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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

ゴールデンウィーク期間中の「マーケットビュー」掲載予定について
4月末から5月上旬のゴールデンウィーク中、誠に勝手ながら『マーケットビュー』は以下のスケジュールで掲載させていただきます。 何卒よろしくお願いいたします。

日付

掲載

ご執筆者

4月26日(金)

松崎美子氏

4月29日(月)

×

4月30日(火)

野村雅道氏、和田仁志氏

5月1日(水)

山中康司氏

5月2日(木)

津田穣氏、松崎美子氏

5月3日(金)

×

5月6日(月)

×

5月7日(火)

野村雅道氏、和田仁志氏

※「○」は掲載日、「×」は掲載をしない日となります。

英国での出来事

更新日:2013年4月26日

本日のコラムでは、私が住む英国で今週立て続けに起きた2つのイベントについて書いてみたいと思います。最初は為替にも大きな影響を与えた英2013年第1四半期GDP速報値について、そして2つめはスコットランド独立に絡む通貨問題です。

(1)英2013年第1四半期GDP速報値

桁違いの注目度

今週木曜日、英国中が待ちわびていた2013年第1四半期GDP速報値の発表がありました。英国だけでなく、特に主要国のGDP発表となると、否が応でも市場の注目度が高まりますが、今回の数字に関しては‘’桁違いの注目‘’イベントとなっていました。

その理由ですが、今回発表される数字が前期比でマイナスとなった場合、英国は正式にトリプル・リセッション入りしてしまうからです。ちなみに、英統計局のGDP値発表は1955年から開始されておりますが、トリプル・リセッションを記録したことは、現在までありません。

木曜日の速報値発表に先行した形で、今月9日に、英国立経済社会研究所 (NIESR the National Institute of Economic and Social Research) が1〜3月期のGDPを発表。その時の数字が前期比+0.1%となったため、トリプル・リセッション回避が確認され束の間の安心感が漂いました。ただし、NIESRのGDP予想値と英統計局のGDP速報値との誤差は、過去平均 0.1〜0.3% (伝統的に「0.2%以内」) とされているだけに、NIESRの+0.1%という数字が下方向に0.2%ずれてしまうと、マイナス成長となりトリプル・リセッション入り確定!となってしまうだけに、政府関係者だけでなく市場参加者にとっても、今回の数字には注目せざるを得なかったのです。

特に今年3月の英国は季節外れの寒波の影響で、ロンドンでさえも雪が降り続き、消費低迷が心配されていただけに、「よくてゼロ成長くらい ...」という悲観的な予想をする大手英銀も出ていたくらいです。

トリプル・リセッション回避

それでは、実際にどのような数字が発表されたのか、説明しましょう。

まず第1四半期GDP速報値は、前期比+0.3% (予想+0.1%)
前年比 +0.6% (予想 +0.3%) となり、トリプル・リセッションは回避されました。

ここであらためて「リセッション」とは何であるか?を説明しますと、景気後退を示す言葉で、ある国のGDPが2四半期以上連続して(対前期比で)減少した場合を指します。

これは英統計局のウェブサイトからデータを拾い私自身が作成した2000年からの四半期GDP値のグラフです。このグラフをご覧になって頂くとわかりますが、

・ 最初のリセッション
リーマン・ショックが起きた2008年から始まりました。

・ 2度目のリセッション
2011年から2012年にかけ、2度目のリセッションが英国を襲いました。

グラフの右端の棒グラフが2013年Q1の速報値ですが、これがゼロより下、つまりマイナス成長となった場合、2012年Q4と2013年Q1 と2期連続のマイナス成長となるため、トリプル・リセッションの確認となってしまうところだったのです。

安堵した英政府

ユーロ圏だけでなく、英国でも2010年に現連立政権が発足して以来3年に渡り、緊縮財政策が断行され、手を替え品を替え、増税、補助カット、公務員解雇などが次から次へと発表されました。しかし昨年末あたりから、国際通貨基金(IMF)は英国の緊縮財政策の手詰まり感を指摘し、財政規律優先から成長重視の現実的な路線への転換を促したのです。その甲斐あってか、今年3月に発表された2013年度予算案では、緊縮政策は依然として堅持したものの、インフラ投資の増加や英中銀の英金融政策決定の枠組み変更など、景気刺激に結びつく政策も同時に発表されました。

しかし、この予算案発表の1ヶ月前に、格付け会社:ムーディーズは大手格付け会社の中で初めて、英国の格付けを最上位から引き下げるという行動に出たのです。この意外なタイミングでのトリプルA格剥奪を嫌気したマーケットは、ポンド売り一色となり、対ドルでは2010年7月以来の安値、対ユーロでは2011年10月以来の安値をつけ、その後もポンド下落の勢いはしばらく止まりませんでした。

そして今月に入ってから、格付け大手:フィッチも格下げに動きました。大手3社の中で唯一トリプルA格付けを維持しているS&Pも、2013年Q1のGDP速報値がマイナスとなり、トリプル・リセッション入りが確認された時点で、格下げに動くであろうというのが、市場のコンセンサスとなっていたため、予想より強い数字が出た瞬間、ポンドは吹き上げました。数字が出た直後の一瞬の動きだけを捉えても、ポンドは対ドルで1.1%、対ユーロで0.7%、対円では0.8%それぞれ上昇しています。

ここからの英経済

2008年からの景気後退は過去の話となり、ここから英経済は順風満帆で進んでいくのでしょうか?GDPの発表と共に記者会見でGDP値の解説をした英統計局所長は、「ここからの英景気見通し」に関する記者団からの質問に答えることを拒否したくらいですので、ばら色の将来が待っているとは思えません。

オズボーン財務相も、「ここからの道のりは決してスムーズではない。」と前置きしながらも、努力の手を休めることは決してないと決意を新たにしています。

英経済の現状を直視してみると、

  • 2008年の景気のピーク時より、英国の経済規模は未だに2.6%縮小したまま。
  • 英経済規模は、過去18ヶ月の間に、わずか0.4%拡大しただけ。
  • 欧州、特にユーロ圏の景気回復が確認されない限り、英GDP改善が継続できる環境は整わない可能性がある。
  • 英中銀による緩和政策は継続されるだけでなく、新たな緩和策が導入される可能性も残っている。

私自身は、カーニー氏が英中銀総裁に就任する7月から、果たしてどんな手段を使って景気回復を確固たるものにするのか?それが今後の鍵を握っているような気がしてなりません。それまでは、ポンドに対しては、特に悲観的にも楽観的にもならず、流れに沿いながら淡々と取引していこうと決めています。

(2)スコットランド独立について

この問題に関しては、簡単に説明出来る内容でないため、本日は主な点だけをかいつまんでご紹介したいと思います。

スコットランド独立の是非を問う住民投票実施までのいきさつ

まずわかりやすいように、どうして独立問題がここまで注目されるようになったのか?そのいきさつを時系列で書いてみましょう。

1997〜99年
当時のブレアー政権のもと、スコットランド法が制定され、同法に基づき1999年、スコットランド議会が再開された(スコットランドにはもともと議会があったが1707年の連合法によりロンドンのグレートブリテン議会に統合されていた)。

2007年5月
スコットランド議会選挙で、英国からの独立を目指すScottish National Party  (SNP スコットランド国民党) が最大党である労働党を1議席差で破り、少数連立政権が発足。これをきっかけに、課税権限の拡大や英国からの独立の是非を問う住民投票実施の計画が囁かれ始めた。

2007年8月
スコットランド行政府のサモンド首相が党大会で、独立の是非を問う住民投票計画を正式に発表。

2010年2月
SNP党は「独立の是非を問う住民投票計画」法案の草案を議会へ提出。

2011年5月
スコットランド議会選挙で、SNP党が過半数以上の議席を獲得し、歴史的勝利を飾る。

2012年1月
スコットランド行政府のサモンド首相は、2014年秋に住民投票を実施したいという意向を発表。

2012年10月
キャメロン英首相とスコットランド行政府のサモンド首相との間で、2014年秋に住民投票が実施されるとの内容で合意に至る。

2013年1月
スコットランド独立の是非を問う住民投票での質問内容が確定。

2013年2月
英政府は国際法に基づき、スコットランド独立にかかわる法的措置に関する第一回目の報告書を発表。

2013年3月
スコットランド独立の是非を問う住民投票の投票日を、2014年9月18日と決定。投票対象者は、16歳以上のスコットランド在住者とする。

ここで面白いのは、「スコットランド在住」が投票の条件となっているため、スコットランドで産まれても現在イングランドに住んでいる約80万人には、投票資格がありません。逆にイングランドで産まれ現在スコットランドに住んでいる40万人には、投票権が与えられます。

独立に絡んだ問題点

一言に「独立」と言っても、スコットランド内でも‘その在り方’についていくつかの意見に分かれています。独立というからには、現状維持のままでは何にもならず、かといって完全なる独立国家となるには、かなりの障害とコストがかかることを考慮すると、意外と選択肢は限られてしまうのが特徴であり難点とも言えるでしょう。

スコットランド行政府のサモンド首相の夢

『君主は英女王とするが、独立国として単独でEUに加盟、使用する通貨は英ポンド』 これがSNP党が切望するスコットランド独立の姿です。

英連邦から完全に離脱し、独立共和国として生まれ変わったアイルランドの場合とは違い、サモンド自治政府首相は‘’独立国:スコットランド‘’はカナダやオーストラリア同様、英連邦国として同様の関係を享受できるようにしたい意向であるようです。

最大限の分権(Devo Max)案

独立のひとつの方法としてたびたび耳にするのが、このDevo Max案です。これは、「Devolution=分権」と「Maximum=最大」をつなげた造語であり、スコットランド議会への最大限の権限移譲を目指しています。

ここでいう‘最大限の分権’の定義は非常に難しいのですが、一般的に語られている内容としては、「スコットランドを英国に残したまま、(外交と国防以外)現在中央政府が権限を留保しているマクロ経済・社会保障・税制などの事項を含めた全分野において権限を移譲する案」という意味のようです。

通貨問題

今週火曜日、英財務省はスコットランド独立により生じる通貨問題について、オズボーン財務相とアレキサンダー副財務相がスコットランドへ飛び、報告書を発表すると共に、それについての見解を述べました。

それによると、独立を選んだ場合、通貨問題に関しては4つの可能性/選択があるようです。

1)ポンド通貨同盟の設立

英連邦加盟国(イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド)の間にポンド通貨同盟を設立し、この同盟の一員として、スコットランドは独立後も英国ポンドを使用する

問題点:
ユーロ圏通貨同盟と似た形になると予想されるため、厳しい財政・経済政策を強いられる。銀行同盟も視野に入ってくる。そうなると、一体何のために英国から独立したのか?という当然の疑問が沸いてくる。

2)英国ポンドをそのまま継続使用

通貨同盟など面倒なことは言わず、独立後もそのままポンドを使用する

問題点:
英政府がそれを認めたとしても、将来の金融政策に関しては英中銀の決定に無条件に従わなければならない。

3)ユーロに加盟する

ポンドの使用は諦めて、欧州通貨同盟:ユーロに参加する

問題点:
英国とスコットランド経済は共通点が多く、ユーロ圏に加盟して、そこで成功するかに関しては定かでない。厳しい財政規律ルールもある。事実、スコットランド政府はユーロ加盟を全く望んでいない。

4)新通貨誕生

スコットランドが独自の通貨を作る

問題点:
独立した自国通貨を持つということは、独自の金融政策が必要となるだけでなく、中央銀行の設立など気が遠くなるような時間と努力が必要となる。

万が一、新通貨が誕生したとしても、落ち着くまでの間、新通貨の価値は相当乱高下することが予想されると同時に、新通貨での国債の利回りは相当高くなるとも予想される。それ以外の問題点としては、新通貨移行前に、イングランドや欧州大陸などへの資本流出も問題となるであろう。

最後に

過去の金融危機では、アイスランドなどの小国の経済基盤の弱さが露見したことを考えると、経済面からは現状維持が一番有利であり、そもそも独立自体が政治的にも経済的にも割に合わない勝負だ!という説もあります。

しかし今回の住民投票は、民族の誇りをかけて前向きに話が進んでいる状況ですので、誰にも止められません。

現在のところ、この問題は特にポンドに影響を与える話題ではありませんが、投票日が近づくにつれ何らかの影響が出てくることも考えられます。その時には是非また記事にするつもりですので、ご期待下さい。

 

松崎美子

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