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マーケットビュー

木曜 津田穣のG´Day! (グダイ!) 豪ドルレポート 豪州からホットな最新情報をお届け

ゴールデンウィーク期間中の「マーケットビュー」掲載予定について
4月末から5月上旬のゴールデンウィーク中、誠に勝手ながら『マーケットビュー』は以下のスケジュールで掲載させていただきます。 何卒よろしくお願いいたします。

日付

掲載

ご執筆者

4月28日(月)

野村雅道氏

4月29日(火)

×

4月30日(水)

和田仁志氏、山中康司氏

5月1日(木)

津田穣氏

5月2日(金)

松崎美子氏、野村雅道氏

5月3日(土)

×

5月4日(日)

×

5月5日(月)

×

5月6日(火)

×

5月7日(水)

和田仁志氏、山中康司氏

※「○」は掲載日、「×」は掲載をしない日となります。

円売り材料目立つが、、、

更新日:2014年4月24日

サマリー

この1週間は、イースター休暇を挟み商い細る中でウクライナ情勢にも大きな進展はなく、為替相場、株式相場ともに一進一退であった。
先週の日本政府による国内景気の基調判断下方修正に加えて、今週は赤字規模史上最大となった日本の3月貿易収支発表をはじめとした円売り材料が相次いだが、その割にはドル/円の上値も102円台後半と限定的であった。
来週は日銀会合とFOMCが重なるが、両国の金利格差拡大傾向から、やはりドル/円はじり高推移して早晩102.50-103.00にある抵抗線を上抜けると考える。

豪ドルは昨日発表されたQ1CPIの事前予想が高かったこともあり、豪ドル金利先高感から発表前は堅調推移していたが、結果が予想を下回ったことから反落した。
ただ国内インフレは依然として上昇傾向にあり、住宅バブルの可能性や、労働市場の改善を考えれば、やはり次の一手は早ければ年後半の利上げであろう。
為替市場の動きが鮮明となるのはやはり日本のゴールデンウイーク明けを待つ必要があるようだ。

豪ドルここまでのレビュー

先週からの相場レンジ(4/17-4/24):
AUDUSD: 0.9267-0.9390  AUDYEN: 94.81-96.24

この一週間はイースター休暇を挟んで市場活性度が落ちる中、相場は一進一退。世界的に株価は堅調地合を取り戻しつつあるが上海総合指数は中国のIPO再開観測や不動産価格上昇の鈍化、更には4月PMIの冴えない数字を受けて軟調であった。
ウクライナ情勢では四者会談後も依然として大きな進展はない。
ドル/円は日本の3月貿易赤字が史上最大となるなど円安材料が多い中、上値をテストしたが102円台後半と上値も限定的であった。
一方、ユーロはウクライナ情勢が依然として混沌としていることもあり1.38台前半でこう着状態となっている。

豪ドルは昨日のQ1CPI発表を控えて93セント台後半、96円台まで反発したが、CPIが予想を下回ったことから93セント割れ95円割れまで下落している。
この結果、ユーロ/豪ドルは1.47台から一時1.49台に反発し、利上げのあったNZドルに対しては1.09台から1.07台に大幅下落している。

豪ドル見通し

向う1週間の予想レンジ:
AUDUSD:0.9200-0.9400  AUDYEN:94.00-97.00

向う半年の予想レンジ:
AUDUSD:0.85-1.00  AUDYEN:85.00-105.00

足元のセンチメント…ややベアセンチメント
足元の予想…下値テスト後、持ち直し

主要通貨の中期的バイアス:
・米ドル…保合からややブル(足元ややブル)
・円…ベア(足元ミックス)
・ユーロ/ドル…ニュートラル(足元ややベア)
・豪ドル/ドル…ニュートラル(足元ややベア)

ウクライナ情勢では先週の4者会談では暴力抑制で合意を見たものの、その後目立った進展はなく、早くも米国はロシアが4者会談の合意を遵守しなければ追加制裁に動くとけん制し、ロシアは米国が親ロシアの抵抗勢力にウクライナ軍の出動を要請していると非難している。
米国やEUがロシアに対して追加制裁すればロシアは米国債売却や天然ガス供給ストップをチラつかせており事態は依然として流動的。
5/25のウクライナ大統領選挙に向けて更に親ロ派がロシアへの編入を要請することも考えられ緊張が高まる可能性もあるだろう。

先週から今週にかけてはイースターの薄商いの中、日本発のニュースが目立った。
先週日本政府は4月の月例経済報告で国内景気の基調判断を2012年11月以来初めて下方修正する方針を固めた。
黒田日銀総裁は「異次元緩和は着実に効果を発揮している」としているが、市場には依然として4/30の日銀会合における追加緩和観測が高っている。
一方、4/29-30のFOMCでは最近の雇用の改善と相まって100億ドル程度の緩和縮小が決定される見通しであり、日米金利格差は拡大傾向となり、これはドル円をサポートするだろう。
また月曜日に発表された3月の日本の貿易収支は-1兆4,463億円の史上最大の貿易赤字となり、2013年度通年でも-13兆7,488億円と前年度の-8兆1,578億円から大幅増加し3年連続の赤字となった。
これで2013年度通年での経常収支も赤字化する可能性があり、今後のエネルギー輸入高止まりを考えれば需給は円安を指す。
またオバマ大統領訪日でTPPの行方が注目されるが、懸案の牛肉関税引き下げで前進すればこれは輸入増から円安材料と考えられる。
さらに、運用資産総額129兆円のGPIFは外貨建て資産への投資増加計画を明らかにし、ボードメンバーを刷新させてパワーアップを計っていることは当地の新聞でも報道されており、我々を含めた海外勢も大いに関心を持っている。
以上より今週はドル/円上昇材料が目白押しであったが、その割にはドル円の上昇は102円台後半と限定的だ。
102円台半ば以降にあると噂される大玉の売りオーダーの影響やウクライナ・中国懸念が上伸を阻止していると考えられるが、徐々にこなれて早晩103円台をテストする動きを予想する。

豪ドルは昨日発表されたQ1消費者物価指数が予想を下回ったことから、発表前の93セント台後半から92セント台後半に、対円では96円台前半から95円割れまで100ポイント以上反落した。
強いCPI予想による利上げ時期繰り上げ観測が高く、豪ドル買いポジションが溜まっていたことによる調整反落である。
しかし、ヘッドライン・インフレーション(全項目、前年比)は予想値の3.2%よりは低いものの、+2.9%と前回の+2.7%からは上昇してRBAのインフレターゲット2-3%の上限に接近しつつあることは確かであり、“次の一手は利上げ”の方向性は変わらないだろう。
豪ドルの対ドル相場は米豪の金融政策の行方にかかっており、金利先高観が強い通貨が買われる展開となるだろう。
今回のCPIを受けて豪州の利上げ観測はやや後退して豪ドル/ドルの上値が重くなる一方、ドル/円がレジスタンスレベル102.50-103.00を上抜く場合には、依然として豪ドル/円は年初来高値96円台半ばを上抜く可能性がある。

【主なイベント】

4/24
(木)

4/23-25 オバマ大統領来日
(NZ)準備銀行利上げ 2.75%→3.00%
(独)4月ifo
(ユーロ圏)ドラギ総裁講演
(米)新規失業保険申請件数

4/25
(金)

(豪)豪州休場 ANZAC DAY
(日)3月全国CPI
(米)4月ミシガン大学消費者信頼感

4/28
(月)

(日)3月小売売上高

4/29
(火)

(ユーロ圏)4月消費者信頼感
(独)4月消費者信頼感
(米)4月消費者信頼感

4/30
(水)

(日)日銀会合
(ユーロ圏)4月CPI
(米)4月ADP雇用統計

5/1
(木)

(中)4月製造業PMI
(米)FOMC、4月ISM製造業景況指数、新規失業保険申請件数

5/2
(金)

(日)3月失業率
(米)4月雇用統計

Joe式豪ドル週替わりindex

独自の手法で10項目について豪ドル相場にとっての好悪インパクトをそれぞれ重要度を勘案しながら最弱評価から最強評価まで「-10―+10」でランク付けし、現状を総合判断したもの。したがって総合indexは理論的には最弱-100で最強+100となる。Indexが大きくプラス、マイナスに傾いている時がチャンス。
現状分析であり、今後を予測する機能はあまりないが、ポジション造成や閉じる際の参考にして頂きたい。

構成要因

ポイント

今回
数値

前回
数値
(4/17)

豪州経済
ファンダメンタルズ

*Good
・3月就業者数+18.1千人(予想+2.5千人、前回+48.2千人←+47.3千人から上方修正)、失業率5.8%(予想6.1%、前回6.1%)(4/10)
・4月消費者インフレ期待指数+2.4%(前回+2.1%、9ms high)(4/10)
・4月WESTPAC消費者信頼感+0.3%(前回-0.7%、5カ月で初めてプラス )、99.7(前回99.5)(4/9)
・3月NAB企業信頼感+4(前回+7)(4/8)
・3月ANZ 求人広告 +1.4%(前回+4.7%―2カ月連続のプラス)(4/7)

・2月貿易収支+1,200mio (予想+800mio、前回+1,396mio)(4/3)
・Q4GDP前期比+0.8%(予想+0.7%、前回+0.6%)、前年比+2.8%(予想+2.5%、前回+2.3%)(3/5)
・Q4賃金コストインデックス前期比+0.7%(予想+0.6%、前回+0.5%)、前年比+2.6%(予想+2.5%、前回+2.7%)(2/19)

*Bad
・豪州Q4CPI前年比+2.9%(予想+3.2%、前回+2.7%)、前期比+0.6%(予想+0.8%、前回+0.8%)、)RBAアンダーライイングCPI前期比+0.55%(予想+0.7%、前回+0.9%)、前年比+2.6%(予想+2.65、前回+2.6)(4/23)
・3月NAB企業景況感1(前回0)(4/8)

・2月小売売上高+0.2%(予想+0.3%、前回+1.2%)(4/3)
・2月住宅建設許可件数-5.0%(予想-2.0%、前回+6.9%)(4/2)
・AIG製造業指数47.9(前回48.6、5カ月連続50以下)(4/1)
・Q4民間設備投資(CAPEX)-5.2%(予想0.0%、前回+3.6%)(2/27)

----------------------------

・RBA四半期金融政策報告書(2/7)
2014 年GDP見通し +2.25―+3.25%(前回11月+2.0―+3.0%)
2015年GDP 見通し +3.0―4.0%(前回+2.75―+4.25%)
インフレ見通し
2014年 3.0%(前回2.5%)

・IMF成長見通し(4/8)
2014年+2.6%(前回+2.8%)
2015年+2.7%(前回+3.0%) 

-2

+3

市場センチメント
(リスク値に対する円キャリーポジション造成・/解消などに関わる)

ウクライナは依然として混沌するも株価堅調でセンチメントはやや改善。
NYダウは昨日-12ptsの16,501ドル、本日off shoreでは+50pts。昨日VIX恐怖指数は+0.08ptsの13.27。

+2

+2

短期筋推定市場ポジションと調整具合

シカゴIMMの通貨先物ポジションは前週から買いが4,287コントラクト増えて8,097 コントラクト買い(4/15)。短期筋の豪ドルロングはかなり減る。

-2

-2

商品相場

原油は101ドル台で小康、金は1285ドル台で軟調、CRBは昨日+0.15ptsの312.08。鉄鉱石は112.ドル台に小幅下落、石炭(燃料炭スポット)は75ドル台で小康。

+2

+2

金利・為替(当局)

Q1CPIは予想を下回り利上げ観測後退、(4月RBA理事会)―見通しは金利安定期間を予想、豪ドルは歴史的水準より高い、最近の豪ドル高は景気回復の支援を妨げ(4/1)スティーブンス総裁―豪ドルの方向性はファンダメンタルズの見通し次第、成長は今年後半強まる(3/26香港講演)、<スティーブンス総裁>―85セント近辺に下落することが望ましい(12/12)、米豪10年利回り格差は1.283に縮小。

-2

+2

需給

新年度投資家の豪ドル投資に期待、向こう2-3年で豪ドル債発行額$200bio、海外からの直接投資・M&Aに絡む豪ドル買い需要の話。潜在的な輸出の豪ドル買い需要(輸出増加―過去最高レベルに)。

+3

+2

テクニカル
(チャート)

豪ドル/ドル、豪ドル/円ともに一目均衡表の雲の上だがボリンジャーバンドの下限に向かって下落してきた。豪ドル/ドルは92セント、豪ドル/円は95円をブレークするかがカギ。RSIは豪ドル/ドル50.05%、豪ドル/円50.58%でポジションの偏りはほとんど解消。

-2

-2

米ドル(ユーロ)強弱

ドルインデックスは79.95に小幅上昇、ユーロ/ドルは1.38台前半で依然軟調。

-2

-2

中国関連

4月HSBC製造業PMI(速報) 48.3(予想48.3、前回48.1)(4/23)、中国Q4GDP +7.4%(予想+7.3%、前回+7.7%)(4/16)、3月小売売上高+12.0(予想+11.9%、前回+13.6%)、3月鉱工業生産+8.8%(予想+9.0%、前回+9.7%)(4/16)、3月CPI +2.4%(予想+2.4%、前回+2.1%)、3月貿易収支は+77億ドル(予想+18億、前回-230億)、輸出-6.6%(予想+4.8%、前回-18.1%)、輸入-11.3%(予想+3.9%、前回+10.1%)(4/10)、IMFは今年の中国GDP見通しを7.5%で据え置き(4/8)、世銀は7.7%から7.6%に下方修正(4/7)、3月サービス業PMI54.5(前回55.0)(4/3)、中国景気刺激策・預金準備率引き下げ観測(3/25)、李首相―シャドーバンクを巡る金融商品で一部債務不履行は不可避(3/15)、中国人民銀行―成長率が7.5%下回れば預金準備率引き下げの可能性(3/12)、中国全人代で今年のGDP目標値+7.5%(昨年と同じ)(3/5)、雲南省で無差別テロ(3/1)、中国信用リスク問題、中国政府30年ぶり大胆な経済・社会改革案を公表(3/18)、一人っ子政策緩和→労働人口増加策。 本日上海総合指数-2ptsの2,064。

-2

+3

国内政局・産業界等・国際機関

政府はRBAのニュートラルバイアスに不満、オフェレル保守党NSW州知事収賄容疑で辞職、再び豪ドル高弊害論、3/13-15世論調査、二大政党支持率(2013年9月選挙時)自由連合81.05(53.5%)、労働党49%(46.5%)、フォード2016年10月の生産撤退を前倒しも、トヨタ2017年末までに豪州での生産から撤退を表明、リオ・ティント・BHPは今年も投資増計画、ホッキ―財務相―豪州政府債務は$500bio達する(12/11)。カンタス1000人人員削減、GMホールデン撤退表明、住宅価格上昇、鉱山使用料(ロイヤルティー)引き上げ検討への反感強いQLD州、WA州)、資源産業/非資源産業格差問題、IMFは資源ブームけん引による豪州の輸出は減速見通し。

-2

-2

“現状”総合判断
(必ずしも今後の予測とはならず)

やや売りバイアス

-7

+6

*Good、Badは豪ドルにとってという意味

【豪ドル/ドル チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

【豪ドル/円 チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

OZ NOW

中央銀行の独立性

政策バイアスをニュートラルに戻したとされるRBAに対してこのほどジョー・ホッキ―財務相は直接不快感を示している。
金融緩和の終焉観測は金利先高観を煽り再び豪ドル上昇につながる恐れがある上、財政再建が主な政策課題であり、大型の財政支出が困難な政府にとってはRBAの金融緩和継続による非資源部門への支援が必要であるとの政府サイドの意見が5月の新年度予算を前に聞こえてきた。
このような政府の横やりに対してエコノミストの間では「RBAの独立性を阻害する恐れがある」との意見が聞かれる。
つまりエコノミストたちにとっては金利が上がるか下がるかの議論より、RBAが政治的圧力を受けない独立した機関であるとの事実が重要であり、そのような独立性が脅かされる状況は好ましくないとの判断である。
RBAは昨年後半から豪ドル高の弊害を声高に叫んできたが、ここに来てトーンダウンしているのは確かである。
これに対して豪州経済の資源産業から非資源産業へのリバランスがスムーズに行われ、かつ住宅バブル懸念などがある状況下ではニュートラルバイアスへの移行はやむを得ないというのが大方のエコノミストの見方である。
中央銀行の独立性は金融政策の潮目ではどこの国でも議論される話題と言えるが、昨日発表されたQ1CPIが予想を下回ったことで、政府筋が再び緩和継続を呼びかける可能性が高まったと言えるだろう。

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