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マーケットビュー

木曜 津田穣のG´Day! (グダイ!) 豪ドルレポート 豪州からホットな最新情報をお届け

ゴールデンウィーク期間中の「マーケットビュー」掲載予定について
4月末から5月上旬のゴールデンウィーク中、誠に勝手ながら『マーケットビュー』は以下のスケジュールで掲載させていただきます。 何卒よろしくお願いいたします。

日付

掲載

ご執筆者

4月28日(火)

和田仁志氏

4月29日(水)

×

4月30日(木)

山中康司氏、津田穣氏

5月1日(金)

野村雅道氏、松崎美子氏

5月2日(土)

×

5月3日(日)

×

5月4日(月)

×

5月5日(火)

×

5月6日(水)

×

5月7日(木)

山中康司氏、津田穣氏

※「○」は掲載日、「×」は掲載をしない日となります。

材料多いが相場動かず

更新日:2015年4月23日

サマリー

この1週間はワシントンG20、ギリシャ債務問題、日米間の環太平洋経済連携協定(TPP)協議、中国の景気刺激策への期待などが材料であった。
弱かった4月の米雇用統計以来、ドル軟調地合いであったが、ここにきてドル/円が4月中旬以降の高値120円台を付け、ユーロもギリシャ支援の最終協議が予定される明日のユーロ圏財務相会談を控えて一時1.07割れに反落した。
ただドル買いに対する反対材料も多く存在し、足元身動きがとりづらいが、次の大きな動きへのエネルギーは再び溜まりつつあるように感じる。

豪ドルは、先週の強い3月雇用統計後に急反発し、その後も中国の景気刺激策期待や鉄鉱石の反発にサポートされて堅調を維持。昨日発表されたQ1CPIが予想をやや上回り一時78セント台、93円台に上昇した。
5月の利下げの可能性は五分五分との見方に変わりつつある。

豪ドルここまでのレビュー

先週からの相場レンジ(4/16-4/23) 
AUDUSD:0.7673-0.7842  AUDYEN:91.42-93.20

この1週間はワシントンG20、ギリシャ債務問題、日米間の環太平洋経済連携協定(TPP)協議、中国の景気刺激策への期待などが材料であった。
ドルは、4月の米雇用統計以降、米利上げ期待の後退やFRB当局のドル高けん制などから軟調に転じていたが、G20では特にドル高けん制は出ず、従来からの為替コミットメントの踏襲に終ったこともあり、再び堅調に転じている。
ドル/円は日本の政府筋の円安けん制やドルの軟調にもかかわらず、下値は118円台半ばと限定的であった。浜田内閣参与の「コアインフレが2%に届かなければ追加緩和」の発言もあり、3月貿易収支は33カ月ぶりに黒字に転換したにもかかわらず4月中旬以来の120円台を付けた。
またドル軟調地合いから1.08台まで反発したユーロも、ギリシャ支援の最終協議がなされる明日のユーロ圏財務相会談を控えて再び1.07割れまで反落した。
先週、非常に強い3月雇用統計を受けて78セント台、93円台まで急反発した豪ドルは、鉄鉱石の小反発(47ドル台→51ドル台)や中国の預金準備率引き下げの報にも支えられて77セント台、92円台で堅調推移。
昨日発表されたQ1CPIが予想よりやや強く再び78セント台、93円台まで上昇した後、現在77セント台前半、92円台後半に小反落している。
ユーロ/豪ドルは1.38台の低位で揉み合いとなり、一方今週1.00台前半に再度下落してパリティー割れかと思われた豪ドル/NZドルは今朝のマクダーモットNZ準備銀行総裁補の「需要減退とインフレ低下は利下げを喚起させる」との発言もあり、再び1.02台に反発している。

豪ドル見通し

向う1週間の予想レンジ:
AUDUSD:0.7550-0.7850  AUDYEN:91.50-94.50

向う半年の予想レンジ:
AUDUSD:0.7200-0.9000  AUDYEN:87.00-100.00

足元のセンチメント…ベアセンチメント弱まる
足元の予想…上値は利食い圧力強く、再び反落か

主要通貨の中期的バイアス:
・米ドル…保合からややブル(足元ややブル)
・円…ベア(足元ややベア)
・ユーロ/ドル…ややベア(足元ややベア)
・豪ドル/ドル…ややベア(足元ややブル)

各国中銀の金融政策会合やG20も終わり相場の動きがややスローになってきた。
もちろんイベント的には大詰めのギリシャ支援が協議されるユーロ圏財務相会談が24日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に続いて28日には日米首脳会談が予定され、来週はFOMCも開催される。
FOMCの利上げの時期を占う上でも米国の指標から連日目が離せないし、TPPに絡んで米国の貿易促進権限(TPA)法案に為替操作禁止条項が付帯されるかの問題も注目される。
日本は統一地方選挙後半戦真っ只中であるが、昨日発表された3月貿易収支は+2,293億円と33カ月ぶりにプラスに転じるなど貿易赤字構造に変化が訪れているのかもしれない。
年初来、米国の利上げ観測やギリシャ債務問題、更に日本の貿易赤字拡大や消費者物価低下に伴う追加緩和観測、GPIFなどの外物投資など、「ドル買い・通貨売り」がメインシナリオであったが、ここにきてカウンター(反対)材料も出揃ってきて、やや身動きが取れなくなりつつあるようだ。

 1.ギリシャ問題

たとえギリシャがデフォルトしてもユーロ圏にとどめる措置が既に模索されている模様。またギリシャがもし退出すれば、悪材料が除去されたユーロが大幅上昇するとの見方もある。
最近の強い指標に反応しやすいユーロを見るにつけ下落余地が徐々に減少しているように感じる。

 2.日本の3月貿易収支黒字化

原油はじめエネルギー価格下落による一時的現象かを見極める必要がある。ただしTPP成立となれば日本の輸入が再び増加する効果があるだろう。

 3.日銀の追加緩和について

4月の日銀会合で黒田総裁は「2015年度を中心とする期間に物価2%に達する可能性」と再度述べている。現在ゼロ%をやや上回る水準に低下している消費者物価であるが、今年の春闘では過去最高のベアを実現しており、夏のボーナスが改善すれば実際に黒田総裁が言う「秋以降の物価上昇加速」が見られる可能性もないとは言えず、日銀の追加緩和が遠のくのか。

 4.日米当局、議会筋のドル高けん制・円安けん制

ルー財務長官は米国の貿易促進権限(TPA)法案に為替操作禁止条項が付帯されことに反対。「為替を交渉目標にすると上手く妥結できなくなる」と述べているが、一方来年の大統領選に向けて民主・共和両党からのドル高けん制のトーンは更に高まるだろう。

 

この様に「ドル買い・通貨売り」のカウンター材料が出揃ってきたことから一方的なドル買いにも市場は消極的になり、身動きが取りにくくなっているのが現状だろう。
そして“次の動き”はこれら材料の進展いかんにかかっていると言わざるを得ない。

豪ドルは、今週も77セント台、92円台中心に底堅い展開となり、市場の期待をよそに75セント割れ、90円割れは示現していない。
4月にRBAの利下げがなく、強い3月雇用統計、中国の景気刺激策期待、鉄鉱石の50ドル台への小反発などがサポート要因であった。
昨日発表されたQ1CPI(OZ NOW参照)がヘッドライン(全項目)、アンダーライイング(RBAが重視)ともに0.1%予想より強かっただけで豪ドルが敏感に上昇したのは、未だに市場ポジションが豪ドル売りに傾いている証左だろう。
今週もスティーブンスRBA総裁がニューヨーク講演で「豪ドルは更に下落する可能性、必要とあれば追加緩和」と唱え、またRBA議事録でも同様に内容が確認できたが、むしろ当地では“暫くRBAは金利据え置き”との見方が増えつつある。 豪ドル悪材料もかなり織り込み済みとの実感である。

【主なイベント】

4/23
(木)

(中)4月HSBC製造業PMI
(ユーロ圏)4月製造業・非製造業PMI
(独)4月製造業・非製造業PMI
(仏)4月製造業・非製造業PMI
(米)3月新築住宅販売、新規失業保険申請件数

4/24
(金)

(独)4月ifo景気調査
(ユーロ圏)財務相会合
(米)3月耐久財受注

4/27
(月)

(NZ) 休場(アンザックデー)
(米)4月ダラス連銀製造業活動指数

4/28
(火)

(豪)2月コンファレンスボード景気先行指数
(米)4月消費者信頼感指数

4/29
(水)

(ユーロ圏)4月業況判断指数、4月消費者信頼感
(独)4月消費者物価指数
(米)Q1GDP(速報値)、3月中古住宅販売、FOMC

4/30
(木)

(豪)Q1輸入物価指数、3月民間部門信用
(日)3月鉱工業生産
(独)4月失業率
(ユーロ圏)3月失業率、4月CPI
(米)3月個人所得、3月PCEコアデフレーター、4月シカゴ購買部協会景気指数、新規失業保険申請件数

5/1
(金)

(豪)Q1PPI
(日)3月全国消費者物価指数、3月失業率
(中)4月製造業/非製造業PMI
(ユーロ圏)レーバーデー休場
(米)4月ISM製造業景況指数

Joe式豪ドル週替わりindex

独自の手法で10項目について豪ドル相場にとっての好悪インパクトをそれぞれ重要度を勘案しながら最弱評価から最強評価まで「-10―+10」でランク付けし、現状を総合判断したもの。したがって総合indexは理論的には最弱-100で最強+100となる。Indexが大きくプラス、マイナスに傾いている時がチャンス。
現状分析であり、今後を予測する機能はあまりないが、ポジション造成や閉じる際の参考にして頂きたい。

構成要因

ポイント

今回
数値

前回
数値
(4/16)

豪州
ファンダメンタルズ
(経済・政治)

*Good

・Q1CPI前年比+1.3%(予想+1.3%、前回+1.7%)、前期比+0.2%(予想+0.1%、前回+0.2%)、RBAアンダーライイングインフレーション前期比+0.6%(予想+0.55%、前回+0.65%)前年比+2.35%(予想+2.25%、前回+2.25%)(4/21)
・3月就業者数+37.7千人(予想+15.0.千人、前回+15.6千人)、失業率6.1%(予想6.3、前回6.3)、(4/16)

・3月NAB 企業信頼感+3(前回0)、企業景況感+6(前回+2)(4/14)
・2月小売売上高+0.7%(予想+0.4%、前回+0.5%)(4/7)
・2月住宅建設許可件数、前年比+14.3%(予想+10.7%、前回+9.1%)(4/1)
・Q4経常収支-96億ドル(予想-110億ドル、前回-121億ドル)(3/3)

*Bad

・4月WESTPAC消費者信頼感-3.2%(前回-1.2% )、96.2(前回99.5)(4/15)
・2月住宅ローン約定件数+1.2%(予想+3.0%、前回-1.7%)(4/10)

・2月投資貸付-3.4%(前回-0.3%)(4/10)
・3月ANZ求人広告-1.4%(前回+0.7)(4/7)
・2月住宅建設許可件数-3.2%(予想-4.0%、前回+7.9%)(4/1)
・1月貿易収支-$980mio(10カ月連続マイナス、予想-925mio、前回-436mio)(3/5)
・Q4GDP前期比+0.5%(予想+0.6%、前回+0.3%)、前年比+2.5%(予想+2.6%、前回+2.7%)(3/4)
・Q4企業営業利益(前期比)-0.2%(+0.5%、-0.4%)(3/2)
・Q4民間設備投資(CAPEX)前期比-2.2%(予想-1.6%、前回+0.6%)(2/26)
・Q4賃金コスト指数 前月比+0.6%(予想+0.6%、前回+0.6%)前年比+2.5%(予想+2.5%、前回+2.6%)(2/25)
・Q4PPI 前期比+0.1%(前回+0.2%)、前年比+1.1%(前回+1.2%)(1/30)
・Q4CPI前年比+1.7%(予想+1.8%、前回+2.7%)、前期比+0.2%(予想+0.3%、前回+0.5%)(1/28)

----------------------------

・RBA四半期金融政策報告書(2/6)
2014 年GDP見通し +2.5%(前回11月+2.5%)
2015年GDP 見通し +2.25−+3.25%(前回+2.5%―+3.5%%)
2016年GDP見通し +3.0-+4.0%(+2.75-+4.25%)
インフレ見通し
2014年 1.70%(前回1.75%)
2015年 2.0%-3.0%(前回2.5%-3.5%)
2016年 2.25%-3.25%(2.5%−3.5%)

・IMF世界成長見通し(2015/4/14)(2015年1月時)
2015年3.5%(3.5%)

・政府年央経済財政見通し
(MYEFO)(12/15)(5月時点)

財政赤字2014/15年404億豪ドル(298億豪ドル)、2015/16年312億ドル(171億ドル)、 2014/15年GDP 2.5%、鉄鉱石価格60ドル

+4

+2

市場センチメント

(リスク値に対する円キャリーポジション造成・/解消などに関わる)

株価堅調、ギリシャ不安やや後退でセンチメントやや改善。昨日NYKダウは+88ptsの18,038ドル。本日 off shoreでは-25pts。 昨日VIX恐怖指数は-0.54の12.71。

+2

-2

短期筋推定市場ポシションと調整具合

シカゴIMMの通貨先物ポジションは前週から売りが2,152コントラクト増えて売り42,433 コントラクト(4/14)。短期筋は依然豪ドルややロング。

-2

-2

商品相場

原油は56ドル台に小幅反落、金価格は1188ドル台に下落。昨日CRBは-0.26の221.34。鉄石は50ドル台で小康、石炭(燃料炭スポット)は60ドル台に反発。

-2

-2

金利・為替(当局)

CPI後5月利下げ観測五分五分に(4/21)RBA議事録―更なる緩和が適切な可能性、豪ドル下落は景気をサポート、低金利が住宅過熱を煽る可能性、(4/20)スティーブンス総裁(in NY)豪ドルは更に下落する可能性、RBAは必要なら利下げを実施する。4月RBA理事会―金利据え置き(住宅バブル懸念も一因か)、更なる緩和が適切となる可能性、更なる豪ドル安が必要となる公算、強いドル高けん制文言はなし(4/7)
RBA利下げ(2013年8月以来18カ月ぶり)2.25%(予想2.50%、前回2.50%)(2/3)、
豪ドルは75セント近辺が望ましい(12/11)、(スティーブンス総裁―85セント近辺に下落することが望ましい(2013/12/12)。米豪10年利回り格差は0.463%に縮小。

-2

-5

需給

新期迎えて豪ドル債投資が復活するか?本邦企業の豪州企業買収(日本郵政―トール、6,200億円、リクルート360億円、電通など)、豪州企業M&A活発化の兆し、豪ドル先安観から海外投資家の豪ドル買い後退。ソブリンウエルスファンド(SWF)は豪ドルの押し目買いスタンス。日々の資源輸出カバーの豪ドル買い需要、中国の鉄鉱石需要減退観測。

+2

+2

テクニカル
(チャート)

ボリンジャーバンドの上限、一目均衡表の雲まで上昇。レジスタンスは0.7700-0.7800、93-94円レベル。短期移動平均線0.7675、91.80の上にあり同線にサポートされる。3月高値0.79台半ば、94円台後半が上方ターゲットに。RSIは豪ドル/ドルが52.93%、豪ドル/円が54.85%でややoverbought。

+2

+2

米ドル(ユーロ)強弱

ドルインデックスは98.40に上昇し、ユーロは1.07割れに下落。

-2

+2

中国関連

4月HSBC製造業PMI 49.2(速報値)(予想49.6、前回49.6)(4/23)中国人民銀行預金準備率1.0%引き下げ(19.5%→18.5%)(4/18)、Q1GDP 7.0%(予想7.0%、前回7.3%)(4/15)、(2014年GDP7.4%(2013年7.7%、2012年7.7%、2011年9.3%)、3月鉱工業生産+5.6%(予想+7.0%、前回+6.8%)、3月小売売上高+10.2%(予想+10.9%、前回+10.7%(4/15)、3月貿易収支+$3.1bio(予想+$40.1bio lowest since Feb 2013)、輸出前年比 -15.0%(予想+9.0%)、輸入-12.7%(予想-10.0%)(4/13)、3月CPI+1.4%(予想+1.3%、前回+1.4%)、PPI-4.6%(予想-4.8%、前回-4.8%)(4/10)、3月HSBC非製造業PMI52.3(前回52.0)(4/3)、中国2月製造業PMI 50.1(前回49.9)、2月非製造業PMI 5379(前回53.9)(4/3)、AIIBへの参加51カ国に(4/1)周中国人民銀行総裁「金融政策に調整の余地」(3/30)、習近平国家主席―シルクロード沿いに巨大経済圏「一帯一路構想」(3/30)、全人代後株価急騰(景気刺激策への期待)、中国全人代閉幕―新常態、7%の成長目標、全人代開幕(3/5)、中国人民銀行利下げ-0.25%預金・貸出金利(2/28)中国人民銀行預金準備率0.5%引き下げ(20.0%→19.5%)(2/3)、不動産売買規制懸念で株価軟調(1/27)、信用口座新規開設停止命令で上海総合指数急落(1/19)、住宅融資担保基準厳格化、中国利下げ(2012年7月以来)―1年物預金金利3%→2.75%、1年物貸出金利6%→5.6%(11/21)、 上海・香港証券取引所相互取引開始(11/17)、 本日上海総合指数は-5ptsの4,393。

+2

-4

国内政局・産業界等

Fairfax/Ipsos national poll)(4/9-11実施)( )は前回2月、二大政党支持率―保守連合46%(49%)、労働党54%(51%)、各政党支持率保守連合39%(42%)、労働党38%(36%)、緑の党13%(12%)、首相適任者アボット38%(39%)、ショートン46%(44%)、AIIB参加表明(3/29)、NSW州選挙保守連合勝利(3/29)、(2/9)アボット党首辞任動議―賛成39、反対61で否決、NSW州選挙保守連合勝利(3/29)、QLD州選挙で労働党勝利(2/1)、アボット政権GST引き上げ方針、シドニー人質事件、豪ドル高懸念やや和らぐ。アボット政権中国とEFT締結へ、政府は非居住者の不動産投資に申込手数料賦課を検討、国内テロ警戒レベル高位に引き上げ、(9/17)社会保障見直しや増税を嫌気、住宅バブル懸念、資源税廃止上院で可決(9/3)、炭素税廃止を評価(2014/7/17)。

-2

-2

“現状”総合判断
(必ずしも今後の予測とはならず)

やや買いバイアス

+2

-9

*Good、Badは豪ドルにとってという意味

【豪ドル/ドル チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

【豪ドル/円 チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

OZ NOW

5月の利下げの確率は五分五分

昨日発表されたQ1のCPI(消費者物価指数)は、ヘッドラインインフレーション(全項目)が前期比+0.2%(予想+0.1%、前回+0.2%)、前年比+1.3%(予想+1.3%、前回+1.7%)であり、RBAが注目するアンダーライイングインフレーション(刈り込み平均値と同義、食品、エネルギーなどのボラタイルアイテムを調整)は前期比+0.6%(予想+0.6%、前回+0.6%)、前年比+2.3%(予想+2.2%、前回+2.2%)であった。
ガソリン代が前期比−12.2%と大幅下落、また衣料品、医療費(−1.4%)、通信費(−1.4%)も低下傾向を示した。賃金の伸び低下が諸費用下落の背景にあるのは確か。
ヘッドラインの+1.3%は2012年6月以来の低さであるが、輸送費が前年比で-6.2%、通信費が-4.5%となる一方、上昇項目は教育費+5.4%、アルコールとタバコも+5.2%であった。昨日豪ドルはこの“若干強めの”数字を受けて直後に50ポイント上昇し、ロンドン市場で一時78セント台、93円台まで続伸したのは、やはり市場が「弱い数字→RBAの5月利下げ」シナリオが出来上がっていたためであろう。
今週もスティーブンスRBA総裁がニューヨーク講演で「豪ドルは更に下落する可能性、必要なら追加利下げ」を強調し、また火曜日に発表されたRBA議事録では「多分更なる緩和が適当、豪ドル下落が景気をサポート」と述べられてRBAの従来からの緩和維持スタンスが確認された。

一方、当地の経済紙Australian Financial Reviewの論調はむしろ5月据え置きに傾きつつあるようで、株価(ASX )は軟調気味に推移している。
金利先物市場は4月上旬に5月の25bp利下げをほぼ100%織り込んでいたが、今週初は50%まで落ち込み、RBA議事録後に75%に上昇したが現在再び50%に落ちており、5月利下げの可能性は五分五分との見方になりつつある。
スティーブンス総裁の発言やRBA議事録は一見ハト派的との印象を受けるが、同総裁は上記発言と同時に「金融政策への過度の依存」に警鐘を鳴らしているし、一方RBA議事録でも「低金利が住宅市場の不均衡を煽る危険性」に触れている。
4月据え置き以降のRBAのスタンスは“更なる指標、データを分析して次のステップを決定する”ことであるが、“若干”とはいえ原油の大幅下落にもかかわらず予想を上回ったCPIにより利下げ観測が後退したようだ。

 

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