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マーケットビュー

木曜 津田穣のG´Day! (グダイ!) 豪ドルレポート 豪州からホットな最新情報をお届け

目まぐるしく変わる通貨順位

更新日:2014年5月22日

サマリー

ウクライナ情勢に加えて今週は中国とベトナムの紛争など、相変わらず地政学的懸念が暗雲のように立ち込めているが、その割には主要国の株価(日本以外)の下落もモデレートなものであった。
為替相場では円高、資源国通貨安、ユーロ安が顕著であった。円高の背景には、日銀が追加緩和に動かず、株価が昨年の黒田異次元緩和発言当時のレベルである14,000円レベルまで下がったことや、米債利回り低下など複合要因があるが、巨額の日本の貿易赤字や機関投資家の海外投資増加観測などもあって、一方的に円高に逆戻りするとは考え難い。
今週は悪材料が噴出した豪ドルが一時92セント近辺、93円近辺まで急落した後、やや反発している。確かに鉄鉱石価格がトン当たり100ドルを割ったことや、地政学的懸念などの事実もあるが、デベレRBA総裁補の発言にある「資金流入減少による豪ドル安の可能性」やS &Pによる豪州格付け引き下げの可能性を示唆する記事など、ネガティブな観測記事が重なったようであり、慎重に“Buy on Dips(押し目買い)”を考えたい。

豪ドルここまでのレビュー

先週からの相場レンジ(5/15-5/22):
AUDUSD:0.92063-0.93923  AUDYEN:93.022-95.782

この一週間は、ウクライナ情勢や東南アジアなどの地政学的懸念もあり、主要国の株価は下落する局面もあったが、日本や豪州を除いて持ち直した。
為替市場ではドル/円や円クロスが大きく下落し、また豪ドルをはじめとした資源国通貨も大幅下落した後、やや下げ止まり感が出ている。
昨日、日銀は金融政策の現状維持を発表したが、日経平均が一時重要レベル14,000円を割り込んだこともあり、ドル円はストップロスオーダーを巻き込みながら一時100円台へ急落した後、現在は101円台半ばに小反発している。
また、ユーロは引き続きECB高官の6月追加緩和を示唆する発言もあり、1.36台へ軟調推移している。

豪ドルは今週大きく値を下げ、昨日は一時5月初め以来の92セント近辺、3月以来の93円近辺まで値を下げた後、現在92セント後半、94円台まで反発している。
主な豪ドル下げ材料はRBA議事録が事前予想よりハト派的であったこと、S&Pが豪州格下げを示唆、鉄鉱石価格がトン当たり100ドルを割ったことなどで、悪材料が一気に降ってわいた状況。
この結果、ユーロ/豪ドルは先週の安値1.45台後半から一時1.48台後半に上昇し、豪ドル/NZドルは先週の1.08台半ばから1.07台半ばに下落した。

豪ドル見通し

向う1週間の予想レンジ:
AUDUSD:0.9150-0.9350  AUDYEN:92.50-95.50

向う半年の予想レンジ:
AUDUSD:0.85-1.00  AUDYEN:85.00-105.00

足元のセンチメント…再びベアセンチメント
足元の予想…徐々に底入れ

主要通貨の中期的バイアス:
・米ドル…保合からややブル
・円…ベア(足元ブル)
・ユーロ/ドル…ニュートラル(足元ややベア)
・豪ドル/ドル…ニュートラル(足元ややベア)

ここに来て為替市場で顕著となりつつある傾向は、「円高、資源国通貨安、欧州通貨(ポンド以外のユーロとスイスフラン)安」である。 米ドルはある通貨に対しては強く、ある通貨に対しては弱いなどマチマチという位置づけである。

現在の主要通貨を強い順から並べると:
@円、Aカナダドル、Bポンド、C米ドル、Dユーロ、Eスイスフラン、FNZドル、G豪ドルとなるが、3月時点では:
@NZドル、A円、Bスイスフラン、C豪ドル、Dユーロ、Eポンド、F米ドル、Gカナダドルであったから席順を総入れ替えした感じだ。

■円高の主因は:

  • アベノミクス賞味期限切れ
  • 消費増税後も追加緩和なく株価が昨年4月の黒田異次元緩和時のレベル14,000円近辺に下落
  • ウクライナや東アジア、東南アジアの地政学的懸念
  • 米国の金融緩和継続と長期債利回り低下

■豪ドル安の主因は:

  • 5月RBA議事録のハト派トーン
  • S&Pが豪州トリプルA格から格下げの可能性示唆
  • デベレRBA総裁補の「豪州への資金流入減れば豪ドル下落の可能性」発言
  • 鉄鉱石が2012年以降で初めてトン当たり100ドル以下に下落
  • ウクライナや東アジア、東南アジアの地政学的懸念
  • 中国商務省高官の「中国貿易の高成長期終わった」発言
  • 中国当局が政府機関パソコンにWINDOWS8搭載禁止

■ユーロ安の主因は:

  • 6月ECB理事会で追加緩和観測
  • 不冴えなQ1GDP
  • ウクライナ情勢とロシアの天然ガス供給停止懸念

また、普段見慣れた上記8通貨の組み合わせである30種類程度の通貨ペアのRSIを見て驚いたが、ほとんどの通貨のRSIがoversold状態となっている。筆頭はユーロ/円の26%(昨日)、第2位が豪ドル/円の28%(昨日)など。
そしてoverboughtとなっている通貨ペアはポンド/スイス73%、米ドル/スイス69%、カナダドル/スイス66%、ポンド/NZドル60%、ユーロ/スイス57%、ポンド/米ドル57%の6ペア程度しかないのだ。
つまり買われ過ぎ通貨の筆頭が円であり、売られ過ぎ通貨が豪ドルやユーロという結果であった。
これらを勘案すれば、今週は「豪ドル/円ペアのショート」が一番理にかなっていたことになるが、豪ドル/円は既に今月96円台から昨日93円近辺まで下落しRSIも30%を割り込むなどかなりのoversold状態を示している。

円クロスの売られ過ぎ状態は、豪ドル以外にもユーロなど全般的に言えることだ。
この最弱通貨豪ドル売り/最強通貨円買いが更に進行するか、あるいはポジションの巻き戻し(リバース)が起こるのかが今後のポイントとなるだろうが、円需給を考えれば一方的に円高が進むとは思えず、円高の反動が訪れるのを待ちたい。

一方、豪ドルは大きく崩れた。
先週のマーケットビューで“豪ドル上昇要因”として列記した身としては頭が痛いが、今週になってから、上述したように今度は降ってわいたように悪材料のオンパレードとなった。
ただ、よくよく内容を分析すれば、鉄鉱石価格の下落や地政学的懸念、特に中国対ベトナムなどは新規材料であるが、その他は観測記事や蒸し返しであるように思える。
つまりRBA議事録は既に過去の話であるし、しかも一方的にハト派と決めつける根拠に乏しい。
またS&Pは格下げの可能性も示唆しているが、それは今後財政改善が遅れる場合であり今年や来年の話ではない。現にムーディーズなどは予算案の内容が格付けや安定的な見通しに影響を与えないと既に述べている。
またデベレRBA総裁補の発言にしても「豪州への資金流入が減少すれば」と前書きしており、同時に「日本の投資家は豪州債投資を増やす可能性があり、全体的に豪州債へのニーズは高い」と述べているのだ。
今週の豪ドル急落については、悪材料が一気に噴出してポジション調整を誘ったとの感が強く、急落したところは冷静に「Buy on Dips」を試みるチャンスと言えるだろう。

【主なイベント】

5/22
(木)

(中)5月製造業PMI
(米)イエレンFRB議長講演、4月中古住宅販売、新規失業保険申請件数

5/23
(金)

(独)Q1GDP、5月ifo
(米)4月新築住宅販売

5/25
(日)

(その他)ウクライナ大統領選挙

5/26
(月)

(NZ)4月貿易収支

5/27
(火)

(米)4月耐久財受注、5月消費者信頼感、5月リッチモンド連銀製造業指数

5/28
(水)

(独)1月GFK消費者信頼感、5月失業率
(ユーロ圏)5月消費者信頼感

5/29
(木)

(日)4月小売売上高
(米)Q1GDP、個人消費、新規失業保険申請件数

5/30
(金)

(日)4月失業率、CPI、鉱工業生産、住宅着工件数
(米)4月個人所得/支出、PCEコアデフレーター、5月シカゴ購買部協会景気指数、5月ミシガン大学消費者信頼感

Joe式豪ドル週替わりindex

独自の手法で10項目について豪ドル相場にとっての好悪インパクトをそれぞれ重要度を勘案しながら最弱評価から最強評価まで「-10―+10」でランク付けし、現状を総合判断したもの。したがって総合indexは理論的には最弱-100で最強+100となる。Indexが大きくプラス、マイナスに傾いている時がチャンス。
現状分析であり、今後を予測する機能はあまりないが、ポジション造成や閉じる際の参考にして頂きたい。

構成要因

ポイント

今回
数値

前回
数値
(5/15)

豪州経済
ファンダメンタルズ

*Good
・Q1賃金コストインデックス前期比+0.7%(予想+0.7%、前回+0.7%)、前年比+2.6%(予想+2.6%、前回+2.6%)(5/21)
・4月NAB企業信頼感+6(前回+4)(5/12)

・4月就業者数+14.2千人(予想+8.8千人、前回+21.9千人←+18.1千人から上方修正)、失業率5.8%(予想5.9%、前回5.8%)、労働参加率67.4%(前回64.7%)(5/8)
・3月貿易収支+731mio (4カ月連続黒字、予想+1,000mio、前回+1,200mio)(5/6)
・4月ANZ 求人広告 +2.2%(前回+1.4%、3カ月連続プラス)(5/5)
・4月TD Securities Inflation +0.4%(前月比、前回+0.2%)、+2.8%(前年比、前回+2.7%)(5/5)
・Q1 PPI 前期比+0.9%(予想+0.6%、前回+0.2%)、前年比+2.5%(予想+2.2%、前回+1.9%)(5/2)
・Q4GDP前期比+0.8%(予想+0.7%、前回+0.6%)、前年比+2.8%(予想+2.5%、前回+2.3%)(3/5)

*Bad
・5月WESTPAC消費者信頼感-6.8%(前回+0.3%、この1年で最大の悪化 )、92.9(前回99.7)(5/21)
・4月NAB企業景況感0(前回+1)(5/12)

・3月小売売上高+0.1%(予想+0.4%、前回+0.2%)(5/7)
・3月住宅建設許可件数-3.5%(予想+1.5%、前回-5.0%)(5/5)
・AIGサービス業指数48.6(前回48.9(5/5)
・豪州Q1CPI前年比+2.9%(予想+3.2%、前回+2.7%)、前期比+0.6%(予想+0.8%、前回+0.8%)、)RBAアンダーライイングCPI前期比+0.55%(予想+0.7%、前回+0.9%)、前年比+2.6%(予想+2.65、前回+2.6)(4/23)
・Q4民間設備投資(CAPEX)-5.2%(予想0.0%、前回+3.6%)(2/27)

----------------------------

・RBA四半期金融政策報告書(5/9)
2014 年GDP見通し +2.75%(前回2月+2.25―+3.25%)
2015年GDP 見通し +2.75―3.75%(前回+3.0―+4.0%)
インフレ見通し
2014年 2.5%(前回2.25-3.25%)

・IMF成長見通し(4/8)
2014年+2.6%(前回+2.8%)
2015年+2.7%(前回+3.0%)

-2

+3

市場センチメント
(リスク値に対する円キャリーポジション造成・/解消などに関わる)

中国5月HSBC製造業PMI予想を上回り、NYダウ大幅反発しセンチメント改善。
NYダウは昨日+158ptsの16,533ドル、本日off shoreでは+20pts。昨日VIX恐怖指数は+1.05の11.91。

+2

-2

短期筋推定市場ポジションと調整具合

シカゴIMMの通貨先物ポジションは前週から買いが8,490コントラクト増え17,127 コントラクト買い(5/13)。短期筋の売りポジションはやや減る。

+2

-2

商品相場

原油は104ドル台に反発、金は1291ドル台に小幅軟化、CRBは昨日+0.94ptsの308.56。鉄鉱石は97ドル台に下落、石炭(燃料炭スポット)は75ドル台で小康。

+2

+2

金利・為替(当局)

Debelle総裁補―資金流入減で豪ドル下落の可能性(5/20)、4月雇用統計で利上げ前倒し観測も、(5/6RBA理事会)―金利は安定期、豪ドルは歴史的標準より高い。連邦予算案控えて豪ドル高けん制か?Q1CPIは予想を下回り利上げ観測後退、最近の豪ドル高は景気回復の支援を妨げ(4/1)、スティーブンス総裁―豪ドルの方向性はファンダメンタルズの見通し次第、成長は今年後半強まる(3/26香港講演)、スティーブンス総裁―85セント近辺に下落することが望ましい(12/12)、米豪10年利回り格差は1.117%に縮小。

-2

+2

需給

新年度投資家の豪ドル投資に期待、向こう2-3年で豪ドル債発行額$200bio、海外からの直接投資・M&Aに絡む豪ドル買い需要の話(中国の鉱業買収―Aquila、PanAust、豪食品Goodman、Glencorp、SPI)。潜在的な輸出の豪ドル買い需要(輸出増加―過去最高レベルに)。

+3

+3

テクニカル
(チャート)

一目均衡表の雲の中を下落してボリンジャーバンド下限に達し、豪ドル/円は一時下限を突き抜けていたが、昨日「下ヒゲ」を出して下げ止まり。重要下値サポートライン0.9300、94.20レベルを下抜けしており、今度は同レベルがレジスタンスか。豪ドル/ドルは5月安値0.9200がブレークすれば次のサポートは0.9000。豪ドル/円は91円台前半まで大きなサポートなし。RSIは豪ドル/ドル40.76%、豪ドル/円36.81%でoversoldはやや軽減。

+2

-2

米ドル(ユーロ)強弱

ドルインデックスは80.12に上昇し、ユーロ/ドルは1.36台後半に下落。

-2

-2

中国関連

5月HSBC製造業PMI(速報) 49.7(5ms high、5th month below 50 contraction、予想48.3、前回48.1)(5/22)、中国、ロシアと$100bio天然ガス取引成立との情報(5/20)、中国商務省高官―中国貿易の高成長期は終わった(5/20)、4月小売売上高+11.9%(予想+12.2%、前回+12.2%)、3月鉱工業生産+8.7%(予想+8.9%、前回+8.8%)(4/16)、4月CPI +1.8%(予想+2.1%、前回+2.4%)、4月貿易収支は+18.5bio億ドル(予想+16.7bio億、前回+7.7bioドル)、輸出+0.9%(予想+0.3%、前回-6.6%)、輸入+0.8%(予想-2.1%、前回-11.3%)(5/8)、4月HSBC非製造業PMI 51.4(前回51.9)(5/7)、4月製造業PMI 50.4(予想50.3、3ms high、前回50.3)(5/1)、地方銀行の預金準備率2%引き下げ観測、中国Q1GDP +7.4%(予想+7.3%、前回+7.7%)(4/16)、IMFは今年の中国GDP見通しを7.5%で据え置き(4/8)、世銀は今年のGDPを7.7%から7.6%に下方修正(4/7)、中国景気刺激策・預金準備率引き下げ観測(3/25)、李首相―シャドーバンクを巡る金融商品で一部債務不履行は不可避(3/15)、中国人民銀行―成長率が7.5%下回れば預金準備率引き下げの可能性(3/12)中国証券監督管理委―設備過剰の業界に対する融資の削減を目指す(3/11)、中国全人代で今年のGDP目標値+7.5%(昨年と同じ)(3/5)、雲南省で無差別テロ(3/1)、中国信用リスク問題、中国政府30年ぶり大胆な経済・社会改革案を公表(3/18)、一人っ子政策緩和→労働人口増加策。 2013年GDP +7.7%(予想+7.6%、前年+7.7%)(1/20) 本日上海総合指数は2,024で小動き。

+2

-2

国内政局・産業界等・国際機関

S&P財政赤字削減なければAAA格下げの可能性(5/20)、(2014/15連邦予算案は好感―赤字予想298億ドル(今期赤字499億ドル)5年間で均衡財政目標(5/13)ムーディーズは予算案でAAA、「安定的」変わらず。
産業界は赤字補てん増税あるいはガソリン税に反対、政府はRBAのニュートラルバイアスに不満、オフェレル保守党NSW州知事収賄容疑で辞職、再び豪ドル高弊害論、5/15-17世論調査(Nielsen poll)保守合同支持率大幅低下、二大政党支持率(2013年9月選挙時、前回)自由連合44.00%(53.5、48.0)、労働党56%(46.5、48.0)、フォード2016年10月の生産撤退を前倒しも、トヨタ2017年末までに豪州での生産から撤退を表明、リオ・ティント・BHPは今年も投資増計画、ホッキ―財務相―豪州政府債務は$500bio達する(12/11)。カンタス1000人人員削減、GMホールデン撤退表明、住宅価格上昇、鉱山使用料(ロイヤルティー)引き上げ検討への反感強いQLD州、WA州)、資源産業/非資源産業格差問題、IMFは資源ブームけん引による豪州の輸出は減速見通し。

-2

+2

“現状”総合判断
(必ずしも今後の予測とはならず)

やや買いバイアス

+5

+2

*Good、Badは豪ドルにとってという意味

【豪ドル/ドル チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

【豪ドル/円 チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

OZ NOW

豪州格下げの可能性を示唆する報道

先週は、来年度連邦予算案が市場にも評価された旨述べたが、今週は逆にアボット政権の支持率低下やS&Pによる格下げの可能性を示唆する報道もあり、豪ドル押し下げ材料が目立った。
先週末行われた政党支持率に関する世論調査では、二大政党でみると与党保守連合支持が44%(前回4月は48%)、労働党が56%(52%)となり、各党別では労働党40%(34%)、保守連合35%(40%)、緑の党14%(17%)、インディペンデント6%(4%)となった。また首相適任者としてはアボット氏が40%、労働党のショートン党首が51%となりアボット政権の支持率が大きく後退した。
また、先週、連邦予算案発表後にムーディーズは“予算案はAAA格付けや安定的な見通しに影響を与えない”との見解を示したが、今週S&Pは“AAA格付けに差し迫ったリスクはない”としながらも“今後数年間に大規模な予算削減がなされない場合にはAAA格付け引き下げのリスクがある”、“豪銀は外部依存度が高い”などと警鐘を鳴らした。
これに対してアボット首相並びにジョー・ホッキ―財務相は「$40bioの赤字削減案を妨害している労働党が豪州格下げリスクを高めている」と非難している。
豪州は現在世界に12カ国しか存在しないAAA格付けを有しており、その利回りの高さと相まって世界の投資家に選好され、特に日本の投資家は近年再び豪州債券市場に戻りつつある。
従って、もし豪州がAAA格付けを失えば、豪州の調達コストが上昇して経済そのものにも大きな影響を与える可能性が指摘される。
一方、ソブリンクレジットアナリストのCraig Michael氏は「豪州格下げの可能性は1/3以下であり、S&Pも予算案が上院を通過すると予想しているはず」と楽観的に述べている。
また世界金融危機以来AAA格付けと調達コストの関連性が従来より希薄になったとの意見もある。つまり2011年に米国は格下げになったが米国債への需要が減少したとの事実は存在しないとの意見である。
豪州の財政赤字規模は欧米諸国に比べると小さいものではあるが、豪州債のAAA格付けが海外投資家に与える安心感には絶大なものがあり、資源輸出と海外からの資金流入への依存度が高い豪州にとっては手放せない武器であることには変わりない。

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