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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

日本の自信回復で円安、自信喪失で円高、需給では10月後半は円安になりやすい

更新日:2014年10月20日

10月20日(月)−10月24日(金)

今週の予想:ドル円104-109、ユーロドル1.25-1.30、ユーロ円134-139

週末出たニュースでは毎日新聞が世論調査で73%が消費増税10%に反対としている。円高株安、景気減速、女性閣僚辞任問題もあり、なかなか増税には踏み切れない空気になってきているようだ。
 今朝のシドニー市場では、先週末NYのリスク選好の流れを受けて円安が若干進んでいる。ゴトビでのドル需要と日経上昇を見込んでいるのだろう。

今週は21日に香港の行政側と学生側の対話が予定されている。まだ小競り合いは続いている。中国は四中全会で景気対策が期待されている。また3Q・GDP、小売売上、HSBC製造業PMIが発表される。今年、堅調な上海株価指数にどう影響するかで資源国のみならず、他国株式市場、主要通貨の動きも左右しよう。その他、エボラ熱、イスラム国 APEC財務相会議、ウクライナ問題の動きも追っていきたい。ロシアもウクライナ関係改善に努めだすとともに、欧州以外のエネルギー供給先(中国、南アなど)探しに動いている。

IMFが米国を除く多くの国の経済成長見通しを下方修正しドル高が進んでいたが、米国小売売上の悪化や、タカ派と見られていたブラード・セントルイス連銀総裁が量的緩和第3弾(QE3)終了の先送りを表明したことで、欧州通貨中心にドルが売り戻されている。

米国の指標はマチマチであり、僅かに予想からブレても市場は大きく動く神経質な展開である。ただ膨大な貿易赤字がある限り、ドル売りへの調整は今後も散見されるだろう。今週は先週まずまずであった金融業の決算から、ITなどの主要企業の決算となる。またドル高でインフレの抑制が一部で懸念されているが、消費者物価の発表がある。

欧州は相変わらず指標が弱いが、今週は各種PMIの発表がある。ただ金融緩和期待があるので、独の株価は先週、小幅高となっている(日経は大幅下落)。米国の指標次第となるが、ロシア・ウクライナ情勢が首脳会談後に改善していけば欧州も少しは明るくなる。

英は利上げ観測が消費者物価の低下で後退し、現在は利上げ派、現状維持派が半々である。今週はBOE議事録、3Q・GDP、小売売上の発表がある。

豪、NZ両国中央銀行が自国通貨の下落を誘導出来るのも消費者物価が低下しているからだ。両国は常にインフレで悩んでいたが、世界経済の減速、中国景気の減速でインフレが低下し、金利も低下傾向にある。ただ両国ともに住宅価格は上昇を続けている。今週は豪、NZともに3Qの消費者物価を発表する。豪はインフレターゲット上限に達していた2Qからは低下する予想。NZは前期比では上昇も前年比では低下の予想である。また南アも消費者物価を発表する。豪、NZとは違ってインフレ懸念があり、消費者物価指数もインフレターゲット上限の6%を越えている。次期中銀総裁もインフレ懸念を強調している。ただ今週の9月消費者物価指数の予想は8月の6.4%から低下の6.1%となっている。

その他、豪、NZ、の注目点は以下の通りである。南アは「今週の注目通貨」の項で詳細を取り上げたい。

豪ドル

  • 政策金利は予想通り据え置き(13回連続)、次の動きは利上げ予想だが年内は据え置きとの見方が多い
  • 雇用統計はブレが多く不信感が出ている
  • 9月中国の輸入が増加し豪ドルを支えた
  • 鉄鉱石・石炭価格下落が続くが輸出金額は中国の需要増で伸びている
  • 最近のRBAの声明骨子は金融緩和継続、豪ドル高懸念、鉱山業不振などである
  • 政府の緊縮財政も家計を圧迫
  • 政府は2014年成長見通しを引き下げ
  • 2014年インフレ見通しは炭素税の廃止で見通しを引き下げた
  • 大手企業の人員削減は続く トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明
  • 財政赤字は増加で黒字目標を達成できず

NZドル

  • 9月ビジネスPMIは改善
  • 住宅価格は上昇、食品価格は下落
  • 今年50%下落している乳製品価格は先週は下げ止まった
  • 政府・中銀のNZドル高懸念は継続、8月は実弾介入
  • 来年の財政黒字化は不透明(財務相)
  • 3Q 7-9月期NZIER企業景況感は+19で2Qから減速
  • 雇用には良い兆しが出ている(特にオークランド)
  • 2Q・GDPはまずまず、農業の落ち込みをサービス業が補った
  • 政策金利は据え置かれた 年内は据え置き予想が強い
  • 雇用統計では失業率は改善したが、雇用者数の伸びは予想を下回った
  • 2Q・CPIは予想をわずかに下回ったことが、政策金利決定後の声明にも表れ、今後の利上げペースは緩慢になることが予想される
  • 震災復興と移民増も景気回復の要因

【今週の注目経済指標】

10/20
(月)

(日)日銀支店長会議、黒田総裁あいさつ、日銀地域経済報告、景気動向指数改定値
(中)中国共産党の中央委員会全体会議(四中全会)
(香港)失業率
(独)生産者物価指数

10/21
(火)

(豪)RBA議事録
(香港)行政側と学生側の対話、消費者物価指数
(中)GDP、小売、工業生産、固定資産投資
(スイス)貿易収支
(米)中古住宅販売件数
(その他)APEC財務相会合

10/22
(水)

(豪)消費者物価
(日)貿易統計
(南ア)消費者物価指数
(英)BOE議事録
(米)消費者物価指数
(加)政策金利、小売売上

10/23
(木)

(NZ)消費者物価
(中)HSBC製造業PMI
(独)PMI製造業・速報、PMIサービス業・速報
(ユーロ圏)PMIサービス業・速報、消費者信頼感・速報
(英)小売売上
(米)新規失業保険申請件数、住宅価格指数

10/24
(金)

(NZ)貿易収支
(中)住宅価格
(英)GDP・速報値
(米)新築住宅販売件数

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:105-110、投機的ロングの調整売り、実需の円売り変わらず、ボリバン下限
世界景気減速、株価下落、米小売売上悪化でリスク回避の円買いが続いたが、週後半はブラード・セントルイス連銀総裁のQE3終了先送り発言や米雇用保険、住宅着工、ミシガン指数の改善でリスク選好に転じ、ドル円の下げ幅を縮小した。

---先週の予想は以下の通り---

日本ではお金が回らなくなっている日本。IMFも日本の成長見通しを他のどの国よりも大幅下方修正した。円高、日経平均下落、消費増税、物価高。テレビでは「急激な円安」と報道しているが、今年はここまで対ドルでは2円の円安だが他の通貨には円高推移している。貿易取引や資本取引の半分がドル以外の通貨なので、今年は円高で損失を追っている企業、個人も多い。そうすると可処分所得も減少し株にも回らず、日経平均は下落している。増税は8%への消費増税でも実質それ以上の価格へ引き上げた企業が多く、結局は消費の減退を引き起こしてしまっている。これが10%になると、さらに消費マインドが落ち込むだろう。消費増税で税収減という最悪な結果となるのではないか。また日本だけで起きている物価高は日本企業のコスト増になり競争力を低下させるだろう。たとえば日本では乳製品価格が上昇するというが、世界の乳製品価格は今年50%低下している。日本はある部分はグローバルで、ある部分は鎖国している歪な経済が残っている。

円安で主婦が物価高で困っているというが、円安で潤っている企業が給与を引き上げていないからだろう。また食料品などを海外のようにゼロ課税に近づければいい。燃料コストが上がっているというが、元々エネルギーの輸入が多く、電力、電気、航空会社は円安分を上乗せするだけなので大手輸入企業は問題がない。エネルギー使用企業には、25円もとっている暫定ガソリン税を廃止すべきだろう。高速道路新設が続き、毎日が道路工事で車線規制、公務員給与の引き上げなどの報道があると日本はお金が足りない国とは思えない。

円安・円高のどちらが、個別ではなく国全体の利益になるかどうかを考えて政策を決めるべきだろう。円安メリットの配分調整をやるのが政治である。円高デメリットは配分できない。
対外純資産の日本は円安がメリットである。日本が対外純負債なら円高がメリットである。メリットの大きい方へ誘導し、デメリットへ配分するのが政治だろう。逆をやると再び円高株安デフレ不況、企業が海外進出し国内空洞化となる。円安は一時的なものではなく、息の長いものにしないと。急激な円高は40年も続いて失われた日本となったのだから。ただ最近の報道は円高デフレ再現を誘導しているかのようだ。日本人は明るい楽観的な社会より、我慢する社会を好む国民性がそれを導いているかもしれない。

ということで、ドル円はまだ少し、損切り売りの需給があり重くなっている。一時的な投機ドルロングを調整仕切れば、他国のようにドル高に戻るが、それは晩秋だろうか。また晩秋には、公共事業以外では沈黙の政府や日銀も何か対策を出してくるだろう。 

黒田日銀総裁は、「経済や金融のファンダメンタルズを反映した円安ならば、景気に対してプラス方向に働く」と述べた。円安のメリットとして、輸出の増加やグローバルに展開している企業の収益を改善させ、株価を上昇させる効果を持つことを挙げた。一方で、輸入コスト上昇の価格転嫁を通じて非製造業の収益や家計の実質所得に対する押し下げ圧力などのデメリットもあると述べた。ただ具体的な為替水準への言及は避けた。黒田氏は、原油価格下落について日本の交易条件を改善させたり、実質所得の増加につながることから日本経済にとってプラスだとの見解を示した。

(テクニカル=ボリバン下限へ)
9月下旬から山なりとなり、団子天井のようになって下落。まだ106円後半に損切り売りも控えている。ただここのところ大きな動きがなかっただけにボリンジャーバンドも狭く、下限は107.00あたりでこれ以上の突っ込み売りは気をつけたい。朝は日経下落と休み明けのドル買い需要との攻防。8月8日-15日の上昇ラインは下抜いた。10月6日-7日の下降ラインは上抜いて下落速度は弱まっている。10月8日-10日の下降ラインが上値抵抗。5日線は下向き。週足は8月18日週-9月1日週の上昇ラインを下抜いている。 月足は9月の陽線でボリバン上限を越えていたが、ようやくバンド内へ。月足は長い下降ライン1998年8月(147.63)と2007年6月(124.10)の下降ラインを上抜いた。直近では今年 2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿っている。

【豪ドル円】 予想レンジ:92-97、中国貿易収支での輸入増加が豪ドルを支える、豪インフレはまだ落ち着いている
下げ止まり、僅かながらも先週の週足は陽線となった。中国貿易収支の輸入が伸びたこと、週後半に米株高となりリスク選好の買いが入ったからである。

(ポイント)
政策金利は予想通り据え置き(13回連続)、次の動きは利上げ予想だが年内は据え置きとの見方が多い
雇用統計はブレが多く不信感が出ている
中国とのFTAで鉄鉱石の輸出の問題が注目される
9月中国の輸入が増加し豪ドルを支えた
インフレは落ち着いている(TDインフレ指数)
鉄鉱石・石炭価格下落が続くが輸出は中国の需要で伸びている
住宅投資への規制の可能性が出ている
RBAの声明骨子は金融緩和継続、豪ドル高懸念、鉱山業不振など
政府の緊縮財政も家計を圧迫
悲観的リポート=ルービニ研、エマーソン元貿易相、クラフトン教授、ゴールドマンサックス
豪がテロ警戒レベルを引き上げた
政府は2014年成長見通しを引き下げ
2014年インフレ見通しは炭素税の廃止で見通しを引き下げた
大手企業の人員削減は続く。トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明
財政赤字は増加で黒字目標を達成できず
格付けはAAAを確認(S&Pとフィッチ)

(海外要因)
あまり明るい話はない。IMFが世界経済の見通しを下方修正した。ただ米国だけは上方修正。日本は最大幅の下方修正となった。その他、香港民主派デモ、ウクライナ問題、シリア内のイスラム国の動き、エボラ熱、なども影を落としている。
米国は雇用の質が改善していないことから早期利上げ説が後退している。また世界経済の減速を受けて株価も下落。欧州はなかなか強い景気指標が出ず、ドラギ総裁の発言にも元気がない。中国は景気減速しているが、政府は大胆な景気刺激策をとる姿勢を示していない。ただ昨日発表された9月貿易収支は輸出も輸入も増加したことは資源国通貨を上昇させた。日本は消費増税を引き上げるには、景気回復の足取りがしっかりせず、円高・株安が足を引っ張っている。
資源価格の下落は資源国経済に影を落とし、当局の通貨高懸念を生み出している。それによってクロス円が下落し、ドル円の下落にも繋がっている。
先週末にIMF・世銀総会やG-20が開催されたが、金融緩和を既に相当程度行っていること、通貨安を望む国が多いことなどから、市場に好影響を与える結論は出なかったのか共同声明は出なかった。
日本は低迷から抜け出せないと不況の代名詞=円高に繋がることもある。晩秋の輸入の円売りが対抗馬となる。

(トピックス)

「中国貿易収支で豪ドル上昇落」
昨日の中国9月貿易収支、黒字は減少も中味はまずまずであった。8月は輸入が減少したが9月は輸入増加で景気回復感が出ていると見られ、中国への貿易依存度の高い豪ドル、NZドルが上昇した。
・9月中国貿易収支、8月+498.4億ドル 予想+411億 結果310億ドル
輸出 8月+9.4% 結果+15.3%
輸入 8月-2.4% 結果+7.0% 

「政策金利は予想通り据え置き、声明も変わらず」
政策金利は予想通り2.5%に据え置かれた。
金利据え置きは13回連続。エコノミストの予想では次の動きは利上げになると予想しているが、利上げは2015年に入ってもしばらくはないとみている。
RBAの声明では
・今後数四半期の成長がトレンドを若干下回る
・豪ドルについては、主に米ドルの上昇を反映して足元で下落したものの、歴史的 に見て依然として高水準
・現時点で出ている指標を踏まえると、金利の安定期間を設けることが最も賢明と みられる
政策当局者にとってあまり歓迎できない状況の一つには、ここ数カ月間に特にシドニーとメルボルンの都心部で住宅投資家への貸し出しが急増したことが挙げられる。
不動産コンサルタント会社RPデータによると、9月の住宅価格の伸びは若干減速したが、依然として前年同月比9.3%と高い。

「雇用統計に不信感」
9月の雇用統計では、就業者数は前月比2万9,700人減、失業率は6.1%と8月の6.0(改定値)から上昇した。ただ統計の信頼性への疑念が強く、市場の反応は限定的だ。
フルタイム就業者が2万1600人増加した一方、パートタイム就業者は5万1,300人減少した。 労働参加率は64.5%。予想は64.8%。
統計局は、季節調整プロセスに問題があったとして、7月以降の数値を改定した。季節調整がなされていない、未加工の数値が公表されることとなり、労働市場の真の状態を把握するのが難しくなっている。
当初の発表では、8月の就業者数は過去最高の12万1,000人増だったが、3万2,100人増に下方修正された。また7月の失業率は、急上昇ぶりに衝撃が広がった6.4%から6.0%に改定された。
9月の統計は労働市場がさらに軟調になったことを意味している可能性があるが、より信頼性の高い数字が確認できるまでは判断が困難との指摘も出ている。

豪統計局はここ数年、予算が大幅に削減されており、収集するデータ数を減らしたり、調査を簡素化するなどの対応を迫られている。ホッキー財務相は一部データの利用を有料にする可能性を示唆。「本格的に検討している。近く内閣に提案するつもりだ」としている。

「中国とのFTA」
中国政府が10月15日から輸入石炭に3から6%の関税をかける決定を下したことで、豪と中国が進めているFTA交渉の11月の妥結が困難になるとの懸念が広がっている。豪の石炭業界は石炭安と事業コスト高ですでに経営が圧迫されており、今回の中国による関税徴収は新たな打撃となる。
中国は世界最大の石炭産出国だが消費量も多く、2013年には消費分の約1割に相当する石炭3億2,710万トンを輸入した。中国による輸入石炭への関税徴収では、豪とロシアが最も影響を受けるとみられている。
中国が原料炭への輸入関税3%を導入した場合、豪の産炭企業のコストが1年当たり3億5,000万豪ドル拡大し、国内で3分の1の産炭企業が赤字に転落するという。

「ブリスベーンG-20にプーチン大統領を招待」
豪ホッキー財務相は、ブリスベーンで11月15、16日に開かれるG-20首脳会議にプーチン・ロシア大統領が出席すると確認した。
ウクライナ東部の紛争やマレーシア航空機撃墜をめぐり、プーチン大統領のG20出席に強い反対の声が起きていた。ホッキー財務相は「ロシア財務相と昨日話したばかりだが、プーチン大統領が来ることを確認した。オバマ米大統領やメルケル独首相らG20の他のメンバーも了解している」と強調した。

(テクニカル)
9月26日から10月8日まで95円中心で推移していたが、10月9日の豪雇用統計発表後、もみ合いを下抜け一段と下落一時92円後半へ下落した。
ボリバン下限を下抜いていたが昨日は中国の貿易収支をきっかけに上昇、ボリバン内へ戻している。10月9日-10日の下降ラインを上抜いている。5日線下向き。9月19日-10月9日の下降ラインが上値抵抗となる。
週足は9月8日週-22日週の下降ライン、さらに角度を急にした9月22日週-10月6日週の下降ラインに沿う。8月4日週-9月29日週の上昇ラインは下抜く。月足は2月-3月の上昇ラインを下抜いている。年足は2009年-12年の上昇ラインがあり下抜きそうであったがやや戻している。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
南アランド円

【ドル円】 予想レンジ:104-109、10月後半は過去5年円安傾向

世界の景気が悪化すると円が買われる空気は、貿易黒字時代だけでなく今も少し残っているようだ。ただ貿易赤字で実需の取引は円売りのほうが多い時代なので大きな動きとはならないだろう。9月末は四半期末で外貨投信などの設定も多く円売りを後押ししていたが、10月になってそれが剥げ落ちたことも円売り調整に繋がっている。今週もその設定は少なく、来週は月末で少しは多くなるが9月末ほどではない。過去5年間を見ると10月下旬のドル円相場はやや円売り方向となっている。11月もそのまま円安の流れに繋がっている。ドル円は先週下落したが、今年の半値あたりで反発した。

円高・株安でIMFのみならず明日の月例経済報告でも景気判断を下方修正するようだ。既に8%消費増税では便乗値上げもあり、消費者側にとっては、既に10%以上の増税感がある。消費を抑制すれば、次第に企業も価格を下げていくだろうが、ここで10%増税を決定すれば、消費がさらに減退し、世界の物価低下の流れに逆行することになるので日本の競争力が低下していくだろう。消費増税がなければ福祉に回せないというだろうが、止まらない公共事業などを見ているとお金がないとは思えない。今週、週初は小渕大臣の去就で揺れる。また日銀支店長会議や貿易統計を注目したい。日本の自信回復で円安、自信喪失で円高となる。

GPIFについて=GPIFは国内株の場合、目安の12%から上下6%分の幅で運用するのが基本ルール。6月末時点は保有上限ぎりぎりの17%。運用比率の目安を25%まで高めると単純計算で8兆円の株買いが発生する。上限ぎりぎりまで活用すれば国内株を最大30%程度保有することも可能になる。外国債券と外国株式の比率を合計23%から30%程度まで高める一方、国債の比率は60%から40%台に下げる方向だ。

(テクニカル)
団子天井からの下落は、今年の高値、安値の半値の105.42あたりで下げ止まった(先週安値は105.19)。10月2日-3日の上昇ライン、8月8日-15日の上昇ラインを下抜いて下落、ボリバン下限を下抜いたが、週後半は10月15日-16日の下降ライン、10月6日-10日の下降ラインを上抜いて小反発した。5日線はまだ下向き。ボリバン下限は106.04。
週足は先週は長い下ヒゲを残している。10月6日週-13日週の下降ライン上抜けを維持できるか。9月8日週-15日週、8月18日週-9月1日週の上昇ラインを下抜いている。
 月足は9月の陽線でボリバン上限を越えていたがようやくバンド内へ。9月の上昇分の調整だろう。月足は長い下降ライン1998年8月(147.63)と2007年6月(124.10)の下降ラインを上抜いた。直近では今年 2月-3月の上昇ラインを下抜いたが4月-5月の下降ラインを上抜いた。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿っている。また年足では先週一時陰線となった。

【南アランド円】 予想レンジ:9.20−10.20、今週はCPI、新中銀総裁はインフレ懸念強い

(ポイント)
8月小売売上は予想を上回る
今週はCPIの発表
新中銀総裁はインフレ懸念が強い
中国9月貿易収支の輸入が伸びたことは南アに利益
先週後半は株式市場の下落も止まった
IMFは南アの今年来年の成長見通しを発表
依然景気減速とインフレ高騰に悩む
原発開発に積極的(世界各国が参入計画)
経常収支赤字が拡大
2Q・GDPはリセッションは免れたが予想は下回った
エボラ熱の予防策を講じている
南アのアフリカン・バンクが破たん
4大銀行の格下げがあった
世界中低金利の中で低下しているとはいえ南アの6%台は魅力があるようだ
今年は海外から債券市場への資金流入が増加しランドを支えている
2Q失業率はさらに悪化した
ネネ財務相が経済の低迷と公的債務の負荷の増大を強調
相次いで国債が格下げされている
ズマ大統領が経済立て直しの演説を行った
停電リスクあり、電源インフラが不足している

(国内要因)
8月小売売上は+2.1%。7月は+2.4%、8月も+1.8%の直前予想(前年比)であった。

(海外要因)
IMFが世界全体の成長率見通しを引き下げたこと、独の経済指標が低調だったこと、香港での民主派デモが続いていること、フィッシャーFRB副議長が、世界経済の減速が米国にも及ぶと述べたことなどから、世界的に株価が下落、ポジション調整のリスク回避で円は買われ、クロス円の下落を追ってドル円も下落した。ただ先週後半はブラード・セントルイス連銀総裁がQE3の終了先送りを示唆したこと、米雇用保険、住宅着工などの指標改善でリスク選好の流れに戻った。
他の明るい材料は9月中国貿易収支で輸出、輸入ともに大きく伸びたことである。
米国はIMFの世界経済見通しで数少ない上方修正組。ただ世界の資金はより安全な米国債券へも向かうので米国金利は上昇していない。
欧州は、ドラギ総裁のみならず、金融緩和やユーロ安には慎重な姿勢を見せている独連銀バイトマン総裁も景気には弱気な発言をするようになってきた。その原因の一つにウクライナ問題を挙げ、独が一番悪影響を受けていると発言している。ただ先週はロシア・ウクライナ首脳会談があり関係改善方向へは向かっている。
中国は上海株価指数が主要国株価指数でトップに立ち他を引き離しにかかっている。高度成長からは減速し始めているが、それはどこの国も経験してきたことだろう。今週はGDP、小売、工業生産のほかに四中全会が開催される。

(トピックス)

「今週はCPI」
9月CPIの発表がある。8月はインフレターゲット上限を越えている6.4%であったが9月の予想は6.1%と低下予想。予想より上昇すれば、11月20日の政策金利でさらに0.25%の利上げの可能性が出てくる。

「原子力協定」
南アは来月、中国と原子力協力協定に調印する可能性が高い。仏とは10月14日に同様の協定で合意した。法人サービス担当幹部は、調達の前提となる中国との枠組み協定は恐らく11月第1週に調印されるだろうと述べた。
南アはこうした協定を仏およびロシアと結んでいるほか、日本などとの調印も計画している。南アでの原発建設には仏のアレバとフランス電力公社(EDF)、東芝傘下のウェスチングハウス・エレクトリック(WH)、中国広東核電集団(CGNPC)、韓国電力公社(KEPCO)が関心を示している。

「自動車部品メーカーが価格操作や入札談合」
南ア競争委員会は、自動車部品メーカーが価格操作や入札談合に関与した疑いがあるとして、調査を開始したことを明らかにした。パナソニックや三菱電機も対象となっている。
自動車メーカーに供給する電動パワーステアリングやスパークプラグといった部品の入札において、部品メーカーが共謀した疑いがある。委員会は、南アで組み立てられ、同国市場で販売される自動車の部品の取引についての調査を優先させる方針を明らかにした。具体的には、2000年以降の14年間で部品メーカー82社が121の部品について価格の設定で共謀していた疑いがある。

「南ア株価指数漸く下げ止まる」
9月中国貿易収支で輸入が大きく伸びたことから、南アランドや株価が下げ止まった。貿易収支では中国よりユーロ圏のほうが取引高が大きいが、1国単位では中国が南アの最大の相手国となっている。

(テクニカル)
9月18日-19日の下降ラインを上抜いたが再び下抜き返し、ボリバン下限を大きく下抜くが先週後半はボリバン内に戻す展開となった。10月15日、16日は長い下ヒゲを残している。10月9日‐15日の下降ライン、8月8日‐10月8日の上昇ラインが上値抵抗。5日線はまだ下向き。一目の小物下限に接してきた。週足はボリバン下限に達し、長い下ヒゲを残している。8月4日週も同じように長い下ヒゲから戻している。月足は2月-3月の上昇ラインを下抜き、3か月連続陰線もその後は横ばい。5月-6月の下降ラインを上抜いているが8月-9月の上昇ラインは下抜いた。年足は06年-08年の下降ラインを上抜いている。

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