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木曜 津田穣のG´Day! (グダイ!) 豪ドルレポート 豪州からホットな最新情報をお届け

金融政策と株価で動く相場

更新日:2014年4月17日

サマリー

この1週間は依然としてウクライナ情勢は混沌としていたが、中国景気減速懸念がやや後退し、先週急落した主要国株価は反発しつつある。
こうした市場センチメントの好転を受けてドル/円や円クロスも総じて回復しつつあるが、あくまで先週売られた分の調整買い戻しの動きが主体だろう。 市場のリスク許容度は株価に敏感に反映されるが、依然として下振れリスクが払拭できない世界経済を見れば、主要国は金融緩和継続姿勢を維持するであろうし、それが株式市場を下支えするだろう。

豪ドルは中国Q1GDPの結果が市場予想をやや上回ったことにもサポートされて、先週の安値93セント台前半、95円割れから回復しつつある。
ただ足元95セント上抜けするには米ドルの下落が必要であるが、そのような状況では市場のリスク許容度が減少していると考えられるため、95セントをブレークすることは容易ではないだろう。
一方対円では、ドル/円が現在102円台後半から103円台にかけて存在する強いレジスタンスを上抜ける場合には、4月の高値96円台半ばをブレークする可能性が出てくるだろう。

豪ドルここまでのレビュー

先週からの相場レンジ(4/10-4/17):
AUDUSD: 0.93316-0.94603  AUDYEN: 94.814-96.212

この一週間はウクライナ情勢が依然として混沌とする中、発表された中国のQ1GDPは予想をやや上回るなどミックスセンチメントで日米の株価が持ち直す一方、欧州や中国株は冴えない展開であった。
ドル円は先週の101円台前半から102円台前半に、また円クロスも総じて反発地合となったが、上値も限定的であった。

豪ドルは先週の高値94セント台、96円台を維持できずに93セント台前半、95円割れに反落したが、発表された中国のQ1GDPが予想をやや上回り、また3月の小売売上高・鉱工業生産が予想範囲内であったことから中国懸念がやや後退し、再び93セント台後半、95円台後半で小じっかりと推移している。
ユーロ/豪ドルは今年の安値圏1.46台からは小反発したが、依然として安値圏である1.47台で揉み合い、また豪ドル/NZドルは、昨日一時1.09台と今年の高値圏を付けた後やや反落している。
総じて豪ドルが引き続き堅調地合を維持した1週間であった。

豪ドル見通し

向う1週間の予想レンジ:
AUDUSD:0.9200-0.9500  AUDYEN:94.00-97.00

向う半年の予想レンジ:
AUDUSD :0.85-1.00  AUDYEN: 85.00-105.00

足元のセンチメント…ブル・ベアミックス
足元の予想…利食い反落後は押し目買いでサポート

主要通貨の中期的バイアス:
・米ドル…保合からややブル(足元ややベア)
・円…ベア(足元ミックス)
・ユーロ/ドル…ニュートラル(足元ややベア)
・豪ドル/ドル…ニュートラル(足元ミックス)

主要国の株価は4月初旬に新高値を付けた後急激に調整反落したが、ここに来て下げ止まりからやや反発に転じている。
昨日中国Q1GDPが発表されたが前年比+7.4%(予想+7.3%、前回+7.7%)と予想をやや上回り、同時に発表された3月の小売売上高、鉱工業生産もほぼ予想範囲内であったことが市場に安ど感を与えた。
やはり世界第二位の経済大国であり、2020-25年には米国を抜いて世界第一位となると言われる中国経済動向、世界の株価を揺さぶるのだ。
4月以降の株価調整局面では、ウクライナ懸念と同時に中国の景気減速/金融不安・デフォルト懸念があったことは否めない。
最近の相場はリスク感応度が高く、それは取りも直さず株価動向に敏感に反映される。そして主要国の追加緩和期待が株価をサポートしているのも事実である。
つまり、リーマンショックなどのデザスター時や世界経済下降期においては、金融緩和は更に市場の先行き不安感を助長し、株価上昇にはつながらないことがある。
一方、現在のように、世界経済が回復基調にある局面では、金融緩和の継続が金利商品から株価への資金シフトを促し株価の上昇に結び付くと言えるのではないか。
つまり、“景気回復時における金融緩和継続”が現在の株価にとって最良環境と言えるだろう。
米国は年初から景気回復期待が強く、年初株価上昇、国債利回り上昇、ドル高のトリプル高であったが、テーパリングと悪天候の過程で今度は逆にトリプル安に見舞われた。しかし、当局はフォワードガイダンス撤廃や緩和継続姿勢で金利先高観の払拭に努めており、株価は堅調を取り戻しつつある。
一方、アベノミクスで支えられた日本経済は、消費増税後の株価反落が著しかったが、再び追加緩和期待の高まりから株価に底入れ感が出つつある。
リセッションからやっと抜け出した欧州に対する諸外国からの低インフレ懸念は根強く、最近の欧州当局によるユーロ高けん制と緩和示唆が株価堅調のキーとなるだろう。
中国は“維持可能な経済発展”に方向転換をしたが、今週李首相は改めて“経済成長を優先する”旨発言しており、必要とあれば景気刺激策と共に預金準備率の引き下げなども機動的に行う可能性があるだろう。
G20では「世界経済成長は2014年に強まる」とする一方で、経済・金融の下振れリスクにも言及しており、株価上昇、リスク許容度増加には各国の金融緩和継続が必要な状況が目先続くだろう。

豪ドルは高値94セント台半ば、96円台半ばから反落したが、93セント台、95円台がサポートされたのはやはり投資家需要があるためだろう。
加えて昨日の中国Q1GDPが予想を下回らなかったことでやや反発に転じている。
ただ豪ドル独自の材料で95セント越えには力不足であり、95セントを越えるには米ドルの大幅下落が必要となるが、そのような状況ではおそらくリスク許容度も低下しているため豪ドルへの売り圧力も高まることが予想され、95セント越えは足元困難と思われる。
一方、豪ドル円については、依然として95円以下での投資家需要が見られる。
ドル円が現在の上値抵抗線102円台後半から103円台をブレークする場合には、前回高値96.50レベルを上抜く可能性も出てくるだろう。

【主なイベント】

4/17
(木)

(日)黒田日銀総裁日銀支店長会議で挨拶
(米)新規失業保険申請件数

4/18
(金)

イースターフライデー休場―米国、欧州、香港、オセアニア

4/21
(月)

イースターマンデー休場―米国、欧州、香港、オセアニア
(日)3月貿易収支

4/22
(火)

(ユーロ圏)4月消費者信頼感
(米)3月中古住宅販売件数

4/23
(水)

(豪)Q1CPI
(中)4月HSBC製造業PMI
(独)4月PMI
(ユーロ圏)4月PMI

4/24
(木)

(NZ)準備銀行理事会
(独)4月ifo
(米)3月耐久財受注、新規失業保険申請件数

4/25
(金)

(日)3月CPI
(米)4月ミシガン大学消費者信頼感

Joe式豪ドル週替わりindex

独自の手法で10項目について豪ドル相場にとっての好悪インパクトをそれぞれ重要度を勘案しながら最弱評価から最強評価まで「-10―+10」でランク付けし、現状を総合判断したもの。したがって総合indexは理論的には最弱-100で最強+100となる。Indexが大きくプラス、マイナスに傾いている時がチャンス。
現状分析であり、今後を予測する機能はあまりないが、ポジション造成や閉じる際の参考にして頂きたい。

構成要因

ポイント

今回
数値

前回
数値
(4/10)

豪州経済
ファンダメンタルズ

*Good
・3月就業者数+18.1千人(予想+2.5千人、前回+48.2千人←+47.3千人から上方修正)、失業率5.8%(予想6.1%、前回6.1%)(4/10)
・4月消費者インフレ期待指数+2.4%(前回+2.1%、9ms high)(4/10)
・4月WESTPAC消費者信頼感+0.3%(前回-0.7%、5カ月で初めてプラス )、99.7(前回99.5)(4/9)
・3月NAB企業信頼感+4(前回+7)(4/8)
・3月ANZ 求人広告 +1.4%(前回+4.7%―2カ月連続のプラス)(4/7)
・2月貿易収支+1,200mio (予想+800mio、前回+1,396mio)(4/3)

・2月就業者数+47.3千人(予想+15.0千人、前回+18.0← -3.7千人から上方修正)、失業率6.0%(予想6.0%、前回6.0%)(3/13)
・Q4GDP前期比+0.8%(予想+0.7%、前回+0.6%)、前年比+2.8%(予想+2.5%、前回+2.3%)(3/5)
・Q4賃金コストインデックス前期比+0.7%(予想+0.6%、前回+0.5%)、前年比+2.6%(予想+2.5%、前回+2.7%)(2/19)
・豪州Q4CPI前年比+2.7%(予想+2.4%、前回+2.2%)、前期比+0.8%(予想+0.4%、前回+1.2%)、)RBAアンダーライイングCPI前期比+0.9%(予想+0.6%、前回+0.65%)、前年比+2.6%(予想+2.3%、前回+2.35)(1/22)

*Bad
・3月NAB企業景況感1(前回0)(4/8)
・2月小売売上高+0.2%(予想+0.3%、前回+1.2%)(4/3)
・2月住宅建設許可件数-5.0%(予想-2.0%、前回+6.9%)(4/2)
・AIG製造業指数47.9(前回48.6、5カ月連続50以下)(4/1)

・2月NAB企業信頼感+7(前回+9)、企業景況感0(前回+5)(3/11)
・Q4民間設備投資(CAPEX)-5.2%(予想0.0%、前回+3.6%)(2/27)
・Q4PPI Q/Q +0.2%(前回+1.3%)、Y/Y+1.9%(前回+1.9%)(1/31)

----------------------------

・RBA四半期金融政策報告書(2/7)
2014 年GDP見通し +2.25―+3.25%(前回11月+2.0―+3.0%)
2015年GDP 見通し +3.0―4.0%(前回+2.75―+4.25%)
インフレ見通し
2014年 3.0%(前回2.5%)

・IMF成長見通し(4/8)
2014年+2.6%(前回+2.8%)
2015年+2.7%(前回+3.0%) 

+3

+3

市場センチメント
(リスク値に対する円キャリーポジション造成・/解消などに関わる)

ウクライナ情勢不透明だが株価上昇でセンチメントやや改善。
昨日NYダウは+162 ptsの16,424ドル。本日オフショアでは-48pts。昨日VIX恐怖指数は-1.43の14.18。

+2

+2

短期筋推定市場ポジションと調整具合

シカゴIMMの通貨先物ポジションは前週から売りが8,190コントラクト減って3,310 コントラクト買い(4/8)。短期筋のポジションは依然やや買いポジション。

-2

-2

商品相場

原油は104ドル台に上昇、金は1301ドル台で小康、CRBは昨日+0.48ptsの310.42。鉄鉱石は116.ドル台に小幅下落、石炭(燃料炭スポット)は75ドル台で小康。

+2

+3

金利・為替(当局)

雇用改善で利上げ時期早まるか―今年下半期という説も。(4月RBA理事会)―見通しは金利安定期間を予想、豪ドルは歴史的水準より高い、最近の豪ドル高は景気回復の支援を妨げ(4/1)スティーブンス総裁―豪ドルの方向性はファンダメンタルズの見通し次第、成長は今年後半強まる(3/26香港講演)、<スティーブンス総裁>―85セント近辺に下落することが望ましい(2013/12/12)、米豪10年利回り格差1.34%に縮小。

+2

+2

需給

新年度投資家の豪ドル投資に期待、向こう2-3年で豪ドル債発行額$200bio、海外からの直接投資・M&Aに絡む豪ドル買い需要の話(Glencorp、SPI)。潜在的な輸出の豪ドル買い需要(輸出増加)。

+2

+2

テクニカル
(チャート)

豪ドル/ドル、豪ドル/円ともに一目均衡表の雲の上で、先行スパンAがBの上と強いシグナル。しかしボリンジャーバンドの上限が垂れてきており上部でやや頭打ち。豪ドルはラウンドトップ風、豪ドル円は4月以来揉み合い相場。RSIは豪ドル/ドル63.22%、豪ドル/円59.12%でoverboughtが減ってきた。

-2

+2

米ドル(ユーロ)強弱

ドルインデックスは79.78で小康、ユーロ/ドルは1.38台前半で依然軟調。

-2

+2

中国関連

中国Q4GDP +7.4%(予想+7.3%、前回+7.7%)(4/16)、3月小売売上高+12.0(予想+11.9%、前回+13.6%)、3月鉱工業生産+8.8%(予想+9.0%、前回+9.7%)(4/16)、3月CPI +2.4%(予想+2.4%、前回+2.1%)、3月貿易収支は+77億ドル(予想+18億、前回-230億)、輸出-6.6%(予想+4.8%、前回-18.1%)、輸入-11.3%(予想+3.9%、前回+10.1%)(4/10)、IMFは今年の中国GDP見通しを7.5%で据え置き(4/8)、世銀は7.7%から7.6%に下方修正(4/7)、3月サービス業PMI54.5(前回55.0)(4/3)、中国景気刺激策・預金準備率引き下げ観測(3/25)、3月HSBC製造業PMI(速報) 48.1(予想48.7、前回48.5、3カ月連続で50割れ)(3/24)、李首相―シャドーバンクを巡る金融商品で一部債務不履行は不可避(3/15)、中国人民銀行―成長率が7.5%下回れば預金準備率引き下げの可能性(3/12)、中国全人代で今年のGDP目標値+7.5%(昨年と同じ)(3/5)、雲南省で無差別テロ(3/1)、中国信用リスク問題、中国政府30年ぶり大胆な経済・社会改革案を公表(3/18)、一人っ子政策緩和→労働人口増加策。 本日上海総合指数-4ptsの2,101。

+3

-2

国内政局・産業界等・国際機関

オフェレル自由党NSW州知事収賄容疑で辞職、再び豪ドル高弊害論、3/13-15世論調査、二大政党支持率(2013年9月選挙時)自由連合81.05(53.5%)、労働党49%(46.5%)、フォード2016年10月の生産撤退を前倒しも、トヨタ2017年末までに豪州での生産から撤退を表明、リオ・ティント・BHPは今年も投資増計画、ホッキ―財務相―豪州政府債務は$500bio達する(12/11)。カンタス1000人の人員削減、GMホールデン撤退表明、住宅価格上昇、鉱山使用料(ロイヤルティー)引き上げ検討への反感強いQLD州、WA州)、資源産業/非資源産業格差問題、IMFは豪州投資の縮小と中国成長の伸び悩みで豪州のGDP下方修正(4/8)。

-2

-2

“現状”総合判断
(必ずしも今後の予測とはならず)

依然やや買いバイアス

+6

+10

*Good、Badは豪ドルにとってという意味

【豪ドル/ドル チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

【豪ドル/円 チャート】

※チャートはクリックで拡大できます

OZ NOW

ユニクロ豪州上陸

当地Financial Reviewは16日、1面で大手カジュアル衣料品チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、豪州1号店となるメルボルン店を、柳井社長同席のもとショッピングセンター“エンポリアム・メルボルン”にオープンしたことを伝えている。
同社は日本と季節が逆となる南半球への進出は初めてで、3年以内にシドニーをはじめとした豪州国内で50店舗を展開し、豪州を南半球攻略の要として南アメリカや南アフリカに進出したいとしている。海外展開は16カ国/地域目となる。豪州以外の海外では既に1200店舗を展開している。
柳井社長は豪州での販売価格について「オーストラリアは労働コストと賃料が高いため、低価格で商品を提供するのが難しいが、できる限り低価格で販売するよう努力する」と述べた。
筆者はネット販売価格をチェックしたが、日本での価格より1割程度高いという感じ。
また同紙は柳井社長を日本の衣料品メーカーの革命児であり、資産18.2bioの世界で32番目の富豪と紹介している。
同社はテニスのジョコビッチ選手や錦織選手と契約する一方、昨年米ゴルフ・マスターズに豪人として初めて優勝したアダム・スコット選手とマスターズ優勝に先駆けて契約しており、豪州での知名度を上げていた。
なお、衣料品メーカーとしては昨年10月に無印良品が同じくメルボルンに第一号店を出店している。

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