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マーケットビュー

金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

今週の欧州市場での出来事

更新日:2013年4月5日

日銀の「異次元緩和 Unprecedented degree of monetary easing」で黒田総裁がバズーカ砲を撃ち込みましたが、私が住む欧州でもいろいろな出来事が起きています。

本日は、私が特に気にしているイタリア政局動向とキプロス危機のその後の進捗具合について書いてみたいと思います。

イタリア政局動向

ここまでのイタリアでの動き

まずイタリアでの動きを時系列で追ってみたいと思います。

  • 3月15日
    総選挙後、初の新議会招集
    上下両院議長選出に向けた投票開始
    イタリア政府、公的債務残高が初の2兆ユーロ台となったことを発表
  • 3月16日
    中道左派連合の民主党から、上下両院議長が選出される
  • 3月20日
    ナポリターノ大統領、組閣作業を開始する
  • 3月21日
    ナポリターノ大統領、下院で過半数議席を獲得した民主党:ベルサニ党首と会談
  • 3月22日
    ナポリターノ大統領、正式にベルサニ党首に組閣要請
  • 3月27日
    格付け大手:ムーディーズによる格下げの噂
  • 3月28日
    ベルサニ党首、組閣を断念
  • 3月29日
    ナポリターノ大統領、各党幹部と協議。自身の早期辞任を漏らす
  • 4月1日
    ナポリターノ大統領、任期を全うすると決意
  • 4月2日
    ナポリターノ大統領、十賢人*の創設を表明
  • 4月3日
    4月18日より大統領選が開始される

ベルサニ党首、組閣断念

2月24・25日に総選挙が実施されたイタリアですが、一ヶ月以上たった現在も新内閣が発足しておりません。

ナポリターノ大統領に組閣を要請された民主党:ベルサニ党首ですが、下院では過半数議席 を保有しているため、問題はありませんが、上院では左派・右派・5つ星運動の三つ巴となっ ているため、各連合との組閣協議は困難を極めました。

この組閣作業中に同党首を悩ませた問題は2つあると言われています。

1)大連立内閣の拒否

5つ星運動は、どの主要連合とも連立を組まないと主張し、最後までそれを貫きとおしました。そうなると、ベルサニ党首にとっては、右派と協力し難関を切り抜ける『大連立内閣』、またはナポリターノ大統領が強く押していた『テクノクラット内閣』のどちらかを選ぶ以外、選択の余地はありません。

しかし同党首が率いる民主党の幹部から、右派との協力に対し強い拒否反応が起こり、最終的に大連立内閣案は挫折しました。

2)民主党内部の亀裂

今回の組閣作業をすすめていくうちに、右派との連立に大反対した民主党幹部から、ベルサニ党首に対し、辞任要求が出てきました。未だにその問題は解決しておらず、2度目の選挙が年内に実施される場合、新しい党首選びが行われる可能性が出てきています。

ただでさえ政治の空白が長引いているイタリアで、首相候補となるベルサニ党首の辞任 ⇒ 民主党の党首選などというシナリオになってしまうと、ますます政局の混乱が避けられなくなりそうです。

十賢人とは?

ベルサニ党首の組閣断念を受け、ナポリターノ大統領は組閣作業をスムーズに運び、モンテ ィ暫定政権を補佐する超党派集団「十賢人」の創設を発表しました。

この十賢人*とは、伊中銀理事・EU議会の閣僚・国立統計局長官・各党の重鎮などから集め られた10名の専門家集団となっている点が特徴と言えます。十賢人の具体的な役割分担は

  • 選挙法改正や金融危機悪化を食い止める役割を課せられる
  • 十賢人は2つのグループに分かれる
  • 最初のグループは「経済改革」、2つ目のグループは「政治改革」を担当
  • 「経済改革」担当グループは、伊中銀理事・EU議会の閣僚・伊国立統計局などから選出された人達が担当
  • 「政治改革」は民主党・自由国民党・モンティ連合・北部同盟などの代表者。
    注意すべき点は、5つ星運動からは誰も参加しない

木曜日のイタリア各紙の報道によると、政治改革担当の十賢人は、最長でも10日以内に組閣のメドを立てるよう、大統領から要請されているようです。この「10日以内」という期限ですが、これについてはどの報道社も理由を挙げておりませんが、4月18日から始まる大統領選の前に、問題の収束をナポリターノ大統領が強く望んでいるということなのかな?と私は考えています。

大統領選

新内閣が誕生していない今、ナポリターノ大統領の任期満了(5月15日)に伴い、大統領選が実施されます。その内容を簡単に説明しますと、

  • 選出方法は間接選挙制
  • 投票資格は、議会の上下両院議員と各州代表各3名(ヴァッレ・ダオスタ州のみ1名)の総計1007人に与えられる
  • 第一回目の投票では、議決定数は、総数の3分の2以上となる 
  • 候補者のうち、誰もこの得票率に達しなかった場合、2回目と3回目の投票が実施される
  • それでも議決定数に達した候補者がいない場合、4回目の投票となり、議決定数は過半数以上となる
  • 投票は、慣習により、まず上院議員、次に下院議員、そして州代表の順となる
  • 秘密投票を守るため、議長の前に設置される投票ボックスに入れる

ベルサニ氏率いる中道左派連合は、上下両院あわせて過半数に約10議席足りないと言われています。もしこの不足分の10名の議員を他党から引っ張ってこれた場合、4回目の投票で民主党候補者が大統領となる可能性が出てきます。そうなると、上下両院議長・大統領、そしてうまくいけば首相、全てが民主党議員で占められることになるかもしれません。

もし組閣がどうしても進まなかった場合は、2度目の総選挙となります。その場合ですが、イタリア共和国憲法88条で定められているように、大統領は任期終了前6ヶ月は「議会解散権がなくなる」ため、新大統領が選出されてから少なくとも45日後の6月末が一番早い2度目の投票日となります。ただし、イタリア各党は2度目の選挙に向け時間が欲しいという理由から、秋の選挙を希望しているとも伝えられています。

現在の主要各党の動き

1)民主党:ベルサニ党首

党幹部の強い反対もあり、ベルサニ党首はベルルスコーニ氏率いる自由国民党との大連立には未だ反対姿勢を崩しておりません。

しかし、2度目の選挙実施にも反対しており、一体なにを考えているのか、よくわからなくなっています。

もうひとつ、同党首を脅かす話として、同じ民主党議員で現在フィレンツェ市長をしているレンツィ氏の人気がうなぎ上りとなっていることが挙げられています。イタリア有権者を対象にして行われた支持率調査では、ベルサニ党首 30%に対して、レンツィ氏は55%となっており、次期首相として最も好ましい人物であると有権者は考えていることがわかりました。同氏の人気は、今回の総選挙で一躍脚光を浴びた5つ星運動のグリッロ氏の2倍以上の支持率があるということですので、ベルサニ党首にとっては恐ろしい存在でしょう。同氏は、昨年秋に民主党の党首決定に関する予備選挙でベルサニ氏と戦いましたが、最終的に破れています。

ただし政界では、レンツィ氏が首相となった場合、内閣に確固とした基盤がないため長続きせず解散総選挙となってしまうという見方が優勢。それに加え、同氏は民主党に属しているものの、かなり中道色が強いため、同じ民主党の左寄り議員からの反感が強くなるという危惧の声も聞こえてきます。

2)自由国民党:ベルルスコーニ党首

今週に入り、同党首は政治空白の長期化を避けるためにも、大連立内閣の早期樹立、または2度目の選挙の実施を訴えています。

最近になってから、一部の世論調査会社では、自由国民党の支持率が民主党を抜いてきており、2度目の選挙の行方を巡り、ますます不透明感が高まってきました。

3)5つ星運動:グリッロ氏

どの主要政党とも連立を組まないと宣言しただけでなく、テクノクラット内閣への参加も拒否する姿勢を強めてきました。

キプロス危機

ベイル・アウト (bail-out) と ベイル・イン (bail-in)

ギリシャやポルトガルなどのユーロ加盟国に対する金融支援を、英語では「bail-out」と呼んでおり、私は「金融支援」または単に「支援」という言葉で表現してきました。

しかしキプロス危機が始まって以来、救済方法に関して2通りの単語が登場してきました。それがベイル・アウト (bail-out) と ベイル・イン (bail-in)です。

・ ベイル・アウト (bail-out)
ユーロ圏加盟国の救済手段として、加盟各国・IMF・ESM(欧州安定メカニズム)などが救済資金を負担する外部処理。各国の納税者による負担増が問題となっています。

・ ベイル・イン (bail-in)
キプロス危機ではじめて出てきた救済手段。もし銀行救済が必要であった場合、問題が起きた当該国の銀行の債権者・株主に加え、預金者などに負担を強いられる内部処理。

支援条件内容

キプロス支援条件については、何度か見直しが繰り返され、最終的に3月24日にEU・ECB・IMF側とキプロス政府の間で合意がなされました。

キプロスは銀行の資本増強やデフォルト(債務不履行)の回避に必要な額として、170億ユーロを提示していました。しかし最終案では、EU側は100億ユーロの金融支援と引き換えに、キプロス自身がその差額を負担することと、銀行債編や歳出削減、増税の実施を公約しました。詳しい内容は

  • 100億ユーロの支援金は、EUが90億ユーロ、IMFが10億ユーロを負担する
  • 銀行債編を徹底する
  • 国内大手2行の再編が優先
  • 国内で2番目に大きいポピュラー(ライキ)銀行を破綻処理・閉鎖
  • 預金保険で保護されている10万ユーロ以下の預金を含む健全資産を最大手のキプロス銀行へ移管
  • 預金保険で保護されていない10万ユーロ以上の口座は、とりあえず凍結
  • 10万ユーロ以上の口座へは、特別課税が課せられる。その税率(ヘアーカット率)は40〜80%程度と想定される ⇒ 銀行の資本注入に必要な額により、ヘアーカット率も変化
  • キプロス政府は、この特別課税により58億ユーロを得る
  • 歳出削減と増税により、2015年までの3年間に渡り、GDP比5%の赤字削減を達成する
  • それ以降は、2018年までにGDP比4.5%の赤字削減を達成する
  • 法人税を現行の10%から12.5%へ、 利子課税率を現行の15%から30%へ上げる ⇒ 税収額はGDP比2%程度となる予定
  • 年金額や補助金のカット ⇒ GDP比4.5%程度の赤字削減を達成
  • 年金支給年齢の繰上げ
  • 宝くじと賭けに対して、新税導入
  • 2016年までに、公務員を最低でも4,500人解雇する
  • キプロス財政は2018年にGDP比4%程度の黒字となる予定

などとなっています。

支援に関するそれ以外の内容としては、

  • 100億ユーロの支援に対する利子は2.5%
  • 最初の10年は返済義務が生じない
  • 2023年から2035年まで12年かけて返済義務が生じる
  • 4月9日までに条件の最終案をまとめる
  • 4月12日に予定されている非公式ユーロ圏財務相会合の席で、内容の最終合意がされる予定
  • その後、加盟国によっては議会での採決が必要となる
  • ドイツ議会では4月15日前後に採決を実施する予定
  • IMF理事会は5月上旬に支援に対する最終合意を取り付ける予定
  • 最初の支援金支払いは、5月上旬を予定 ⇒ キプロスは6月に国債償還を控えているため、それに間に合わせる

加盟各国のキプロス支援の負担額

加盟各国の負担額は以下のような計算となります。

キプロス危機が与えた問題点

ユーロの価値の多様化については、この記事で書きましたので是非読み返して頂けると幸いです。

それ以外の問題点として、やはりリンク記事でも書きましたように、ユーロ圏の中では物資・人・金などが自由に移動出来ることが『ユーロ圏統一』の大前提であり、今回の資本規制導入により、経済・金融連合は名ばかりのものとなってしまったということです。キプロスは小国だから・・・とか、資本規制は10日間の予定だから・・・という問題ではなく、こういう規制を導入しなければ問題解決が出来なかったことが、既にユーロの汚点となってくることが心配されています。

あともう一点、ユーロ・グループのダイセルブルーム議長(オランダ財務相)は、「キプロス危機の解決方法は、今後ユーロ圏で同様の危機が起きた時のひな形となるであろう」と発言し、市場は戦々恐々としていました。しかし今週木曜日のECB理事会後の定例記者会見の席で、ドラギ総裁は「キプロスに対するベイル・インという形の支援策は、今後の救済のひな型とは、ならない。ユーロ・グループ議長が誤解されたと確信している。」と発言し、そこからユーロが上昇を始めました。次の犠牲者(国)が出た時には、ベイル・インという解決策が無条件に導入されるのではないか?という不安が一気に払拭された形となったからでしょう。しかし、それだからと言って、今後どの国にもベイル・インは適用されないという保証はありませんので、その点には注意したいものです。この支援方式を将来の『ひな形』とするか否かの決定権は、欧州委員会(EU)が握っています。

いくら金融支援を受け、デフォルトは回避されるとは言え、厳しい支援条件を課せられた同国は、ますます景気低迷・失業率増加に苦しむと予想されます。特に今回はキプロスの金融セクターの規模がGDPの7倍にも達してしまったため、その経済体質を変えるためにも銀行再編が中心となりますので、銀行員の解雇は当たり前ですが、会計士・弁護士などの専門職や、銀行が支援していた事業への影響が心配されています。

これは各機関が発表したキプロスのGDP予想です。

2013〜14年にかけてのGDP予想には、かなりばらつきが見られますが、支援条件を順守した場合、同国の経済規模は最低でも10〜20%縮小することは避けられそうにありません。

失業率予想としては、2013年2月の失業率は14%となっていますが、最終的には25%を越えるというエコノミスト予想が出てき始めました。

ここからのユーロ

キプロスは特別な例なのかどうかは、時間が経たないとわからないことですが、木曜日のドラギ総裁の「キプロスの解決策はひな形とは、ならない」という発言で安心したマーケットでは、ユーロのショートの巻き返しが起こりました。ユーロ/ドルでは、200日線がある1.2885を越えてからというもの、損切りが誘発され、一気に1.29台突入となっています。

この動きをずっと見ていましたが、ユーロ高というよりも、米国債利回りが急落(=国債価格上昇)したことを受け、ドルが大きく下落した反動でのユーロ高/ドル安ではないか?と私は考えています。事実、ユーロ・クロスを見る限り、円安の影響で急騰したユーロ円を除いては、若干の上昇に留まっており、ユーロ/スイスに関しては、ほとんど横ばいといった状態です。

ここからの戦略ですが、先週のコラム記事で書いた通り、1.27台のサポートの固さが確認されたため、一旦1.30〜1.32台くらいまでの戻しを待ち、そこを丁寧に売ってみたいと思っています。

ずっと売り回転していたユーロ/ポンドは最後の部分を高値付近で閉めました。木曜日の日足の形が気味悪いため、しばらく様子見に徹します。

黒田総裁のバズーカ砲で大きく円安が進行していますが、私が木曜日の朝起きた時には既に95円50銭を越えており、悔しい思いをしました。とりあえず慌ててロングにしましたが、今日明日のマーケットは、参加者が少し熱くなっているため、円安基調は継続すると思います。

長期的には、まだまだ円安を見ていますが、短期的(1〜2週間)には木曜日の熱いマーケットが一旦冷めてしまった時の値幅調整のイメージが掴めず、歯がゆい思いをしています。

こういう相場の時には、自分まで熱くなってしまったら終わりだと言い聞かせながら、神経質なくらいにポジション・サイズの調整をしながら、金曜日の米雇用統計に臨むつもりです。金曜日のドル円の終値が直近高値の96.701を抜けるようであれば、値幅調整も意外と浅くなるかもしれないな...と今は思っています。

やはり私もかなり熱くなっている一人なのかもしれません。少し気を引き締めて金曜日の米雇用統計に臨みたいと思います。

松崎美子

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