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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

昨年の最強3通貨が弱含みスタート、今週は米雇用統計、ECB・BOE金融政策決定

更新日:2014年1月6日

1月6日(月)−1月11日(金)

日本の実質年初第一週から重要イベントがある。今週は米雇用統計やECB・BOEの政策金利決定を軸に展開する。
日本は早速、本日伊勢神宮で安倍首相の会見がある。景気回復やデフレ脱却が進んでいることから、さらなる具体的な景気対策に言及しなくなれば、円売りに勢いがなくなる。根っこの貿易赤字による円売りだけとなり、ムード(投機)の円売りは小さくなってしまう。昨年よりは穏やかな円安となるであろう。

米国は週末に雇用統計の発表がある。予想は失業率7.0%、非農業部門雇用者数が+19.3万人である。失業率が6%台に低下すれば、FRBの目標も6.5%に近付いた印象が強くなり、ドル買いが強まろう。もちろん雇用増も20万人増は欲しいところだ。ただ米景気指標改善にもかかわらずCPIや長期金利の上昇は大きくなく、また貿易赤字も大きいことから、ドルの独歩高とはならず、昨年同様にドルは中程度の強さとなろう。

昨年は強い通貨であった、ユーロとポンドであるが、今週のECBは低成長とインフレの落ち着きで金融緩和含みの政策会合となろう。ドラギ総裁の会見でも金融緩和継続が強調されるだろう。英国は指標の改善とインフレの高まりで利上げ観測も高まっているが、まだ確信できるものではないので今回は慎重に現状据え置きを選択するだろう。

資源国通貨は南アランドを除いて2日間であったが年初は堅調だ。米QE3縮小での資源国通貨売りはあるも、NZ、豪、カナダなどはいずれその出口戦略の流れについていくような政策をとると思われるので大きく売られていない。QE3縮小の打撃を受けやすいトルコリラ、南アランド、ブラジルレアルとは一線を画している。また昨年の三中全会で決定された一人っ子政策の緩和や戸籍制度の改善などが長期的に中国景気回復に役立ち、資源国経済に好影響を与えるものと思われる。年末年始の中国各種PMIは平凡であったが弱いものではない。今週は景気回復の原動力である豪とNZの住宅建設許可件数も注目したい。 中国は今週貿易収支やCPIなどの発表がある。

いわゆる、プロの観測では今年は調整の円買いが出る意見が多いが、それほど大きな調整とはならないだろう。あくまでも貿易赤字に準じた円安が継続する。プロという人々は「調整」という言葉を好むが、油断していると2000年から2007年まで続いたクロス円の長い期間の円安のような状況となる。今度はドル円も巻き込んでいくだろう。

【今週の注目経済指標】

1/6
(月)

(英)PMIサービス業
(独)消費者物価指数・速報
(米)ISM非製造業景況指数

1/7
(火)

(豪)貿易収支
(日)マネタリーベース
(独)失業者数、失業率
(ユーロ圏)消費者物価指数・速報、生産者物価指数
(米)貿易収支

1/8
(水)

(中)貿易収支
(独)貿易収支、経常収支
(ユーロ圏)小売売上、失業率
(米)ADP全国雇用者数、FOMC議事録(12月17・18日)

1/9
(木)

(NZ)住宅建設許可
(豪)小売売上、住宅建設許可
(中)CPI・PPI
(英)貿易収支、BOE政策金利
(独)鉱工業生産
(ユーロ圏)ECB政策金利
(米)新規失業保険申請件数

1/10
(金)

(日)景気動向指数・速報
(スイス)失業率、消費者物価指数
(英)鉱工業生産
(加)雇用統計
(米)雇用統計

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り

先週の注目通貨については、2013年12月24日付リポートに掲載しておりますのでご覧ください

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:102−107、今週半ばあたりから実需と資本が始動しよう

東京休場の年初の2日間は円高が進んだが、休場で輸入決済も出なかったことも影響している。今日はまだ仕事始めなので実需の動きは少ないだろう。週半ばあたりから動き出すだろう。外貨投信の設定は少ない。個人の需給も若干損切りの売りがドル円、クロス円で多いようだ。
 日本の重要指標は今週はない。ちょっと気になるのは昨年12月期限の銀行の財務省へのポジション報告がまだ延長されていないことだ。実需への影響はないが、財務省が円高の修正がひとまず終わったとして終了するとすれば投機筋が円買いに走ることとなる。
 また景気が回復途上、インフレも進展しているので政府も積極的な景気対策を打ち出さないなら昨年ほどのリスク選好の円売りは出ないだろう。貿易赤字だけの穏やかな円安が予想される。G-20などの海外からの円安懸念も気をつけたい。

(テクニカル)
12月23日‐26日の上昇ラインを下抜いて下落も、1月3日は下ヒゲを残して小戻ししている。12月30日‐1月2日の下降ラインが上値抵抗である。12月6日‐18日の上昇ラインがサポート。5日線はまだ上向きだが、105円台を維持出来なければ下向きに転じるだろう。ボリバン上位に位置している。10月25日‐11月7日も遠いがサポートの上昇ラインである。その下には一目の雲がある。週足は11月4日週‐11月18日週の上昇ラインがサポート。週のボリバンの上限にいる。月足は10月‐11月の上昇ラインが支えている。年足は07年‐08年の下降ラインを上抜いて、12年‐13年の上昇ラインが出来ている。

【NZドル円】 予想レンジ:84−89、GDP、貿易収支改善、財政収支は黒字。米国と出口戦略競争

(ポイント)
FRBのQE3縮小の影響は小さい
3QGDPは改善
11月貿易収支は11月では22年ぶりの黒字
中国向け乳製品輸出急増が景気に好影響を与えている
中国は輸出入ともにNZの最大の貿易相手国となった
今年の利上げを中銀は強く示唆している
製造業指数、消費者信頼感指数も改善した
NZ中銀は通貨高懸念を有している
インフレ懸念を持ち始めている
再三再四の豪RBAの口先売り介入で豪ドルが下げているが、NZドルの連れ安は限定的
3Q・CPIが上昇しインフレターゲットのバンド内へ
3QPPIも大幅上昇し中銀の示唆する来年利上げが現実味をおびてきた
問題は住宅価格上昇だが住宅投資抑制策(LVR)が効かなければ利上げしか選択肢がなくなる
非居住者の不動産投資制限を示唆
IMFも政策金利の引き上げを示唆
財政は2014年に黒字化の見込み
経常赤字による格下げ懸念あり

(国内要因)
3Q-GDP
・前期比 前+0.2% 予+1.1% 結果+1.4%
・前年比 前+2.5% 予+3.3% 結果+3.5%
11月貿易収支 前-1.73億NZD 結果+1.83億NZD

(海外要因)
東京休場の年初の取引では2013年の通貨番付上位のユーロ、スイス、ポンドが売られている。米国経済指標の改善(失業保険申請者数、ISM製造業景気指数)でさらなるQE3縮小観測でドルが買われたからだろう。ただ米国長期金利は落ち着いている。南アランドを除く資源国通貨は上昇している。NZドルが年初来最強である。今年は住宅投資ブームから経済指標も改善し利上げ観測がある。中国の経済指標はマチマチだが、一人っ子政策緩和などで中国成長への期待からも資源国通貨が買われているのだろう。
日本は貿易赤字を基調として円安相場が続くだろうが、今年は消費増税や他の国民負担増加で、昨年ほどの投資マインドの高まりはなく、円安株高のリズムは幾分か減退するだろう。
欧州は景気指標に依然、力強さが感じられず、さらなる金融緩和観測もある。貿易黒字からユーロの大崩れはないが、去年ほどの勢いはないだろう。

(予想を上回った3Q・GDP)
3Q・GDPは前期比1.4%増加し、予想の1.1%を上回った。乳製品の生産回復が貢献した。前期は干ばつで農業や製造業が打撃を受け、0.3%増(改定値)にとどまっていた。前年同期比では3.5%増。1.4%の伸び率は、2009年10〜12月期以降で最大。乳業が干ばつ被害から本格回復した。好天により、農業生産は干ばつで打撃を受けた2Qを大きく上回った。

産業別に見ると、農業が前期比13.9%増、製造業が1.5%増。一方で、鉱業が4.8%減、建設が1.0%減。建設では、住宅は好調だったが、インフラや商業用関連が振るわなかった。 支出ベースでみると、家計の最終消費支出は前期比0.4%増。総固定資本投資は3.1%増。これに対し、モノ・サービス輸出は0.7%減少した。

(11月では22年ぶりに黒字となった貿易収支)
11月の貿易収支は1.83億NZドルの黒字となり、11月では1991年以来22年ぶりの黒字となった。 10月は1.73億ドルの赤字であった。
*黒字となった要因は中国向けの乳製品の輸出増であり、中国が輸出パートナーとして豪を上回った。輸入は2011年から中国が首位。
*乳製品の輸出は3Q・GDPを押し上げ、11月貿易収支を22年ぶりに黒字にした。乳製品では昨年フォンテラ社のミルク汚染事件があったが、政府首脳の即座の中国訪問を含む対応で乗り切ったようだ。

(財政見通し)
NZ財務省は、半期予算見通しを公表し、2015/16年度(4-3月)と16/17年度の財政黒字見通しを上方修正した。堅調な景気を考慮したものだが、14/15年度は資産売却収入が予想を下回ったため黒字達成は微妙としている。
14/15年度の財政黒字見通しは5月の予算案で示した7400万NZドルから8600万NZドルに小幅上方修正した。15/16年度は17億NZドル、16/17年度31億NZドルと見通している。14/15年度の成長率見通しは2.8%から3.6%に上方修正した。
イングリッシュ財務相は「14/15年度も引き続き黒字予想だが、実際に黒字とするには課題が残る」と述べた。またNZドルは歴史的にみて高水準にあり、輸出業界にはリスクとしている。

財務相は、税収が増加しているが、金利上振れを防ぐためにも厳しい歳出制御を維持する方針を示した。また中銀は今年、利上げする可能性があるとの見方を示した。

(テクニカル)
10月29日‐11月12日の長い上昇ラインが崩れず、10月29日の80円台から86円台へと小刻みに上昇を続けている。その間、何度もボリバン上限に達するも、短い調整を行って再び上昇している。5日線上向き、現在もボリバン上限。昨年の高値を抜いている。サポートはこの上昇ライン、12月18日‐20日の下降ラインや一目の雲の上限だろう。週足は8月26日週と10月28日週を結んだ上昇ラインが支えている。週のボリバンでも上限にある。月足は8月‐9月の上昇ラインが支えている。年足は2009年‐2012年の上昇ラインが支えている。

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