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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

FOMC、イエレン議長、日 貿易統計、議事録(日銀とRBA)、
NZ・GDP、欧ZEWなど

更新日:2014年6月16日

6月16日(月)−6月20日(金)

今週の予想:ドル円100-105、ユーロ/ドル1.334-1.38、ユーロ円136-141

今朝のシドニー市場では、イラクなどの紛争の影響はなく先週金曜日NY終値比、ほぼ変わりなく推移している(午前7時)。本日は16日であるが、昨日が休日で、輸入が通常よりやや多いとされるゴトビ要因となる。
最近の金融政策ではECBがマイナス金利の導入を含めた緩和策をとったこと、NZ中銀が政策金利を引き上げたこと、英BOEが利上げを示唆したことなどの動きがあるが、円に絡む需給は、新年度の輸出が先行して円買いとなった4,5月よりは動意がなくなっている。

さて6月5日ECBは中銀預金のマイナス金利など金融緩和策を実施した。まだ、実施以来日が浅いが、効果は出ているだろうか。長期金利は着実に低下している。特にギリシャ、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの債務に苦しんできた南欧諸国の金利が低下している。独など元々低金利の国も小幅だが低下している。英米、日本、またオセアニア諸国の国には大きく影響せず、それぞれの国の事情で動いている。
為替については、ユーロが対円、対ポンド、対スイスなどを含め全面安となっている。株価においては、ECB理事会直後は独DAXが1万ポイントにのせるなど熱狂したが、ウクライナ問題に加え、イラク政情不安も浮かび上がり理事会前より下落している。ただ海外株は総じて底堅く推移しているのはユーロ圏からの資金流出が起きているのだろう。ECB理事会の金融緩和は効果は出ていると言えるだろう。時間が経てばインフレ率上昇に寄与してくるのではないだろうか。

卑近な例では、私の個人のユーロ建てMMFもマイナス金利となり運用が停止されたので、取り敢えずユーロを売って円に換えている。世界中でこのような動きが出ればユーロ売りとなる。
先週のユーロ圏の経済指標は4月鉱工業生産が改善した。今週はZEW景況感指数、CPIや消費者信頼感指数と重要指標が続く。貿易収支が依然高い黒字水準にあることはユーロの下落を抑える効果を持つ。

米国については先週、世銀が今年の成長率見通しを2.8%から2.1%へ下方修正した。先週の指標である小売売上、ミシガン指数も弱く、PPIも低下した。今週はFOMCの他CPI、住宅関連など重要指標が多い。FOMCでは、100億ドルの量的緩和縮小を行うだろう。現在までの量的緩和縮小のペースでは、今年10-12月までに資産購入額はゼロとなる。利上げ開始時期は2015年下半期と予想されている。

中国は5月の輸出や小売売上が伸び、CPIも上昇し、少し力強くなってきたように思える。李首相は景気対策は小出しにするが、抜本的、積極的な対策は打ち出さない。国内的には預金準備率は引き下げたが、対外的には米国への配慮もあってか人民元の切り上げを行っている。

英国は景気回復が進み、住宅価格上昇を主導にインフレ懸念があり、また失業率も改善し、利上げ観測も出てきたこともあって、ポンドは上昇している。今週のCPIも注目したい。

豪は4カ月ぶりで新規雇用者数が減少した。ただNZドルが利上げと将来も利上げすることを示唆し上昇するのに連れて高くなっている。NZドルは通貨番付で先週の3位からトップに立った。2位が豪ドルであり、海外の資金は比較的財政状況の良い、景気もマイルドな回復傾向となっているオセアニア両国に資金をシフトしている。ただ両国当局ともに通貨高は懸念している。

南アフリカは5カ月間続いたプラチナ鉱山ストに打開の兆しが出ている。ただ格付け会社はストによる景気回復の遅れを指摘し格下げを行った。ランドは先週下落した。株価はランド安もあり好調であり、南ア株価指数は最高値を更新し5万ポイントを越えている。

【今週の注目経済指標】

6/16
(月)

(日)金融経済月報
(南ア)休場(青年の日)
(ユーロ圏)消費者物価指数
(米)NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、NAHB住宅市場指数

6/17
(火)

(豪)RBA議事録
(香港)失業率
(独)ZEW景況感調査
(英)消費者物価指数、生産者物価指数
(ユーロ圏)ZEW景況感調査
(米)消費者物価指数、住宅着工件数、建設許可件数

6/18
(水)

(日)日銀金融政策決定会合議事要旨(5月20日・21日分)、貿易統計
(南ア)消費者物価指数
(英)BOE議事録
(米)経常収支、FOMC政策金利発表、イエレン議長会見

6/19
(木)

(NZ)GDP
(スイス)政策金利発表
(英)小売売上
(米)新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀景況指数

6/20
(金)

(日)黒田日銀総裁会見
(独)生産者物価指数
(ユーロ圏)消費者信頼感・速報
(加)小売売上、消費者物価指数

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:100-105、リスク選好円安か、国際収支、GDP・二次速報、法人企業景気予測調査、日銀金融政策決定会合
ECBがマイナス金利をとり、ユーロ円が下落するのを受けてドル円も下落した。また日本の景気が順調に回復し、インフレも目標に向かって上昇していることで日銀が金融政策を現状維持としたことも、円高要因となった。

---先週の予想は以下の通り---

通貨安が経済効果を発揮することは、貿易赤字国になった日本がここ数年で景気回復を経験したことがよく物語っている。景気回復、雇用改善、可処分所得増加、税収増と多くの点で改善している。上半期は季節的な実需の売りが勝る時期だが、それでも円高の進展が例年ほど大きくないのは貿易赤字によるものだろう。6月は幾分、輸出予約が一服する時期なので、5月とは違いドル円も底堅くなっている。
今週の日本は指標が多い。国際収支、GDP・二次速報、景気ウォッチャー調査、短観と同内容の法人企業景気予測調査がある。日銀金融政策決定会合はインフレが順調に上昇、消費増税駆け込み需要の落ち込みも限定的なので現状維持となろう。引き続き、成長戦略、GPIF改革の行方も注目され、今のところは、それらはポジティブに市場に受け取られている。

佐藤日銀委員は「経済・物価改善の兆しあれば長期金利が変化するのは自然」、「日本の輸出は緩やかに持ち直していくとみている」「政策調整が必要な状況ではない」、「量的・質的緩和は初期の目的を果たしつつある」、「上下のリスクが顕在化した状況ではない」などと述べた。この発言からも今週の日銀政策決定会合は現状維持とみられる。

(テクニカル)
5月29日-30日の連続下ヒゲで5月27日-28日の下降ラインを上抜いて上昇も、5月30日-6月2日の上昇ラインを下抜いて下落。 5月21日-30日の上昇ラインが支持し、先週末は下ヒゲを残して上昇。来週月曜は6月5日-6日の下降ラインを上抜いて始まりそうだ。ボリバン上限からは小反落するもまだ上位で上値余地はある。5日線は上向き。週足は週のボリバン下限にワンタッチして戻している。3月31日週-4月28日週の下降ラインも上抜けた。5月19日週-26日週の上昇ラインが支持。月足は昨年10月-11月の上昇ラインを下抜いている。1月-4月の下降ラインに沿っている。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

【豪ドル円】 予想レンジ:93-98、通貨場番付首位維持、GDP改善、ECB緩和策で底堅い、今週は雇用統計発表
5月雇用統計は4カ月ぶりで新規雇用者数が減少し、一旦売られるも、利上げしたNZドルの上昇を受け、ECBのマイナス金利政策で豪への資金流入もあり、小幅だが陽線となった。

---先週の予想は以下の通り---

(ポイント)
雇用統計は3カ月連続大幅改善、今週は?
政策金利は据え置き
先週の指標は総じてまずまず
インフレ懸念(TDインフレ指数)が少し出てきた
住宅建設許可は悪化
ECB緩和策はリスク選好要因
中国の5月貿易収支は輸出が伸びて黒字拡大
1Q・GDPは小幅改善
RBAデベル総裁補の資本流入減少発言で下落
緊縮財政による消費の落ち込みは?国民の不満は高まっているが、格付け会社は評価
RBAは豪ドル高懸念を示している
大手企業の人員削減は続く トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明
財政赤字は増加で目標を達成できず
格付けはAAAを確認(S&Pとフィッチ)

(海外要因)
先週は4中銀の政策金利発表があったが、いずれも予想通りとなった。RBA、カナダ中銀、BOEは据え置き。ECBは予想通りの新たな金融緩和策を導入し、利下げを行い、中銀預金金利はマイナス化した。世界の金利は低下、株価は上昇したがユーロ/ドルは発表後は上昇した。
米国の雇用統計も改善した。米国の株価も堅調で、S&Pやダウで最高値を更新している。
またG-7首脳会議が開催され、最近のロシアや中国の行動が批判されたが、ロシアや中国は結びつきを強め、またBRICS諸国も開発銀行設立へ向かうなどG-7とは別の動きをとっている。
中国は景気減速の兆候はあるものの、積極的な景気対策は打ち出さない方針は変えていない。週末に発表された5月貿易収支は輸出が増加し大幅増となった。 日本は今週、日銀政策決定会合が開催されるが、インフレ率が順調に上昇していることもあり、現状政策の維持となろう。NZは政策金利の発表がある

(トピックス)

「これが先週のすべての指標、15指標」

6/2(月)
・5月AIG製造業指数 前44.8 結果49.2
・5月TD証券インフレ率 全年比 前2.8% 結果2.9%
・1Q企業収益 前期比 前2.5% 予2.5% 結果2.5%
・1Q企業在庫 前期比 前-0.6%、予-0.4% 結果-1.7%
・4月住宅建設許可件数 [前月比] 前 -3.5% 予+2.0% 結果-5.6%
・5月商品指数 前98.4 結果97.4

6/3(火)
・1Q経常収支 前-101億 予-70億 結果57億
・4月小売売上高 [前月比] 前 +0.1% 予+0.3% 結果+0.2%
・RBA政策金利 前2.50% 予2.50% 結果2.5%

6/4(水)
・5月サービス業指数 前48.6  結果49.9
・第1四半期GDP [前月比] 前+0.8%  予+0.9%  結果+1.1%
・第1四半期GDP [前年比] 前+2.8%  予 +3.2%  結果+3.5%

6/5(木)
・4月貿易収支 前+7.31億豪ドル  予+5.10億豪ドル 結果-1.22億豪ドル

6/6(金)
・5月建設業指数 前45.9 結果46.7
・5月外貨準備 前621億豪ドル  結果 651億豪ドル

「政策金利据え置き後の声明」
コモディティ価格は歴史的にみて依然高いものの、豪にとって重要な品目の一部は下落し続けている。
新興国には再び資本が流入している。現在、多くの金融商品の価格が異例の低水準にある。市場は、今後世界の金利が上昇する可能性が低いとみているようだ。
豪経済は、2013年はトレンドを下回るペースで成長したが、年が変わる頃からペースが上がった。これは、新たな設備稼働に伴う資源輸出の大幅な増加が一因だ。だが、増加幅は今後数四半期、縮小する公算だ。 消費者の需要は穏やかに伸び、住宅建設は力強く拡大している。一方で、資源セクターの投資支出は大幅に減少すると見込まれる。
資源以外の一部セクターでは投資が回復する兆しがでている。しかし、企業は状況の改善を確認する材料がさらに出てきてから大規模な投資を決定する姿勢で、投資計画は暫定的なものにとどまっている。公的支出は減少する予定だ。
労働市場の指標は、最近数カ月に一定の改善がみられるが、失業率が継続的に低下する状況になるのは一定の時間を要すると予想する。最近のデータは、賃金の伸びが目に見えて減速したことを確認する内容となっている。これら国内のコストが抑制された状態が続けば、たとえ豪ドルが下落しても、インフレ率は今後1-2年間、目標を下回る水準で推移する見込みだ。

金融政策は依然緩和的である。金利は非常に低く、一部借り手向けの金利は最近数カ月にさらに若干低下した。貯蓄者は、安全な金融商品の金利が低いことを受け、引き続きより高いリターンが得られる投資先を探している。与信の伸びは若干加速した。住宅価格はここ1年に大幅に上昇したが、最近は上昇ペースが鈍化する兆しもみられる。
豪ドル下落は、均衡のとれた成長の達成を支援している。しかし、ここ数カ月は高めに推移しているため、その効果は低下している。特にコモディティ価格の一段の下落を踏まえると、豪ドルはなお歴史的に高水準にある。
今後については、緩和的な金融政策の継続が需要を支援し、成長加速に寄与するとみられる。インフレ率は、今後2年間、2-3%の目標に沿う水準で推移すると予想する。
理事会は、金融政策が、需要の持続可能な伸びと目標に沿ったインフレを実現に向け適切に設定されていると判断している。現時点で出ている指標を踏まえると、金利の安定期間を設けることが最も賢明とみられる。

「1Q・GDPは改善」
経済成長率は2年ぶりの大きさとなった。輸出が1999年以来15年ぶりとなる大幅な伸びを示し、成長エンジンとなった。鉱山投資ブームが後退する一方、資源分野の生産拡大で輸出量が大きく伸びた。ただ、アボット政権が発表した緊縮予算案を受け、消費者のムードは不安定な状態となっている。
緊縮予算案は豪経済の成長にネガティブに働くと考えている。消費者信頼感は非常に弱く、5月の水準は急速に低下した。今後数カ月は引き続き低下するとみており、国内消費も伸び悩みが続くだろうと見られている。

(テクニカル)
5月21日の下ヒゲから陽線が多い。陰線は2日だけ。 5月21日-29日の上昇ラインが下値支持。それ以上に短期の急な上昇ラインもある。5日線上向き、まだボリバン上限には少し余地がある。一目の雲の上にも出ているし、先週後半2日間は下ヒゲも出している。 週足は5月19日週-5月26日週の上昇ラインが支持。5月12日週-19日週の下降ラインは上抜いている。2月3日週-3月3日週の上昇ラインは下抜いている。まだ週のボリバンの上位。月足は2月-3月の上昇ラインを下抜いている。年足は2009年-12年の上昇ラインが生きている。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
南アランド円

【ドル円】 予想レンジ:100-105、円買い需要やや収まる。日銀は現状維持、今週は貿易統計、資金循環統計で需給を探る

日本は日銀黒田総裁が「基調的には緩やかな回復を続けている、消費増税後の景気は概ね想定内の動き、2016年度までの見通し期間中盤頃2%物価に達する可能性高い、量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮している」と発言し政策は現状の金融緩和の維持となった。
為替については「対ユーロで円が高くならなければならない理由あまりない」としているが、それは貿易収支で欧州が黒字、日本が赤字ということを踏まえたものであろう。ただマイナス金利導入でマネーがユーロ圏から逃避する現象は一時的だがまだ続くだろう。

日銀短観と同内容の財務省法人企業景気予測は消費税の駆け込み消費の剥げ落ちで2Q景況感は落ち込んだが、3Q以降は予想通り改善する見込みを示した。また1Q・GDP二次速報は一次速報値から上方改定され、前期比プラス1.6%(速報値1.5%)、年率換算プラス6.7%(速報値5.9%)となった。上方改定の主な要因は設備投資と民間最終消費支出であった。経済運営も順調だ。

今週の日本は貿易統計、資金循環統計と需給の流れがわかる指標の発表がある。4月、5月は輸出の円買いが先行しやすかったが、6月でそれは一服していることも、若干だが円売りに振れている要因でもある。

(最近の外貨投信、活発な動きがない)
アベノミクス、黒田異次元緩和でも外貨投信の残高は殆ど増えていない。2000年ごろの金融ビッグバン以降はリーマンショックまで倍々ゲームで増えていったものだが、2000年ごろは3兆円程度の残高が、リーマンショック直前には36兆円に。リーマンショックで20兆円割れ寸前まで減少し、その後は戻すも30兆円には戻すことがない。現在26兆円台。外貨投信の募集も多くはない月が続いている。夏のボ−ナス狙いのものは出ないだろうか。

(テクニカル)
4日ぶり陽線。月曜の仲値外貨需要に繋がるか。11日-12日の下降ラインを上抜き、10日-11日の下降ラインも上抜くことが出来るか。その上は9日-10日の下降ラインが上値抵抗。下値は5月21日-6月12日の上昇ラインを引くしかない。ボリバンではほぼ中位。5日線まだ下向き。
週足は週のボリバン下限にワンタッチして戻している。3月31日週-4月28日週の下降ラインも上抜けた。5月19日週-26日週の上昇ラインも下抜いた。月足は昨年10月-11月の上昇ラインを下抜いている。1月-4月の下降ラインに沿っている。今月はここまで陽線。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

【南アランド円】 予想レンジ:9.1-10.1、スト妥結観測 VS 格下げ、今週はCPIと小売

(ポイント)
ズマ大統領が入院(その後退院し現在自宅療養中)
マーカス中銀総裁は景気減速もリセッション入りは否定
プラチナ鉱山スト打開の動きが出ている=プラチナやパラジウム価格下落
景況感指数は弱い
1Q・GDPは弱い予想をさらに下回った
長期化する鉱山ストがGDP減速の要因である
砂糖業界もストに入る可能性がある
新財務大臣は景気後退を否定
4月CPIは6.1%とインタゲ上限の6.0%を上回った
ANCが政権を維持したことをムーディーズは評価した
失業率、小売売上悪化
貿易収支赤字拡大
2014年の平均インフレ見通しを6.3%に維持
IMFは南アの構造改革を要求
停電リスクあり

(国内要因)
今週は小売売上とCPIの発表あり

(海外要因)
ECBは予想通りの新たな金融緩和策を導入し、利下げを行い、中銀預金金利はマイナス化した。世界の金利は低下、株価は上昇し、ユーロ/ドルも時間差があったが下落している。特に対ポンドやスイスで順調に下落している。ただ先週の鉱工業生産は改善している。依然膨大な貿易黒字というユーロ買い要因もある。 欧州株価はドラギ発言後上昇し、独DAXは1万ポイントを突破したが、イラク情勢の悪化や米景気指標の悪化で下落している。 米国は雇用統計はまずまずであったが、小売売上、失業保険が弱く、また世銀に今年の成長率を2.8%から2.1%へ下方修正され株価が弱含んでいる。 中国は景気減速の兆候はあるものの、積極的な景気対策は打ち出さない方針は変えていない。小出しの政策が続くが、株価の上昇には結びついていない。 日本は日銀政策決定会合が開催されたが、インフレ率が順調に上昇していることもあり、現状政策が維持された。豪の雇用統計は3カ月連続改善した後、5月分は少し弱くなった。NZは先週、インフレ懸念もあり、政策金利を0.25%引き上げた。

(トピックス)

「マーカス中銀総裁発言」
南ア中銀マーカス総裁は、経済はプラチナ産業のストライキなど国内問題に端を発する「大きな逆風」に直面しているが、リセッションに陥る可能性は低いとの見解を示した。
第1・四半期にマイナス成長を記録しており、これがリセッション懸念を引き起こしている。マーカス総裁は現在の景気減速はほとんどが国内問題が原因だと指摘。
「国際的な環境は引き続き厳しいが、それは南アフリカの弱い経済動向の主因ではもはやない」と述べた。「われわれが味わっている減速は国内に要因があり、自らが招いたものだ」とした。
また「新興国市場への潤沢な資金流入がみられた時代は終わったようだ」と指摘し、新興国は先行き不安定だと述べた。
米国の景気回復は世界経済にとって良いニュースだが、FRBの巨額な資産買い入れの恩恵を受けてきた新興国市場にとっては相応の悪い影響があると警告した。
中銀は1月に利上げを行ってから、その後2回連続の政策決定会合で政策金利を据え置いているが、総裁はこの日、引き締めサイクルに入っているとの見解をあらためて示した。利上げはインフレ対応に必要なサイクルの一環だと語った。

「続プラチナ鉱山スト打開の兆し」
前回申し上げたプラチナ鉱山スト打開の兆しは、一旦とん挫したが、再び交渉が行われている。鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)が、難航していた交渉の終結に向け会社側が提案した計画を条件付きで受け入れた。20週間にわたって続いていた賃上げストが終了した後も、労組メンバーは雇用維持に向けた新たな対立に直面することになりそうだ。
プラチナ生産大手の南アのアングロ・アメリカン・プラチナム、インパラ・プラチナム・ホールディングス、英ロンミンは、労働者約7万人が参加していたストが終結すれば操業態勢を再編する見通し。3社はAMCUが、賃上げ提案に対する公式回答を提示すると予想している。
3社によると、ストが始まった1月23日以降に失われた収入は計222億ランドで、従業員が失った給与は計99億ランドに上る。南ア経済は1-3月(第1四半期)にマイナス成長となった。同国は世界のプラチナの鉱山生産の約70%を占める。

「格下げ」
フィッチ=南アの格付け見通しをネガティブに変更
SP=南アを「BBB」から「BBB-」に格下げ、見通し「安定的」

「選挙最終結果」
総選挙の最終結果は以下の通り。過去最多の29政党が参加した
(投票率:73.43%)
・アフリカ民族会議(ANC)249議席 62.15%(前回264議席/65.90%)
・民主連合(DA)89議席 22.23% (前回67議席/16.66%)
・経済的解放の闘士(EFF)25議席 6.35% (2013年に結成)
・インカタ自由党(IFP)10議席 2.40% (前回18議席/4.55%)
・国民自由党(NFP)8議席 1.57% (2011年に結成)

「アフリカ最大手の南ア電力会社」
アフリカ最大手の南ア電力会社は主要企業に節電を呼び掛けている。年中行事のようだが、冬場は電力不足に陥り企業活動が停滞しがちである。

(南アランド円 テクニカル)
格下げ、景気低迷とあるが、先週後半は持ちこたえた。鉱山スト妥結観測という良い材料もある。6月9日-10日の下降ラインを上抜いた。先週金曜日は長い下ヒゲを出している。5月26日-6月9日の下降ラインが上値抵抗。5日線は下向き。週足では先週は逆カブセであったが上昇せず、陰線となった。また下ヒゲを残している。週のボリバンでは中位(バンドは9.2−9.9)。月足は昨年5月-今年1月の下降ラインを上抜いたが、今年2月-3月の上昇ラインを下抜いている。年足は06年-08年の下降ラインを上抜いている。

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