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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

ドル安の流れの中で材料盛りだくさん。
米GDP・雇用、FOMC、BOE、ECB、日銀・RBA総裁講演、トヨタなど決算、欧州銀決算、貿易統計、欧CPI、中国PMI等々

更新日:2013年7月29日

7月29(月)−8月2日(金)

今朝のシドニーではやや円高で始まった。全体的にドルがやや安い。今日は先週金曜にCPIが上昇したが、それについてお昼の黒田日銀総裁の講演に注目したい。

さてG-20前から米国バーナンキFRB議長の金融緩和政策縮小示唆に継続へ向けた修正が加えられた。また欧州当局は揃って金融緩和の継続を主張していた。G-20でも出口戦略実施にはより慎重にすることが望まれる文言が入り、米国FRBをけん制し、ドル安が進んだ。また先週の英国GDPも改善したが、今週は米国のGDPが発表される。2Qだけとれば米国が減速し、欧州が若干の回復を見せる予想があり、さらに日本も強い回復が予想されることもドル売りに傾いた理由であろう。

今週はFOMC、BOE、ECBが政策金利を決定し、さらに日銀やRBA総裁の講演があるがいずれも、まだ景気回復が本格的ではないことを基本にして慎重な言い回しのものとなろう。

米国はFOMC、GDPの他に雇用統計、ケース・シラー住宅価格指数、ISM製造業景況指数の発表やAIG、P&Gなど決算がある。

欧州はCPI、雇用統計や銀行決算がある。最近の景気指標は小幅改善のものが多い。CPIが予想を上回れば金融緩和継続も若干修正があるだろう。またスペインの2Q・GDP速報値も発表される。通貨ユーロは米ドルを抜いて年間通貨番付の首位に立った。安定した貿易・経常黒字がユーロを支えている。この需給で南欧債務国が揺れても通貨はそれほど落ち込むことはない。

豪は8月6日に政策金利決定がある。今後の利下げ示唆や豪ドル高懸念を当局はRBA議事録で表明している。前回議事録からは今暫く過去の緩和効果を見極める表現も見られやや利下げ予想が後退したが、30日のスティーブンスRBA総裁発言でさらなる手掛かりがつかめよう。8月政策金利決定は現在55%が利下げ予想で前回調査時より5%低下している。豪とNZは住宅建設許可を発表する。NZ中銀は政策金利決定会合後のウィーラー中銀総裁が来年以降の利上げを示唆したのでNZドルは依然豪ドルよりは強含み推移している。
南アは小康状態。景気減速とインフレのジレンマがあり、大胆な金融政策がとりにくい。高い失業率となっているが、雇用条件改善の労働者のストライキは続いている。ただ株価は弱くはない。

【今週の注目経済指標】

7/29
(月)

(日)商業販売統計速報、黒田日銀総裁講演
(英)消費者信用残高、マネーサプライM4
(米)仮契約住宅販売指数

7/30
(火)

(豪)スティーブンス豪中銀総裁講演
(日)貿易統計、失業率、有効求人倍率、鉱工業生産・速報、家計調査、7月上旬貿易統計
(NZ)住宅建設許可
(独)GFK消費者信頼感調査、消費者物価指数・速報 
(スペイン)GDP速報値
(ユーロ圏)消費者信頼感・確報
(米)S&P/ケース・シラー住宅価格指数、消費者信頼感指数

7/31
(水)

(日)毎月勤労統計速報、住宅着工戸数、建設工事受注、外国為替平衡操作
(英)GFK消費者信頼感調査
(仏)生産者物価指数
(スイス)KOF先行指数
(独)雇用統計
(ユーロ圏)失業率、消費者物価指数・速報
(南ア)消費者信頼感指数(4-6月期)、貿易収支
(米)ADP全国雇用者数、GDP・速報値 シカゴ購買部協会景気指数、FOMC政策金利発表
(加)GDP

8/1
(木)

(中)製造業PMI、HSBC製造業PMI
(ユーロ圏)製造業PMI(確報)、ECB政策金利 
(英)製造業PMI、BOE政策金利
(米)米企業人員削減数、新規失業保険申請件数、ISM製造業景況指数、6月建設支出

8/2
(金)

(英)建設業PMI
(ユーロ圏)生産者物価指数
(米)非農業部門雇用者数、失業率、個人所得・個人支出、PCEコア・デフレータ、製造業受注

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り ※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
南アランド円

【ドル円】 予想レンジ:98-103、7月の円安復活なるか。今週は貿易統計、CPI、外貨投信に注目
G-20での「金融出口戦略には慎重さが必要」の文言でFRB金融緩和政策縮小に釘を刺されたことや、日本の6月CPI上昇でドル円は下落。

(先週の予想は以下の通り)
日本はG-20で財政健全化を表明したようだが、そうならば消費増税に走っていくだろう。消費増税と原発再稼働ならば、また円高デフレという懸念もあるがそれは来年以降のことになる。今週は月例経済報告、貿易統計やCPIの発表がある。月例では景気回復を謳うだろう。6月貿易統計では小さな赤字が予想される。輸出の伸び、特に数量の伸びがあればドル売りが増えるのでチェックしておきたい。6月CPIは5月に比し上昇の予想だ。これを確認できれば、日銀の異次元緩和策が成功していると見られるだろう。

円売り要因の一つの外貨投信の販売はまた少し増えている。リーマンショック以降7月は4年連続ドル円では円高となっている。リーマンショック以前は7月は圧倒的にドル高円安の月であった。7月が陽線となれば、お金が投資にも回っていることと推測される。

G20、参院選、ギリシャ債務問題、中国シャドーバンキング、デトロイト市破たんなど絶えることなきトピックスで市場は一時的に動揺するが、基本は貿易需給、季節の需給で動いている。昨年下半期(12年9月-3月)は一方的な円安であったが、上半期(4月-9月)は円安のリズムに変調をきたしている。本リポートでは5月のテーマとしていた円高であったが、5月の円安値からここまではほぼ円高が続く(対スイスだけ円安)。真夏の円高を乗り越え、消費増税決定をこなせれば、また晩秋の円安への流れとなる。

(テクニカル)
なだらかな7月11日-16日の上昇ラインにのっている。5日線は上向きに。5月23日-7月8日の日経暴落にともなう下降ラインが上値抵抗となる。6月13日-14日の上昇ラインもサポート。ボリバン上位。雲の上限が98.23。ボリバン上限が102.42あたりである。週足は6月17日週-24日週の上昇ラインを下抜いた。週のその上昇ラインとボリバンの上限(103.66)が上値抵抗となる。月足は5月の上ヒゲで下げてきたが、6月は陰線だが下ヒゲを出して上昇力も示唆し底堅くなっている。年足は07年-08年の下降ラインを上抜いて上昇中。

【南アランド円】 予想レンジ:9.6-10.6、今週CPI、PPI、失業率。インフレ懸念と景気減速のジレンマ
G-20以降のドル安の流れでドル/ランドは下落するも、CPI上昇のドル円の下落幅が大きく南アランドは小幅下落した。

(先週の予想は以下の通り)
政策金利は予想通り据え置かれた
バーナンキ議長はQE3縮小観測をやや修正した
G-20も米国の金融緩和縮小にくぎを刺した
欧州金融当局は金融緩和継続を表明
世界の株価は底堅くなっている
5月小売売上は改善
ランド安のインフレ懸念と景気減速のジレンマ
ランドは年間通貨番付最下位
ムーディーズは格付けを確認、見通しはネガティブとした

(ここ1週間の推移)
南アランドは対円、対ドルで上昇。株価は小幅下落

(国内要因)
今週は6月CPI、PPIと2Q失業率の発表がある

(海外要因)
モスクワG-20では為替については前回内容と変わらず通貨安競争を回避する文言が挿入された。日本の参院選挙では与党が過半数を制し、今後の政策運営に安定を得た。
米国は企業決算、耐久財受注、住宅関連指標を中心に展開する。素直にそれらの結果に米株、米ドルも反応するだろう。シャドーバンキングが海外で問題視されているが中国はそれほど大きな問題ととらえていない。今週の中国は製造業PMI 鉱工業部門企業利益の発表がある。
欧州は独のIFOや欧州のPMIなど景況感指数が発表される。米国との景気格差はあるが、通貨ユーロは今年は米ドルと首位争いを繰り広げるほど強い。貿易黒字の賜である。英国は2Q・GDPの発表がある。資源国では今年通貨が弱い豪はCPIを発表する。NZは震災復興やオークランドの住宅バブルで景気が強い。今週は政策金利の発表があり据え置き予想だ。

(トピックス)

「政策金利は予想通り据え置き」
政策金利は予想通り据え置かれた。インドネシアやブラジルはインフレ上昇により利上げを行った。南アも暫くインフレターゲット上限の6%にCPIがはりついていたが5月CPIが5.6%へ低下したことで利上げ思惑は後退した。景気指標も2013年GDP成長率も下方修正され、雇用情勢では失業率が高止まりしている。工業生産も5月は伸び悩んだ。今週はCPI、PPI、失業率の発表がある。CPIの予想は前年比+5.8%。5月は原油価格の下落でCPIは低下したが、6月は再び原油価格が上昇しているため。

「マーカス総裁発言」
7月18日の18日政策決定会合後の会見で「南アランドは依然としてインフレ期待に上昇リスクがある」、「経済成長見通しはダウンサイドリスクがある」などと述べた。

「格付け」
ムーディーズは南アの格付けBaa1を確認した。見通しはネガティブ。財政基盤の弱さと説明した。ゴーダン財務相は引き続き経費削減で赤字縮小を行うと発言した。

「BRICSの悩み」
BRICSは、米国の金融緩和政策が縮小する可能性が浮上したのをきっかけに大規模な資本流出に見舞われている。「マネーの津波」とブラジルが呼んだ先進国から新興国への資金の流れが逆流する事態を目の当たりにし、ブラジルのルセフ大統領は6月に中国政府首脳に電話をかけ、急激なドル高に対応する「協調行動」について話し合った。
大量な資本流出を背景にBRICS通貨のほとんどが下落。通貨安はインフレ圧力となり、ブラジルやインドは景気が低迷しているにもかかわらず金融引き締めを迫られている。
BRICSは1000億ドル規模の基金や開発銀行の創設構想を打ち出している。しかし金融・通貨政策で連携する枠組みにはまだなっていない。
ブラジルのマンテガ財務相は、予算など国内問題への対応を優先するため、G20を欠席した。

(テクニカル)
6月のなべ底状態を脱したがその動きは緩慢である。6月27日-28日の上昇ラインを下抜いてからは、横ばいから若干底堅い推移が続く。5日線は上向き。6月13日-20日の上昇ラインがサポート。ボリバン下限から上位まで上昇。週足は6月10日-17日の上昇ラインはまだ生きている。月足は10月-12月の上昇ラインを下抜いたが6月は長い下ヒゲを残した。年足は07年-8年の下降ラインまで下げてきている。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:95-100、黒田総裁講演、CPI上昇を受けて

先週金曜の海外各紙は日本の6月コアCPI(除く生鮮食品)が前年比で昨年4月以来、1年2カ月ぶりにプラスに転じたことを報道していた。世界も日本のデフレ脱却に注目している。電気代とガソリン代の上昇で前年同月比0.4%上昇。食料及びエネルギーを除いた指数コアCPIはまだマイナス。まだディマンドプル型ではなく、コストプッシュ型である。ただ海外は日本の最優先課題であるデフレの克服が進展している、そうなれば異次元金融緩和での円安の進行も一服すると見て円買いに走ったのであろう。円安は金融副緩和の副産物といえども、実態は円安による景気回復である。ここでCPIの上昇による海外からの円買い、消費税増税での株安とリスク回避の円買いとなれば、事態は深刻化しよう。

また月末に輸出が出やすい時でもあり、8月の円高を前にして先週円買いが進んだ。G-20でも金融緩和政策縮小に釘を刺した文言も入りドル円が下落したと言えよう。
これを受けて本日(7月29日月曜)の黒田日銀総裁の講演も注目される。市場とのコミュニケーションがとれなければ、日本株安、リスク回避の円買いとなる場面も出てくるだろう。
今週の日本は月末指標、トヨタや銀行等の決算、7月上旬の貿易統計などを注目したい。月末には外貨投信の設定も多いが月末の輸出も出る。

(8月のドル円のクセ、需給は)
下げが多いがここ数年は小幅な下げにとどまっている
真夏の下げのイメージが強すぎる感もあり
輸入は閑散、輸出が夏休みの売り注文を置き続ける
8月半ばの米国債はじめ外国債券の利払いと一部償還の円買い
9月中間決算前の少々のリパトリの円買い
今年は例年よりは外貨投信の設定は多い

(テクニカル)
日経暴落前日の5月22日-7月8日の下降ラインが上値抵抗となっている。7月11日-16日の上昇ライン、7月23日-24日の上昇ラインを下に切り、7月25日-26日の下降ラインに沿う。6月13日-14日の上昇ラインも下抜いた。ボリバン狭いが下限に近い。下限は97.47。5日線下向く。週足は6月17日週-24日週の上昇ラインを下抜いたまま。5月20日週-7月8日週の下降ラインに沿う。6月10日週-17日週の上昇ラインを維持できるか。月足は5月の上ヒゲで下げた。6月は陰線だが下ヒゲを出して上昇力も示唆していたが7月下旬で反落。年足は07年-08年の下降ラインを上抜いて上昇中。

【NZドル円】 予想レンジ:77-82、将来の利上げ示唆、雇用不安はあり

(ポイント)
政策金利は予想通り据え置かれた
しかし中銀は来年以降の出口戦略を示唆しNZドルが買われた
政策金利の引き上げ予想は来年1Qあたりが多い
2Q・CPIは低下でインフレターゲットの下限以下
8月7日は2Q雇用統計の発表
NZ中銀が5月NZドルを買い越ししていたサプライズあり
バーナンキ議長は出口戦略示唆から一転、金融緩和継続を表明
企業信頼感指数は上昇、ここ3年間の最高値
一方消費者信頼感指数は低下
1Q・GDPは減速
住宅指標は依然強い
IMFは政策金利の引き上げを示唆
財政は2014年に黒字化

(国内要因)
貿易収支
6月の貿易収支は、4億1400万NZドルの黒字となった。輸入が輸出以上に減少したため。
一方、6月までの1年間の貿易収支は7億8000万NZドルの赤字。
6月の輸出は、乳製品輸出の減少で前月比3.9%減少。輸入は7.4%減少した。

(海外要因)
モスクワG-20では為替については前回内容と変わらず通貨安競争を回避する文言が挿入された。金融緩和に関しては、市場とのコミュニケーンを図るべきと慎重な声明が出され、米国の金融緩和縮小をけん制した。
中国はシャドーバンキングが海外で問題視されているが中国はそれほど大きな問題ととらえていない。先週の中国は製造業PMIが悪化、1-6月工業部門企業利益は前年比+11.1%とまずまずであった。上海株価は下げ止まっている。
欧州は独のIFOや欧州のPMIなどが改善。米国との景気格差はあるが、通貨ユーロは今年は米ドルと首位争いを繰り広げるほど強い。
貿易黒字の賜である。英国の2Q・GDPは1Qから改善した。豪ドルは、NZ中銀の政策金利の据え置き後、NZ中銀が将来の利上げを示唆したために豪ドルは対NZで大きく売られた。

(政策金利は予想通り据え置き、その後NZドルは上昇)
NZ中銀は年内は金利を据え置く見通しを示したが、住宅・建設セクターに起因するインフレ圧力が高まると予想し、それに対応するために将来利上げする可能性も示唆した。ウィーラー総裁は声明で「金融刺激策の解除は将来的には必要となってくる可能性があるものの、年末まで変更はない見通しだ」と指摘した。
中銀のフォワード・ガイダンスは極めて明確で、若干タカ派的な色が出ている。大きな驚きはないものの、やや引き締めバイアスがかかり始めているようだ。

中銀はかねてより、国内経済について、消費支出が拡大し、クライストチャーチ地震の復興が進んでいることを踏まえて回復基調にあると判断する一方で、住宅価格の上昇やインフレ・金融の安定を損なうリスクを懸念。加えてNZドル高、それが経済の不均衡是正を難しくしていると指摘している。
中銀は、クライストチャーチ地震を受けて2011年3月に0.5%の緊急利下げをした以降、政策金利を2.5%に据え置いている。
ウィーラー総裁は、インフレ率を中銀の目標である1-3%のレンジ内の2%前後に維持することに努力する方針を示している。
中銀は近く、住宅市場の制御を目的とする資本規制など、補完的なマクロプルーデンシャル措置を講じる見通しだ。

(雇用に若干不安)
6月ANZ求人広告の詳細は、オンラインや新聞に掲載された求人件数に変化がないことがわかった。インターネットでの求人は、0.5%伸びているが、これは新聞での掲載が2.5%減少していることと相殺される。ANZのエコノミストは、この最新の数値から、失業率の急激な増加は、1Qから2Qへ移ると予測している。2Q失業率は8月7日に発表される。

(テクニカル)
7月10日-11日の下降ラインを上抜き、7月11日-15日の上昇ラインに沿っていたが、ついに先週金曜はそのラインを下抜いた。一目の雲の中、ボリバン上位。5日線下向く。7月17日-18日の上昇ラインは下抜きそれも上値抵抗となる。週足は5月20日週-5月27日週の下降ラインを上抜き、6月24日週-7月8日週の上昇ラインに沿って上昇。ボリバンでは中位。月足は11月-12月の上昇ラインは下抜いたが、昨年6月-9月のなだらかな上昇ラインはまだサポートしている。5月-6月の下降ラインも上抜いた。今月は陽線。年足陽線。

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