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木曜 津田穣のG´Day! (グダイ!) 豪ドルレポート 豪州からホットな最新情報をお届け

ギリシャと中国でリスク回避

更新日:2015年7月9日

サマリー

先週末のギリシャ国民投票で債権者団の緊縮案にギリシャ国民は「NO」と答えたが、それでギリシャ問題が解決するはずもなく、結論は再びこの週末に持ち越しとなった。
ギリシャが若干の債権者側の譲歩を得て全面的に債権側の提案に沿った形で決着をつける可能性が大だが、円満離脱、強制離脱の可能性も皆無とはいえない。
ギリシャ問題の結果が先送りされている間に、今度は中国株式市場の3週間で30%を超える大幅下落でリスク回避の嵐が吹き、商品相場が大幅に下落して豪ドルなどの資源国通貨が売られた。
豪州、中国、欧州経済はそれぞれ相互依存度が高いが故の豪ドル売りであった。
ただリスク回避の嵐もいつかは収まるものだ。
順序としてはやはりギリシャ問題に決着を見れば、中国株式市場や商品相場も底入れするという順序だろう。

豪ドルは73セント台後半、89円台前半と数年来の安値を付けた。
ただ本日の予想よりやや強い6月雇用統計や中国当局の“違法の空売り摘発”のニュースで意外に反発しており、底値が案外近いようにも感じられる。

豪ドルここまでのレビュー

先週からの相場レンジ(7/2-7/9)
AUDUSD:0.73723-0.76574  AUDYEN:89.174-94.435

この1週間はギリシャ情勢と中国株式市場大幅下落から久しぶりのリスク回避相場となった。ギリシャの国民投票では緊縮財政に対する「NO」が多数を占め、ツィプラス政権は民意を盾に債権団と協議を重ねているが依然決着を見ず、週末(12日)のユーロ圏財務相会合へ結論が持ち越された。一方、中国株式市場(上海総合指数)はこの3週間で6月の高値から約33%の大幅下落を見せており、上場企業の半数以上が取引停止の状況で市場の不安心理をあおり、商品相場も下落した。
為替市場では資源国通貨などリスク通貨が売られ、リスク回避で円が買われた。
ドル/円は、先週金曜日の6月米雇用統計後の軟調地合いに加えてリスク回避の円買いで昨日は120円台前半と5月中旬以来の安値を付けたあと、本日は日経平均や上海総合指数の下げ止まりを受けて121円台半ばに小反発している。
ユーロは結局ギリシャがユーロ圏に留まるとの期待感もあり1.10台後半まで反発している。
一方、豪ドルは対ドル73セント台後半と2009年5月以来の安値、対円89円台前半と昨年2月以来の安値を付けた。NZドルは対ドル66セント台と2010年6月以来の安値、対円80円台と2013年9月以来の安値、ドル/カナダは1.27ドル台と2009年3月以来の高値圏に並ぶなど、資源国通貨が軒並み売り浴びせられた。
ただ豪ドルは、本日中国当局が違法の“空売り”調査に乗り出しているとの報道や、発表された6月雇用統計が就業者数+7.3千人(予想-5千人、前回+40千人)、失業率6.0%(予想6.1%、前回6.0%)を受けて74セント台後半、90円台後半まで反発している。
豪ドル全面安地合いにあってユーロ/豪ドルは6月安値1.43台から一時1.49台まで大幅に反発し、一方7月初に1.14台まで大幅上昇した豪ドル/NZドルは1.10台に調整反落している。

豪ドル見通し

向う1週間の予想レンジ:
AUDUSD:0.7350-0.7650  AUDYEN:89.00-93.00

向う半年の予想レンジ:
AUDUSD:0.7100-0.8500  AUDYEN:85.00-97.000

足元のセンチメント…依然ベアセンチメント
足元の予想…下値テスト後反発か

主要通貨の中期的バイアス:
・米ドル…保合からややブル(足元ややブル)
・円…ベア(足元ややブル)
・ユーロ/ドル…ニュートラル(足元ややブル)
・豪ドル/ドル…ニュートラル(足元ベア)

再び強烈なリスク回避相場である。
ギリシャ問題に加えて市場がナーバスになっている中国株式市場の暴落(と言ってよいだろう)とくれば、起こるべくして起こったリスク回避のうねりであった。
特にドル/円、および円クロスで円買いが活発化したが、先週の弱い6月米雇用統計に加えて補助要因として、IMFが米国利上げを来年にずらすように要請したことや、日本の5月貿易赤字の予想外の縮小(川内原発再稼働問題、原油価格の下落)などがあった。

ギリシャ国民は「NO」と言って債権者団の緊縮案に反対の意思表示をしたが、だからと言って債権者団が歩み寄るわけはなく、結論は今週末に先送りされた格好だ。

一方過去1年間で150%上昇した中国株式市場(上海総合指数)は、ここ3週間で実に6/12日のピーク5,166.35から30%以上下落しており、同国個人消費の減退が世界経済に影響を及ぼすことが懸念される。

このような欧州や中国発の不安材料は、商品相場を大きく押し下げ、商品先物インデックス(CRB INDEX)は215台と3月の年初来安値に並ぶ水準に下落してきた。一時60ドル台まで回復していた鉄鉱石や原油価格は再びそれぞれ49ドル台、51ドル台まで反落している。
ギリシャ問題・中国株価・商品相場はそれぞれ相関関係を有し、“風が吹けば桶屋がもうかる”ではないが、「ギリシャ問題で豪ドルが売られる」の図式が成り立っている面がある。
つまりギリシャはユーロ圏を離脱するのか?もしそうなればギリシャの対外債務3,000億ユーロの返済はどうなるか??欧州経済への負の連鎖は避けられず、欧州を最大の輸出相手国とする中国経済に大きな影を投げかける。中国の最大貿易相手先は欧州である。(2013年の輸出は全体の18.4%で1位、輸入も16.6%で1位)。そして中国経済の減速、中国株価の大幅下落は、すなわち中国を最大の貿易相手先とする豪州経済を直撃するということだ。(2014年の豪州の輸出相手国1位は中国で29.5%、輸入も18.4%)。
加えて世界最大の資源消費国である中国景気の減速は、商品相場の下落を通じて直接資源国通貨豪ドルを押し下げるということだ。
またこの“負のスパイラル”は市場のリスク許容度を減少させて世界的に株価を下落させ、一方為替相場では豪ドル、NZDドル、ユーロなどのリスク通貨売り、円買いといういつもながらのリスク回避相場をお膳立てするということだ。

ギリシャ問題に関しては、ツィプラス首相は高校時代からギリシャ共産党青年団に入団した筋金入り左派とも言え、民意をバックにしているが、ルールを重んじるその他ユーロ圏エスターブリッシュメントが目先の借金返済もままならぬギリシャに対して簡単に債務減免やさらなるESM(欧州安定化メカニズム)の延長を認めるとも思えない。

ギリシャ問題の“出口”として今後予測されることは:

1. ギリシャが債権者団の提案を全面的に受け入れ、若干の債権者団の譲歩を得て合意すること。
2. スムーズにユーロ圏を離脱すること。ドラクマに戻れば、通貨切り下げによる競争力強化や観光客誘致のメリットがあり、また中銀は必要なだけ通貨を印刷して銀行破たんを防げるだろう。 大規模なリセッション入りは否定できないが、移行期にはECBやEUの援助も仰げるだろう。
3. リスクシナリオ―20日のECBへの返済も不能となり、強制的に債権者団からユーロ圏離脱を強いられること。しばらくはユーロと自国通貨の併用などとなるが、輸入物価急騰や購買力低下からディープ・リセッションに陥る可能性が高い。

中国の株価大幅下落に対して中国人民銀行など当局は6月末の今年4度目の利下げに加えて、中国国営の中国証券金融が2,600億元を中国証券会社に対して信用供与し、また年金基金の株式投資や自社株買いの解禁、更には一時的なIPO停止などの諸策を打ち、違法の“空売り”調査にも乗り出した。上海株式市場上場の半数以上に当たる1,000社以上の企業が株式の取引停止を申請するといった異常事態になっている。
ただ市場原理を重んじる習体制にとっては、過去1年で150%上昇した株価が3週間で30%下落しても“市場の調整”として、大規模介入に出る可能性は少なく、個人投資家が大部分と言われる中国株式市場の下落が長引けば、個人消費の減退から世界経済に影響が懸念される。
リスク回避相場がしばらく続きそうであるが、市場安定化の第一歩はやはりギリシャ問題の決着であろう。

豪ドルは上記のようにギリシャ不透明感や、中国株価大幅下落、商品相場下落に加えてリスク回避の動きと“四面楚歌”の状態である。加えてRBA理事会声明で「74セント台の豪ドル」にもかかわらず「更に下落する可能性、する必要がある」と述べられたこともあり対ドルでは2009年5月以来の73セント台後半に、また対円でも昨年2月以来の安値89円台まで下落した。
ただ本日の予想よりやや強い6月雇用統計で買い戻しが活発化し、株価の下げ止まりにポジティブに反応しているように、RSIが25%前後まで落ちるなど、かなり豪ドルが売られ過ぎ状態になっていることは間違いのないところであり、自律反転の時期も案外と近いのかもしれない。 “リスク回避の動きはいずれ鎮静化する”という過去の例を大きく逸脱する動きは予想されない。

【主なイベント】

7/9
(木)

(豪)6月雇用統計
(中)6月CPI/PPI
(英)英中銀政策会合
(米)新規失業保険申請件数

7/10
(金)

(豪)5月住宅融資約定件数
(日)6月国内企業物価指数、6月消費者態度指数
(米)5月卸売在庫

7/12
(日)

(ユーロ圏)ユーロ圏財務相会合(ギリシャ改革案提出)

7/13
(月)

(日)5月鉱工業生産
(中)6月貿易収支
(米)6月財政収支

7/14
(火)

(豪) 6月NAB企業景況感・信頼感
(独)6月CPI
(英)6月CPI
(ユーロ圏)7月ZEW景況感 
(独)7月ZEW景況感 
(米) 6月小売売上高 

7/15
(水)

(中)Q2GDP、6月小売売上高、鉱工業生産
(米)6月PPI、7月NY連銀製造業景気指数、6月鉱工業生産
(加)カナダ中銀政策会議

7/16
(木)

(ユーロ圏)ECB理事会、5月貿易収支、6月CPI
(米)新規失業保険申請件数、5月対米証券投資

7/17
(金)

(豪)5月景気先行指数
(米)6月CPI、6月住宅着工件数、7月ミシガン大学消費者信頼感

Joe式豪ドル週替わりindex

独自の手法で10項目について豪ドル相場にとっての好悪インパクトをそれぞれ重要度を勘案しながら最弱評価から最強評価まで「-10―+10」でランク付けし、現状を総合判断したもの。したがって総合indexは理論的には最弱-100で最強+100となる。Indexが大きくプラス、マイナスに傾いている時がチャンス。
現状分析であり、今後を予測する機能はあまりないが、ポジション造成や閉じる際の参考にして頂きたい。

構成要因

ポイント

今回
数値

前回
数値
(7/2)

豪州
ファンダメンタルズ
(経済・政治)

*Good

・6月就業者数+7.3千人(予想+0.0千人、前回+40.0千人)、失業率6.0%(予想6.1%、前回6.0%)、労働参加率64.8%(64.7%)(7/9)
・ANZ6月求人広告+1.3%(前回0.0%)(7/6)
・5月住宅建設許可件数、前月比+2.4%(予想+1.2%、前回-5.4%)、前年比+17.6%(予想+14.4%、前回+16.3)(7/1)

・5月民間部門信用+0.5%(前月比予想+0.5%、前回+0.3%)、+6.2(前年比予想+6.1%、前回+6.1%)(6/30)
・5月NAB 企業信頼感+7(前回+3)、企業景況感+7(前回+4)(6/9)
・4月住宅融資残高前月比+1.0%(予想-2.0%、前回+1.6%)(6/9)
・Q1GDP前期比+0.9%(1 year high、予想+0.6%、前回+0.5%)、前年比+2.3%(予想+2.1%、前回+2.5%)(6/3)
・Q1PPI 前期比+0.5%(前回+0.1%)(5/1)
・Q1CPI前年比+1.3%(予想+1.3%、前回+1.7%)、前期比+0.2%(予想+0.1%、前回+0.2%)、RBAアンダーライイングインフレーション前期比+0.6%(予想+0.55%、前回+0.65%)前年比+2.35%(予想+2.25%、前回+2.25%)(4/21)
・Q4経常収支-96億ドル(予想-110億ドル、前回-121億ドル)(3/3)

*Bad

・5月小売売上高+0.3%(予想+0.5%、前回0.0%)(7/3)
・5月貿易収支-2.75bio(予想-2.22bio、前回-3.88bio)(7/2)
・5月熟練工求人-1.0%、前回-0.8%(6/24)
・Q1住宅価格インデックス前期比+1.6%(予想+2.0%、前回+2.0%)、前年比+6.9%(予想+7.4%、前回+6.7%)(6/23)

・6月WESTPAC消費者信頼感-6.9%(過去1年最大の下げ、前回-6.4% )、95.3(前回102.4)(6/10)
・Q1民間設備投資(CAPEX)前期比-4.4%(予想-2.4%、前回-2.2%)(5/28)
・Q1建設活動前期比-2.4%(6期連続のマイナス予想-1.4%)(5/27)
・Q1賃金コスト指数 前月比+0.5%(6ms low、予想+0.6%、前回+0.6%)、前年比+2.3%(17years low、予想+2.4%、前回+2.6%)(5/13) ・Q1PPI前年比+0.7%(前回+1.1%)(5/1)

----------------------------

・RBA四半期金融政策報告書(5/8)
2015年GDP 見通し +2.5%(前回+2.25%―+3.25%)
2016年GDP見通し +2.75-+3.75%(+3.0%-+4.0%)
インフレ見通し
2015年 2.5%(前回2.0%-3.0%)
2016年 1.75%-2.75%(2.0%−3.0%)

・IMF世界成長見通し(2015/4/14)(2015年1月時)
2015年3.5%(3.5%)

・IMF豪州経済見通し
2015年2.8%(前回2.9)、2016年3.2%(前回3.1%)(5/11)

・2015/16年連邦予算案(2015/5/12)
(2014年5月時点)

財政赤字2015/16年351億豪ドル(予想400億豪ドル、前回312億ドル)、17/18年赤字144億豪ドル、18/19年赤字69億ドル、19/20年黒字転換、2014/15年GDP 2.5%、2015/16年2.75%、16/17年3.25%、17/18年3.5%、18/19年3.5% 鉄鉱石価格 48ドル/トン 

+3

+2

市場センチメント
(リスク値に対する円キャリーポジション造成・/解消などに関わる)

ギリシャ懸念、中国株価大幅下落のリスク回避でセンチメント大幅に悪化だが本日はやや落ち着き。昨日NYKダウは-87ptsの17,515ドル。本日 off shoreでは+104pts。 昨日VIX恐怖指数は+3.57の19.66。

-3

+2

短期筋推定市場ポシションと調整具合

シカゴIMMの通貨先物ポジションは前週から売りが2,979コントラクト増えて売り12,031 コントラクト(6/30)。短期筋のショートポジションは依然大きい。

+3

+2

商品相場

原油は52ドル台に小反発、金価格は1157ドルにやや戻す。昨日CRBは-0.27の215.82。鉄石は49ドル台に下落、石炭(燃料炭スポット)は59ドル台で小康。

-5

-3

金利・為替(当局)

<7月RBA理事会声明>−74セント台でも依然として「豪ドルは更に下落しそうであり、する必要がある」「金融政策は緩和的でなければならない」、「中国とギリシャに言及」(7/7)、RBAエドワード総裁補―過去の利下げは豪ドル下落に有効であった、(6/16)RBA議事録―一部セクターの投資には持続的な豪ドル安が必要、(6/10)スティーブンス総裁―景気テコ入れのため過去最低水準になる政策金利を一段と引き下げる用意、豪ドル相場は更に下落する必要がある。RBA理事会>-豪ドル一段の下落の可能性高く必要に、インフレは今後1、2年目標と一致、金融政策は緩和的である必要(6/2)、RBA四半期金融報告―一層の豪ドルの下落が必要、2015,2016年成長・インフレ見通しを下方修正(5/8)、RBA利下げ2.25%→2.00%(2011年11月以来10回目の利下げ)easy biasの文言なしで、利下げ打ち止め感(5/5)、スティーブンス総裁(in NY)豪ドルは更に下落する可能性、RBAは必要なら利下げを実施する。
RBA利下げ(2013年8月以来18カ月ぶり)2.25%(予想2.50%、前回2.50%)(2/3)、
豪ドルは75セント近辺が望ましい(12/11)、(スティーブンス総裁―85セント近辺に下落することが望ましい(2013/12/12)。米豪10年利回り格差は0.54%に縮小。

-4

-3

需給

豪ドル債投資が復活するか?本邦企業の豪州企業買収活発化(2014年日本郵便が物流大手トール買収6.5bioなど、金融:2011年第一生命が豪州生保最大手TALを1.2bioで買収、日本生命がNABの生保部門を2.5bioで買収交渉中)、豪ドル先安観から海外投資家の豪ドル買い後退。ソブリンウエルスファンド(SWF)は豪ドルの押し目買いスタンス。日々の資源輸出カバーの豪ドル買い需要。中国の鉄鉱石需要減退観測。

+3

+3

テクニカル
(チャート)

豪ドル/ドル、豪ドル/円ともに一目均衡表の「雲」の下で、雲がレジスタンス。ボリンジャーバンド下限が大きく切り下がり、それに沿って続落で下値圧力強い。ただ豪ドル/ドルは火曜日から下ヒゲ目立つ。RSIは豪ドル/ドルが32.87 %、豪ドル/円が29.95%でoversold若干緩和。

+2

+2

米ドル(ユーロ)強弱

ドルインデックスは96.40に下落し、ユーロは1.10台後半に反発。

+2

-3

中国関連

金融当局違法の空売りを調査(7/9)、6月CPI+1.4%(予想+1.3%、前回+1.2%)、PPI-4.8%(予想-4.6%、前回-4.6%)(7/9)、株価大幅が続落で売買停止相次ぐ(7/8)、6月HSBC非製造業PMI(確報値51.8、前回53.5)(7/3)、 6月HSBC製造業PMI 49.4(確報値、予想49.6、前回49.6)(7/1)、中国6月製造業PMI50.2(予想50.4、前回50.2)、6月非製造業PMI53.8(前回53.2)(7/1)、中国人民銀行0.25%利下げ、一部預金準備率も(2015年四回目の利下げ)(6/27)、中国5月新築住宅価格70都市中41年で前月比下落、 高値警戒感と需給悪化懸念で上海株大幅下落、5月鉱工業生産+6.1%(前年比、予想+6.0%、前回+5.9%)、5月小売売上高+10.1%(予想+10.1%、前回+10.0%)(6/11)、5月CPI+1.2%(予想+1.3%、前回+1.5%)、PPI-4.6%(予想-4.5%、前回-4.6%)(6/9)、5月貿易収支+$59.4bio(予想+$44.8bio 、前回+$34.1)、輸出前年比 -2.5%(予想-4.4%、前回-6.4%)、輸入-17.6%(予想-10.0%、前回-16.2%)(6/8)、基準金利である1年満期貸出金利を0.25%引き下げて5.1%、1年満期預金を0.25%引き下げて2.25%、2015年三回目の利下げ)(5/10)、中国人民銀行預金準備率1.0%引き下げ(19.5%→18.5%、2015年ニ回目)(4/18)、中国人民銀行株の空売り規制緩和、Q1GDP 7.0%(予想7.0%、前回7.3%)(4/15)、(2014年GDP7.4%(2013年7.7%、2012年7.7%、2011年9.3%)、AIIBへの参加51カ国に(4/1)周中国人民銀行総裁「金融政策に調整の余地」(3/30)、習近平国家主席―シルクロード沿いに巨大経済圏「一帯一路構想」(3/30)、全人代後株価急騰(景気刺激策への期待)、中国全人代閉幕―新常態、7%の成長目標、全人代開幕(3/5)、中国人民銀行利下げ-0.25%預金・貸出金利(2/28、2015年一回目)、中国人民銀行預金準備率0.5%引き下げ(20.0%→19.5%)(2/3)、中国利下げ(2012年7月以来)―1年物預金金利3%→2.75%、1年物貸出金利6%→5.6%(11/21)、
上海・香港証券取引所相互取引開始(11/17)、
本日上海総合指数は+30ptsの3,537。

+2

-3

国内政局・産業界等

(Fairfax/Ipsos national poll)(7/2-4実施)( )は前回6月、二大政党支持率―保守連合47%、労働党53%(53%)、各政党支持率保守連合39%(40%)、労働党35%(37%)、緑の党16%(14%)、首相適任者アボット39%(41%)、ショートン43%(42%)、Australian Industry Group(AIG)は利下げを歓迎(5/5)、AIIB参加表明(3/29)、NSW州選挙保守連合勝利(3/29)、(2/9)アボット党首辞任動議―賛成39、反対61で否決、NSW州選挙保守連合勝利(3/29)、QLD州選挙で労働党勝利(2/1)、アボット政権GST引き上げ方針、シドニー人質事件、豪ドル高懸念やや和らぐ。アボット政権中国とEFT締結へ、政府は非居住者の不動産投資に申込手数料賦課を検討、国内テロ警戒レベル高位に引き上げ、(9/17)社会保障見直しや増税を嫌気、住宅バブル懸念、資源税廃止上院で可決(9/3)、炭素税廃止を評価(2014/7/17)。

-2

-2

“現状”総合判断
(必ずしも今後の予測とはならず)

やや買いバイアス

+1

-3

*Good、Badは豪ドルにとってという意味

【豪ドル/ドル チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

【豪ドル/円 チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

OZ NOW

豪州の購買力低下を懸念

昨日の当地経済紙Financial Reviewの1面トップは“Purchasing power dives on lower A$”であった。記事によると豪州の購買力は今後2年以内に更に悪化して1990年代以来の低水準に落ちる可能性があり、それを阻止するには新たな成長戦略が必要と言うもの。
IMFが発表している各国の購買力平価をもとにドイツ銀行が算出した“家計部門の国民一人当たり購買力平価(米ドル建)”において、豪州は昨年の5位から今年は9位に落ちるとみられる。昨年、豪州より上位にいたのはルクセンブルグ、ノルウエー、カタール、スイスのみであった。つまり強い豪ドルを背景にインターネットで安い海外商品を買いあさったり、ディズニーランドやニューヨークへの海外旅行を楽しんだ日々は遠い昔ということだ。
資源ブームの終焉とともに、RBAの豪ドル安政策が生活の水準まで押し下げたということだ。ドイツ銀行のエコノミストAdam Boyton氏は資源ブームの終焉による所得減少と弱い賃金上昇率、そして豪ドルの続落(Boyton氏は2017年までに60セントまでの下落を予想!)により豪州の購買力平価順位は向こう2年間で17位まで下がると予想する。更に順位は1990年代の20位程度まで落ちる可能性があるという(最低順位はリセッションであった2001年の25位)。Boyton氏によるとRBAは金融緩和によって積極的に豪ドルを押し下げた。これは輸出競争力を高め、観光客や留学生誘致には役立ったが、同時に弱い豪ドルは消費者信頼感を蝕んだと述べている。
Boyton氏は「豪州の購買力平価の下落は資源ブームの終焉を迎えて避けられないものだったが、経済の調整が金融緩和と豪ドル下落によってもたらされたことから、家計における購買力平価は大きく下落した。経済調整は本来構造改革や生産性向上による賃金上昇によって維持されるべきものである」と指摘している。

 

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