措置’を実施する可能性に含みを残しています。ここでいう‘非標準措置’の内容ですが、 3年物LTROの復活や、LTROの長期化 ⇒ 今までECBが実施したリファイナンス・オペの期間が最長のものは3年でしたが、これをもっと長期化(5年とか)する案が考えられます。

特に中小企業融資に特化した対策としては、私が住む英国の中銀(BOE)が昨年8月1日に導入したFunding for Lending Scheme(FLS 融資促進のための資金調達スキーム)をたたき台にして、ECB独自の融資スキームを発表することも可能でしょう。BOEが導入したFLSという制度はユーロ圏債務危機から英国経済を守るために生まれた新たな対策。この制度を簡単に説明しますと、BOEはFLSに参加した金融機関に対し、一般家庭の住宅購入や中小企業に対する融資を実行するという条件をもとに、それぞれの銀行の融資残高の5%を限度に低金利で資金を提供するというものです。これにより、個人・企業ともにローン利用の可能性が高まり、それが経済を刺激するであろうというに内容となっています。

今までのところ、企業貸出においてはあまり改善が見られないようですが、個人向け住宅ローン貸し出しは確実に伸びて、英国経済のアキレス腱ともいえる住宅市場がジワジワ活性化してきており、効果が目に見え始めてきました。

ECB理事会後の市場の反応予想

それでは、ECB理事会で何らかの動きが出た後の市場の反応を考えてみましょう。

1) 政策金利カット

主要政策金利であるレフィ金利を現行の0.75%から0.50%へカットすることは、既にマーケットに織り込み済みとなっているため、実際にそうなった場合、反応はあまり期待出来ません。

注意点としては、ECBは政策変更の決定に関してはコンセンサスを重視します。つまり単純多数決で決定するBOEなどと違い、加盟各国の中央銀行総裁など理事達の意見を総合し、結論を出します。

ドイツ連銀のバイトマン総裁は、過去ずっと利下げに反対しています。しかし今月に入ってからは、経済的根拠に見合う内容となれば、ECBの利下げという選択肢もあり得るとし、柔軟な態度に変わってきています。

通常であれば、金利が下がる場合、その通貨は売られます。しかし今月の理事会でECBが利下げに動き、その決定が全会一致であれば、それを好感した形でユーロは上昇するのではないか?と私は考えています。

2) 非標準的手段

過去のユーロ危機では、債務危機の飛び火懸念を先取りしたり、南欧州の財務状況の悪い国・金融機関が大量の不良債権を抱えている国などは、国債利回りの上昇(=国債価格の下落)に悩まされ続けてきました。

しかし今年に入り、特にキプロス危機で‘ベイル・イン’という選択が可能となって以来、南欧州各国の国債利回りが徐々に低下してきています。

特に今月に入ってからというもの、南欧州各国の国債利回り低下のスピードはますます早まっており、この動きの背景には、何か訳がありそうだと思うようになってきました。

いろいろ考えてみたのですが、今月のECB理事会では、単なる政策金利カットだけでなく、中小企業融資の拡大に代表される資金供給増に向けた具体的な政策が発表される可能性が高まっている ⇒ 低迷するユーロ圏の景気押上げ要因になるという期待感 ⇒ 景気浮揚が確認されれば、今まで苦しんでいた南欧州各国の景況感が改善される ⇒ そうなるとドイツやフランスと比較して国債価格に割安感のあるスペインやイタリアなどの国債を購入しても、リスクは少ないのではないか?となり、南欧州の景気回復を投資家が先取りした動きに出てきているのではないか?と考えたのです。

もし私のこの予想が当たっているとすれば、ECBから特別な資金供給拡大策が発表されなかった場合、失望感によりイタリアやスペインの国債利回りは上昇(=国債価格下落)し、それがリスク・オフを引き起こし、ユーロ売りに直結する動きになると思っています。

さらに、欧州の景況感の改善に役立つ政策の発表がなにもなかった場合、ECBは長引くリセッションで苦しむユーロ圏に対し、景気浮揚に有効な手段を提供出来ない中央銀行というレッテルを貼られてしまい、Credibility(信用性)の欠如による失望売りにもなりかねません。

最後に

財政規律優先から成長重視の現実路線への転換と言っても、具体的にどのようにして景気浮揚を確実なものとしていくのか?具体像は何も見えてきていません。言葉が悪いですが、とりあえず手っ取り早くECBが融資貸し出しなどを具体化して、ひとつのきっかけにしようじゃないか!という考えなのだと私は理解しています。

金融支援の要請に動く加盟国がこれ以上出ないためにも、ベイル・インに動く国がこれ以上増えないためにも、金融・銀行同盟を確実なものとし、預金保険制度の統合や銀行破綻処理メカニズムの設立に向け頑張って欲しいものです。

英国も2度にわたる格下げで痛い思いをしていますが、昨年秋に発表された予算方針演説の頃から、今までの赤字削減一本槍から、成長重視の対策も組み入れる財政政策に若干転換したことに加え、FLSによる貸し出しが少しずつ増えてきており、徐々に功を奏した形になってきたかな?という手ごたえを感じます。

ユーロ圏の場合は、17ヶ国の大所帯ですから全ての国に同じような効果が期待出来る政策を探すこと自体、容易なことではないかもしれません。その意味からも、まずは金融・銀行同盟の早期設立を願ってやみません。

 

松崎美子

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