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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

4中銀政策金利の行方、豪ドル週間、G-7、オバマ・ボロシェンコ会談、米雇用など

更新日:2014年6月2日

6月2日(月)−6月6日(金)

今週の予想:ドル円99-104、ユーロドル1.34-1.39、ユーロ円136-141

週末に出たニュースは以下の通り

  • 中国政府版5月製造業PMIはまずまず。5月製造業PMIは「4月50.4 予想50.7 結果50.8」となった。
  • 中国国務院は一部銀行を対象に預金準備率を引き下げると発表。また英テレグラフ紙は中国の量的緩和策導入記事を掲載している
  • 中国軍の王副総参謀長は、中国を牽制した安倍晋三首相の演説について「中国を挑発しており、容認できない」と反論した
  • 第一生命保険は米中堅のプロテクティブ生命を買収(5000億円)。買収額は生保によるM&Aで過去最大

最近は薄商いの月曜日のシドニーでさえ大きく動かない。ディーラーも冒険心がなくなってきたようだ。また今年も年初来、様々な材料が出ているのだが、通貨間の格差は意外と広がっていない。首位の豪ドルから最下位9位のカナダドルまで差が6%程度だ。昨年の今頃は最下位の円と他通貨の差は20%以上にも広がっていた。日本がさらなる追加緩和策を取らず、季節的にも円買いが進む新年度上半期にあること、米国はQE3縮小にもかかわらず、金利が上昇せずドルが上がらない。資源国通貨は総じてインフレが以前よりは上昇しているが、中国景気の減速で一方向への上昇がない。南欧債務危機から回復し通貨が強含んでいたユーロも、ドラギ総裁の強い緩和策示唆で下落し始めた。強いポンドもユーロ安を受けて弱含んだ。これらがどの通貨も一方的に動くことを抑えているようだ。

今週は4中銀が政策金利を決定する。以下はその見通しである。また米雇用統計や豪がGDPなど重要指標を多く発表する。政治的にはG-7首脳会議が開催される。またオバマ大統領がポロシェンコ・ウクライナ新大統領会談と会談する。

RBA=政策金利は据え置かれると予想。鉱山業のピークは過ぎ非鉱山業の業績が強含んでいるが、まだ鉱山業を相殺するほどの力はなく利上げには時期尚早とみられている。鉱山業での雇用減少が住宅産業の活況で吸収できるかはまだ不透明。またアボット政権での緊縮政策が消費に与える影響も見極めたいところ。今週の豪は政策金利のほかGDP、住宅建設許可件数、小売売上、貿易収支など重要指標が発表される。

ECB=ドラギ総裁を始め、多くのECB当局者が大胆な緩和策をとると明言している。政策金利を0.25%から0.1%へ引き下げる他、中銀預金金利のマイナスへの引き下げ、証券市場プログラム(SMP)の不胎化停止などが想定されている。ただこれらは織り込まれて5月8日からユーロが下落してきたのだろう。これ以上のサプライズ的な緩和策が出るかどうかが焦点。

BOE=政策金利と資産購入額は据え置かれると予想。インフレの上昇と経済指標の改善があるが、カーニーBOE総裁は「時間の経過とともに景気回復が持続するにつれ、中銀が段階的に利上げを迫られる時期もやや近づいた」と述べ、利上げ時期はインフレ見通しや経済の緩みの度合いによるとの見方を示しているのでもうしばらく様子見となろう。またユーロ圏諸国の弱い需要とポンド高が利上げの緊急性を低下させている。

BOC(カナダ中銀)=政策金利を据え置くと予想。物価上昇率は直近で最も低い伸びだった13年10月の0.7%から足元で2%まで上がってきたが、すぐに加速することはないと予想されている。
輸出が回復していないことを踏まえると、通貨高を通じて輸出競争力の低下を招きかねない利上げを積極的に推進しようとはしていない。コア物価上昇率が1.4%と低い点も考慮されるだろう。

米雇用統計は失業率については、4月に急低下した反動で5月はやや上昇する見込み。4月の非農業部門雇用者数が+28.8万人で2012年1月以来の大幅増加となった。5月について新規失業保険申請件数が改善しており20万人以上の増加となる可能性が高いと見られている

G-7首脳会議が6月4、5日、ブリュッセルで開催される。ウクライナ情勢と同国に介入したロシアへの対応が主要議題。G-7として親EU穏健派のウクライナ新政権支持で足並みをそろえ、事態の早期収拾に向け全ての当事者に平和的な解決を呼び掛ける見通しだ。今回のサミットは、ウクライナ・クリミア編入を強行したプーチン政権に圧力をかけるため、従来のG-8の枠組みからロシアを締め出す形で開催される。「力による現状変更」を試みたプーチン大統領に対して厳しい姿勢を堅持する方向だ。
安倍首相は政治討議で、東・南シナ海での威圧的な行動で地域に緊張をもたらしている中国を批判。北朝鮮の核・ミサイル開発も取り上げ、国際社会が結束して対処する必要性を強調するとともに、日本人拉致問題の解決を目指して北朝鮮への独自制裁を部分解除することを説明して理解を求めるとみられる。

またオバマ大統領は6月4日ポロシェンコ・ウクライナ新大統領とワルシャワで会談の予定

【今週の注目経済指標】

6/2
(月)

(豪)住宅建設許可件数
(日)法人企業統計
(スイス)SVME購買部協会景気指数
(仏)製造業PMI改定値
(独)製造業PMI改定値、CPI
(ユーロ圏)製造PMI改定値
(英)マネーサプライM4
(米)ISM製造業景況指数、建設支出
(その他)中国、香港、台湾、ニュージーランド市場が休場

6/3
(火)

(豪)小売売上、RBA政策金利
(日)マネタリーベース、勤労統計調査
(中)HSBC製造業PMI改定値
(ユーロ圏)失業率 CPI
(英)建設業PMI
(米)製造業受注

6/4
(水)

(豪)GDP
(仏)サービス部門PMI改定値
(独)サービス部門PMI改定値
(ユーロ圏)サービス部門PMI改定値、PPI、GDP改定値
(米)MBA住宅ローン申請指数、ADP雇用統計、貿易収支、非農業部門労働生産性・改定値、ISM非製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
(加)加中銀政策金利
(その他)G-7首脳会議 オバマ大統領とポロシェンコ・ウクライナ新大統領会談(ワルシャワ)

6/5
(木)

(豪)貿易収支
(日)対外対内証券売買契約等の状況
(独)製造業受注
(ユーロ圏)小売売上、ECB政策金利
(英)BOE政策金利
(米)チャレンジャー人員削減数、新規失業保険申請数
(加)住宅建設許可件数、Ivey購買部協会指数

6/6
(金)

(日)景気先行指数、貿易統計
(独)鉱工業生産、経常収支、貿易収支
(仏)財政収支、貿易収支
(スイス)CPI、鉱工業生産
(英)貿易収支
(加)失業率、新規雇用者数、労働生産性指数
(米)失業率、非農業部門雇用者数、消費者信用残高

6/8
(日)

(中)貿易統計

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
南アランド円

【ドル円】 予想レンジ:99-104、月末週、指標多し、外貨投信、生保決算など
月末の輸出、米1Q・GDPの下方修正でドル円は売られ週単位で陰線となったが、週後半は米株の戻りもあり、下げ幅を縮小した。

---先週の予想は以下の通り---

日本では予想通り、日銀は新たな緩和策は取らず、現在の緩和の継続を表明した。ただ黒田総裁が「為替が特に円高になっていかなければならないという理由はない」と発言し、円安が少々進んだ。今後は日銀の成長戦略が焦点となるが、法人税減税を大胆に表明すれば円安要因、小出し先延ばし的になれば一旦は円高に振れよう。GPIFの改革は為替相場より我々の年金運用が不安定なものになるという危惧がある。株価が上昇し続けなければならないという、これまでの長期的な日本株の下落の動きとは逆の政策が必要となる。政治が対応できるだろうか。

今週は月末なので日本の指標が多く発表される。日銀金融政策決定会合議事要旨、商業販売統計速報、失業率、全国消費者物価、地域経済動向(内閣府)、鉱工業生産・速報などである。黒田総裁のあいさつ程度の表明もあるようだ。生保の決算もあるが、先週すでに発表された日本生命のものでは、日本株、外貨投資共に資産増となっていた。円安のおかげである。他社も横ならび運用なので規模は小さいが同じようなものとなろう。 また今週は外貨投信の払い込みも多い。個人に可処分所得が増えていれば、外貨投信購入で円売り要因となる。

(テクニカル)
5月15日-16日の下降ラインを上抜いて、下げの速度が衰え、5月19日に続き、21日も下ヒゲを出し、5月14日-15日の下降ラインを上抜いて、5月21日-22日の上昇ラインにのって上昇中。上値抵抗は一目の雲の下限やボリバン上限あたり。4月4日-5月2日の下降ラインも上値抵抗となる。5日線は5月22日に上向きへボリバン下限からようやく離れる。週足は4月28日週と5月12日週の上ヒゲで下げたが先週は一転下ヒゲを残した。3月31日週-4月28日週の下降ラインが上値抵抗。週のボリバン下限にワンタッチして戻している。月足は昨年10月-11月の上昇ラインを下抜いている。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

【南アランド円】 予想レンジ:9.3-10.3、減速が予想される1Q・GDPの発表あり
弱い予想の1Q・GDPがさらに予想を下回ったためランドは売られた。貿易赤字も拡大したことも売り要因となった。

---先週の予想は以下の通り---

(ポイント)
政策金利は5-2で据え置きとなった(前回は4-3で据え置き)
4月CPIは6.1%とインフレターゲット上限の6.0%を上回った
今週は1Q・GDPの発表
鉱山ストは4か月続いており景気減速に大きく影響している
南ア株価指数は強く50,000の大台にのせそうだ
ANCが政権を維持したことをムーディーズは評価した
失業率、小売売上悪化
貿易収支赤字拡大
中国との友好関係が続く
2014年の平均インフレ見通しを6.3%に維持
毎回利上げに踏み切るわけではない中銀総裁の発言もあった
今年は資源価格が総じて強い
IMFは南アの構造改革を要求

(国内要因)
・4月CPI 前6.0%、予6.0% 結果6.1%
・政策金利は5.5%で据え置きとなった

(海外要因)
騒乱が続く。ウクライナ、タイ、中国の新疆ウイグル自治区、朝鮮半島など。それほど大きく経済に影響を与えるものではないだけに、逆に解決が長引く気がする。市場には思わしくない材料だ。
ドラギ総裁の6月の金融緩和示唆でユーロが下落している。実際のECB理事会までは順張りでユーロ安が続くだろう。景気指標も思わしくない。一方で英国は景気指標に力強さがあり、ユーロに対し強含んでいる。
米国は想定通り、QE3の縮小を行っているが、ゼロ金利解消には慎重であり、そのあたりが市場に安心感を抱かせている。企業収益も悪くはない。ただ貿易赤字があるので、これまで同じくドル高に一気に振れることもないだろう。
日本は新年度の円高が進んでいるが、逆転するとすればGPIFや政府の息のかかったかんぽ、郵貯などがリスク選考に大きく動くことだろう。ただもし実現しても持続性には疑問が残る。
中国はHSBC製造業PMIが改善した。ただ中国の新疆ウイグル自治区の騒乱で株価の回復はなかったが、材料的にはいいものが出てきている。

(トピックス)

「政策金利は据え置き」
政策金利は予想通り5.5%で据え置きとなった。事前に発表された4月CPIが6.1%とインフレターゲットの上限の6%を超えたにもかかわらず、金利の引き上げは行われなかった。長引く鉱山ストでの雇用の悪化、個人消費の減速を考慮したものであった。また今週発表される1Q・GDPも大きく減速する見込みであることも影響したのだろう。前回の政策金利も据え置きとなったが、中銀委員は4-3の僅差であった。今回は5-2で据え置きとなった。南アランドが最近強含んでいることも、利上げに踏み切らなかった理由の一つだろう。

「ズマ大統領再選出」
今月7日に総選挙を行った南アフリカ下院(定数400)は21日、得票率62%で第1党を守った与党「アフリカ民族会議(ANC)」議長のズマ大統領を大統領に指名した。これでズマ氏の再選が確定した。ズマ大統領は24日、首都プレトリアで2期目の就任宣誓を行った。アパルトヘイト(人種隔離)終結後も生活の改善がなく黒人の不満が強いことを踏まえ「抜本的な社会経済変革」を行うと約束した。大統領の任期は5年。

「鉱山スト」
プラチナ鉱山業界で4カ月にわたって続いているストライキについて、経済成長を阻害し経常赤字削減を目指す同国の取り組みに悪影響を及ぼす可能性があるとの見方を、財務省のルンギサ・ファザイル次官が示した。
ファザイル次官はアフリカ開発銀行の年次総会でインタビューに応じ「常に成長を懸念している。1Qの兆候は非常に力強い回復に向かっていることを示すものではない」と述べた。
労働者7万人以上が参加しているストの影響で、南アのアングロ・アメリカン・プラチナム、インパラ・プラチナム・ホールディングス、英ロンミンは大半の生産を停止しており、1Qには鉱山生産が4.7%落ち込んだ。世界最大のプラチナ生産国である南アの輸出のうち約3分の2を鉱業が占める。南アの1Qの経済成長率は、前期の年率3.8%から鈍化すると予想されている。

「アフリカの成長率」
アフリカ開発銀行は、アフリカ経済見通しに関する年次報告書で、2014年のアフリカの成長率は4.8%になるとの予想を示した。また、アフリカへの資金流入は2,000億ドルを突破し、2000年の水準から4倍に拡大するとの見通しを示した。
一方で、一部地域における治安悪化の可能性を指摘。社会不安を引き起こさないために、雇用を創出することが必要との認識を示した。
報告書は「アフリカにおける政治と社会の安定や海外の景気回復を背景に、同地域の中期的な経済見通しは改善している」とし、2015年の成長率は5.7%となり、2009年の世界的な金融危機以前の水準に回復するとの見通しを示した。
2013年のアフリカの成長率は3.9%だった。
来年の成長率は、リビアで再開された石油生産の状況や世界景気に左右される可能性が高い。また、政治・社会状況の改善も経済成長の前提となる。 サブサハラ・アフリカ(サハラ以南のアフリカ)の2014年の成長率は5.8%となり、アフリカ全土の成長率を上回る見通し。

(テクニカル)
比較的堅調。5月15日-16日の下降ラインを上抜いている。先週後半は3連続陽線で、5月21日-22日の上昇ラインを形成しボリバン上位まで近くなっている。5日線は上向き。
週足は2月3日週-4月28日週の上昇ラインが支え。先週は下ヒゲが長い。週のボリバンの上位で推移。
月足は昨年5月-今年1月の下降ラインを上抜いたが、今年2月-3月の上昇ラインを下抜いている。年足は06年-08年の下降ラインを上抜いている。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:99-104、成長戦略、GPIF改革に期待か、ここ数年はドル円は6月下落せず

6月は実需の需給的にはまだ円売りが盛り上がらない時期だが、輸出も貿易赤字による円売りも引かない。4月からはここまで円高が進んでいるが大きなものとはなっていない。成長戦略やGPIF改革で市場が好感する政策が出されれば、一時的な円売りが出るだろう。

(過去5年のドル円6月の動き)
ここ5年の動きを見ると、2011年から13年はやや円安に動いている。2009年から10年は円高である。これはただ東日本大震災を境に貿易黒字から貿易赤字へと転換しただけなのだろうか。新年度から先行した輸出勢の円買いもやや一服するころだろうか。若干は夏のボーナス見合いの個人の外貨投資も出てくるだろう。今年の材料としては、法人減税を含めた成長戦略とGPIF改革がある。どちらも市場が好感する材料が出れば円売りとなる。一方、日銀の追加緩和策はCPIが順調に上昇している(増税のおかげ)のでないだろう。

(追加緩和策は見送りか)
古沢財務官は「CPIは日本がもはやデフレ状況にないことを示している」と発言。今や黒田元財務官が日銀総裁となり財政政策、金融政策も握っている財務省なので、この言葉が正しいのだろう。もちろん日銀も元々「隙あらば金融引き締め」をしがちなのでこの古沢発言には同意するだろう。

(ここでも財務省の意見、日本の国際競争力)
国際協力銀行の渡辺博史総裁(元財務官)は、大幅な円安が進んでも貿易収支が改善しない背景として、「日本企業の競争力が落ちている可能性がある」とし、今後も外需は「それほど強く伸びない」との見方を示した。 日本企業の競争力は欧米では強いが「欧州は消費が低迷、米国も国内総生産は伸びているが消費は少し落ちている」、一方「中進国では日本製品は品質が過剰なことなどで競り負けている」と指摘した。

(テクニカル)
5月21日-22日の上昇ラインは崩れてジリ安。ただ先週後半2日は下ヒゲを出して抵抗している。5月27日-28日の下降ラインを上抜いて本日(月曜)オープンするかどうか。4月4日-5月2日の下降ラインが上値抵抗。5日線はまだ下向き。ボリバンは下限からは反発。5月21日-29日の上昇ラインが下値支持。まだずっと雲の下に位置しているのは新年度の円買いの影響だろう。週足は先々週の下ヒゲで戻すも陽線とならず。3月31日週-4月28日週の下降ラインを上抜けるかどうか。5月19日週-26日週の上昇ラインが支持。週のボリバン下限にワンタッチして戻している。月足は昨年10月-11月の上昇ラインを下抜いている。1月-4月の下降ラインに沿っている。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

【NZドル円】 予想レンジ:84-89 企業信頼感指数悪化、乳製品価格下落でNZドル安へ、テクニカルで小反発中

(ポイント)
年初来通貨番付で先週末、2位の座を円に奪われ3位となっている
5月NBNZ企業信頼感は悪化
4月住宅建設許可は改善
対豪ドルで弱含み推移続く
次回政策金利決定は6月12日
乳製品価格の下落も売り材料
IMFの通貨過大評価報告は当局の介入示唆も売り材料
財政黒字化の予算案発表、これは減税や利上げ観測の後退をもたらす
1Q小売売上は予想を下回る
雇用、住宅、貿易などの指標は悪くはない
OECDは経常赤字の改善をリポート
1QのCPIは予想を下回ったが、中銀は今後は上昇すると見てさらなる利上げを見込んでいる
IMFはNZドルが5%から15%過大評価されているとした
貿易収支の黒字が続く、中国への乳製品輸出増によるもの
震災復興と移民増も景気回復の要因
経常赤字による格下げ懸念あり
総選挙は9月20日

(国内要因)
・4月貿易収支 前回+9.35億 予6.34億 結果 5.34億
・4月住宅建設許可(前月比) 前回+8.3% 予想-3.5% 結果+1.5%
・5月NBNZ企業信頼感 前64.8 結果53.5

(海外要因)
5月8日のドラギ総裁の「金融緩和示唆、欧州経済のために実現可能なすべてのことを行う」で5月はユーロ安が進んでいる。さらにEU議会選挙でEU会議派が勢力を増した国が出てきたことも、ユーロ安に働いた。

先週は、そのユーロに対して上昇していた英ポンドがユーロより下げている。チャートでは小さいが団子天井からの下落。上昇ラインもユーロより1日早く下に切った。
そのポンドよりさらに1日早く下げたのが南アランド。再選されたズマ大統領が任命したネネ財務相の手腕に不安感が広がったからである。1Q・GDPは予想を下回った。
日本円は例年通り、新年度の輸出先行の円買いが出ている。貿易赤字なので値幅は小さいが、4月新年度からは全面円高である。いつものことである。
米国は順調。QE3縮小が遂行されているが、長期金利は年初から低下している。理由もなく大方の予想に反する動きは往々にしてあるが、それはポジションによるものだ。
ウクライナ、南シナ海、タイなどで紛争が続くが、世界経済を巻き込む大きな波乱とはならないだろう。

(4月貿易収支詳細)
4月の貿易収支は5億3400万NZドルの黒字。粉ミルク、バター、チーズなどの乳製品輸出が好調だった。3月は9億3500万NZドルの黒字。
4月の輸出額は前年同月比14.0%増の44億9600万NZドル。粉ミルク・バター・チーズが36.1%増、肉類が5.2%増、木材が31.1%増、原油が47.4%増、ワインが3.2%増。一方、魚介類が14.1%、原油を除く石油製品が74.0%ともに減少した。
輸出先は国別で、中国8億9500万NZドル、豪7億8600万NZドル、米国3億7100万NZドル、日本2億9700万NZドル、英国1億5700万NZドルの順だった。
輸入額は5.0%増の39億6200万NZドル。石油製品が1.9%減少した一方で、工作機械が11.5%、自動車が20.2%それぞれ増えた。
輸入先を国別で見ると、中国6億3100万NZドル、豪州4億6000万NZドル、米国4億1000万NZドル、日本3億2600万NZドル、マレーシア2億8900万NZドルとなった。

(対豪ドルで安値=豪ドル高値更新)
今年は3月から対豪ドルで弱い。今月は豪ドル高値、NZドル安値の年初来高値を更新し、1.0980をつけている。2011年の1.37台から今年1月には1.04台をつけた。24%下落し、反発している。
景気回復の時間差によるもの。昨年まではNZの景気回復が先行し、豪は鉱山ブームのピークが過ぎインフレも低下していた。それが今年になって、豪の雇用が回復し始めたのに比べ、NZの指標が昨年ほどの力強さがなく、豪ドル買い・NZドル売りが出始めている。

(フォンテラ社さらに乳製品価格見通し引き下げ)
14年/15年の設定を7ドル/1キロに引き下げた。NZドルの売り要因。
→前期は当初8.65ドルであったが、既に8.4ドルに引き下げられていた

(中国とスワップ協定)
今月中国人民銀行とNZ中銀が通貨スワップ協議の延長を決定した。
2011年4月に、250億元規模の通貨スワップ協議を締結。協議期間は3年間で、その後は双方の同意によって延長されることになっていた。

(NZ売りヘッジ継続)
依然、個人的なポジションではNZドル売りヘッジ継続中である。4月初めにセントラル短資FXで売った89.20の売り。88.50を利益確定的損切り買いとしている。買い戻しは真夏ごろを狙っている。

(テクニカル)
5月21日の下ヒゲで5月22日-26日の上昇ラインが出来ていたが、下抜いた。ボリバン下限を下抜いて、漸く下ヒゲを残し 小反発している。28日-29日の下降ラインを上抜いている。5月15日-28日、5月6日-15日の下降ラインが上値抵抗となる。下値支持は5月12日-21日の下降ラインだろう。5日線下向き。ボリバン下限あたり。週足は4週連続陰線と弱い。5月5日-12日の下降ラインが上値抵抗となる。週のボリバンでは下位。 月足は12年6月-9月なだらかな上昇ラインを下に切りそうだ。昨年9月-11月の急な上昇ラインや昨年9月今年2月の上昇ラインは下抜けた。年足は現時点で陰線。

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