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金曜 松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX ロンドン在住の女性トレーダーによる為替&経済コラム

◆重要なお知らせ◆
11月16日(金)から、松崎美子氏には毎週ご執筆いただくことになりました
(従来は隔週)。
これにともない、金曜日のコーナーのタイトルを
「松崎美子の英国発!すこしFX☆なが〜くFX」に変更します。
今後もぜひご愛読ください。

「ギリシャ向け金融支援合意」の真意を探る

更新日:2012年11月30日

今月3度に渡って開催されたユーロ圏財務相会合。そこで延々と協議されたのは、他でもないギリシャに対する金融支援支払いについてでした。12時間に及ぶ3回目の会合で「ギリシャ支援に対する合意がなされた」という報道を受け、通貨:ユーロは1.30を超える伸びを見せたものの、それもあまり長続きしていません。

今回の支援合意は文字通り喜ばしいことなのでしょうか?それとも、他に隠れた意味があるのでしょうか?本日のコラムでは、その真意を探ってみたいと思います。

遅れに遅れた支援合意

本当なら夏休み明けに支払われていたはずのギリシャ向け支援。しかし四半期に一度、財政事情を監査するために派遣されるトロイカ調査団とギリシャ政府との間では、財政赤字削減に向けた工程で一進一退を繰り返し、支援金支払いは遅れに遅れました。そうこうしているうちに、ギリシャの国庫が空っぽになるという緊急事態が発生しましたが、支援金の3割を支払っている国際通貨基金(IMF)が条件の緩和を断固拒否し、ギリシャ政府は短期国債の発行によりどうにか現在まで生きながらえてきたという経緯があります。

いつもはすんなりと決定されていたはずのギリシャ支援、どうして今回はこれほどまでに遅れてしまったのか?ですが、

  1. ギリシャの赤字削減のスピードに関して、IMFと欧州委員会(EU)の間で
    意見が食い違い、調整に手間取ったこと
  2. 2013年はイタリアとドイツでそれぞれ総選挙が実施されるため、それらの国では国内問題を優先させたいという特殊事情が出てきたこと

などが挙げられると思います。

ギリシャ金融支援合意の内容

ギリシャの公的債務残高対GDP比
2016年に175%、2020年に124%、2022年には110%を下回る水準に低下する
EUの『2022年に120%』という目標に対し、IMFは『2020年に120%』という違う目標を持っていた。最終的にはIMFが2020年の部分では譲歩し、その代わり「2022年には110%以下」という条件を追加

ギリシャはそのために、400億ユーロ規模の債務削減を実行する

ギリシャは成長重視の政策変更を容易にするために、基礎的財政黒字の達成目標期限を、2014年から2016年へ延期する

民間部門の債務買戻しの実施
民間部門が保有する債務の買い戻しを12月12日(予定)に実行する。買い戻し額は公にはされていないが、額面1ユーロ当たり35セント前後の価格で買い戻されるという見方が優勢。ただし、買戻し価格は11月23日(金)の終値を上回らない水準とする。
 発表直後から期待感によりギリシャ国債価格が上昇、結果として買取価格がどんどん上昇してしまうという問題が発生。買取価格が上昇するということは、同じ予算内で買い戻しが可能となるギリシャ国債の量は減少することを意味するため、その結果債務削減に遅れが出てしまうという問題が浮上。そのため「11月23日の価格を上回らない水準」という条件が追加された。
⇒⇒ 市場予想としては、買戻しに費やす予算額は100億ユーロと言われており、30セント前後の価格で買い戻しが可能であれば、300億ユーロ分の既発債を購入できることになる。現在、民間部門が保有しているギリシャ国債残高は約650億ユーロなので、その半分の国債を買い取ることになるという計算。
⇒⇒⇒ この買戻しが実際に実行されたことが確認されてはじめて、IMFはギリシャ支援に参加すると表明。

2国間融資の金利引き下げ
民間部門が保有する債務の買い戻しを12月12日(予定)に実行する。買い戻し額は公にはされていないが、額面1ユーロ当たり35セント前後のギリシャへの2国間融資の金利を100bps引き下げ、Euribor(欧州銀行間取引金利)+50bpsの水準とする。
 イタリアとスペインは、ギリシャ向けの2国間融資をする際、他からその資金を調達した。その調達金利は、今回の引き下げられた金利水準よりも高めに設定されているため、両国はこの融資により損失を蒙る模様。EUより金融支援を受けたアイルランドとポルトガルは、今回の金利引き下げの対象から除外。
⇒⇒ この金利引き下げにより、ギリシャ政府は2020年までにGDPの2%に当たる20億ユーロの債務削減が可能となる

利払いの凍結
2010年にギリシャに対して支払われた1,300億ユーロ規模のEFSFによる緊急融資の利払いを、今後10年間免除する

ECBからの利益返還
ECBが過去に実施した加盟国の国債買取プログラム(SMP)に基づいて購入したギリシャ国債から得た収益を、加盟各国へ返還する代わりにギリシャへ返還する。
 金額は公になっていないが、市場ではだいたい110億ユーロ程度となると見ている。

以上が、今回合意された主な内容となっています。肝心のギリシャが受け取る支援額ですが、加盟国政府の承認を含めた国内での手続きや債務買戻しの実行が予定通りに完了するという前提付きで、下記のとおりとなっています。

1) 12月13日
344億ユーロ(内訳:106億ユーロが財政ファイナンス分、238億ユーロは国内金融機関の資本増強・再編用)の融資

2) 12013年第1四半期
3回に分けて、合計93億ユーロの融資を実施する予定

ギリシャ支援合意の真意

市場関係者が感じたものとして以下の3つがあるでしょう。

 1)今回の措置は一時的なもの

ギリシャに対する支援金支払い過程がスムーズに運べば、とりあえず「2014年までは財政の切り盛りが可能であろう」という時間軸で見ているようです。つまりギリシャ支援の27%を受け持つドイツの総選挙が終了する2013年秋から冬までは、ギリシャの債務不履行やユーロ離脱・崩壊説が流れずに済むでしょう。

 2)公的部門による債務の一部減免の必要性

今まではギリシャの債務削減の対象とされたのは、常に民間部門が保有する債務のみ(PSI)でした。今回の支援合意に至る過程でも、民間だけでなく公的部門も債務削減の痛みを分かち合う(OSI)べきだという声が出ていましたが、ドイツとECBが拒否したことでたち切れとなっています。

しかし最近になって、ショイブレ独財務相はOSIに関して態度を軟化させており、ギリシャの基礎的財政収支黒字化が見込まれる2016年から、OSI反対の姿勢を取り下げる可能性を示唆し、債務の一部減免に参加する可能性が浮上してきました。やはり何をおいても来年秋の選挙を無事終わらせ、そこから徐々に譲歩の姿勢をとるのではないか?と見られています。

 3)ギリシャの債務不履行やユーロ離脱・崩壊の回避

先ほども書きましたが、今回の措置は来年秋に実施されるドイツの総選挙に時間軸をあわせて設定された暫定的措置という見方で、ある程度一致しています。

しかし今回の数ヶ月に及ぶギリシャ支援合意過程において、加盟各国政府によるギリシャ債務危機に挑む姿は過去に例がないほど一致団結したものになってきたと言われています。

それはどういうことかと申しますと、2014年頃になれば、またギリシャの財政危機問題が何らかの形で表面化するであろう ⇒ ドイツがOSIに前向きな発言をするかもしれない ⇒ OSIが具体化する/しないは定かではないが、加盟国は「ギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱によるユーロ崩壊リスク」が現実となってしまった際に払うコストよりも、ギリシャをこのまま支援し続けるコストの方が安上がりであることに気がついた ⇒ 加盟国にとって、ギリシャへ支払った融資の一部が手元に戻って来ないリスクも、今では「想定内の出来事」となってきた ⇒ 『ギリシャのデフォルトやユーロ離脱・崩壊回避がとにかく最優先』である点で意見が一致

今回の支援合意により、目の前のギリシャによるユーロ離脱やデフォルトの危機は去りました。そして今後もそういう危機が表面化するたびに、加盟国は一致団結しギリシャ救済策をまとめるであろうというのが、市場のコンセンサスになりつつあります。果たしてIMFがそれでも支援に参加を続けるのかは、未だにグレーな部分があります。しかしギリシャのユーロ圏離脱リスクが後退すればするだけ、次の標的探しもなくなってくると考えられるので、長い目で見た場合ユーロそのものが崩壊するリスクが減少します。

いますぐというわけにはいきませんが、ここから時間をかけてユーロの継続性に安心感が出てくるのであれば、世界の投資家や中央銀行の外貨準備金に占めるユーロの割合は更に増加し、ユーロという通貨の価値を上げていくきっかけになるように思います。

松崎美子

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