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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

米:雇用統計・貿易収支、日:法人企業景気予測調査・貿易統計・GDP、中:全人代・貿易収支・CPI、豪・ECB:政策金利発表、南ア:GDP

更新日:2017年3月6日

3月6日(月)−3月10日(金)

今週の予想:
ドル円=111-116、ユーロドル=1.04-1.09、ユーロ円=119-124

米ドル
「非難合戦、大規模な財政支出の財源は、雇用統計あり」

トランプ政権をめぐっては、セッションズ司法長官がロシアの駐米大使との接触をめぐり批判を受けるなど、選挙中のトランプ陣営とロシアの関係を追及する動きが強まっている。それに対抗したのか、トランプ大統領が去年の選挙でオバマ前政権に電話を盗聴されたと具体的な証拠を示さずに主張したのに続き、ホワイトハウスは前政権に権限の乱用がなかったかどうか調べるよう議会に求めていくとする声明を出した。オバマ前政権側は事実ではないと反発している。議会の多数も握っているトランプ政権はもう少しゆったりと政権運営をしてもいいと思うが、非生産的な舌戦を大統領は好むようだ。悪い方向へ向かわないことを願う。
さてトランプ米大統領は上下両院合同会議で演説し、1兆ドル規模のインフラ投資、中間層向けの大幅な税負担軽減や法人税減税を実施すると表明した。大きく打ち上げたインフラ投資の1兆ドルや防衛費の10%増額、減税の財源がどこから出てくるのかも注目したいところだ。
またFRBではイエレン議長以下、FRB理事、地区連銀総裁も早期利上げ説を展開し3月利上げが固まってきた。インフラ投資と減税で株価は上昇したが、通貨番付では先々週の10位から9位に一つ上げただけで、今年はここまでのドルの強さは感じられない。
1月のFOMCでの議事要旨では、「一段のドル高からの下振れリスクがあると判断」されたが、3月ベージュブックでも3地区連銀がドル高での製造業への影響を取り上げていた。
米政府の目標は輸出企業の業績を伸ばすことにあるので、ドルが安定ないし下落することが必須である。今週は2月雇用統計の発表がある。非農業部門雇用者数は減少だが、平均時給は増加する予想となっている。

ユーロ
「消費者物価指数2%のせ。仏大統領選でマクロン前経済相が世論調査で首位となり、先週末ユーロ買い」

2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年同月比2.0%上昇し、2013年初め以来、4年ぶりの高水準を記録した。2%をやや下回る水準というECBの中期目標も上回り、ECBに超緩和的金融政策をいつどのように縮小していくかの検討を迫る圧力が強まりそうだ。前年比上昇率はエネルギー価格の急伸が寄与して1月の1.8%から加速。また、CPIより早く反応する先行指標のユーロ圏卸売物価指数(PPI)は1月に前年比3.5%急伸した。12月は同1.6%だった。ただ、ECBは今週の理事会では緩和策の縮小に抵抗する可能性が強い。フランスやドイツ、オランダなどでの選挙を巡る不透明感もあり、原油価格主導によるインフレ率の上昇は一時的で、成長はぜい弱と主張する見込みだ。変動の激しい食品とエネルギーを除く2月のコアインフレ率も、1月と同じ前年比0.9%の上昇にとどまり、いったん原油高に歯止めがかかれば、再びECB目標を下回る可能性を示唆している。
さてフランス大統領選を巡る最新世論調査によると、中道系独立候補のマクロン前経済相が、第1回投票で極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首に勝利する見通しだ。マクロン氏が第1回投票で勝利するとの見通しが出たのは、これが初めて。調査は世論調査会社オドクサが実施。第1回投票の得票率は、マクロン氏が27%、ルペン氏が25.5%、共和党(中道右派)候補のフィヨン元首相が19%。世論調査の結果を受け、フランスの株価は上げ幅を拡大。通貨ユーロも値上がりする展開となった。

英ポンド
「今週は予算案公表、スコットランド独立問題あり。リスボン条約50条の発動近し」

EU離脱にもかかわらず、成長率やインフレ率の上方修正でしっかりしていたが、先週発表された2月製造業購買担当者景気指数(PMI)、サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が弱かったことで下落した。またスコットランド自治政府のスタージョン首相が、独立の是非を問う2度目の住民投票を実施する考えを繰り返し示していることも売り材料となった。ただメイ英首相は保守党の会合で、「英連合王国であることの経済的根拠はかつてなく強い。連合王国を解体、もしくは我々の結び付きを緩める経済的根拠は何もない」と述べ、スコットランド独立推進派は独立に「取り憑かれている」と批判した。
ハモンド英財務相は3月8日に来年度予算案を公表する。底堅い経済を背景に財政事情好転を見込むものの、安易な支出拡大要請には応じそうにない。来年度予算案では2017年の成長率見通しが大幅に上方修正され、14年以降で初めて向こう5年の借り入れ所要額の予想が引き下げられそうだ。一方でハモンド氏に対しては、福祉や治安などの公共サービス拡充に向けて支出を増やせとの声がある。小売業者からは不動産課税の強化を前に支援が要望されている。しかしハモンド氏はこれまで、慎重な財政運営姿勢を大きく軌道修正しない意向を示唆してきた。経済が減速し始めた兆しが見えている上に、EU離脱交渉が今月に開始されると見られる中で、この問題がいよいよ英国にとって本当の試練になろうとしているからだ。
また英国の欧州連合(EU)離脱開始のリスボン条約50条の発動も近づき、緊張感が高まってくる。

人民元
「中国は自由貿易(米国は保護貿易)を標榜。全人代、貿易収支、消費者物価指数」

中国李首相は、「脱グローバリズムや保護主義の傾向が強まり、不安定な要素が明らかに増している。中国は揺るぎなくグローバルな経済協力を推し進める」と述べ、アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権を暗にけん制した。
全人代で中国政府は今年の経済成長率の目標を「6.5%前後」として、去年より引き下げた。昨年は「6.5%から7.0%」で実績は6.7%であった。中国政府が景気下支えのために行っている住宅や自動車の販売刺激策の規模を今年は弱めたことや、アメリカのトランプ大統領が中国との貿易不均衡を是正する考えを強調する中で、輸出に影響が出て企業の生産活動が冷え込む懸念などを反映したものだ。ただ、「2020年までに国民の平均所得を2010年の2倍にする」という政府の公約を実現するために、最低限必要とされる年平均6.5%の成長率は堅持する姿勢。インフラ投資の拡大など、財政出動の強化で景気の安定を図る。
さて、中国国家外為管理局(SAFE)は、中国は国内で競争力のある開かれた為替市場を創設するとともに、柔軟な為替相場制度により、クロスボーダーの資本フローの影響を制御させることを許容すべき、との考えを示した。為替相場は、外為の資源配分や国際収支の面でも一段の中核的な役割を果たすようにすべきだとした。中国は海外投資家に対し国内為替相場の開放に取り組む一方で、資金の国外流出の抑制を図っている。また、「ごく小規模な領域」については外貨との交換制限が徐々に廃止されると指摘。専門家はこれについて、個人や企業による兌換を意味すると解釈している。
今年の人民元は11通貨中5位で強くも弱くもない。米国が為替操作国を認定するのは4月となる。今週は貿易収支、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の発表がある。

豪ドル
「GDP改善も伸び悩んだ。政策金利は据え置きか。経常収支は初の黒字見通し」

詳細は後述致します。

NZドル
「通貨高懸念の影響残り弱い。中銀介入はないようだ」

弱含み推移している。週足では対円で5週連続陰線、対ドルでは先週は大陰線であった。中銀の通貨高牽制が効いて対ドルでは伸び悩んでいる。ただ介入は実行していないようだ(1月までの中銀資料より)。
次の焦点は3月16日の4QGDPと23日の政策金利決定である。1月貿易収支は赤字、フォンテラ社の乳製品オークションで価格が下がったことも売りにつながった。小売売上、信頼感指数も弱かった。4Q失業率は悪化。ただ労働参加率は過去最高となった。4Qは消費者物価指数(CPI)も卸売物価指数(PPI)も上昇。懸念の住宅価格の上昇は落ち着きつつある。財政赤字は税収増で縮小傾向にある。S&PはAA格付を維持(ムーディーズはAaa)。
観光業が活況を呈し、GDPへの貢献度では乳製品輸出を上回るようになった。

南アランド
「昨年最強通貨のランドが今年も通貨番付首位に立つ。今週はGDP。株価は11位」

昨年の最強通貨の南アランドが今年も首位に立った。資源価格の強さと16年貿易収支の黒字化(17年1月は赤字)、高金利による海外資金の流入、財政赤字縮小へ向かう姿勢(富裕層への増税)などがランド買いの要因である。ただ低成長、政局不安、格下げ不安(格付見直しは6月ごろ)などのランド売り要因も残る。今週は16年4QGDPの発表がある。2月製造業購買担当者景気指数(PMI)は昨年のピークより低下はしているが、依然50を超えている。1月消費者物価指数(CPI)に続き、卸売物価指数(PPI)も鈍化。今後も低下見通しが強い。現在の高金利は魅力的で海外資金が流入している。2017年の経済成長率見通しは1.3%程度。このところ観光業が好調である。

トルコリラ
「通貨は最下位、株価は首位。4月の大統領の権限強化に関する国民投票で緊張」

2月は最強通貨となったが、3月はまた小安いスタートとなっている。2月の消費者物価指数(CPI)は、前年比10.13%上昇と、上昇率が10%を超えた。輸送・医療コストが上昇。市場では、中銀が今月にも利上げに踏み切るのではないかとの見方が浮上している。インフレ統計の発表を受け、トルコリラは下落した。
2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7で、1月の48.7から上昇した。景気の拡大・縮小の分かれ目となる50の節目も視野に入った。2月は生産と雇用を示すサブ指数が、季節調整済みで共に50を超えたほか、新規受注を示す指数も上昇した。最近のリラ安で引き続き製造コストが押し上げられ、伸び率は2か月連続で縮小したほか、この4か月で最も小幅となった。生産物価格も引き続き上昇したが、伸び率は縮小した。2月のPMIが49.7に上昇したことは、トルコの製造業が安定期に近づいていることを示している。
また、4月の大統領の権限強化に関する国民投票で、与野党がキャンペーンを張っている。投票妨害のテロが起きる可能性も想定しておきたい。

【今週の注目経済指標】

3/6
(月)

(豪)小売売上高
(米)製造業新規受注

3/7
(火)

(豪)RBA政策金利
(独)製造業新規受注
(ユーロ圏)GDP・確定値
(南ア)GDP
(加)貿易収支、Ivey購買部協会指数
(米)貿易収支、消費者信用残高

3/8
(水)

(NZ)製造業売上高
(日)国際収支、貿易統計、GDP・2次速報値、GDPデフレーター・2次速報値、景気ウォッチャー調査
(中)貿易収支
(独)鉱工業生産
(スイス)消費者物価指数(CPI)
(加)住宅着工件数
(米)ADP雇用統計、非農業部門労働生産性・改定値、単位労働コスト・改定値、卸売在庫、卸売売上高

3/9
(木)

(中)消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)
(スイス)失業率
(ユーロ圏)ECB理事会
(英)英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
(加)新築住宅価格指数
(米)輸入物価指数、新規失業保険申請件数

3/10
(金)

(豪)住宅ローン件数
(日)法人企業景気予測調査
(独)貿易収支
(英)鉱工業生産指数、製造業生産指数、貿易収支、国立経済研究所(NIESR)・GDP
(加)雇用統計
(米)雇用統計

 

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:109-114、消費低迷を生むマイナス金利は諸悪の根源、麻生大臣の円安けん制発言あり
トランプ大統領の演説にて、1兆ドルのインフラ投資や大規模減税が示されてリスクオンのドル買いとなったが、週末は再び大統領選挙に関して司法長官のロシア大使との接触が問題視され下落した。

---先週の予想は以下の通り---

1月は例年通り、予想通り貿易赤字となった。7年連続の1月貿易赤字なので驚くべきことではない。2月上旬は再び貿易黒字となっている。貿易黒字が円高の要因であることはいうまでもないが、それを招いているのはマイナス金利、増税だろう。2006年と比べても給与収入は減少、税金や保険料は増加、従って可処分所得、消費支出ともに減少している。消費が減少すれば輸入も減少する。輸入は減少し、国内の需要が強くならない製造業は輸出ドライブをかけて貿易黒字が拡大する。
さらにマイナス金利で利息収入が減るというより、なくなってしまう。なかなかこの悪循環から抜け出せない。2012年以降に円安株高が進んだのはアベノミクスのおかげとし、真の円安要因を見落としている限り悪循環は続く。アベノミクスが成功したように見えたのは、東日本大震災で原発停止による原油の輸入増や、地震からの復興での公共事業の増加があったからだ。
またGPIFの海外投資比率引き上げに追随した地方の年金などの公的資金、民間生保なども、一旦外貨を買えば、今度は輸出業者と同じようなドルロングとなり、その後はドルの売り手となる。右肩上がりでドル円が上昇すれば上手く回転するが、一斉に外貨を買って、一斉に売り時を狙うのが日本の機関投資家の団体行動なので、さらなる新規のドルの買い手が現れないと、立場が苦しくなる。政府も海外投資を推奨したからには、そのあたりまで面倒を見る責任がある。麻生財務相の「120円にもなっていないのに円安と言われる覚えはない」という発言はドルロング筋に不安を与えた。例年の春から夏の円高が来る前に発射地点を引き下げられそうだ。そうそうソフトバンク社などに外貨投資を頼むこともできない。地道に輸入を増やすこと、家計の可処分所得を増やすことが重要だが、今は逆の政策をとっている。

(テクニカル)「2月15日の長い上ヒゲ効果続く。ボリバン下限を下抜くと、中期的には105円」
日足は、2月15日の長い上ヒゲ効果でボリバン下限に迫る。2月17日-20日の上昇ラインを下抜く。ボリバン以外のサポートは、16年9月27日-11月9日の上昇ライン。上値抵抗は2月23日-24日、2月15日-22日の下降ライン。ボリバン下限。5日線下向き。
週足は、7週連続陽線を達成せず。その後は4週連続陰線も含め弱い。1月2日週-9日週の下降ラインは一旦上抜けたが、そのラインまで下落。ボリバン上限を大きく超えていた相場はバンド内へ戻った。サポートは16年11月7日週-17年2月6日週の上昇ラインであったが下抜けた。16年9月26日週-11月7日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗は17年1月2日週-2月13日週の下降ライン。
月足は、10月からの3か月連続陽線は崩れる。16年11月-12月の上昇ラインは下抜く。16年6月-11月、12年9月-16年6月の上昇ラインがサポート。15年8月-15年12月の下降ラインが上値抵抗。長い目で見れば、2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。
年足は、2012年-13年の上昇ラインに沿い2015年まで4年連続陽線。13年-14年の上昇ラインを15年中は下抜かなかったが、16年は下抜いて始まりそのままかい離し下落。12年-13年の上昇ラインも下抜く。2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びたが、5年連続陽線は達成できなかった。17年は陰線スタート。

【NZドル円】 予想レンジ:78-83、NZ中銀は通貨高牽制、ただCPI、PPI上昇はジレンマ
米大統領のインフラ投資1兆ドル発言でドル高が進み下落。また中銀のNZドル高牽制も効いて下落した。

---先週の予想は以下の通り---

(ポイント)
*4QはCPIもPPIも上昇
*乳製品オークションは3回ぶりに下落
*懸念の住宅価格の上昇は落ち着きつつある
*食料品価格は上昇
*小売売上、信頼感指数は弱かった
*中銀の通貨高牽制が効いて対ドルでは伸び悩んでいる
*4Q失業率は悪化。ただ労働参加率は過去最高となった
*財政赤字は税収増で縮小傾向にある
*S&PはAA格付を維持(ムーディーズはAaa)
*中国とのFTA拡大を協議中
*観光業が活況を呈し、GDPへの貢献度では乳製品輸出を上回るようになった
*政府は移民制限を開始
*財政健全で2年連続黒字
*先進国では高金利の部類、財政黒字で海外資金が流入

(市況)
4QはCPIもPPIも上昇した。食料品価格も上昇。ただ先週のフォンテラ社の乳製品オークションは3回ぶりに下落した。懸念の住宅価格の上昇は落ち着きつつある。小売売上高指数、信頼感指数は弱かった。4Q失業率は悪化。ただ労働参加率は過去最高となった。また観光業が活況を呈し、GDPへの貢献度では乳製品輸出を上回るようになった。中銀の通貨高牽制が効いて対ドルでは伸び悩んでいる。そこへ円高となりNZドル円は4週連続陰線となった。財政赤字は税収増で縮小傾向にあるので格付には問題がない。資源価格の堅調さはドル安と中国景気の回復で維持されていることがNZドルを支えている。

(3回ぶりに下落の乳製品オークション)
乳製品大手のフォンテラ社のオークションは3回ぶりに下落した。


(住宅価格)
1月住宅価格は前月比0.2%上昇した。ただ急騰していたオークランドの住宅価格は90.9万NZドルから89.5万NZドルへ下落した。NZ中銀はこれまで価格抑制のために金融政策ではなく、担保規制などの政策を適用していた。

(乳製品ではなく乳牛の輸出開始)
第一次産業省は、4,500頭の乳牛の中国へ向けての出荷を許可した。家畜運搬船アワシ・エクスプレスが、ネイピア港から出港する。中国に到着するまでは15日かかる。アワシ・エクスプレスは、サウジアラビアのビジネスマン、ハムッド・アルーカラフ氏が所有する。

(テクニカル)「先週末、ボリバン下限へ下落」
日足は、2月9日のボリバン下限下抜けから反発も2月9日-14日の上昇ラインを下抜け下落。ただ2月16日-17日の下降ラインを上抜け4連続陽線となったが先週末2月9日-22日の上昇ラインを下抜き下落した。ボリバン下限。5日線下向き。
週足は、5週連続陽線は達成し、その後4週連続陰線。1月30日週-2月13日週の下降ラインが上値抵抗。1月16日週-23日週の上昇ラインを下抜く。16年12月26日週-17年2月6日週の上昇ラインも下抜く、16年6月20日週-10月10日週の上昇ラインがサポート。
月足は、上値抵抗の15年12月-16年1月の下降ラインを上抜いた。16年6月-10月の上昇ラインがサポート。16年は月の一目の雲の上に出られず。17年も同様。
年足は、15年は大陰線。16年も下げていたがトランプ氏の米大統領選挙勝利後は急速に下ヒゲを伸ばしたが陰線に終わった。13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜き。09年-12年の上昇ラインも下抜けしたが再び上抜けしている。今年は陽線スタート。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:111-116、2月上中旬貿易統計に注目したい。個人消費の低迷は円高要因

3月は決算月。企業、銀行は必要最小限の為替取引に抑え、東京市場は静かになる。リパトリの円買いという声も聞くが、実務上、既に2月で多くは出ているだろう。3月分は、3月31日の仲値で大方は取引されることとなり、月中はそれほどでない。
今週は国際収支、貿易統計、GDP・2次速報値、景気ウォッチャー調査、法人企業景気予測調査と重要指標が続くが、その中でも2月上中旬貿易統計に注目したい。2月上旬は前年比で輸出が35.8%増加、輸入が12.4%減少して前年の7,290億円の赤字から一気に1,939億円の黒字となった。これが2月中旬も続けば、再び円買い圧力となる。
1月の家計調査によると、全世帯の消費支出は27万9,249円となり、前年に比べて実質で1.2%減少した。減少は11か月連続。前年比0.4%減が予想されていたが、結果はこれを下回った。
消費の減少に最も影響したのは食料で、外食や魚介類などの支出が減った。魚介類ではイカやカニ、野菜はキャベツやハクサイの減少が目立つ。次いで、自動車購入や自動車部品など、交通・通信・保健医療も減少している。減少は11か月連続となるが、やはりマイナス金利では利息収入は減るし、将来の不安もあり、より貯蓄を増加させていなければならないという心理が働いているのだろう。国内消費が不冴えなら、製造業者は輸出ドライブをかけざるをえなくなり円高要因となってしまう。
円は年初来通貨番付で3位という円高の順位を維持している。例年見られるように4月以降は輸出の円買いが先行しやすい。その発射台がどのレベルになるかも興味深い。

(テクニカル)
「2月15日の長い上ヒゲで下げ、2月28日の長い下ヒゲで上昇もボリバン上限で反落」

日足は、2月15日の長い上ヒゲ効果でボリバン下限へ。2月28日は長い下ヒゲを出し、2月15日-22日の下降ラインを上抜けて上昇、3月2日、3日はボリバン上限で跳ね返される。2月28日-3月1日の上昇ラインは下抜ける。ボリバン上限が上値抵抗。5日線上向き。
週足は、7週連続陽線を達成せず。その後は4週連続陰線も含め弱い。1月2日週-2月13日週の下降ラインは上抜けた。サポートは16年11月7日週-17年2月6日週の上昇ラインであったが下抜けた。16年9月26日週-11月7日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗は15年6月1日週-15年11月30日週の下降ライン。
月足は、10月からの3か月連続陽線は崩れる。16年11月-12月の上昇ラインは下抜く。16年6月-11月、12年9月-16年6月の上昇ラインがサポート。15年8月-15年12月の下降ラインが上値抵抗。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。
年足は、2012年-13年の上昇ラインに沿い2015年まで4年連続陽線。13年-14年の上昇ラインを15年中は下抜かなかったが、16年は下抜いて始まり、そのままかい離し下落。12年-13年の上昇ラインも下抜く。2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びたが、5年連続陽線は達成できなかった。17年は陰線スタート。

【豪ドル円】 予想レンジ:84-89、GDP改善も伸び悩んだ、政策金利は据え置きか、経常収支は初の黒字見通し

(ポイント)
*通貨番付は南アランドに抜かれ2位に
*4QGDPは予想通り改善した
*今週の政策金利は据え置きの見通し
*1Q経常収支は1975年以来初めて黒字に転じる可能性がある
*1月新築住宅販売は減少
*2月新車販売は減少
*設備投資、賃金はまだ弱い。企業利益は好調
*1月雇用統計はフルタイム雇用減少
*ロウRBA総裁は今後の経済見通しには楽観的
*原油以外の資源価格が上昇し豪ドルを支えている
*首相支持率は低下継続。有力議員の与党離脱あるか
*RBA声明、RBA四半期報告、RBA議事録ともに成長、インフレの安定を強調
*RBAは豪ドル高に神経質
*S&Pは格下げを示唆している
*デフレの要因は賃金の伸び悩みと小売業の競争激化による価格下落
*リバランスの動きはあるが、サービス産業が資源産業の落ち込みを十分吸収しているわけでもない
*15か年インフラ計画を発表
*人口2,400万人に到達

(今週は政策金利)
3月7日の理事会で、政策金利のオフィシャルキャッシュレートをほぼ確実に過去最低の1.5%に据え置く見通しだ。
ロウ総裁は2月、既に歴史的低水準にある政策金利をさらに引き下げても経済に恩恵はほとんどないとし、財政政策を通じた景気刺激が必要だとの認識を示した。
エコノミスト67人全員が据え置きを予想した。大半のエコノミストが年内は据え置きを見込んでいるが、12人は12月までに少なくとも1回の利下げ、4人は1回の利上げがあると見ている。

(4QGDP改善)
2016年4QGDPは前期比1.1%増加し、予想の0.7%増を大幅に上回った。資源輸出が増加したほか、消費者や政府が支出を拡大したことも寄与した。3Qの0.5%減からプラスに転じた。豪はこれで、102四半期連続でリセッション(景気後退)を経験していないことになる。
4QのGDPは前年比では2.4%増加し、こちらも予想の1.9%増を上回った。総固定資本形成は前期比2.6%増、最終消費支出は前期比0.7%増だった。消費支出の回復が大きなサプライズだったという見方が多い。

(貿易収支、経常収支)
1月の貿易収支は13億豪ドルの黒字で、12月の33億豪ドルから黒字幅が縮小した。市場は38億豪ドルへの拡大を予想していた。悪天候などから資源輸出が減少した一方で、輸入が大幅に増えた。ただ、コモディティー価格が引き続き堅調なことから、1Qの経常収支は黒字転換する可能性がある。
輸出は前月比3%減少。金の落ち込みが大きく、鉄鉱石と石炭も悪天候や中国の春節の影響から大幅に減少した。中国向け輸出は前月比24%減の77億豪ドル。前年同月比では55%増えた。
一方、輸入は4%増と予想を上回った。家電製品が29%急増するなど、消費財がけん引した。
1Qの経常収支については、堅調なコモディティー価格を背景に、1975年以来初めて黒字に転じる可能性がある。コモディティー価格は15年終盤に付けた直近の安値を引き続き45%程度上回っているため、当面はある程度の貿易黒字を維持できる見込み。

(新築住宅販売件数)
1月の豪新築住宅販売件数は前月比2.2%減少し、12月の0.2%増から減少に転じた。一戸建て住宅の販売は1.5%減、マンションなど集合住宅販売は4.3%減少した。今年は弱めのスタートとなったが、先行きはなお強いとの見方がある。

(テクニカル)
「先週末は長い下ヒゲ」

日足は、2月28日-3月1日の上昇ラインを下抜く。ただ先週金曜は長い下ヒゲを残す。2月7日-28日の上昇ラインがサポート。2月16日-3月2日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。ボリバン中位。
週足は、12月26日週からの5週連続陽線後に陰線出すも、3週連続長い下ヒゲで2月13日週は一時88円台。ただ上ヒゲを残し反落。11月28日週-12月26日週の上昇ラインがサポート。
月足は、16年6月は大きくボリバン下限を下抜いた。長い下ヒゲを残したこともありそれ以降は強い。サポートは16年6月-11月、08年10月-16年6月の上昇ライン。15年6月-12月の下降ラインを上抜く。15年5月-6月の下降ラインが上値抵抗。
年足は、2009年-12年の上昇ラインを下抜いている。8年-9年の上昇ラインがサポート。14年-15年の下降ラインが上値抵抗。16年は陰線だが下ヒゲが大きく伸びた。今年は陽線スタート。

 

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