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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

月末週、米GDP改定、独IFO、欧CPI雇用、南アGDP、中国PMI、要人講演ラッシュ

更新日:2014年2月24日

2月24日(月)−2月28日(金)

今週の予想:ドル円100-105、ユーロドル1.35-1.40、ユーロ円138-143

今朝のシドニーはG-20声明に何も強調すべきものがなかったことを受け、先週のNY終値と変わらず始まった。どの国へも注文がつかず、これまでの成長を称えあった平穏無事なG-20であった。今後5年の2%成長という目標が掲げられたが、難しいものでもないし、具体的な策もなく、もちろん未達の場合の修正策もない。私もオリンピックに出たいというような目標に過ぎない。でも夢は持たないより持つ方がいい。期待したい。

米国が寒波による景気減速、日本の4Q・GDPは予想を下回ったこと、欧州も低成長で雇用が不安、その中でのG-20声明であったが、かなり楽観的なG-20声明となった。これほど何も問題点を指摘しなかったG-20声明は今までなかったのではないか。また私は何も問題ではないとしていたが、G-20も新興国経済不安には言及しなかった。米国QE3にも、ウクライナにも触れなかった。シャドーバンクという言葉はあったが、中国のシャドーバンクとはしていなかった。
「慢心してはいけない」とあったが、「慢心する」ほど景気が強いとも思えない。

為替については、ほぼ何も言及しなかった。

以上、世界経済は大きな不安はないというG-20の認識であった。

今週の米国は4Q・GDP改定値がある。寒波の影響で下方修正される予想だが、FOMCでは、これでQE3縮小政策を変更するとはなっていない。イエレン議長の上院議会証言でどう変わるか、議長は素直な方のようなので発言は素直に受け取りたい。

中国は3月1日(土)に2月政府版製造業PMIの発表がある。こちらはHSBC版と違ってまだ50をかろうじて上回っている。HSBC版よりややいい数字がでる傾向がある。

欧州は雇用とCPIの発表がある。中銀が重視すべき指標なので、緩和政策が継続するかのカギとなる。

今週はイエレン議長の証言のほか、ドラギ総裁、カーニー総裁、豪スティーブンス総裁、日本の財務次官らの講演もある講演ラッシュの週でもある。

資源国通貨では豪ドル、NZドルは年初来円より弱いが、年初来ここまでは2位、3位となっている。豪は雇用が不安だが、住宅投資、小売売上は堅調だ。鉱山業の収益も改善している。雇用は遅行指標なので改善に時間がかかる。今週はRBA総裁の講演がある。NZは3月利上げ観測が高まっている。乳製品の輸出増加で最大輸出先となった中国の経済が安定すれば、景気はさらに底堅くなっていくだろう(ただ今朝の4Q小売売上は予想を下回った)。

南アは新興国通貨不安で下落を予想する声も多かったが底堅く推移している。インフレ懸念からの利上げ、大統領、財務相、中銀総裁が揃ってランド安懸念を発したことから、下げ止まっている。白金鉱山ストは続いている。今年は資源価格がしっかりしていることもランドを支えている。南アの株式指数は史上最高値を更新している。

【今週の注目経済指標】

2/24
(月)

(中) 中国主要70都市住宅価格
(独) IFO景況指数

2/25
(火)

(日) 企業向けサービス価格指数
(独) GDP・確報
(香港) 貿易収支
(南ア) GDP
(米) 住宅価格指数 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数
(ブラジル) 中銀政策金利

2/26
(水)

(英) GDP・改定値
(香港) GDP
(米) 新築住宅販売件数

2/27
(木)

(NZ) 貿易収支
(日) 貿易統計
(スイス) GDP
(独) 雇用統計
(南ア) 生産者物価指数
(独) 消費者物価指数・速報
(米) 耐久財受注 新規失業保険申請件数
(ブラジル) GDP

2/28
(金)

(NZ) 住宅建設許可
(日) 失業率 全国消費者物価指数 鉱工業生産・速報 住宅着工 外国為替平衡操作の実施状況
(仏) 生産者物価指数
(ユーロ圏) 失業率 CPI
(南ア) 貿易収支
(加) GDP
(米) GDP・改定値 シカゴ購買部協会景気指数 ミシガン大消費者信頼感指数・確報値  中古住宅販売制約

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:99-104、政策停滞でポジション調整の円買いが出始めている
1月の貿易赤字が過去最高であったこと、日銀の成長融資を倍増して延長などを受けて101円から102円へ上昇。

---先週の予想は以下の通り---

1月から円買いが進んでいるのは政策の停滞で海外から株買いや円売りの利食いがでている他にリパトリ要因もある。13年度年度末決算は収益好調の海外部門(円安によるもの)からの円買いが出始めている。数量ベースでは輸出は増加していないが金額ベースでは円安で手取りが増えている。賃上げなどの資金需要もあるので、いつもより円転が増えるだろう。一方、機関投資家もこれ以上新しい政策が出ず、株価も下がり円高もすすむという目論見があれば、例年より円に転換してくるだろう。

円安・株高での日本景気回復であったが、それを一服させるような当局・政府の言動はまだ続いている。それらは株価の下落を招き円高にも作用しよう。株安となれば賃金引き上げの原資がなくなっていく。増税インフレや道路工事でのGDP拡大だけでは日本の長期的な回復はないだろう。また原発を稼働させれば円高へ作用するが、それに代わりTPPを利用して原油以外の輸入を増やし、円安傾向を続けていくのが景気回復の助けとなろう。1月上中旬の貿易赤字は2兆円を超えた。これが少しだが円高を食い止めている。

(テクニカル)
2月に入って下げ止まっていたが、日経平均の下げ、また新興国不安や豪の雇用不安でリスク回避となる場面では主役の通貨が落ち着きを取り戻しても買われている。2月5日-7日の上昇ラインは崩れた。2月12日-13日の下降ラインに沿っている。下値抵抗は雲の下限とボリバン下限か。上値抵抗とした1月の105円台からの下降ラインには届かなかった。ボリバンでは中位からやや落ちた。5日線は下向いた。週足は11月11日週-18日週の上昇ラインを下抜いた。1月6日週-20日週の下降ラインが上値抵抗。1月20日週-27日週の下降ラインは上抜いた。月足は昨年11月-12月の上昇ラインを下抜いた。2月は陰線に転じた。年足も陰線。

【NZドル円】 予想レンジ:83-88、豪雇用統計悪化で一旦豪ドルに連れ安となるも、ファンダメンタルズの良さと世界的(除く日本)リスク選好でしっかり
小動きに終わる。中国HSBC製造業PMI悪化で弱含む場面もあった。

---先週の予想は以下の通り---

(ポイント)
豪雇用統計悪化で豪ドルに連れ安の場面もあった
住宅は1月一部で下落
1月食品価格は乳製品を中心に上昇
NZの銀行は健全(S&P)、懸念は外部要因の悪化
中銀はNZドル高懸念を持っている
輸出入ともに貿易相手国1位は中国となり依存度が強くなった
3月政策金利決定では利上げ予想が強い
財政は黒字化する見込み
住宅建設許可はここ6年で最高水準となった
IMFも政策金利の引き上げを示唆
経常赤字による格下げ懸念あり

(国内要因)
先週は主要指標の発表はなかった。今週は17日に小売売上がある。利上げが予想されている政策金利決定は3月13日。1月の製造業インデックスは56.2と12月の56.4から低下したが依然水準は高い

(海外要因)
1月米国雇用統計の雇用者数は12月に続き大幅減少、また1月小売売上も悪化した。ただ米金利低下で株価が上昇しており悲観的でもない。寒波の一時的な影響とみられている。イエレン新議長の議会証言ではQE3縮小継続を語るも、景気次第での対応も示唆するなど極めてオーソドックスなものとなった。
欧州は低成長ながらも、ECBは緩和政策の継続を表明、貿易黒字もありユーロは底堅い。今夜はGDPの発表がある。
日本は今年は株価が弱い。市場は新鮮な政策を期待しているが政府・日銀は現状維持となり、失望と決算前の株売り外貨売りが出ている。 
中国は春節明けの株価が強い。3月の全人代を期待している。1月貿易収支は黒字が拡大、また輸出入双方が大幅増加して他国へ良き影響を与えている。

南アは新興国市場不安にまきこまれ下落、指標も弱くストも続いている。春には総選挙が控えている。ただランド安がインフレ懸念に繋がることは政府、中銀ともに一致している。
豪は雇用統計悪化で豪ドルが売られるも、RBAからは昨年と違いインフレ懸念の声も出てきており豪ドルは対ドルで上昇している。

(豪雇用悪化を受けて)
2月13日には豪の1月雇用統計悪化で豪ドルが急落するのを受けてNZドルも一旦下落したが、1日が終わってみれば、NZドルは対円でほぼ寄り引き同時、対ドルで陽線となりNZドルの底堅さを示した。
NZに遅れること1年で豪も住宅、小売などが強く、インフレも上昇してきたが、まだ雇用が不安であり、今後既に工場撤退を表明している、GM、フォード、トヨタなどの実際の人員削減が始まる。ただRBAはやはり豪ドル安でインフレを心配している。NZ同様に非鉱山部門の景気回復で豪雇用御も回復するのだろうが、まだ時間がかかりそうだ。

(S&PのNZの銀行評価は)
住宅価格急騰で住宅ローンビジネス活況による収益増を評価している。また不良債権比率も低い。もしリスクがあるとすれば外部要因であり、それは今や最大の貿易相手国となった中国の動向だろう。またNZ銀行の資金調達の海外依存度は高いことも懸念材料の一つである。

(1月食品価格)
前月比で12月は-0.1%であったが、1月は+1.2%と上昇。

(貿易相手国)
中国1月貿易収支は319億ドルの黒字。予想237億ドルの黒字。12月は256億ドルの黒字。
輸出は前年同月比10.6%増と、伸び率は予想の2.0%を大きく上回った。
輸入は同10.0%増、予想は3.0%増。原油や鉄鉱石、銅の輸入が過去最高の水準に達した。
中国派NZの最大輸出国であるので、大きな好影響がある。

(テクニカル)
2月4日-11日の急な上昇ラインは2月12日のカブセ的な線を出しながら下抜いた。もちろんこの下抜きは豪雇用統計悪化で豪ドルが急落するに連れて下げたものであり、結局長い下ヒゲを残して戻している。ボリバンの下限から急上昇し、現在は中位より若干上にある。一目の雲の中。一旦下げたが5日線はまだ上向き。上値抵抗は1月16日-21日の下降ライン。週足は1月20日週-27日週の下降ラインを上抜いている。2週連続陽線。月足は12年6月-9月なだらかな上昇ラインがサポート。昨年9月-11月の急な上昇ラインは下抜けた。年足は陰線スタート。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:100-105、貿易赤字が急な円高を避ける、思ったほど円高にならない

今週は月末週だ。投信の設定も少し多いが、月末の輸出と年度末のリパトリも出るだろう。需給的にはドル円はそれほど損切り売りが多いわけではないので大きな下へのエネルギーもないだろう。2月上旬の貿易統計にも注目したい。

ル円は昨年末からの銀行の財務省へのポジション報告の終了、ルー米財務長官の円安けん制、日経平均の大幅下げなど円買い材料も多いが、2円、3円の円高で済んでいるのはやはり、1月の貿易統計が過去最大の月間赤字である2.79兆円になったように貿易赤字での円売りがあるからだ。4Q・GDPも予想を下回った。ただ日銀は先週の政策決定会合で「成長基盤融資」を倍増の上、延長して支えている。

思ったほど円高にならない需給構造から、下がったら買いという姿勢は有効であると思う。

時々、円は安全資産として買われるとも言われるが、それは20世紀のことで、21世紀では円は総合的に買われていない。21世紀、2000年からここまでの主要9通貨番付では円は今日現在で8位である。

(テクニカル)
102円台でもみ合っている。102円以下になると下ヒゲが出て反発する。2月4日-5日の上昇ラインが支持。2月19日と20日の下ヒゲで上げるも102.50以上では売られ上ヒゲを出す。1月10日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線は上向く。ボリバン中位。週足は11月11日週-18日週の上昇ラインを下抜いた。1月6日週-20日週の下降ラインが上値抵抗。1月20日週-27日週の下降ラインは上抜いた。2月3日週の下ヒゲで上昇。月足は昨年11月-12月の上昇ラインを下抜いた。2月は再び陽線に転じた。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年は陰線スタート。

【豪ドル円】 予想レンジ:89-94、雇用悪化とインフレ懸念で引き合う

(ポイント)
今週はRBAスティーブンス総裁の講演がある
1月雇用統計は悪化
小売、住宅などが強い中、インフレ懸念も少々ある
大手企業の人員削減は続く トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明
資源ブームピーク説あるも中国向け鉄鉱石輸出が伸びている
財政赤字は増加で目標を達成できず
アボット政権支持率はやくも低下
中国製造業・非製造業PMIは強くはない
格付けはAAAを確認(S&P)

(国内要因)
・1月失業率 前5.8% 予5.9% 結果6.0%
・1月新規雇用者数 前-2.26万人 予想+1.50万人 結果-0.37万人

(海外要因)
G-20は上述した通りだが、特に米QE3縮小にも、新興国不安にも言及しなかった。為替についても、以前より具体的なことには言及しなかった。「G-20は慢心してはいけない」とこれまでの政策の成功にも触れた。
FOMCイエレン議長は慎重ながらもQE3縮小を進行させるとした。寒波の経済指標悪化はもう少し様子見される。
欧州は依然景気指標が弱く、インフレも低下しているので緩和政策は継続される。やや景気回復が進んでいる英国も利上げにはまだ慎重論も多い。
新興国不安とも言われるが、株価などは回復している。今年最も弱い株は日本である。政策停滞と決算前の利益確定の動きだろう。日本のMOFの発言からはこれ以上の円安は望んでいない方向性が伺える。今年も7%台の成長を目指す中国は貿易黒字の拡大、輸出輸入ともに拡大でいう良い面もあるが、HSBC製造業PMIは悪化した。3月1日の製造業PMIも注目したい。

「トピックス」

(雇用統計詳細)
1月失業率が6.0%となり、2003年7月以来の高水準となった。多業種にまたがってフルタイム雇用者数が減少した一方、失業者数が1998年のアジア金融危機以来の高水準に達したことが背景にある。
雇用者数は前月から3,700人減の1,145万9,500人。内訳はフルタイムが同微減7,100人の795万3,000人。パートタイマーが3,400人増の350万6,500人。労働参加率は同横ばいの64.5%だった。予想は1万5,000人増。
アボット首相は総選挙前に向こう5年で100万人の雇用を創出すると約束していた。公約達成には1カ月当たり平均1万7,800件の雇用が生まれる必要があることになるが、就任以降雇用者数は1万人減少している。ホッキー財務相は今回の発表を受け「年に及ぶ前労働党政権の結果が表れた。現在が経済の転換期でありいずれ改善する、改善させなければならない」と述べた。
また、総実労働時間が同2,050時間増となり、企業は新規雇用でなく従業員の労働時間を増やすことを選択したとみられる。最近の指標では、企業景況感と企業信頼感の改善が継続していたため、雇用増につながり失業率の上昇を打ち止めると期待されていた。

(RBAケント総裁補、豪ドルがさらに下落するかどうかに言及せず)
RBAケント総裁補は、豪ドルが過去1年で下落した背景には十分な理由があるとの見解を示した。さらに下落する必要性には言及せず、現在の豪ドル相場に対する中銀の見解については示唆を与えなかった。同総裁補は「豪中銀はこれまで、より低い為替レートが持続すれば、バランスの取れた経済成長の実現を助け、トレンド成長をより速く取り戻すと指摘してきた」と述べた。
ケント総裁補は豪ドル相場が過去1年で1.0000米ドルを割り込んだ理由として、交易条件の悪化や米国の緩和縮小など複数の要因を挙げた。
また液化天然ガス(LNG)など大型資源プロジェクトの完了を受け、同国への外国投資は今後数年で減少すると指摘。「鉱業投資の減少は、重要な資本流入源が数年で縮小することを意味する」とし、「これらすべてを踏まえると、豪ドルが過去1年で下落したことはさほど驚きでない」と述べた。
インフレ見通しについては警戒感を示さず、「中銀が見通しを示した昨年11月時点から豪ドルがさらに下落したため、インフレ率は予想をやや上回る見通しだが、引き続き中銀の長期インフレ目標(2-3%)の範囲内には収まると予想される」と述べた。

(リオ増益)
リオ・ティントの2013年下期(7-12─12月)決算は予想を上回る大幅な増益となった。年間配当を15%増やすとも発表。債務の削減も進んでおり、予想より早く大規模な株主還元策を実施できる可能性が出てきた。
下期利益は前年同期比45%増の59億9000万ドルとなり、予想の54億9000万ドルを上回った。急激なコスト削減や設備投資の減少、生産の伸びが寄与した。

(テクニカル)
2月18日の上ヒゲで下げ、2月20日の下ヒゲで戻した。2月13日-14日の上昇ラインは下抜いて上値抵抗となっている。下値は2月4日-20日の上昇ラインとなる。5日線は横ばい、ボリバンは上位にいる。週足は3週間連続陽線の後、先週はほぼ寄り引き同時となった。2月3日週-7日週の上昇ラインは下抜けた。1月13日週-20日週の下降ラインを上抜いた。2月はここまで月足陽線。月足は昨年8月-9月の上昇ラインを下抜いているが2月はインフレ懸念も台頭してきたこともあり上昇している。年足は2009年-12年の上昇ラインが生きているが、今年は陰線スタート。ただかなり戻してきた。

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